『ウィズダム英和辞典』(第4版2019年・三省堂)購入、人気の『ジーニアス英和辞典』と比較して
ウィズダム英和辞典の特装版を買うことに決めてたのに、店頭で『ジーニアス英和辞典』(第5版、2014年12月、大修館書店)と比較したら、意外と迷ってしまった。しばらく細かい比較をしてたから、監視カメラに不審者扱いされたかも (^^ゞ
今回、辞書を買い替えようと思ったキッカケは、主に2つあった。まず、普段ネットで使ってる無料のWeblioのサイトがどうも重いし、余計な情報が多くて不満になって来たこと。複数の辞書の情報があって例文の検索っても役に立つから、今後も使うけど、分からない単語をひくだけなら紙の辞書の方がいい。前後に載ってる、似た綴りの単語もついでに見れるし。
もう一つのキッカケは、どこで誰が書いてたのか忘れたけど、「辞書なんて5年も経ったら使い物にならない」といった感じの文章を見かけたことだ。一瞬、それは言い過ぎだろ!と反発したけど、確かにこれだけ変化が激しい情報化社会で、古い辞書を使い続けるのは大損だろうと思い直した。
仮に5年で4000円として、1年800円の投資。その程度の価値は十分ある。まして私は毎日ブログを更新してて、英語やフランス語も扱ってるから、たかが数千円の費用を惜しんでる場合じゃない。大失敗になる可能性はゼロだし、思い立ったらすぐ行動! 辞書購入は卒業以来はじめてだから、数年ぶりか♪
というわけで、まず『クラウン仏和辞典』(第7版、2015年)を買った後、『ウィズダム英和』を買いに行くことになった。どちらも三省堂なのは、偶然ではない。ネットの特設サイトのサービスが、三省堂の分かりやすい長所の1つなのだ。会員登録が共通のID・パスワードなのも便利。
☆ ☆ ☆
先に結論からお見せしよう。私が本当に買った証拠に、DELLノートPCの上で撮影。しかも、箱から中身を少し出して。『THE WISDOM ENGLISH-JAPANESE DICTIONARY FORTH EDITION』。
英語名には「特装版」と書かれてないのか。赤茶色の普通版ではなく、シルバーとベージュ(に近い白)のオシャレな方・・と思うのは少数派なのかね♪ でも、内容も値段も大きさも同じなのに、こっちだけ「特装版」と呼ばれてるから、格上だろう。ただし、書店で平積みになってるのは普通版だった。
定価(本体3500円+税)。まあ、発売された19年1月にはまだ消費税値上げがビミョーだったからいいけど、どうしても一般向け辞書は少しでも値段を安く見せたくなるわけか。あるいは業界の規則とか不文律、慣習の類か。
帯の大きい活字は、「新時代の英語学習・大学入試改革にいち早く対応!」。民間テストとか書いてなくてラッキーだったかも♪ 小さい活字は、「コーパスを精緻に分析/最新の「生きた英語」を的確に反映/10万4000項目収録/和英も同時改訂 同じ内容の「白箱(特装版)」と「赤箱」を用意しました」。
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というわけで、内容的な最大の特徴、「売り」となるものは、「コーパス」(corpus)だ。あまり耳にしないマイナーな単語だから、辞書の始めにも説明が2ページあった。簡単にいうと、言葉に関するビッグデータ。特に、コンピューターで扱えるアーカイブ(資料の集合、集積体)のこと。
早くから、英語の世界では各種のコーパスが構築されて利用されて来たけど、三省堂は日本人の利用を意識して独自に構築したらしい。実際の使用場面での単語のつながり方(コロケーション:collocation)とか、類義語のビミョーな使い分けとか、客観的なビッグデータを根拠として分析する方がいいはず。
あと、書籍版購入者特典サービスとして、「Dualウィズダム英和辞典」がネットで使えるのも素晴らしい。まだちょっとしか使ってないけど、紙の辞書とほぼ同じ内容みたいな気がする。上はmobileの項目へのアクセス。発音も聞けるし、モバイル・アプリやモバイル学習の説明まで載ってる。
