指輪という名の虹に輝く、3つの宝石~『ボク、運命の人です。』最終回
そうか、結婚発表したんだ。NMB48の須藤凜々花(すとう・りりか
・・笑)。そっちか! 写りがいい写真だとフィギュアの本田真凜に
似てるね。漢字が「凛」じゃなくて「凜」だし♪
いや、名前も顔も覚えてなかったけど、AKBグループに変わり者が
いるって話は耳にしてたのだ。『ボク運』最終回と同じ日に、数時間
早い結婚発表か。
エッ、単なる偶然でドラマと関係ない? そんな冷めた考えは損だよ
・・っていうのが、最終回のメッセージの一つでしょ♪ 偶然の中に
運命を感じること、偶然にひそむ宝石を自分で見出すことこそ、人間
にとって大切なのだ。
☆ ☆ ☆
例えば須藤凜々花の夢は哲学者になることで、一番好きな哲学者
は「ニーチェ先輩」♪
「神は死んだ」で有名なニーチェは、『野ブタ』の彰(山P)も敬愛してた
し、今回のボク運の物語とも、目立つ宝石店とも関係してる。
神なき世界、つまり現代において、人が生きる力や意志のあり方を
問うのがニーチェ。まさにこれは、神と名乗る男・一郎(山下智久)
なき世界で生きる力を試された、誠(亀梨和也)と重なるものだ。
「いし」が重要なのも同じこと♪ ニーチェが求めてたのは、「意志」。
須藤の相手は、「医師」に近い男性。誠が、フォアグラを隠し味として
下に敷いたような(笑)タイプを求めたのは、宝石という「石」を乗せた
指輪だ。
☆ ☆ ☆
さらに、あの宝石店、「festaria bijou SOPHIA」
(フェスタリア ビジュ ソフィア)。このテンメイ・・じゃなくて店名を
あえて訳すと、「星の祭典 宝石 知恵」。
東京・銀座に実在するショップだ。
フェスタリアという合成語の中央に、スター(星)が組み込まれてる。
最後の「ソフィア」とは、「哲学」(フィロ・ソフィア)という単語の後半で
あって、崇高な知恵を表すもの。
したがって分かりやすく言い直すと、あの宝石店の名前は、
「星の輝きを求めて 意志=石の哲学」
となってたのだ。
☆ ☆ ☆
遠く離れたものの多彩なつながりを見つけ出すこと、創り出すこと。
これこそ、人間の知恵=ソフィアというものだし、イメージ的には、
七色の虹=レインボウだろう。
虹とは、遥か遠くの2つの地点を結びつつ、天空へと高く伸びるもの。
超越的な高みを強く目指す傾向は、ニーチェも含め、近世ドイツ哲学
に共通する。カント、ヘーゲルなど。
虹=RAINBOWとは、「RAIN」(雨)の「BOW」(弓)。今回も
雨は大活躍だった。脚本家・金子茂樹が『プロポーズ大作戦』同様、
水にこだわり続けてるのは明らかだ。
何しろ、「GOD LOVES ME」(ボク、神に愛されてます)
Tシャツを着た一郎の最後のメッセージが水の底に書かれてたほど。
文字につられて、湯船の栓が閉まってることや、水が溜まってること
を見逃すようでは、演出家の佐久間紀佳が気の毒かも♪
☆ ☆ ☆
そして今回、もっとも美しくて、もっとも遠く離れたつながりこそ、最後
の虹と指輪のリンクだった。
宝石店の美人ママ店員にもらったチケットで、誠と晴子(木村文乃)
は再び、ベートーヴェンの『運命』を味わう。日本大学吹奏楽研究会
・・じゃなくて日本吹奏楽団のサマーコンサート。
エキストラ・・じゃなくて観客全員、スタンディング・オベーション(立席・
拍手)する中、誠は晴子にプロポーズした。あの口パクはたぶん、
「僕と、結婚してください!」
と言ってたと思う。
鉄は熱いうちに打て。大阪の鉄板は熱いうちに焼け♪ 2人が熱々
の瞬間を狙った、絶妙なタイミングのプロポーズに、晴子も「はい」。
「あざーっす」とは、「ありがとうございます」の略語だ。蛇足か!
