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取り返しのつかない未来からの帰還~『ボク、運命の人です。』第9話

ダメだ! 洋食レストラン「レンブラント」のビーフシチューに、汁が

ほとんど無かった♪ そこか! 「あれっ、シチューが来てない」と

思った視聴者が全国に数万人いるはず。

 

テンメイ家では、シチューとはスープかソースがたっぷり入った料理。

つまり、ご飯と別の容器に入った甘いビーフカレーのこと(笑)。逆に、

オムレツは具がたっぷり入った料理であって、単なる上品な卵焼き

じゃない♪ 田舎から出て来て気になった事の代表だから、この場

を借りて全国のシェフにアピールしとこう。

 

ちなみに、ハート型の栓抜きを「ビール」と呼んだ覚えはないけど、

缶切りつきの栓抜きをどう呼ぶか、迷った覚えならある(笑)。ウチ

では缶切りと呼ぶ方がフツーだったかも。

 

缶切りにせよ、栓抜きにせよ、小さい子どもにとっては扱いにくい

道具であって、大人の階段を上る一歩なのであった。

 

懐かしコネタついでに書いとくと、NHKラジオ英語講座『エンジョイ・

シンプル・イングリッシュ』のナビゲーター、肘井美佳は、小さい頃、

コーヒー牛乳は茶色い牛から取れると教え込まれたらしい(爆)

 

いや、もちろん今回の『ボク運』は半ば『野ブタ』、半ば『プロポーズ

大作戦』であって、コーヒー牛乳を思い出したもんで。ちなみに今、

私はカフェオレを飲みながら書いてる所。銭湯ではない♪

 

 

      ☆        ☆        ☆

あぁ、レビュー冒頭のつかみとしては、こんな飲食物ネタより、

 「山P、亀に注射 ♡

とでも書いた方が良かったね(笑)

 

高尚なマニアック・サイトとしては、そっち系の話は書けないのだ♪

書いとるわ! もうちょっとヒネると、 

 「彰が射的、修二は昇天 ♡

とか♪ ヒネリ過ぎだろ。

 

神を名乗る謎の男あらため一郎も、神島三郎って名前がお気に入り

だから、「さぶちゃん」路線もありなのだ。前にも書いたように、「さぶ」

というのは、有名な昭和BL雑誌(笑)のタイトル。

 

ちなみにあの、虫刺されみたいな注射の痕と、それが消えた映像が

流れる前には、「後始末」というさり気ないセリフが入ってる。金子

茂樹の脚本の技術はそういった所にも表れてた。未来から過去に

帰還したお騒がせな息子は、誠の記憶を消してちゃんと後始末した

のだ。

 

さすが、ラブドールにも礼儀正しい美青年(笑)。リリー・フランキー

の愛する数十万円の高級人形にも、ちゃんと初対面の挨拶をした

というウワサ

 

 

      ☆        ☆        ☆ 

折角の労作だから、一郎からお父様へのお別れメッセージを全文

掲載しとこう。改行も、点の数も元のまま。最後、排水溝の丸い穴が、

「。」という句点の代わりになってたのがオシャレ♪ 『プロポ』や

『5→9』の香りも入ってるかも。

 

 誠へ・・・俺が居なくなって、 

 清々した?・・・それともちょっとは 

 寂しいって思ってくれた? 

 誠の頑張る姿を近くで見られて 

 本当に良かったと思ってるし・・・・ 

 誠が絶対に諦めない姿を見て 

 地球を滅亡から救えそうな 

 気がして来たよ・・・だって俺には 

 誠の血が流れてるんだから・・・本当は 

 一郎って名前を気に入ってるから心配 

 しないで・・・でもみっちゃんが来た時に 

 慌てて付けてくれた神島三郎も超 

 気に入ってたから。このままずっと 

 友達で居られないのが本当に残念だよ。 

 誠もそう思わない? 短い間だったけど 

 本当に楽しかったよ・・・じゃあね誠・・・・ 

 永久あばよ

 

 

     ☆        ☆        ☆

上のお手紙。よく読むと、「地球を滅亡から救えそうな気がして来た

よ」と書いてるから、まだ救ってない。

 

