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日本株のバブル復活はとりあえず失敗、米国株は巨大バブルの頂上付近か・・

株、債券、為替、金、原油、不動産、仮想通貨・・・etc。どんな

商品でも、買う人が増えれば価格は上昇。売る人が増えれば

価格は下落。これが経済の基本、自由な取引の原則だ。

 

正確には、買う人というより買う量。売る人というより売る量だが、

細かい言葉使いは重要ではない。また為替や原油、仮想通貨など、

広い意味で政治的に左右される変則的部分もあるけど、基本を

大きく崩すほどではない。

 

株式は本来、企業の経営状況を反映すべきものだろうが、実際は

そこからかなり外れてる。理由は色々あるが、特に急成長してる

ものに人は飛びつく。その人の動きを予測するAI・コンピューター

の取引は、さらに速く飛びつく。価格は当然、急上昇。

 

理論的・原理的には限界はないが、その時々で現実的な限界は

ある。過去の大きな変化をチャート(=グラフ)で見ると、しばらく

上昇した後、それと同等か、より急激な勢いで下落。このパターン

が多い。米国株が典型だし、バブル崩壊前の日本株もそうだった。。

 

 

     ☆       ☆       ☆

さて、今日(2018年10月11日)は、株の大幅な下落が

話題になってる。

 

正確に言うと、現地時間で前日(10月10日)の米国株の大幅

下落につられて、今日の日本株も下がってるわけだ。下はお昼の

日経新聞HPのトップ。株のネガティブ情報が3つ並んでる。

 

181011a

 

上のニュースの内、ある意味、最も意外なのは3つ目のシステム

トラブル。ただ、最もインパクトがあるのは2つ目だろう。“「米一人

勝ち」終幕か”。

 

米国は常に世界で叩かれて来たが、相対的な優位性は変わって

ない。そこに大きな揺れがあると、世界的影響も大きくなる。大口の

投資家は世界中に分散投資してるから、中心となる米国への投資

で余裕が無くなると、他の国への投資でも余裕が無くなるわけだ。

というより、今ではプログラミング的に自動で連動することになる。

 

 

     ☆       ☆       ☆

では、実際に米国と日本の動きをチャートで見てみよう。まず米国。

以下すべて、英語のYahoo!Financeより。

 

181011b

 

上が過去1年のダウ平均株価の推移。ここ1週間とか、短期で

見るとかなり右下がりだが、1年で見るとそれほどの下げでは

ない。むしろ、全体的には緩やかな右上がり継続にも見える。

強気派の根拠の一つだろう。

 

181011c

 

実際、過去33年の長期チャートを見ると、壮大な強気相場の

持続なのだ。途中、2001年のITバブル崩壊&同時多発テロや

2008~09年のリーマンショックで急落したものの、常に「倍返し」

とか「3倍返し」で右上がりを維持。

 

こう見ると、とりあえず10年くらいの視野なら、山の頂点付近と

考えるのは自然だろう。問題は、頂点の手前か、通り過ぎた後か。

ハッキリ分かるのはいつも、完全に通り過ぎてしまった後なのだ。

 

 

     ☆       ☆       ☆

一方、日本株については、1年で見るか30年で見るかで大幅に

印象が違って来る。

 

181011d

 

1年で見ると、米国の動きと似てるものの、少し平たく滑らかに

した動きになってる。米国と日本は同じではないし、ここ数年の

日本の場合、日銀が強力に下支えしてるから、上下方向の

トレンド(方向性)が曖昧になってる。

 

ここ半年、日経平均株価で22000円台辺りを上下し続けた後、

ようやく上に抜けて年末高に向かったと思った途端、逆戻りした

のが現在。要するに、夏までのもみ合い状況に戻っただけで、

特に大騒ぎするほどの下げでもない。

 

 

     ☆       ☆       ☆  

181011e

 

過去30年の長期チャートを見ると、米国との違いはさらに明白。

日本の場合、1989年末に38900円台まで急上昇。

翌年から、「失われた20年」とか30年という長期低迷に入って、

ようやく抜け出した感じに見えるのが今だ。

 

冷めた見方をするなら、日本は今、「失われた30年」の流れに

戻る可能性が出て来た程度で、そもそも米国ほどの壮大な山登り

は生じてない。むしろ、米国株の投資の方が怖いだろう。

 

急落の理由とか原因は、いつも後になって初めて指摘されるもの。

その前には、「何か」分からないものがもたらす巨大なリスクに

漠然とおびえるだけだから。。   

 

 

     ☆       ☆       ☆

というわけで、特に今後の米国の様子は注視に値する。日本の

場合、日銀の強力なサポートに加えて、2020年東京五輪が

大きな支えになってるから、たとえ暴落しても、たかがトランプ

大統領の登場以前に戻る程度のはず。

 

つまり、最悪でも日経平均で16000円前後。今から3割程度の

下げがここ1年の想定シナリオの下限で、その確率はまだ非常に

低いし、仮に起きても短期間でリバウンドするはず。少なくとも、

今現在の冷静な大局的判断では。

 

ちなみに日経新聞の社内というか、報道の中でも、ここ数ヶ月は

強気と弱気が混在してた。日経平均が21000円を切るまでは

いい勝負が続くはず。20000円を切れば弱気派の勝ち、逆に

24000円を超えれば強気派の勝ちだ。短期的には。

 

それではまた明日。。☆彡

 

         (計 1997字)

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