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Prince追悼、「Purple Rain」(パープル・レイン)の英語歌詞の意味

(☆16年5月27日の追記: 関連記事を追加。

  プリンスの『We are the world』不参加の理由

                 ~NHK『songs』と英語情報 )

 

 

         ☆          ☆          ☆

正月明けのデヴィッド・ボウイの訃報に続いて、また1人、音楽界のスターの

訃報が伝わって来た。天才の名を欲しいままにした、貴公子・プリンス。本名

Prince Rogers Nelson(1958~2016)。ギタリスト、ソングライターとし

ての評価も高くて、まだ57歳の現役だった。。

 

私にとっても心底、天才だと思える数少ない存在の一人だったから、かなりの

衝撃で、昨日はずっと頭の中で彼の曲が流れ続けてたほど。現地時間2016

年4月21日、日本時間で4月22日の報道。死因は現在調査中。

 

彼のキャラと突然すぎる死から、薬物の影響を想像する人も少なくないだろ

う。実際、同時代の華やかなスター、マイケル・ジャクソンとは対照的に、プリ

ンスには翳(かげ)りや妖しさ、危険な香りが付きまとってた。

 

今現在、英語で検索した限りだと、薬物疑惑を報道したソース(情報源)はお

そらくTMZ(Thirty Mile Zone)というエンタテインメント系サイトだと思う。

死の数日前(6日前)からの薬物過剰摂取に対して、治療を受けたと、複数

の情報源がTMZに伝えてるそうだ。

 

続報記事では、鎮痛剤percocet(パーコセット)という名前も出して、かなり細

かい話を具体的に報じてるので、注目に値する解説ではある。本当に身体の

痛み止めとして使ってたとの事。

 

しかし、もちろんまだ、推測とか想像の域だし、仮に事実としても、プリンスの

音楽的評価にはあまり影響を与えないだろう。少なくとも私の音楽的評価は、

ほとんど変わることはない。ただ、痛みの原因として書き添えられてたことが

事実なら、そこからの自然な想像は、人間プリンスの見方に多少の変化をも

たらすかも知れない。この程度の婉曲表現に留めとこう。

 

ちなみに下は、CBCニュースより。たまたま、エリザベス二世の90歳の誕生

日と重なったために、ナイアガラの滝とCNタワーが紫にライトアップされて、

プリンス哀悼だと受け止められたらしい。単なる偶然や誤解と言うより、必然

とか、超自然的なシンクロニシティ(同時性)とも考えられるかも。。

 

160423b

 

 

          ☆          ☆          ☆

さて、プリンスは長年、トップ・アーティストとして活躍して来たわけだが、今

回の報道を見ると、やはり1984年の『Purple Rain』(パープル・レイン)

が彼のシンボル、代表となってるようだ。

 

映画、アルバム、そしてシングル曲の題名。パープル(紫)は彼のイメージに

合う色だし、ほとんど指摘されてないようだが、「Purple Rain」の頭文字を

取ると「PR」、つまり「Prince」と重なる。

 

デヴィッド・ボウイの訃報の後、当サイトでは代表曲『Let’s Dance』(レッ

ツ・ダンス)のPV(プロモーション・ビデオ)の解釈をアップして、わりとアクセ

スを頂いてるので、今回もパーブル・レインで同じことを試そうとした。

 

ところが、公式ビデオというものが見当たらない。長い経歴の中で色々とあっ

たからなのか、映画も含めて有料のオンライン情報もなかなか発見できないし、

非公式の動画はどれも参考にできない状況。近所のレンタル・ショップでも、映

画のDVDは置いてない。。

 

(☆翌日追記: TSUTAYAの動画配信で見れるようだ(有料ストリーミング)。

          米国だと、MTVやDirecTVで見れるらしい。)

 

 

          ☆          ☆          ☆  

そこで代わりに、「Purple Rain」という英語フレーズの意味を考えてみよう。

同名の大ヒットアルバムのB面(side two)のラスト、9曲目。

 

プリンス自身(当初の情報だとPrince and The Revolution)が作詞した

歌詞は、ネットのあちこちで紹介されてるが、もちろん当サイトは著作権を尊

重するので、全体の無断コピペは出来ない。ごく一部を引用するのが限界だ。

 

歌詞と比べると、意味についての有益な情報は、英語でさえなかなか見つか

らない。解釈は人それぞれだろうが、個人的にもっともしっくり来る説明は、英

語版ウィキペディアで外部リンクされたページにあった。

 

NME(ニュー・ミュージカル・エクスプレス、英国ロンドン)の公式サイトにある

ブログ記事「20 Things You Didn’t Know About ‘Purple Rain’」。

パーブル・レインについて、あなたが知らなかった20のこと。

 