地球を救おうとしたのに間に合わなかったから、過去にタイムスリップ

して、自分の誕生を少し早める。そして未来に戻って、あらためて地球

を滅亡から救う・・・。そういう意味だろう。

 

過去にタイムスリップした後、未来を変えるという話。昔なら論理的

におかしいと言われたりもしたけど、パラレル・ワールド(並行世界)

や多世界解釈という超物理的な考えが広まってる今なら、それほど

問題はない。

 

要するに、「同じ」ような世界の流れが複数あると考えればいいのだ。

世界1では、時間が足りなくて救出失敗。だから、世界1の未来から

世界2の過去へとタイムスリップして、歴史を変更。世界3(正確には

世界2b)の未来に戻るとか。

 

下は10年前、『プロポ』第2話レビューでタイムスリップ理論を詳しく

解説した時の図の1枚。健(山P)が過去に戻って、礼(長澤まさみ)

の顔をニコニコさせる物語。あの時は質問を受けて、補足記事まで

追加した。真面目だったね♪ 過去形か! お気楽さん、元気?

 

170611a

 

今から考えると、ちょっと理論的に手直ししたくなるけど、とりあえず

スルーしとこう。必要なら来週、新たな説明を付け加えるかも。。

 

 

      ☆        ☆        ☆

とにかく、『ボク運』第9話は、タイムスリップに本物の神様と瞬間移動

がトッピングされたファンタジック(幻想的)な物語。夢オチもないから、

リアリティは薄い。2017年の時点では♪

 

ただ、脚本家・金子の細かいテクニックが満載。いちいち解説はしない

けど、複雑なパズルみたいな緻密な構成になってた。最終回への

目立つ伏線は「お父様」という言葉か。

 

結婚式の時かその後、息子のイチロー・・じゃなくて一郎(山下智久)

が、父親の正木(亀梨和也)を「お父様」と呼ぶ。お花とかに何気なく

書かれてるとか、病院で晴子(木村文乃)が産んだ男の子がいきなり

「お父様」と泣き声をあげるとか♪ ないだろ!

 

あるいは、30年後の未来をやり直して、地球を滅亡から救った後、

一郎が記者会見で「誠・・じゃなくて、お父様のおかげです」と語って

ニヤッと笑うとか。

 

 

      ☆        ☆        ☆

温泉の底・・じゃなくてカップ麺の容器の底に書かれてた、「ソース

焼きそば完食劇場」も、細かい技を使ってる。

 

 女 「ずっと私のソバにいてね

 男 「ソースね

 

「そうするね」と「そうですね」、誠の2つの気持ちを掛け合わせた、

上手い台詞だ。で、ソースの代わりにマヨネーズをかけて料理する

と♪ コラコラ!

 

そこで「全部、出たと?」と広瀬すずに言わせた明星・一平ちゃん

CMは炎上した(笑)。クレーム社会は疲れるのであった。

 

ビール瓶の栓を抜くという晴子の動作も、象徴的なもの♪ 幼い頃は、

父が晴子で抜いてた。違うわ! ハイハイ、晴子が父の栓を抜いてた。

つまり、父を愛してた。

 

ところがやがて、父ではなく、他の男性の瓶の栓を抜くようになる。

その成長を父も喜びつつ、一抹の寂しさも感じるのであった。

 

 

      ☆        ☆        ☆

最後に、毎度恒例。修二と彰の『野ブタ。をプロデュース』との比較

もしとこう。

 

第9話は一番過激なエピソードで、その点も『ボク運』と同じパターン。

つまり、蒼井(柊瑠美)が悪の本性をあらわにして、野ブタ(堀北真希)

だけでなく、修二(亀梨)や彰(山P)にも攻撃をしかける。

 

ところが、無理やりプロデュース仲間に入れてもらった後、結局は

蒼井が浮いて、追い出される形に。それでも3人は、蒼井のことを

心配する。彼女が飛び降り自殺する夢を見るほど。

 

慌てて学校に行くと、屋上から何かが地面に落ちて、人型の跡が

ついてた。「悪い蒼井」だけ自殺=自滅して、「フツーの蒼井」は生き

残ったのだ。『ボク運』9話みたいなファンタジー。

 

