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相乗効果と一石二鳥、『明日も、あすか。』~『地味にスゴイ! 校閲ガール』第4話

『光悦ガール』・・じゃなくて『校閲ガール』第4話も視聴率11.2%で、

初回からの2桁キープ。まさに、「地味にスゴイ!」ね、今時のテレビド

ラマとしては♪

  

最近話題のタイムシフト視聴率(録画とか)や総合視聴率(合計-重複)

のデータは一般公開されてないのかな? たとえば『校閲』第2話だと、

視聴率11.2%、タイムシフト視聴率10.1%、総合視聴率

19.6%という数字が一応、ネットに流れてる。

   

総合20%?! 『派手にスゴイ!』ね♪ 『逃げるは恥だが』もそのく

らいというウワサだ。私は前から一貫して言い続けてるけど、まだま

だテレビの影響力というのは圧倒的だと思う。よく「最近はネットに

押されて・・」とか言われるけど、ネットの情報にもテレビの影響がか

なりあるのだ。逆向きの影響より、遥かに強い。

   

マニアックブロガーとしては当然、重複視聴率も計算したくなる♪

  

 視聴率+タイムシフト視聴率-重複視聴率=総合視聴率

 ∴ 重複視聴率=視聴率+タイムシフト視聴率-総合視聴率

           =11.2+10.1-19.6

           =1.7%

  

少なっ! ここに私も含まれてるのだ。マニアらしくて、いいね♪

   

ただ、本当に上の単純な数式で計算していいのかどうか、ビデオリ

サーチの公式サイト内ではまだ発見できてない。仮に少し違ってると

しても、重複が2%前後というのは確かだろう。。

   

   

      ☆        ☆        ☆

さて、今回のコネタで注目なのはやっぱ、「ウコンの中の豆」・・じゃ

なくて、「ウンコの中の豆」♪ コピ・ルアク。  

   

美青年ファンでさえ渋々認めてるとか言われてる、可愛い石原さとみ

の口から出た放送禁止用語。これも地味にスゴイシーンで、リピート

率は0.1%くらいだろう(笑)。って言うか、禁止されてないだろ!

   

何気に、画面の背景に元のつづりも出てたあたり、こだわりが感じられ

て、いいね。「Kopi Luwak」。このインドネシア語を直訳すると、

「コーヒー ジャコウネコ」といった感じになる。

  

ネコの糞から採られる未消化のコーヒー豆で、独特の香りがあると。

「ふ~ん・・」と書いてるツイートは1つも無かった(笑)。寒いわ!

     

っていうか、これに食いついたツイートは30くらいしかなかったから、

マイナーな物なんだろうね。原作者・宮木あや子のアイデアなのか、

今回の脚本を書いた川崎・・・じゃなくて川﨑いづみのアイデアなの

かは不明。豆の袋の中に「本物」の粒が入ってたら当たりとか♪

ハズレだろ!

      

    

     ☆        ☆        ☆

一方、ストーリーの中心は、「僧正効果」・・じゃなくて「相乗効果」

だろう。ちょっとだけカッコつけて、シナジーとか、シナジー効果と

呼んでたのは昭和かな? 最近、シナジーって言葉もあんまし聞

かない気がする。

   

「相乗効果」という言葉が悦子(石原)の口から出たのは、お堅い

藤岩(江口のりこ)がちょっとだけメイクとオシャレをしてるのに気付

いたとき。両親譲りの、藤岩の古い建前としては、そんなものは勉

強や仕事のジャマになるという理屈だった。

  

しかし、そんな事はいまどき、フェミニストや女性学者でさえあんま

し言わないだろう。オシャレすることで、自分に自信と輝きを感じて、

仕事の効率も上がる。だからますますオシャレする意欲が増して、

さらに輝ける。

  

というわけで、単にオシャレした時や、単に仕事に打ち込んだ時より

も、効果的に自分を高めることができる。これこそ、オシャレと仕事の

相乗効果なのだ。

  

わかりやすく言うと、オシャレだけで自分が1割増、仕事熱心で自分

が1割増になるとすると、オシャレ&仕事熱心の相乗効果では自分

が3割増になるとか。この3割増が、1割+1割という和よりも大きい

から、その差は相乗効果という言葉で説明されることになる。細かっ!

