小学校『5、6年の楽しいプログラミング ドリルの王様』、問題と解き方3
この1ヶ月半で、小学生向けの学習参考書『5、6年の楽しいプログラミング ドリルの王様』(新興出版社)について、問題と解き方を紹介する記事を2本書きました。1本目の記事へのリンクはここです。2本目へのリンクはここです。
今日はその続きとして、3本目の記事を書きます。下の画像は、AMAZON(アマゾン)の通販ページです。同じシリーズで、小学1・2年生用、3・4年生用のドリルもあります。
☆ ☆ ☆
前の2回で大まかな説明はしてるので、今回はすぐ問題に行きます。
では、第1問。ドリルの49~50ページの問題、「24 コンピュータの考え方①」。
問① 2つのカーペットを重ねると、色が変わります。白の部分と白の部分が重なると、そこは白になります。それ以外の重なり方だと、その部分は黒になります。
では、下の2枚のカーペットを重なると、どんな模様(もよう)になりますか?
☆ ☆ ☆
この変化は、わりと簡単にイメージできると思います。答は下図です。
この変化はいずれ、中学校・高校・大学とかで、「ORゲート」のような名前で習います。読み方は、オーアール・ゲートとか、オア・ゲート。コンピューターの設計図の部品(のはたらき)なのです。
「白と白で、白」は、「0+0=0」などと書きます。「黒と黒で、黒」なら、「1+1=1」などと書きます。ちょっと変な計算だけど、すぐになれます。書き方は色々あるので、その時の先生や本などの指示に合わせます。
☆ ☆ ☆
問③ 次の変化では、重ねる2枚のカーペットの片方でも白の部分は、白になります。黒の部分と黒の部分が重なると、黒になります。そのルールで色を変えた後、さらに、白は黒に変え、黒は白に変えます。
次の2枚のカーペットを重ねると、どんな模様(もよう)になりますか?
☆ ☆ ☆
1つずつ、進みましょう。まず、2枚を重ねるだけだと、下図のようになります。
さらに、白と黒を入れ替えると、下図になります。これが答です。
1つめの変化はいずれ、中学校・高校・大学とかで、「ANDゲート」のような名前で習います。読み方は、アンド・ゲート。これもコンピューターの設計図の部品です。
「白と黒で、白」は、「0・1=0」などと書きます。「黒と黒で、黒」なら、「1・1=1」です。ちょっと変な計算だけど、すぐになれます。
2つめの変化はいずれ、「NOTゲート」のような名前で習います。読み方は、ノット・ゲート。コンピューターの設計図の部品なのです。「白は、黒になる」なら、「¬0=1」。「黒は、白になる」なら、「¬1=0」などと書きます。
2つの変化を合わせて、例えば、「黒と白を合わせて白にした後、黒になる」のなら、「¬(1・0)=1」などと書きます。ちょっと難しいですね。今はまだ、ふう~んと聞き流していいです♪
☆ ☆ ☆
では、第2問。ドリルの59ページの問題、「29 アルゴリズム④」。
ロボットに命令して、5つの箱に書かれた数を、小さい順に並べ替えます。最初は左から右に、5、2、3、1、4と並んでます。ロボットは次のルールに従って、左右に動きます。
1. 正面の数と右どなりの数を見る。
2. 右どなりの数の方が小さければ、正面と右隣りを交かんする。
3. 右へ移動する。右端に移動するまで、1~3をくり返す。
4. 右はしまで来たら、左はしにもどる。右はしに移動した箱は見ない。
下の表の、(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)に当てはまることばは何ですか? また、全部で何回、箱を交かんしましたか?
比べた回数 比べる数 交かん 比べた後のならび方
0回目 52314
1回目 5と2 する 25314
2回目 5と3 する 23514
3回目 5と1 する 23154
4回目 5と4 する 23145
(左はしにもどる)
5回目 2と3 しない 23145
6回目 3と1 する 21345
7回目 3と4 (ア) 21345
(右はしの5は見ないで左はしにもどる)
8回目 2と1 (イ) 12345
9回目 2と3 (ウ) 12345
(右はしの4と5は見ないで左はしにもどる)
10回目 1と2 (エ) 12345
☆ ☆ ☆
ちょっと難しいですね。特に、右はしに来た時にどうするのか、問題文のルールも分かりにくくなってるので、自分で「たぶん、こうゆう意味だろうな」と考えることになります。問題文が長いので、少しはぶいて短くしてるのです。
7回目。3と4を比べると、右の4の方が大きいので、交かんは「しない」・・(ア)の答。8回目。2と1を比べると、右の1の方が小さいので、交かんは「する」・・(イ)の答。
9回目。2と3を比べると、右の3の方が大きいので、交かんは「しない」・・(ウ)の答。10回目。1と2を比べると、右の2の方が大きいので、交かんは「しない」・・(エ)の答。
全部で、交かんは、6回です。・・・答
☆ ☆ ☆
全体を大きく見直すと、ロボットの右への動きが4セットになってます。1つ目のセットで、5が一番右に決まります。次に左はしにもどって、2つ目のセットで、4が右から2番目に決まります。
また左はしにもどって、3つ目のセットで、3が右から3番目に決まります。また左はしにもどって、4つ目のセットで、2が右から4番目に決まって、おしまいです。最後のセットではもう、ロボットは動かず、1と2を見て比べるだけです。
「アルゴリズム」という言葉は初めて聞いたかも知れませんね。ある数学者の名前から作った言葉なのです。要するに、何かある目的、問題の解決に向かって、1つずつ進む手続きをまとめたものです。
例えばこの問題なら、5つの数を小さい順に並べるための手続きのまとめ(アルゴリズム)、ということです。その中で、たとえば2つ目のセットなら、左側の4つの数の中で一番大きい数(つまり4)を、右はしから2番目に決めてるのです。
新型コロナウイルスのせいで大変ですが、気楽にがんばってくださいね♪ それでは、今日はこの辺で。。☆彡
(計 2412字)
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