日野原重明氏の(生前)最後のエッセー、オスラー博士&10km走
(18日) RUN 10km,50分28秒,平均心拍 155
消費エネルギー 535kcal (脂肪 80kcal)
医療の世界の大御所、日野原重明氏の名前はあちこちで見聞きして
いたが、文章を初めて読んだのは朝日新聞・土曜別刷beのエッセー、
「あるがまゝ行く」だった。
はっきり覚えてないが、10年くらい前だったか。既に100歳の大台
が近づいているのに、非常にしっかりした文章で驚いた覚えがある。
何も知らずに文章だけ読むと、50代くらいの医師か作家の文章だと
思うだろう。
☆ ☆ ☆
その後、いつまで連載が続くのか気になっていたが、結局最後まで
書き続けたことになる。しかも、とても闘病中の105歳とは思えない、
知的で明晰な論理的文章だ。たとえ、ご家族が口述筆記その他で
手助けしてるとしても、驚くべき知性と情熱だろう。
色々と調べるだけで時間がかかってしまったので、記事を書く時間
が無くなったが、偉大な功績に敬意を表しつつ、ラスト・エッセーを
めぐる感想を簡単に書いておこう。
17年7月19日現在、朝日新聞デジタルで一部公開されている。
「105歳・私の証 あるがまゝ行く」シリーズ。
(☆追記: この日の朝日・朝刊によると、書き溜めておいた
原稿、つまり、本人によって完成された遺稿が
いくつかあるようで、今後公開されるようだ。)
(☆追記2: 遺稿の記事を10日後にアップした。
日野原重明氏のエッセー、「最後のごあいさつ」 )
☆ ☆ ☆
おそらく最後となるエッセーのタイトルは、
「オスラーの歩んだ道、その背を追って」。
恥ずかしながら、私は全く知らなかったが、世代や時代の問題もある
だろう。日野原氏が師と仰ぐウィリアム・オスラー博士(William
Osler)は、100年前に亡くなった医師(1849~1919年、
カナダ)。共に内科医なのは、偶然というより必然に近いことか。
日野原氏が戦後、米国その他海外の医学情報を読む中、幾度となく
出会ったのがオスラーという名前。仕事で出会った米軍医に、本が
読みたいと頼むと、『Aequanimitas』という講演集が届いた
らしい。普通なら、この難しい書名だけでたじろぐ所だろう。
ラテン語で「平静の心」を意味すると日野原氏が書いていたので、
私は早速、英語のwiktionaryでチェックしてみた。
発音はほぼローマ字読みで、「アカニミタース」。前半の「aequ」が
「平静な」、後半の「anim」が「心」、語尾の「itas」が「~である
こと(状態)」。合成すると、「心が平静であること」という意味になる。
☆ ☆ ☆
日野原氏らによる日本語訳(医学書院)がamazonで販売されて
いるが、英語原書は既に著作権が消えているので、インターネット・
アーカイブで発見できた。
「アカニミタース
その他、医学生・看護婦・医療関係者に向けた講演と共に」
冒頭に「アカニミタス」と題する文章があるが、読みやすくはない
英文で、戦後の混乱期にこれを読んだというだけでも凄い語学力
だろう。キリスト教の素養が関係していたのかも知れない。
青空文庫で、医学史の著作の翻訳が公開されているし、いずれまた
じっくり読んで、別記事を書きたいと思う。
とりあえず、英語版ウィキの説明を読むと、研修医制度や専門教育、
臨床トレーニングなどを最初に導入した人物で、「近代医学の父」
(あるいは現代医学の父)。「聴診器を巧みに操る偉大な診断医」
とも書かれていた。かなり多才な人だったらしい。
聴診器の重視は、日野原氏の「手当て」重視の姿勢につながって
いるのかも知れない。また、オスラーは、人生の最期は安らかに
終わるべきだと考えていたようで、その影響もあるのか、日野原氏
も延命治療を望まなかったようだ。
残念ながら、ここで時間となったので、とりあえず終わりとしておこう。
ともあれ、現役医師として100年活躍し続けた日野原氏に、合掌。。
☆ ☆ ☆
時間が無いので、単なる小市民の走りについてはほんの一言だけ。
気温24度で、それほど暑くないかと思ったら、湿度95%の
せいで十分蒸し暑かった。風も弱くて、1.5m。
トータルでは1km5分03秒ペース。心拍もかなり上がってしまった。
先日の自転車の疲れがまだ太腿の筋肉に残ってたようだ・・・という
のは言い訳だったりする♪
まあ、何事も平静な心で受け止めて、走り続けることにしよう。
ではまた明日。。☆彡
時間 平均心拍 最大
往路(1.2km) 6分34秒 131 138
LAP1(2.2km) 11分19秒 147 192
2 10分50秒 156 162
3 10分49秒 162 167
復路(2.2km) 10分56秒 165 171
計 10km 50分28秒 心拍平均155(86%) 最大171(95%)
(計 1908字)
(追記 46字 ; 合計 1954字)
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