    

いや、意外とこうした定量的な説明はどこにもないものなのだ。東日本

大震災直後の放射能でさえ、定量的に数式計算してるサイトは非常に

少なかった。

   

「危ない」とか、「ガンになる」とか、あいまいなイメージや定性的説明ば

かりが流通して、どのくらい危ないのか、どの線量でどのくらいガンが

増えるのかといった定量的説明はほとんど流通しないのであった。だ

から当サイトでは、データや論文に基づく計算記事を次々にアップした

のだ。。

    

    

     ☆        ☆        ☆

話をドラマの相乗効果に戻すと、この言葉はもちろん、タレントと芸能

記者の関係を暗示してたのだが、視聴者にはあんまし伝わってない

かも。

   

『週刊文春』・・じゃなくて『週刊往来』その他で活躍するスクープ・ジャー

ナリストの山ノ内隆(山中聡)は、ドラマの中盤までずっと、女優・杉本

あすか(南沢奈央)を標的にする悪役扱いだったけど、最後に描き方

が変わってた。特に、2人きりで向き合った夜のシーンとか。

    

わかりやすく言うと、山ノ内は、オレがスキャンダルで叩いてやるから

バネにして逆に伸びて来い!、と激励してたのだ。それを頭に入れて

た杉本あすかは、最後に娘・ユリカと会えた時、私は負けない!といっ

た感じで気合を入れ直してた。

   

例の計算でいうと、マスコミが頑張るだけなら、芸能界の人気が1割増

になる。タレントが頑張るだけでも、1割増になる。ところが、マスコミが

タレントを叩いて、負けずにタレントが頑張ると、芸能界の人気は3割

増に膨れ上がる。これが相乗効果なのだ。

  

最近の典型的な例でいうと、週刊文春と指原莉乃とか。あの恋愛ス

クープの辺りから、どちらも急激に目立つ存在に成長。芸能界全体

にもプラスに働いてたように見える。

    

    

      ☆        ☆        ☆  

ドラマでは結果的に、山ノ内も活躍できたし、あすかも娘のユリカ(おそ

らく三雲咲空)と堂々と暮らせるようになった。その意味で、両者の関係

は「Win-Win」(ウィン・ウィン)、お互いに得するものともいえる。

   

そしてもちろん、校閲者と作家、校閲者と編集者の間にも、相乗効果や

Win-Win関係のようなものはありそうだし、男と女もそう。幸人(菅田

将暉)と悦子も今の所、上手く行ってる。

    

一方、山ノ内の個人的な視点に立つと、実は彼も単なる悪人ではない

し、社会が見えてないわけでもない。自分がスクープすることで、自分

や出版社も得して、隠し子がいる女優を楽にすることもできる。その意

味で、スクープは「一石二鳥」なのだ。

     

ふと思い出したのが、10年前のTBSドラマ、『白夜行』。第8話で、

刑事の笹垣(武田鉄夫)は、雪穂(綾瀬はるか)と亮司(山田孝之)の

関係を、「相利共生」と呼んでた。

   

二種類の生き物が共に生きることで、お互いに相手を利する関係。要

するに、ウィン・ウィン関係の生物ヴァージョンみたいなものだろう。。

    

   

      ☆        ☆        ☆

最後に、『犬っぽいっすか』よりも遥かにハッキリ描かれてた、杉本あす

かの自叙伝『明日も、あすか。』。もちろんこれは、「あすも、あすか」と

読むんだと思う。来週は、『今日も、きょうこ。」かも♪ 無いだろ!

   

あの作品は、悦子の台詞にもなってたし、映像化もされてたから、美術

さんではなく脚本家が書いたんだと思う。少女時代のあすかが可愛かっ

たね♪ アブナイわ! たぶん、子役の名前は福岡沙彩だと思う。さあや

と読むのかな。ちなみに「さーや」で検索すると、2位に元・皇族、紀宮清

子(さやこ)さまがヒットした。

  

で、悦子が読みながら涙で目を赤く腫らして、翌朝サングラスをかけるこ

とになった部分を引用してみよう。

   

 私の父は先天性赤血球形成異常性貧血という難病で、私が

 四歳の頃に亡くなった。それからは母親が馬車馬のように

 働くしかなかった。 

 ・・・一人で好きなドラマや映画を見て、その場面を一人で演じた。

 ・・・女優になりたいという夢と同じように、私はいつかおかあさん

 になりたいと夢見ていた。 (校正原稿 p.82-83)

