消えゆく街の本屋さん、個人的な思い出と書店ビジネス(売上、利益)
本屋さんが減ってるとか、雑誌の売り上げが激減とかいうニュースは
昔から度々流れてるし、自分でも実感できることだけど、昨日(17年
8月24日)の朝日新聞・朝刊ではあらためて大きく扱われてた(1面
と3面)。
「書店ゼロの街 2割超」、「420市町村・行政区」。執筆は赤田康和
記者と塩原賢記者。HPでも公開されてる。
☆ ☆ ☆
今日(25日)の朝刊看板コラム「天声人語」でも、この話がメイン。
小さなお店(本や)が好きという詩人の長田弘の言葉を引用してた。
「私は『本や』に本を探しにゆくのではない。
なんとなく本の顔を見にゆく」
なるほど、そう言えば私もそんな部分がある。って言うか、もうちょっと
正確に言うなら、『本や』の顔を見にゆくのだ。本だけじゃなく、お店の
雰囲気とか、顔を覚えてる店員や店長の顔とか。
スーパーやコンビニだと、店員は数ヶ月くらいでコロコロ変わるけど、
不思議なことに、本屋の店員だと長い人も結構いる。地味で愛想が
いい人が多いから(笑)、なんとなく気になるのだ。
っていうか、派手で愛想がいい女の子だと、もっと時給が高いバイト
や目立つ楽しいバイトに向かうんだろうね。ちなみに、派手で愛想が
フツーの男の子の私も、そうだった♪
☆ ☆ ☆
話を戻して、本屋さんの思い出について。私の生まれ故郷にあった
本屋も次々に消えて無くなってる。ただ、駅前にあったメインのお店
2つは、場所をちょっと移転して一応残ってるようだ。
どちらもよく行ってたけど、特に片方は思い出深くて、地元ネタの
掲示板でも盛り上がってた。田舎としては大きめだけど、大き過ぎ
ることはない店で、子どもにとっては絶好の遊び場。大人も含めて、
当時は流行ってた。
ただ、いかにもって感じの頑固おやじ系の店長かオーナーが、奥か
店先かどちらかにドーンと座って、目を光らせてたのだ♪ 立ち読み
とか座り読み(コラコラ!)してると、たまに怒られるから止めて、また
時間をおいて再開(笑)。でも、ちゃんと時々買って愛読してた。
「男の子」になって来た頃、お世話になったのもこの店♪ その辺り
の棚には特にきびしい視線が注がれてて、おやじから丸見えの位置
になってる。だから、おやじが消えた時とか、間に他の人が挟まって
見えなくなった瞬間を狙って立ち読みしてたのだ。
初めて買った時はメチャクチャ緊張して、怒られるんじゃないかとか、
通報されるんじゃないかとか、本気で心配してたほど。カワイくて、
いいね♪ 買った後、家での置き場にもまた困るけど、使い方には
あんまし困らない(爆)。
あんましかよ! いや、最初は難しいでしょ♪ 特に私は、マニア
だし(笑)。その後、学校のそばの本屋とか、首都圏に出て来た後
の本屋でも、いろんな思い出がある。一時期、どこでいつ買った本
なのか、最後のページに書き込んでたこともあった。。
☆ ☆ ☆
個人的な話はさておき、ビジネスとして考えると、最近はネット通販、
特にamazonの影響力が強まってる。
あんましアマゾンが好きじゃない私でも、色々と便利だから、最近は
使うことが増えた。古本が安く買えるし、無料で中身をちょっと読め
たりする(特に英米のアマゾン)。ランキングも見れるし、電子書籍
(kindle本)もある。
通販以外にも、郊外型とか、大型書店の進出もある。こうした情勢
の中、街の本屋さんはどのくらいの売り上げがあれば実店舗を維持
できるのか。ビジネスは、物やサービスをお金と交換する営みだから、
数字の話が重要になる。
ちなみに下は2000年以降、全国の書店数の推移。もっと前、80
年代くらいまで遡ると、さらに右下がりのグラフのはず。アルメディア
調べとか、ネットのあちこちに書かれてるのに、この調査会社自体の
情報はなかなか発見できない。「ナイ(無い)メディア」と言うべきか♪
☆ ☆ ☆
朝日には、関東唯一の書店の無い市として、茨城県つくばみらい市
の例が載ってた。
人口は5万人。本の売り上げの75%前後は取次会社などに支払い、
家賃や人件費などの経費が20%余りだから、書店経営上の利益は
わずか2%前後とのこと。おそらく、初期費用や撤退費用は考えない
計算で、100分の2。
ということは、最低レベルとして20万円の利益を上げるには、売上
1000万円が必要になる。
1000万円×(2/100)=20万円
1日平均で33万円の売り上げだから、1冊平均1000円とすると、
毎日330冊売ることになる。10時間営業だと、1時間に33冊。そう
言えば、私が今行ってる本屋さんはそんな感じかも。つぶれると困る
から、もうちょっと買ってあげようかな。最近、立ち読みばっかだから♪
☆ ☆ ☆
いや、買いたいのは山々だけど、家の本が多過ぎて困ってるから、
ガマンして買わなくなったのだ (^^ゞ 何度か書いてるように、私は
貸倉庫に大量の荷物を預けて、読まない本に毎月お金を払ってる。
営業を止めた本屋を残して、経費だけ払い続けてるようなもの♪
全く無意味な出費だから、むしろ捨てるか、古本屋に売った方がいい。
ところが、処分する前にやっぱり読んでしまうから、なかなか進まない
のであった♪ 片づけが苦手な小市民、ガックシ。。_| ̄|○
『服を買うなら、捨てなさい』ってタイトルの本がベストセラーになってる
けど、「本を買うなら、捨てなさい」。
ってことで、これから頑張って片づけることにしよう・・・とか何度も
言ってて、さっぱり進まないのであった。人間とは弱い生き物なのだ♪
また一般論か! ではまた。。☆彡
(計 2267字)
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