そして、キャサリン(夏木マリ)にたずねる。取り返しのつかない場所

に行ったことがあるか? するとキャサリンは、友達のおかげで戻って

これたと微笑んだ。確かに、遠い世界に旅立とうとしてた蒼井も、3人

のおかげで戻って来れた。

 

それは、酔っぱらった勢いで校長に辞表を叩きつけてしまった横山

(岡田義徳)も、昔の知り合いの女性に誘われて本気で出発した

豆腐屋のおいちゃん(高橋克実)も同じこと。生徒たちの署名、彰や

パパとのつながりのおかげで、何とか戻って来れたのだった。

 

 

     ☆        ☆        ☆

というわけで、私の11年半前の野ブタ・レビューは、「取り返しの

つかない場所からの帰還」というサブタイトル。それをもじったのが

今回の『ボク運』レビュー、「取り返しのつかない未来からの帰還」だ。

 

なぜか? それは、未来で息子の一郎が、地球を救うのに失敗した

からだ。数十億人の命を失ってしまう、取り返しのつかない未来から、

やり直しのためにタイムスリップしたのが『ボク運』。そして、「友達」

の誠パパのおかげで、元の平穏な地球に戻せることになった。

 

そう考えると、ユニットバスの底に「友達」と書かれてた意味も分かる

だろう。なかなかテクニカルな脚本なのだ。

 

 

      ☆        ☆        ☆  

なお、目を覚ました誠が白い光の中でうつむいてたのは演出の猪股

隆一の遊び心♪ 全力で闘った直後、『あしたのジョー』の超有名な

ラストシーンのパロディ、あるいはオマージュ(敬意を込めた模倣)

だろう。

 

今週は計15466字で終了。ちょっと字数制限をオーバーしたけど、

たまには良しとしとこう♪ ではまた来週。。☆彡

 

 

 

P.S. ゴールド免許に書かれてた一郎の誕生日は、2018年

    5月10日。今回までに過去を修正して、生まれるのを

    早めたはずだから、来週は4月半ばになってるはず。

 

P.S.2 第9話視聴率は9.2%。最終話で10%台に戻せるかも。

 

 

cf. 神は死んだ、そして運命は水がもたらす

           ~『ボク、運命の人です。』第1話

   雨と洪水の彼方、虹を目指すハト~『ボク運』第2話

   淋しがり屋が3人、似たもの同士~第3話

   意外な告白、ホントは114(いいよ)♪~第4話

   Over The Top、限界を超えて~第5話

   人が手作りするものの価値、その彼岸~第6話

   半月の恋、ときめきと切なさ~第7話

   信じ続けること、それが愛~第8話

   指輪という名の虹に輝く、3つの宝石~最終回

 

                    (計 3708字)

        (追記 131字 ; 合計 3839字)

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コメント

第7話で、以下のように一郎が言っていた

>晴子と初めて電話で話した時「月の光」が聞こえてきたの覚えてる?さっき、ピアノで、「愛の夢」引いてたの同じ女の子だから。30年後、地球が無事隕石の衝突から免れた時、君の子供が表彰を受ける。その時演奏するのが、30年後の彼女。

7話の地球を救った後の世界を知る一郎と、9話のこれから地球を救うことになる一郎の関係は何なのでしょうね…

投稿: | 2017年6月12日 (月) 18時59分

> 名無し さん
  
はじめまして。  
当サイトはコメントにハンドルネームを要求してますが、
今回は簡単にレスしときます。
    
私の手元に録画はありませんが、もし一郎がその通りに
語ったのなら、単なる情報伝達の形になってます。
一郎が直接経験したことを表す語り口にはなってません。
   
一郎の正確な台詞は分かりませんが、いずれにせよ、
これは単なるタイムスリップの物語ではなく、
全知全能的な神様をまじえた物語。
一郎が神様から情報を得たと考えるのが自然でしょう。
それなら第9話とも、つじつまが合います。
   
   
ちなみに、神がわざわざ不完全な人間に何かをさせようと
するのは、宗教や神話ではお馴染みの展開。
自分で完全な世界を作ればいいのに、なぜ?・・という
疑問は昔からあります。
  
その答は、「神のみぞ知る」。
あるいは、「信じる人のみぞ追究する」。
  
そんな感じでしょう。。

投稿: テンメイ | 2017年6月12日 (月) 20時55分

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