その内の11番は、こんな説明から始まる。

 

  ファンは今まで数十年間、パープルレインの意味を探ろうと努めて 

  来た。何人かのファンは、プリンスが80年代半ばに関心を持ってた、 

  世界の終末というテーマに関するものだと信じてる。「His Royal 

  Badness」(悪の貴公子: プリンスの呼び名)からの次の引用は、そ 

  の黙示録的な見方が彼の思いとそれほど遠くないことを示唆してる。

 

 

          ☆          ☆          ☆

その後、プリンスの言葉の引用が添えられてる。

 

160423

 

  When there’s blood in the sky - red and blue = 

  purple.. purple rain pertains to the end of the  

  world and being with the one you love and letting 

  your faith/god” guide you through the purple rain

 

残念ながら、この言葉の出典は書いてないし、ネットで探しても見つからない。

おそらくインタビューとかの応答だと思うが、文の切れ目が曖昧だし、引用符

も変だし、終わり方も曖昧になってる。そうした限界を踏まえた上で、一応、日

本語訳を示してみよう。「purple..」の直後で、文が切れてると考えたが、つ

ないでも大差はない。

 

  空に血がある時、赤と青で、紫だ。

  紫の雨は、世界の終わりにふさわしい。 

  愛する人と共にいて、雨を通じた信仰=神の導きに身をまかせる。

  そんな姿にもふさわしいんだよ。

 

 

ところで、血の赤色とは、単に人類の悲惨な終わり、哀しい最後を一般的に

示すものだろうか。歌詞を読むと、もっと限定された悪のイメージも感じ取れ

る。1番の歌詞で、「君が紫の雨で笑うのを見たいだけ」と歌ってることに注

目して、健全な解釈をする英語サイトもあるが、私はむしろ2番の歌詞とか

が気にになるのだ。

 

  I only wanted to see you 

  Bathing in the purple rain

  僕はただ、君が紫の雨を浴びるのを見たかっただけなんだ

 

 

紫のお湯で入浴する英米人など考えられないし、「見たかった」と過去形に

なってる。少し後では、もっと直接的な一節があって、その最後は次のような

表現になってるのだ。

 

  And let me guide you to the purple rain

  そして、僕にまかせて欲しい。君を、紫の雨へと導いてあげよう。

 

これはもう、ごく稀に見聞きする、不倫や三角関係のもつれに続く情景や行為

を思い浮かべるしかない・・・・・・とだけ書いとこう。。唯一の正解としてではなく、

有力な含蓄の一つとして。「悪の貴公子」にふさわしい歌詞なのだ。。

 

 

           ☆          ☆          ☆

なお、日本語で検索すると、Yahoo!知恵袋の回答が上に出て来たが、そ

の内の1つのベストアンサーもまた、出典が書かれてないし、一般的な知識

でも無いようだ。おそらく、下の英語サイトの説明をごく簡単に訳したものだ

と思う(Urban Dictionary)。ディクショナリー(辞書)と言っても個人的な投

稿で、支持数766、不支持295になってた。

 

160423c

 

  落ち着かない感情の一つ。退屈さ、落ちつかなさ、不自由さの 

  漠然とした感情。旅によって、(主に情動的な)責任感から抜け 

  出したい時の感情。時々、「放浪癖」の同意語になる。情動的 

  な責任を脱出するための欲望。 

 

  “朝早い列車を待ってる。ごめん。でも俺は紫の雨に打たれたんだ。” 

  ── アメリカの曲より(『ヴェンチュラ・ハイウェイ』)

 

  (訳注. おそらく Waitingは間違いで、正しい歌詞はWatching

   だが、意味はほぼ同じ。ヴェンチュラは、ロサンゼルスの北の街。)

 

 

         ☆          ☆          ☆

最後に、『パープルレイン』の4年前の1980年。日本では八神純子の『パー

プルタウン』がヒットしてる。現在では著作権の問題でタイトルが少し変わっ

てるらしいが、それはさておき、三浦徳子作詞の歌詞は、米国・ニューヨーク

の夜明けを力強く描くものだ。暗い闇から、明るい光に向かう瞬間の美。

 

パープルという色に、血を見るだけではなく、明るさへの希望も見る必要は

あるのかも知れない。どちらがプリンス的なのか、どちらが「Let’s Go

Crazy」なのかは別として。

 

それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

 

 

cf. デヴィッド・ボウイ『Let’s Dance』、MVの意味と解釈&18kmジョグ

 

                        (計 3518字)

            (追記 68字 ; 合計 3586字)

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