ちゃんとした人間になっても、道端の十円玉のままで~『野ブタ。をプロデュース』第6話(再放送)
私たちの作ったものが
誰かの宝になってたんだよ
誰かの心の中に残ったんだよ
私はそれで十分だと思う
(脚本 木皿泉)
なるほど。昔の記事だと、この台詞、「心に」と引用してたけど、「心の中に」だね(細かっ・・♪)。
けんちゃんの「宝箱の中」でノブタキーホルダーを発見した直後だからこそ、「心の中」と言い換えてるわけだ。っていうか、勝手にスコップで発掘していいの? ここ掘って、ワンワン!とか、遊びながら(笑)
☆ ☆ ☆
さて、いきなり私事で恐縮だけど、今週末はたっぷり家で仕事を抱えてる。早く記事を書き上げて「次に行かなきゃ」、野ブタ=堀北真希にも職場にも叱られちゃうけど、第6話は色んな要素が入ってて、1本の批評記事にまとめにくい。
友情、恋愛、プロデュースの「終わりの始まり」の気配、お金と仕事、親子の愛と絆、大切なもの(宝物)、欲しい気持ち(欲望)、そして、まぶしくて恥ずかしい青春。ちなみに元のサブタイトルは、「親と子の青春」。
15年前に自分で書いたレビューを読み返しても、冒頭で、「記事をまとめるのに大苦戦。タイムリミットが迫る。。(^_^;」と書いてた♪ 公開日時は23時59分になってるけど、あれは当時の設定の習慣。その時刻に仮にアップしたとしても、実際は深夜2時くらいまで書き続けてたと思う。当時だと、録画したDVDを再生してチェックしながら書いたかな。
当時のDVDは見つからないけど、発掘して色々比べるとビミョーに違うんだろうね。テレビの本放送と、市販用のDVD、ブルーレイの内容がビミョーに違うという話は、時々耳にしてるし、たぶん事実だと思う。今回の再放送はもちろん、本放送とかなり違ってて、自分の頭が寝ぼけてるのかと思ったほど(実話・・笑)
☆ ☆ ☆
20年5月16日の第6話再放送(建前上は「特別編」)が実質的に終わったのは、22時42分~43分くらい。その後はもう、本来放送されるはずだった『未満警察』の番宣になるのかと思ったら、何と、第7話の冒頭がシレーッとスタート♪
全部終わった後、あまりに意外だったから、「野ブタ 7話」でツイッター検索をかけると、やっぱりウチだけの放送エラーとか妄想(笑)ではなかった。安心してスクロールしたら、ウチの昔の第7話記事へのリンク付きつぶやきも発見。普段は何も書かずに心で感謝してるけど、今回はドラマの内容とも直接関連するから、珍しく引用させて頂こう。
あいりっちゃん(airittchan)さん、はじめまして。テンメイです。ブログ名入りのご紹介、どうもです♪ 修二と彰の対比は興味深いですよね。僕は真ん中くらいの人間かな。来週はいよいよ第7話の再放送、楽しみですね。
ちなみに、他の方の好意的ツイートもかなり気付いてるし、ウチの記事を昔から何度もツイートしてくれてる常連さん達は当然、前から把握してますよ ♡ 感謝、感謝 <(_ _)> 自分のツイッターもウチのブログ記事で紹介して欲しいという方は、何らかの形でご連絡どうぞ。残念ながら、コメント入力はほとんどこちらに届かないので、悪しからずご了承を。。
この1年、何度も書いて来たように、このブログは去年3月のココログのシステム変更以来、読者がほとんどコメントできなくなってる。書き込んでも9割以上はどこかへ消えてしまうようで、サポートに伝えても直らないどころか、ひどくなって来た感さえあるほど。
だから、私の作ったレビューが誰かの心の中に残ったかどうか、アクセス解析のデータ以外にはほとんど分からない。僅かな例外が、ツイッターの反応なのだ。
☆ ☆ ☆
で、第7話は来週に回して、今週は第6話。まず例によって、ウチの昔の記事を紹介させて頂こう。2005年11月19日の本放送直後にアップ。実際に書き終わったのは、日付け変更後♪
大切なもの、欲しいもの~野ブタ第6話
もちろん、これは「道端の十円玉」みたいにネット上に転がってる、無名の初心者ブロガーの自由な文章にすぎない。200円とか150円の手作りアクセサリーどころか、0円だ。
ただ、単なる一言つぶやきみたいな形で始まった『野ブタ』の感想記事も、この辺りからは一応、「レビュー」と言っていい内容に接近。まだSNSが無かった当時、ブログのドラマ記事にはアクセスが多かったから、私もだんだんマジメに書き始めたのだ。たまには徹夜までして、仕事より優先して♪(コラコラ!)
