Over The Top(オーバー・ザ・トップ)、限界を超えて~『ボク、運命の人です。』第5話
眠い。。もう限界だけど、オーバー・ザ・トップ! 限界を超えて、頑
張ろう♪ まだ夕方だろ!
このドラマの視聴者の7割くらいは女性だろうから、細マッチョな
稽古・・・じゃなくて練習なんてあんまし興味なかったかも知れない。
相撲のバリエーションとしてなら、腕相撲よりもまだ紙相撲の方が
ウケがいいはず。
しかし、体育会系の血が混ざってる男子はやっぱり、腕相撲の物語
にウケたのだ。ライバルからパーソナル・トレーナーとなった定岡(満
島真之介)が、「意外」にもナルシストだったことに(笑)。そこか!
意外ってセリフが、意外。力が抜ける掛け声も、様になってた。
「エアロビは、筋肉の目覚まし時計」
「スカッシュは、筋肉のカラオケボックス」(親密性の向上)
「ストレッチは、筋肉の温泉宿」
今日あたり、全国のジムのトレーナーが早速使って、滑りまくりで
練習生の冷たい反応を浴びてるはず。
「スベリは、筋肉のクールダウン」♪
☆ ☆ ☆
・・・って話じゃなくて、どうでもいいような肉体系の勝負に男子が本
気でチャレンジする姿にウケたのだ♪ 今回のドラマもそうだけど、
そうした努力はしばしば女子目当てに行うもの。ところが女子の方は、
大して気にしてない(笑)
という事は、男子の自己満足、ナルシスティックな自己陶酔なのだ。
男子、ガックシ。。_| ̄|○ もちろん、それはそれで実際の効果も
甘美な味わいもあるけど、哀愁ただよう滑稽な姿でもある。
私は高校3年の時、最後の3000m走でライバルのエリート、「イカ」
に見事勝利☆ オーバー・ザ・トップ、「一番上を抜き去った」にも関
わらず、イカのファンの女子は全く気にせず♪ 「イカ」本人も、去年
の同窓会で、私をライバルと思ったことなどないとかウソぶいたらし
い。実話だろ! 細かいわ。
私は「完全にイカ」、真っ白の敗者になってしまったのだ。無理やり
イ・ボミのインスタグラム引用か! 昨日の記事を読んでない人には
分かりにくっ! ま、熱心な常連読者さん達へのご挨拶ってことで。。
☆ ☆ ☆
さて、前回のレビューは『ボク運』の後番組に触れたから、今回は
前番組に触れてみよう。2時間前の他局だけど♪
PCをいじりながら、夜7時のNHKニュースをチラ見した後、テレビ
を消そうと思ったら、可愛い女子アナが映ったから延長。『ブラタモ
リ』の近江友里恵アナ♪ 久々に見たね。プチ拉致シーンもあった
から、あそこだけ録画をリピートしてる視聴者も少なくないはず。
アブナイわ!
内容はまさに、オーバー・ザ・トップ。関東の西の「頂上を越える」
際の、箱根関所のお話だった。
真面目に聞いてないけど、関所には「改め婆」(あらためババア・・
笑)がいて、美少年が関東から西に出ようとすると、実は「出女」
(でおんな)じゃないかと疑って厳しくボディチェックしたらしい。男
か女か、身体検査。
ここでタモリが、浮世絵(?)を見ながら、「ハッキリしないが、コレ
か?」とか、10秒ほどババアになって下ネタいじり♪ 夜7時台の
国営放送なのに、そのまま流してたし、近江アナもケラケラ笑って
た。いいコだね(笑)
NHKとしてはまさにオーバー・ザ・トップ。限界を超えるやり取り
がオンエアされたのであった。。
☆ ☆ ☆
エッ、『ボク運』と関係ない? いやいや、大ありでしょ♪ だって、
31回目の結婚記念日に、晴子パパ(杉本哲太)が晴子ママ(石野
真子)にプレゼントのブランドは、「ナイチンゲール」。ジバンシーが、
男性向けバッグを女性向けにアレンジした物なんだから。
「男から女になっていくガール」のバッグ♪ コラコラ! それはドラ
マのストーリー上、男みたいにややキツそうな晴子(木村文乃)が女
になっていく流れの象徴。
尖ってること、トップを強調したがるのが男の特徴なのだ。良し悪し
はさておき。現代思想的には、男根(ファルス)中心主義を単純に
体現するのが男性、回り道して受け入れるのが女性ということだ。
だからこそ、正木(亀梨和也)は「ちゃんこ」を作る側になろう、力士
のように強くなろうと頑張る。つまり、自分が「ちゃんこ」になろうと
する。一方、晴子は「ちゃんこ」を美味しく食べるのであった♪
そう考えると、神様を名乗る謎の男(山下智久)が、次は部屋に連れ
込めと指図してたのも納得できるだろう。
要するに、隠れてのぞき見したいという欲望の表れ♪ 違うわ!