    

 ・・・その日、私に新しい家族が出来た。それは猫のユリカ。

 その小さな温もりを抱きしめたとき、私はとっさに全てを

 手放していいと思った。けれどそれは間違いだった。その

 温もりを手放さない為に、私はがんばらなきゃならない。

                           (p.203)

   

  

是永是之のシュールな小説と違って、ありがちな回想録だけど、少な

くとも4ページきっちり書いてる脚本家は流石の実力。もちろん、わざ

と素人っぽいフツーの文章にしてるわけだ。娘を「猫」と書いてるのも、

後で山ノ内に厳しく突っ込ませるための伏線。

  

で、p.204で、猫のユリカからコピ・ルアクが取れたと(笑)。コラコラ!

いや、炎上で逆に視聴率は上がると思うけど♪ ごく一部のマニアに

もウケるはずだし、一石二鳥だろう。。

   

   

     ☆        ☆        ☆

最後にオマケも付け加えとくと、貝塚(青木崇高)が妙にこだわってた

3色ボールペン。私も愛用してるのだ。書き味滑らか、三菱鉛筆の

ジェット・ストリーム。2色や4色だと、しっくり来ない。

  

将棋男子は私も昔そうだったし、ルービックキューブ男子もギリギリ

仲間に入れてもらえるかな。説明書を見ながら、15分くらいで6面

揃えられる(笑)。遅っ! 片耳動く系男子ではないけど、鼻ピクピク

男子ではあるのだ♪ 小学校の頃、猛練習したのが懐かしい。さっ

ぱり役に立たないけど。

   

トイレットペーパーならもちろん、ダブルでなく、シングル。たまにダブ

ルを使う時は、わざわざはがしてるほど(笑)。あるある!と思った

方は、いいねボタンをクリックして頂きたい。無いわ! 文武両道は

私もそうだが、男女両刀ではない♪ 似てないだろ!

     

ハブラシは硬くも柔らかくもなく、普通の毛が、いいね。悦子のファッ

ションの内、光沢のあるサックスブルーの星柄パジャマ(部屋着)が

可愛かったなとか思いつつ、それでは今日はこの辺で。。☆彡

    

   

cf. 時は親切な友達、きのうを物語に・・~『校閲ガール』第1話

   補う技術、シール・付箋・ファッション、そして愛~第2話

   是永是之の小説『犬っぽいっすね』内容&外見も大切~第3話

   無用の用、塞翁が馬、無駄はムダだが役に立つ~第5話

   悦んで残業する、残業せん隊(戦隊)♪~第6話

   リスク(risk)の正しい語源と、自分の場所探し~第7話

   全力疾走&跳躍、人生の走り幅跳び~第8話

   地味でスゴくないものも輝かせるスカーフ~第9話

   未完の夢にときめく、人間たちの出会いとB-SIDE~最終回

         

                      (計 3955字)

            (追記 147字 ; 合計 4102字)

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コメント

テンメイ様、こんばんは。

書く・・・そして走る。
文武両道とはまさにテンメイ様のためにある言葉でございますね。

今季はどうやら同じレースにエントリーできない事態になり残念至極でございます。

お坊さんの彼女とロイドのサプリというダブルヒロインなのにこんなことになろうとは・・・。

月9とコレで最後まで悩んだのですが
大御所の死のインパクトで
コチラが落選してしまいました。
まあ・・・たまには
純粋にテンメイ様のレビューを楽しむだけの
シーズンがあってもいいのではないかと
考えております。

芸能人とゴシップ・メディアとお茶の間は
情報社会の縮図でございますからね。
ペンが剣より強いものかどうかも
三者の力学的な要素が決定するものでしょう。

ディランとたけしのスタンスの差も
いろいろと考えさせるものがございます。

ガツガツした石原さとみと
アンニュイな感じの本田翼。
二人とも・・・あまりセクシーに感じられないのは
悪魔の加齢によるものなのかもしれませんが
天使テンメイ様はいかがですかな?