他に、selfie, selfy(セルフィー:スマホの自分撮り)もあり。instagram, youtubeも。もちろん、iPhoneも載ってるけど、iPadが無いのは不満♪ tablet PCならあった。「用例コーパス」の機能も、いいね。1種類、ダブってるけど(笑)
紙とネット、Dual(二重)に使えて税込3850円は安い。よくこんな安い値段で元が取れるね♪ ハッキリ言って、執筆者の側はボランティア活動とかブラック労働のはず。まあ、辞書の執筆者の場合、学校・大学・研究機関とかでそれなりの収入を手にしてるから、トータルでは問題ないわけか。
☆ ☆ ☆
しかし、実際には『ジーニアス』の方が売れてるのは知ってた。革装や机上版もあるし、特に学校(中学・高校)での評判がいいらしい(営業・宣伝活動も大きいのかも)。ウィズダムと比べて丸4年古いこともあって、買う気は無かったけど、一応中身をチェック。心が揺れてしまったのだ♪
値段は同じで、大きさも同じだけど、ページ数がちょっと違う。ウィズダム2336ページに対して、ジーニアスは2496ページだから160ページも多い。おまけにジーニアスは巻末に、カラーの絵(イラスト)を使った説明「Picture Dictionary」が16ページくらいも付いてた。中学生・高校生は好きなはず(私も♪)。
あと、実物を見て初めて分かったのが、単純な「見やすさ」。どちらも小さい活字がギッシリ詰まってるけど、ジーニアスの方がハッキリ見える。文字が僅かに大きい(1ページの行数がちょっと少なめ)し、紙の色がウィズダムよりちょっと白いのだ。大体、ケースの活字を見ても、ジーニアスの方がハッキリ大きくアピールしてるのは明らか。
語数は、ウィズダムが10万4000「項目」、ジーニアスが10万5000「語句」だからほぼ同じ。ただ、ジーニアス=Genius(天才)、ウィズダム=Wisdom(知恵・賢者)だから、名前はジーニアスの圧勝♪
☆ ☆ ☆
もし私が高校生だったら、ジーニアスを買ってたと思う。売れてて、先生たちも勧めてるらしいし、ウィズダムの「コーパス」なんてピンと来ない。2014年末と2019年1月の差なんて、考えもしないかも♪ ネットで辞書なんて見ないから、三省堂Dualサービスもどうでもいい。
しかし、私は既に高校を卒業してる大人だ。コーパスの学問的価値も分かるし、丸4年の違いも大きいと思う。語源の説明も、ウィズダムの方が上だと感じた。例えば「mobile」の項目には、携帯の意味で最初に使われたのが1965年・Newsweekなんて話まで載ってた。細かすぎる情報が、マニアにはたまらない♪
おまけに私は、ネットで細かい調べものをするのが趣味のマニアック・ブロガー。用紙の色も、あまり白くない方が目にやさしいとも言える。結局、当初の予定通り『ウィズダム』を購入。
☆ ☆ ☆
ただし、実は『ウィズダム和英辞典』(第3版、2019年1月)も一緒に買おうかな・・とか思ってたけど、そちらは保留しといた。
ジーニアス和英辞典の最新・第3版は2012年3月。あと数年待てば第4版の発売だろうから、和英はジーニアスにするという手もある。現在、Googleで「ジーニアス英和」と入力すると、「第6版 発売日」なんて検索候補まで浮上。次の改訂を待ち構えて検索してる人がかなりいるようだから、固定読者の多さも間違いなさそう。
とりあえず私としては、ウィズダム英和辞典を使いまくって、税込3850円の元を取る予定♪ 一方、クラウン仏和辞典は今、フランス料理ドラマのレビューで使ってる。今のところ、古くて分厚い『ロワイヤル仏和中辞典』の方が役立ってるけど、新しい情報はもちろん2015年のクラウン仏和の方が遥か上だ。
眠くなって来たことだし、今日はそろそろこの辺で。。☆彡
(計 3215字)
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