観客にお祝いの拍手を浴びる形で会場を出た後、遠くに見えたのが、
わざとらしい形の虹♪ 正直、オンエア中には「ハァッ?」って感じの
印象だった。連ドラ最後の決め手の虹くらい、もっとキレイな自然の虹
を使えばいいのに。。
☆ ☆ ☆
誠がプレゼントしたビニール傘で相合傘したまま、仲良く虹を見る
ラストシーン。妙に長いし、作ったような虹だ。
見なかったことにしてスルーしようか・・とも思ったけど、1回見て
さっぱり分からなかった作品というのは、2回見ると分かることが
多い。最近、動画で見た去年の大ヒット映画(笑)も、最初は5分で
止めそうになったけど、2回目は楽しめた。
解読のヒントは、晴子の謎めいたセリフ。既に虹をくぐってるけど、
誠が気付いてないのならいいやって感じで微笑んでた。出張の時
に悪天候だったから、ベルリン・・じゃなくて岐阜リン(笑)の壁あたり
を新幹線で通る時に虹をくぐったという意味か?
いや、絶対に、別の虹が映ってるはず。しかも、それは前にも登場
した物だと思って、録画を見直すと、あった、あった! 一番最後に、
光り輝く美しい虹が♪
☆ ☆ ☆
3人で力を合わせて作った「虹」だからこそ、3つの石が輝いてる。
だから直前に、まるで作ったような虹を長く映してたと。
神に頼らず人の手で運命を切り開く、ニーチェ思想の象徴にもなっ
てる。それは、『野ブタ。をプロデュース』の全編を通じた主張でも
あった。「山崎と海亀」(笑・・・山と亀)は、2人一緒ならどこでも生きて
いけるのだ。
指輪を細かく見ると、石の頂点が5つある。3人+2人で、一足先に
婚約した定岡(満島真之介)&三恵(菜々緒)も含めてるわけか。
わざわざ『結婚行進曲』のトランペット奏者を用意したのに知らんぷり
したり(笑)、三恵の細長い身体を抱き上げてメリーゴーランドしたり、
みっちゃんは只者じゃないね。
で、指輪という虹なら確かに、既に晴子はくぐってたのだ。もちろん、
もっと広く、幸せの関門を既にクリアしたという意味に解釈してもいい。
交際を始めて、順調に「一仕事」終えたし(笑)、直前にプロポーズも
成功してるし。それらの象徴が、最後の指輪なのだ。
☆ ☆ ☆
そろそろ週間字数制限が近づいて来た。この後、30年後には、ここみ
(心美?)ちゃんがお祝いのピアノ演奏をしてくれるらしい。鍵盤を叩く
指の動きは、代役に任せて♪ コラコラ!
お祝いの席のお肉料理はもちろん、ひき肉だ。合い挽きのゆるキャラ、
アイビッキーにもらった風船は、公式ツイッターより。
「三十年後の演奏、楽しみにしてるよ」。あのコも神の子ってことか。
名前だけでも凄いし♪
野球場のスコアボードも最後に「赤い糸」が勝利。
うめの 3 3 4 0
あかい 3 3 4 1
いとう
☆ ☆ ☆
なお、最後の晴子や誠のセリフにもあった、自分だけの秘密って感じ
の可愛いつぶやきはもちろん、『野ブタ』ラストへのオマージュ(敬意
を込めた模倣)♪
『野ブタ』だと、修二(亀)が波打ち際で、どこででも生きていけると
つぶやいてた。『ボク運』だと、浴槽を見たということか、誠が少し
一郎を思い出したんだろう。生意気だけど可愛い、将来の息子♪
笑顔で空をじっと眺めてたのは、野ブタ(堀北真希)へのオマージュ
になってた。2人のおかげで、巫女さんになれたよ(笑)。違うわ!
笑えるようになったよ。。
今週は15000字で終了。30年後の世界にも缶蹴りは残したいね
・・とか思いつつ、ではまた来週。。☆彡
(計 2905字)
P.S. 『ボク運』最終回の平均視聴率は9.7%(ビデオ
リサーチ、関東地区)。全話視聴率は9.6%で終了。
cf. 神は死んだ、そして運命は水がもたらす
~『ボク、運命の人です。』第1話
雨と洪水の彼方、虹を目指すハト~『ボク運』第2話
淋しがり屋が3人、似たもの同士~第3話
意外な告白、ホントは114(いいよ)♪~第4話
Over The Top、限界を超えて~第5話
人が手作りするものの価値、その彼岸~第6話
半月の恋、ときめきと切なさ~第7話
信じ続けること、それが愛~第8話
取り返しのつかない未来からの帰還~第9話
(追記 250字 ; 合計 3155字)
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