ちゃんとチャンスを活かして、ちゃんこの象徴的交換、愛の儀式に
進めということなのだ。未来の隕石衝突の確率を下げるために。。
☆ ☆ ☆
一方、本家の腕相撲物語。1987年の米国映画『オーバー・ザ・トッ
プ』。私は名前しか知らなかったから早速、英語版ウィキペディアと
英語のシナリオをチェックした。
上は劇場公開ポスターの画像。ウィキの縮小引用だし、非営利の
個人ブログでの内容に沿った好意的利用なので、著作権・肖像権
の問題は生じないと考える。シナリオはちょっと微妙なので、有名サ
イトだろうけどリンクは付けない。
主演のシルベスター・スタローンは、代表的な肉体派の人気俳優
で、『ロッキー』や『ランボー』のシリーズでお馴染み。『オーバー・
ザ・トップ』は、彼の人気が「頂上を超えた」頃の作品だから、まさに
彼自身の俳優人生も重ね合わせられてるわけだ。
まずはプロット(あらすじ)から、超簡単に。ネタバレにご注意あれ。
って言うか、私は映画を見てないけど♪
トラック運転手の父(スタローン)は、長い間、息子や妻と離れて暮ら
してたが、妻の病気を機に、息子を連れて妻に会いに行く。
息子はおじいちゃん(妻の父)から、父の悪口を聞かされてたこと
もあって、最初は不愛想。ただ、セミプロ的な腕相撲好きの父の
影響で、息子も腕相撲の世界を知っていく。それを通じて、父へ
の理解もゆっくり進んで行く。
2人が妻のもとに行くと、妻は既に亡くなった後。失意の夫=父は、
腕相撲の世界で頂点(トップ)を狙う。賞金以上に、自らの誇りのた
めに。ダメ男ではなく、立派な父として認めてもらうために。
彼は見事、頂点に君臨する強敵を破り、義父(少年の祖父)も彼の
存在を認める。そして、息子と共に新たな人生の旅へとスタートす
るのであった。。
☆ ☆ ☆
こうしてみると、全盛期を過ぎた(オーバー・ザ・トップ)感がある男
による、男臭い物語だと分かる。そういえば、映画の名前を口にし
てたトレーナーも店主も、全盛期を過ぎた感がある男臭い男だ。
そのネガティブな意味の「オーバー・ザ・トップ」を、ポジティブな意味
の「オーバー・ザ・トップ」(頂点超え)へと昇華させる、米国的な成功
物語。
映画のセリフの中では、「Over the Top」には二重の意味が
含まれてるようだ。一つは、腕相撲で全力をふり絞る時の掛け声。
もう一つは、腕相撲大会(アーム・レスリング)の最終段階のこと。
いずれにせよ、この言葉と共に、全盛期を越えた感のある男に
新たな未来が開けるわけだ。それはちょうど、『ボク運』の11年
前、日テレ・土9『ギャルサー』の掛け声みたいなものだ。
「Open The Door!」、ドアを開け。
この言葉が、10年前の月9『プロポーズ大作戦』&聖書の「扉を
叩け」につながるのは偶然じゃないだろう。『プロポ』は、『ボク運』
と同じく金子茂樹の脚本で、主演は神=山Pだから。
亀 ── オーバー・ザ・トップ
── オープン・ザ・ドア
── 扉を叩け
── 山P
こうして、亀梨(カメ)と山P(カミ)が遠くつながるのだ。まるで「背中
越し」のように。そしてBL女子達の萌えも、「絶頂を越して」イク♪
カタカナか!
☆ ☆ ☆
カメとカミがつながった所で、次はまた「神ドラマ」、野ブタについ
ても振り返っとこう。
第5話は『ボク運』と同じく、ある意味、初デート。ただし、野ブタ(堀
北真希)の相手は、彼女に片思いするシッタカ(若葉竜也)。その
カップルに、修二(亀梨)&まり子(戸田恵梨香)のカップルもどきが
連れ添う、Wデート。
修二たちが離れた後は、野ブタ・カップルを彰(山P)が偵察する、
3Pデート♪ コラッ! ところが、どこかのおじさんかおじいさんが
倒れて口から泡をふいてたのをキッカケに、流れは急展開。シッタ
カは、介抱する野ブタの手についた泡に思わず、「汚い!」。その
彼を冷たくにらむ野ブタを彰が温かく支えて、2人で病院へ。
結局、彰には野ブタの手の感触が残り、野ブタには修二へのほの
かな思いが微かに現れ、修二には謎の嫌がらせ女への負けん気
が燃え上がるのであった。。
ちなみに、生々しい人間的なものを生理的に拒絶したシッタカの態
度は、原作小説だと唯一の主人公・修二の感覚。それを、シッタカと
修二&彰へと分解アレンジした脚本家・木皿泉は実に素晴らしい。。
☆ ☆ ☆
で、『ボク愛』でも、初めてのデートで生々しい人間的なものが登場
してるのだ。
代官山・・じゃなくて大寒山(安田大サーカス・HIRO)の断髪式で、
大寒山に腕相撲で完敗した正木は、悪あがきみたいな姿まで見せて
しまったけど、晴子は別に気にしてない。
その後、2人で仲良く歩いてると、目の前をトラック・・じゃなくてブラ
イダルカーが走って行く。まるで、過去の晴子パパ&ママみたいに。
あるいは、未来の正木&晴子みたいに。カランカランと車の後ろで
鳴ってた空き缶の1つが切れ落ちて、思わず晴子が拾いに行った
瞬間、道路の向こうから車が!
