植松聖被告『開けられたパンドラの箱』、立ち読み翌日に売り切れ&再び10km走
(26日) RUN 10km,51分50秒,平均心拍 142
消費エネルギー 505kcal (脂肪 111kcal)
やはりと言うべきか、話題と論争を呼び起こしてる本、『開けられた
パンドラの箱』(創出版)が売り切れになってた。今からちょうど2年前、
相模原市の障碍者施設『やまゆり園』で19人を殺害、27人を負傷
させた植松聖被告のインタビューやマンガ、その他をまとめた書籍だ。
最寄りの本屋には無し。大きな書店で昨日、平積みの1冊だけ
残ってたから軽く立ち読みして、買っとこうかな・・と思ったけど、
とりあえず保留。今日、また行ってみたら、既に無かった。
まあ、誉め言葉を書くのも微妙ではあるけど、賛否や好き嫌いは
ともかく、中身が詰まってるのは認める。税込1620円の価格は高く
ない。売上金や利益、印税がどうなるか、気になるのも事実だけど。
ちなみにアマゾンでは発売直後から新品や中古品にプレミア価格
がついて、評価は今現在、☆4.5個(4人)。私自身の立ち読みの
感触だと、やっぱり星4コくらいだろう。もっと生の情報をハッキリ
載せてれば4.5コだったけど、かなり編集が入ってた。「月刊『創』
編集部編」だから、ある意味、当然ではある。
☆ ☆ ☆
私がこの本を知ったのは、朝日新聞の記事を通じてのこと。篠田
博之編集長は、事件の風化を防ぎ、被告の主張を否定するため
だと語る。一方、障がい者の親などからは「間違った考えが広まる」
という声があがり、静岡県立大・佐々木隆志教授は2000筆の署名
と共に、直接抗議。
ただ、神戸の事件の少年Aもそうだけど、基本的には「自分の考えを
少し」語る権利くらいは認めていいと思う。これは「表現の自由」より
制限された権利だし、脅迫などは別。少なくともしばらくの間、ひょっと
すると永久に、彼が考えを行動に移して危害を加えることは不可能だ。
そもそも、間違った考えが広まるから本の出版を禁止するという発想
は、ネットとSNS全盛の今、あまり意味がない。もちろん、語り方、
書き方、金銭的交渉などは、議論があっていい。例えば、利益は
すべて被害者、施設、障がい者らに寄付するとか。
☆ ☆ ☆
肝心の内容は、第1部がメイン。これを読む限りでは、やはり彼は
思想的確信犯であって、妄想的な精神疾患の患者と見るべきでは
ないと思う。
少なくとも、責任能力がないほどの状態とは思えないし、社会性とか
丁重さみたいなものもあるらしい。障がい者の命の奪い方や、家族
への配慮に関する反省みたいなものも一応見られる。
本の末尾に入ってる斎藤環の主張の言葉を使うなら、クレイジー
(異常)ではあっても、マッド(狂人)ではない。獄中で描いたという
マンガも、全く意味不明なものではない。というより、私はそれ以上
のものも感じてしまった。このくらいの表現がギリギリか。
ある種の人間の命は奪うべきだ、あるいは奪ってもいい。そういう
考えが狂ってるというのなら、オウム真理教の13人を一気に死刑
にした日本という国や司法はどうなのか。戦争はどうか。中絶は?
どれも、狂ってるという精神医学的な扱いにはしてないはず。
あの事件も含め、多くの殺人事件や過失致死は、クレイジーだけど
マッドではない。だからこそ、普通の人間として処罰されるわけだ。
☆ ☆ ☆
ただ、単なるクレイジーだから考えとして認めるべきだ、とは必ずしも
思わない。極端にクレイジーな個人の考えを、社会が多少クレイジー
に抑圧したとしても、マッドな事態ではないわけだ。
巻末の斎藤環の主張は、患者や危険思想の持主の人権を尊重する
政治的リベラル色の強いもので、本人も分かってるように、多くの人
の同意は得られない。あれだけ強い主張ならもっとデータや論理を
洗練させるべきなのに、信念と感情が先走る書き方になってる。
危険な人間を措置入院などで強制的に精神病院に閉じ込めるのは、
もちろん人権上、問題がある。ただ、危険な人間という存在自体にも
問題があるのだ。決して閉じ込めてはいけないとか、閉じ込める方が
危ないとまで擁護するのは、理論的にも社会的にも難しい。現実的で
臨機応変の判断と対処が必要だろう。
とにかく、被告の心の闇とか言うより、精神医学と司法、一般社会の
間に深い闇が広がってる。それを浮き彫りにしてる点だけでも、価値
のある出版だと思う。なお、品薄の本は直ちに増刷されたようだ。
☆ ☆ ☆
立ち読みのうろ覚えで書けるのは、この程度だから、最後は一言、
まったく個人的な走りについて。
ロクに走らないまま7月が終わろうとしてるから、2日連続の10km
走に挑戦。冬なら楽勝だけど、超苦手な真夏だと滅多にやらない
ことだ。台風接近で気温が少しだけ下がったこともあって、そこそこ
無難に完走。トータルでは1km5分11秒ペース。
気温24度、湿度70%、風速1.5m。心拍グラフは綺麗な右上がり
になった。変則的な台風を心配しつつ、今日はそろそろこの辺で☆彡
時間 平均心拍 最大
往路(1.2 km) 6分36秒 118 131
LAP1(2.2 km) 11分37秒 136 147
2 11分14秒 145 150
3 11分15秒 149 157
復路(2.2 km) 11分08秒 153 163
計10km 51分50秒 心拍平均142(79%) 最大163(91%)
(計 2192字)
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