投稿: キッド | 2016年10月28日 (金) 00時36分

> キッドさん
  
こんにちは。ご無沙汰です
  
文武両道といえば、文字通りの意味だと
キッドさんの方が近いでしょう。
僕はむしろ、悦子の妙な台詞の意味ですね。
  
それはさておき、かなり驚愕しましたよ♪  
頂いたコメント、管理ページで最初に見た時、
「今季はどうやら同じレースにエントリ」
という表示で途切れてたもんで。
  
エェッ! キッドさんがマラソン始めたんだ!
と思ったわけです
たまたま、mana さんが名古屋ウィメンズに
興味を示した後ですしね
  
「今頃、ヤミ練してるかも」と書いとけば、
「バレたか」とか自首して来るかも♪
あるいは、「ヤミ練って何?」とか(笑)
   
   
で、美青年の結婚相手じゃなくてお坊さんの彼女と、
ロイドのサプリが出てるのに、『校閲ガール』はパスだと。
  
連ドラのレビューでかぶらないのは
初めてのような気がしますね。
まあ、初回はかぶってるし、僕も月9で
1回くらい書くかも知れませんが。
    
フジテレビ社長が、月9撤退は「みじんも考えておりません」
と宣言したのには安心しました。
衰えたとはいえ、ブログでドラマを扱う時の
基本中の基本でしたからね。
少なくとも、今まではずっと。
   
今季もそうですが、月9は
プライドを持ってやってると思います。
テレビドラマを支えて来たという誇りと、
今後も支えて行くという誇り。
目先の数字にあまり左右されることなく。
  
今季も蔭ながら応援してますよ。
視聴率の低さは最初から覚悟の上でしょう。
成功かどうかはともかく、
斬新なチャレンジではあります。
大御所の他界は残念なニュースでしたが、
ドラマ的には何とかなるはず。
   
斬新といえば、地味な『いつ恋』や吃音の『ラヴソング』、
台本公開の『好きな人』も斬新な試み。
クリエイター魂を感じるからこそ、
ブロガー魂も萌えるわけです。
  
・・・と書くと、「燃える」と校閲されるかも♪
で、修正を拒否するとか(笑)
   
  
芸能人とメディアとお茶の間。
あるいは、ペンと剣と社会。
  
二者でなく、三者の力学で考えるのは大切ですね。
陰の主役は、第三者であるお茶の間や社会。
 
ただ、この第三者というのも複雑な存在で、
さらに内部構造を考える必要はあるでしょう。
特にここ5年ほどは、ネットという要素が
強力で曖昧な第三者的機能をはたしてます。
  
まあ、ブログなんてものもネットの古株ですが♪
先日、富士通のニュースが出た後は毎日、
ココログ卒業の発表におびえてます(^^ゞ
どこか大手が拾ってくれるのかな。やさしく。。
  
一方、ディランとたけし。そうそう。
僕もそれは思ってましたよ。  
というか、たけしはテレビ芸人だからともかく、
ディランの本心は分かりにくいですね。
   
たまたま今日、ノーベル賞は素晴らしい、
出席はもちろん、とかいう報道が出てます。
  
ただ、半月も経って大喜びを発表されても、
素直に受け取っていいのかビミョーな所。
主催者と本人以外の、第三者の関わりも
興味深いですね。
   
最後に、石原さとみと本田翼
確かに、『校閲』の演技だとセクシーではないかも。
   
ただ、石原は男をその気にさせる自然な素振りが
絶妙だとかいうウワサ♪
僕なんかすぐ、釣られちゃうでしょう。
で、雑魚だからポイッと捨てられると
   
本田はたぶん、性格的にパスだと思います。
顔は可愛いけど、性格はそうでもないっていう、
ありがちなパターンに見えますね。
   
まあでも、突然マンションに連れ込まれて
キスされれば、男として反応しちゃうかも
1時間くらいは。。(笑)
     
華麗じゃなくて加齢といえば先日、昔に比べて格段に
キレイになった女優の調査が発表されてました。
R25とアイリサーチによるもの。
  
1位は断トツで石原。2位の深キョンも、
3位以下を引き離してました。
  
男としても、加齢に逆行するパワーが必要ですね。
で、逆行しすぎて条例違反で捕まるとか(笑)
  
ちなみに、『校閲』でカレーを食べてた女の子には
ちょこっと検索アクセスが入ってます。
まあ、フィクションと空想の世界で留まって欲しいもの
・・とか、他人事のように書いときましょう♪
   
ともあれ、わざわざどうもでした。
ではまた。。

投稿: テンメイ | 2016年10月29日 (土) 17時09分

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