白田(シロだ)作の青春小説『府中 三億円事件を計画・実行したのは私です』、新人PRを計画・実行したのはポプラ社です♪
「あり得ぬ話と知りながら もしやもしやに
もしやもしやに 読まされて~♪」
『岸壁の母』か!(作詞・藤田まさと)。古っ。。 いや、そもそも
平成ブロガーは、岸壁とか昭和43年(1968年)三億円事件
とか言われても、それほどピンと来ない。モンタージュ写真と時効
&未解決くらいなら一応知ってる程度だ。
ところが昨日(18年12月10日)の朝日新聞・夕刊をボーッと
流し読みしてると、50年目にして解決したような記事がデカデカと
載ってる♪ 本物の朝日の記事まで組み込んでるから、理解する
まで5秒くらいかかった(笑)。単なる全面広告か!
そう言えば、前日(12月9日)の朝日新聞・天声人語も、「あす
10日で発生から50年」と書いてた。朝日の広告部門と編集部門の
共犯か♪ タクシー会社が先月から5回開催してる現場探訪ツアー
には、定員の8倍の応募があったらしい。マニアックで、いいね。
ただ、三億円事件がそれほど大きな未解決事件かというと、
ビミョーな部分もある。今の貨幣価値で10億~20億円としても、
被害や不安感に大きな社会的広がりがあるわけじゃない。試しに
NHK『未解決事件』のリストを見ても、最新7番目まで登場せず。
オウム真理教なんて、3回も登場してるのだ。
☆ ☆ ☆
そんな感じで、冷めた思いも強かったけど、「もしやもしやに」と
思って、ネットの無料公開サイト「小説家になろう」にアクセス。
ところが、作者・白田の他の小説はあったけど、肝心の小説は
検索しても出ない。完全に削除済みか。恐るべき、資本の論理。。
違法な海賊版を探し回る気もしないし、個人のネタバレ系サイトも
あんまし役に立たなかったから、アマゾンの電子書籍の無料サンプル
を取得。iPadのkindleアプリを超久々に開いたら、勝手
にアップデートされてて、使い方が分かるまで2分かかった(笑)。
以下の感想は軽いネタバレなので、ご注意あれ。
無料サンプルの内容量は少ないけど、目次だけでも雰囲気は
つかめる。少年S、一人の女性、省吾。。 このSと省吾は同一
人物で、作者・シロだ・・じゃなくて白田の親友&仲間。今も無料
公開されてる追加エピソードの小説にも書かれてた。
男子としてはやっぱり、女が気になるね♪ 「高値」の花に大金を
貢いだとか。分かりやすっ! ただし、今の時代、不用意に「犯罪
の陰に女あり」とか口にすると、ごく一部の女子にMe Too
攻撃を浴びるから、ブログに書いたりはしない(笑)。書いとるわ!
・・っていうか、陰に女ってことは表に男だから、むしろ男性差別的な
言葉だったりする。まあ、男が圧倒的に多いのは統計的事実だけど♪
☆ ☆ ☆
で、サンプルの本文。「府中三億円事件を計画・実行したのは
私です」・・。冒頭はまあいいとして、第二節「現在の私について」
を4行読んだところで、素人が書いた若者向けライトノベルか・・
と思ってしまった。まあ、ライトノベルなんて読んだことないけど♪
・・・私は現在、息子夫婦と暮らす一人の老人でございます。
孫にも恵まれ、人並みではありますが慎ましい幸せを享受
しております。昨年の十月に行われた孫の運動会では、
年甲斐もなくはしゃいでしまい、息子夫婦には大変に
恥ずかしい思いをさせてしまいまして・・・・・・。
・・・・・・申し訳ありません。話が逸れました。
やれやれ、偽物の素人小説には付き合いきれない・・と思い
つつも我慢して読み進めると、先日、69歳の妻が事故で他界した
のが告白のキッカケとの事。う~ん。。 作り話にしてはあまりに
ベタ過ぎるから、逆に本物に感じてしまうほど♪
息子に告白したら、「世の中に発表しよう」と言われて、普通の
メディアは「諸事情により断念」。インターネットサイトを見つけたと。
「人生において最も大切だった親友を失った」から(?)、「罪の意識
が一切無いのです」。
「この事件は、私の青春そのものなのです」。ユーミン『卒業写真』か♪
古っ! 「あなたは私の 青春そのもの」。。
女だけじゃなく、男にも強い愛があると。ゲイというか、バイなのか?
50年前の日本だと、バイクは人気でも、バイはかなり珍しい存在だと
思うけど。
ちなみに、この小説を批判する別の情報を見ても、真犯人は白バイ
隊員の息子で男性同性愛者とされてる。その後、自殺に見せかけて
他殺されたとか。もちろん未確認、妖しいサイトTOCANA
の記事にすぎないので、念のため。
☆ ☆ ☆
それにしても、特設サイトでPR動画まで公開するとは、ポプラ社
も気合が入ってる。フラッシュの点滅、多過ぎ!(^^ゞ ますます
怪しい雰囲気。 人気アニメの『エヴァンゲリオン』か! 学生運動
って言葉が目新しいけど、高齢者向けキャッチフレーズかも。
とにかく、限りなく怪しい小説だけど、どうもまだしばらく話が続く
らしい。続刊もポプラ社かな。現在6万部とか書いてたけど、その
程度の売り上げだと会社としては赤字かトントンかも。
作者の白田だけは、早くも
1000円×10%×60000
=600万円
程度の印税を手に入れたのであった。話の核心は、この平成の
「600万円事件」かも♪
というわけで、出版社の宣伝戦略に見事に踊らされたところで、
今日はそろそろこの辺で。。☆彡
(計 2158字)
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コメント
奇跡体験アンビリーバボーで、三億円事件に関わった刑事と、鑑識が今もご健在であることが紹介されていました。ポプラ社は、出版前に、この二人に信憑性はどうか確認すれば良かったのでは?逆に、嘘ですとはっきり言われたら金をドブに捨てることになるので、あえてやらなかったのか?
投稿: ぼくらの失敗 | 2018年12月11日 (火) 19時22分
> ぼくらの失敗さん
はじめまして。コメントありがとうございます。
鑑識というのは塚本宇兵のことですかね。
専門的な指紋の照合は法的に微妙なところでしょう。
それ以外の信憑性チェックなら、流石に
ポプラ社も一応やってるだろうとは思います。
ちなみに『週刊ポスト』によると、現在の府中警察署でも
話のネタにはなってるとの事。
https://www.news-postseven.com/archives/
20181017_781555.html
ただし専門家による真贋分析は否定的みたいです。
https://www.news-postseven.com/archives/
20181016_781549.html
まあ、偽物に見えたけど本物だったという
展開の方が圧倒的に面白いとは思います。
ポプラ社も可能性に賭けたのかも知れません
投稿: テンメイ | 2018年12月11日 (火) 23時21分