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将棋界の伝説「ひふみん」、加藤一二三九段(77歳)の引退に涙・・

最近は単なる隠れ将棋ファンになってる私としても、思わずウルウル

してしまった。。 大盤解説の最後、カワイイ里見咲紀・女流初段が

交代してて見れなかったことに♪ ・・・ではなくて、「ひふみん」、加藤

一二三九段の最後の対局姿に。そして、終了前後の身ぶりに。。

 

現在77歳。約63年間の現役生活を経て、史上最年長棋士。最近

の将棋界は、14歳の天才中学生・藤井四段の連勝記録に注目が

集まってるけど、加藤九段も史上最年少(当時)の14歳でプロ入り

した、「神武以来の天才」。元・名人でもある。

 

極端な長考で持ち時間を使い果たした後の、秒読みの早指しその他、

以前から色々と話題になってた棋士だけど、今ではいつの間にか、

ゆるキャラの面白タレントみたいな活躍ぶり♪

 

そのポイントの一つは、ぷっくら膨らんだドラえもんっぽい姿だろう。

やっぱり人間、「見た目が数十%」なのだ。100%ではないにせよ。

見た目の問題は、今回の対局の最後、「形作り」にも響いてた。。

 

 

      ☆        ☆        ☆

加藤九段は、以前はそれほど目立つ外見でもなかったのに、最近

はホンワカ可愛い仏像みたいな雰囲気も醸し出してる♪ 年齢的に

基礎代謝が落ちてるのに、食欲が落ちてないからか。

 

昨日の朝日新聞HPのニュースでも、食事の話がやたら多かった♪

お昼は定番メニューのうな重。おやつはチーズ。そして「最後の晩餐」

となった夕食は、うな重ではなく、カキフライ定食を注文したらしい。   

1月に最年長勝利を記録した時の、ゲンのいいメニューとのこと

 

ところが、時期的にカキがメニューに無かったので、天ぷら定食

(1250円)+冷やしトマト(300円)に変更。朝日は「少し考えて」

と書いてるけど、実際にはまさかの誤算で大長考だったようだ(笑)

 

まあでも、最後に何を食べるかと聞かれると、私も少し考えて決める

かも。と言っても、本当の「最期」は、食べ物の選択もできないことが

多いんだろうけど。って言うか、食欲が消えてるのかも。。

 

 

      ☆        ☆        ☆

で、肝心の対局。東京・将棋会館で行われた竜王戦で、相手は高野

智史四段(23歳)。おじいちゃんと孫みたいな年齢差の戦い。

 

かなり早い段階で、形勢が傾いてしまったようで、夜7時半ごろ見る

と、加藤九段がすぐ投了しても不思議はない状況。メディアの取材陣

が大勢控えてるし、高野四段もすごくやりにくかったと思う。

 

私が彼なら、内心おそらくこんな事を考えてたはず。大先輩の最後

がこの将棋でいいのか。先輩の得意戦法を堂々と受けて「相矢倉」に

したのに、大差の終わり方でいいのか。わざと緩めるのは失礼だし、

プロとして論外だけど、できる限り美しい形にしたい。。

 

実際に高野四段が選んだのはなかなかの決め方で、最後は香車と

桂馬が上手く効いてる。abemaのライブ動画より。解説の阿久津

主税八段と、聞き手の藤井綾女流二段も神妙な面持ちで、コメント

しづらい感じだった。

 

170621a

 

 

      ☆        ☆        ☆

ある程度、将棋を知ってる人なら、上の終局図を見るだけで、かなり

前から加藤九段が劣勢だったのが分かるだろう。データベースの

「将棋DB2」で棋譜を見ると、52手目でもう不利。夕食を選ぶ頃には

既に負けを覚悟して、「最後の形作り」を思い描いてたかも。

 

170621d

 

 

形作りとは普通、負け将棋の最後に少しでも外見を整えようとする

指し方。一手違いでギリギリの勝負だったかのような形を目指す。

ただ、今回の加藤九段にとってはプロ棋士としての人生の最後でも

ある。どういった形にすべきか、夕食中も長考したはず。

 

そして選んだのが、誰も思いつかない妙手。終局後すぐの帰宅。これ

はアマチュアの遊びの将棋でさえ、ほとんど無いと思う。まして、プロ

だとしばらく「感想戦」をするのが当たり前だし、この日は大勢の記者

たちも詰めかけてる状況。

 

その中で加藤九段は投了後、観戦記者に「今日は感想戦はしません」

と告げた後、大急ぎで荷物を持ってエレベーターへ。フラッシュを浴び

ながら、振り切るようにタクシーに乗車。クラクションを鳴らしながら、

赤いテールランプは走り去って行った。まるで映画のラストシーン。。

 

170621b

 

 

       ☆        ☆        ☆   

午後8時10分頃のこと。リアルタイムで放送を見てた私は、目頭が

熱くなった。

 

これは要するに、投了の前からタクシーを手配して、すぐ帰宅する

準備をしてたということ。分かる気もするし、分かった気になっては

いけないような気もする。加藤九段らしい、独特の引退の形。

 

毎日新聞HPは、「加藤九段、最後の一局も伝説残す」という見出しの

記事をアップしてた。これぞ将棋界のレジェンドか。一応、帰宅後すぐ、

自らの公式ツイッターで挨拶してた。

 

 「幸せな棋士人生をありがとうございました。」

 

170621c

 

 

      ☆        ☆        ☆

ただ、私にとっては、あのタクシーの赤いテールランプがお別れの

挨拶だった。加藤九段がどう感じるかはともかく、あそこまで撮影

して生放送で伝説を創り上げた、アベマに拍手したい♪ 慌てて

追いかけることなく、あっさり離れて映したのも良かった。

 

もちろん、加藤九段の長年のご活躍にも、拍手、拍手。今後も別の

形で、将棋界を盛り上げて頂きたいと思う。今日は早速、藤井四段

の27連勝をかけた対局の解説を担当。あまりにキレイな形の新旧

交代ドラマ。

 

名作漫画『ホットロード』で「熱い道」を走る、バイクのテールランプ

を思い出しつつ、それでは今日はこの辺で。。☆彡

 

                 (計 2204字)

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