その瞬間、正木の筋トレが役立った。幸せを引き寄せるように、
晴子を引き寄せ、幸せは離さない。身体と唇を密着させたまま、
妙なハッピースマイル♪ 一発逆転のオーバー・ザ・トップ、限界
を超えた接触。
たまたま(?)、笑顔でキスされた形になった晴子は、思わず正木
から離れる。ただし、毛嫌いしたわけでもない。要するに、野ブタで
描かれてた生理的拒絶に関する、ほのぼのヴァージョンのアレン
ジなのだ。
☆ ☆ ☆
原作小説の『野ブタ』には、ネガティブなものが最初から最後まで溢
れてる。ドラマの野ブタでは、ネガティブなものは主人公の外側で
表現されてる(シッタカ、謎の悪女)。
そして『ボク運』では、ネガティブなものがほとんど消し去られて、遠
い将来の隕石だけになってるのだ。これはある意味、死のメタファー
(比喩)とも言える。
人間は、自らがいずれ死ぬ運命だからこそ、結婚して子孫を残すの
も運命になってる。人に定められた道筋。個体保存ができないから
こその、種族保存本能。
これが保守系テレビ局の日テレの番組なのは、偶然じゃないのか
も。リベラル系テレビ局のTBSの『逃げ恥』と比較するのも興味深い
だろう。『ボク運』がフツーの男女、『逃げ恥』が頭脳派の男女を中心
にしてる辺りも面白い。
おっと、そろそろ時間が来た。限界を超えて書くと、日常生活に支障を
きたす。小市民は「Within The Limit」♪ あくまで限界の中で。
なお、今週は計14294字で終了。ではまた来週。。☆彡
P.S. 第5話視聴率は9.1%だった(ビデオリサーチ、関東地区)。
瞬間最高は22時13分の11.3%。
cf. 神は死んだ、そして運命は水がもたらす
~『ボク、運命の人です。』第1話
雨と洪水の彼方、虹を目指すハト~『ボク運』第2話
淋しがり屋が3人、似たもの同士~第3話
意外な告白、ホントは114(いいよ)♪~第4話
人が手作りするものの価値、その彼岸~第6話
半月の恋、ときめきと切なさ~第7話
信じ続けること、それが愛~第8話
取り返しのつかない未来からの帰還~第9話
指輪という名の虹に輝く、3つの宝石~最終回
(計 4522字)
(追記 146字 ; 合計 4668字)
| 固定リンク | 0
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 直前の欠場、「パリ五輪は、まだ走れ!っていうメッセージ♪」~カンテレ『前田穂南が走れなかったオリンピック』(TVer動画)(2024.09.06)
- 世論の逆風と雷雨の中、やす子(体重78kg、25歳)の81kmマラソンSPの感想~日テレ『24時間テレビ』2024年(2024.09.04)
- パリ五輪2024・女子マラソン、ほぼリアルタイムの感想♪&優勝したハッサンのラップタイム(2024.08.11)
- パリ五輪2024・男子マラソン、ほぼリアルタイムの感想♪&6位入賞、赤﨑暁選手のラップタイム(2024.08.10)
- 2024パリ五輪、スローガンはフランス語の掛け言葉「五輪を広く開こう=目を大きく開いて世界を見よう」~雨の開会式の感想(2024.07.27)
「芸能・アイドル」カテゴリの記事
- 世論の逆風と雷雨の中、やす子(体重78kg、25歳)の81kmマラソンSPの感想~日テレ『24時間テレビ』2024年(2024.09.04)
- 二重偏波気象レーダー、降雹(こうひょう)アラート、数式(偏微分方程式)の変数 Pidep、Pgacw、etc ~『ブルーモーメント』第5話(2024.05.25)
- 絶対に離れない手のつなぎ方、正義も真実も超えて、人間として「心中」へ・・~『Destiny』第1話~第4話(2024.05.02)
- 嘘(lie)で壊れた橋=つながり、再建を信じて(believe)生きる(be、live)~『believe ━ 君にかける橋 ━」第1話(2024.04.27)
- 晴原(ハルカン=山下智久)が書いた雪崩の数式の意味、雲田彩(出口夏希)の中国語の発音と意味~『ブルーモーメント』第1話(2024.04.25)
コメント