☆ ☆ ☆
と言っても、前にも書いたように、昔の記事は主要登場人物の心理や物語を中心に書いてる。それがフツーとはいえ、今のマニアック・ブロガー路線の私なら、映像やドラマ作りにも反射的に目が留まるのだ。
例えば、冒頭。修二(亀梨和也)の乳・・じゃなくて父(宇梶剛士)がコロッケを口に入れて、「熱っ!」と叫ぶシーン。確か再放送ではカットされてたと思うけど、TVerの無料動画にはちゃんと入ってる。
友情の熱さの話から始まって、コロッケの火傷 → 揚げ豆腐みたいな油料理 → 最後の売れ残りアクセサリー焼却の炎、という熱いイメージ映像の連鎖が構成されてるのだ。
炎の熱さは、3人の友情でもあるけど、その場で彰(山下智久)が思い出した父・庄ちゃん(升毅)の愛の熱さも表してる。私の幼馴染の庄ちゃんはどうしてるかな・・って話はさておき、幼い彰に、熱いたい焼きの頭の方を渡すカット。よく見ると、頭の方がアンコが多いというより、そもそも2つに割った鯛焼きの大きい方を渡してるのだ。
仲良く並んで座って食べながら、幼い彰は無邪気な質問。「お父ちゃんの宝物って、何?」。「・・・お前かな♪」。
父が作ったこの言葉が、彰の宝物になってる。だからこそ今でも、たい焼きの頭の方を食べると幸せな気分になるのだ。意識的な思い出によっても、無意識的な反応としても。私も子どもの頃からずっと、アンコの一杯入った大きい頭を貰ってたんだと思う。気づかない内に、さりげなく。今更ながら、素直に両親に感謝。。
ちなみに、野ブタが彰にくれた鯛焼きも頭の側だけど、父がくれたのと比べるとちょっと小さかった(細かっ・・笑)。これ、物語的にも結構ポイントだったりする。ホントに比べてみよう。
上の写真(父)の方が、頭の部分が大きい。愛の大きさの問題か、野ブタの蒼井かすみ(柊瑠美)に対する友情の証しか、あるいは単に、野ブタが腹減ってたのか♪
☆ ☆ ☆
さらに、野ブタキーホルダーの願い事実現パワーを偽造するために、修二と彰がこっそり虫取り(クワガタムシ)したシーン(再放送ではカット)と、終盤の宝箱発掘シーンを比較してみよう。
明らかに同系列の映像。つまり、子ども(特に男の子)の心に残るシーンが重ね合わせられてる。前フリとしての虫取りシーンを省いてしまうと、クライマックスの宝箱発掘シーンが妙に浮いてしまうのだ。
まあ、再放送じゃなくて「特別編」だから仕方ないけど。ちなみに特別編にしてるのは、大人の事情(スポンサー、CM料金など)が絡んでるとデイリー新潮が書いてた。
野ブタが作ってた、「蒼井」バージョンの「青い」キーホルダーの画像は不要でしょ。そのまんまか! 実は来週・第7話の急展開を知ってると、今週のまりこ・・じゃなくてまり子が作ってた「豚の角煮」もちょっと怖いシーンだったりする♪
つまり、まり子はブタを切り刻んでたのだ。ガクガク、ブルブル・・。最近、修二は小谷さんとよく一緒にいるね、とか思いつつ。まあ、画像は省略しとこう。まり子が、売れ残りキーホルダーを「買ってあげる」と上から目線で言ってたのも、無意識の怒りや抗議の表れかも。本来ならあのシチュエーションは、「私、欲しいな」とか「私、買いたい」と言うのが正解。
☆ ☆ ☆
こんな地味な画像より、修二&彰の熱いベッドシーンが欲しい?(笑)。いや、それはもう皆さん、高解像度で持ってるでしょ♪ 動画もブルーレイとかでリピートしてるはずだし。
最後に、進路希望調査書も確認。信子の「笑って生きる」は、ノブタらしい正論として、彰はお父さん(跡継ぎ社長)から言われた「道端の十円玉」。修二は、「ちゃんとした人間になる。」。最後に句点の丸(。)を付けてるのが、「野ブタ。」のメイン・プロデューサーらしい所♪
結局、成長の大きな流れだと、人は「道端の十円玉」みたいな存在から、「ちゃんとした人間」になって行く。それは良い事でもあるけど、社会の型にハマったつまらない人間になることでもある。
だからこそ、道端の十円玉に過ぎない青春は貴重なひと時だし、ちゃんとした人間に近づいた大人の心の中でも、道端の十円玉的な魂が光り輝くのだ。
同僚や生徒に爆笑されてた、若き横山先生(岡田義徳)の思い出の詩集、『使い捨てカイロ』。「使っちまったカイロは もう二度と 熱くはならない」♪ 実は終盤の映像をよく見ると、「白い薔薇はバラ科の花 奥田君は耳鼻科の息子」の左横に、大切な詩があった。
捨てたカイロ まだぬくもりのある 俺は捨てるより あたたかいぬくもり ・・・
終わってしまった青春は、二度と熱く燃え上がりはしない。でも、ぬくもりがあるから、いつまでも大切に持っていたい。。
☆ ☆ ☆
なお、再放送でカットされてた、惜しいシーンは他にもあった。例えば、父と子の大喧嘩の直後、額縁がガクッと落ちてるのを見て、おいちゃん(高橋克実)が「額(ガク)だけに」とつぶやくシーンとか♪ そこか!
もっと惜しかったのは、3人で屋上から紙飛行機を飛ばす直前。彰が「せ~の~」という掛け声の代わりに、「せ~ノブタ!」(笑)でフェイントをかける、おふざけシーンをカットしたのは勿体ない。
あそこ、よく見ると、一人でウケてる彰の左右で、野ブタと修二が本気でつまらなそうな顔してるのだ♪ みんな、まだ若いけど、流石はプロの役者。
ところで、そう言えば私も、学園祭で手作りアクセサリーを売りまくったんだった。1個100円かな? 歩いてる女の子2人組に声かけたら、ちえ(湧澤未来)みたいなコ(失礼♪)が私を見て、「カッコ良くないから買わない」(^^ゞ ところがもう1人の奈美(亜希子)か美咲(田島穂奈美)みたいに可愛いコがすかさず、「カッコイイよ!」と反論(笑)。自慢か!
で、結局、買ってくれたのだ。小市民の大切な思い出は、今なお心の中できらめくのであった♪ 小さっ! 今週はまた制限オーバー。計15745字で終了。儚い青春を象徴する美しいシーンを眺めつつ、ではまた来週。。☆彡
cf. 哲学者ニーチェ「神は死んだ。人間は仲間と創造のゲームで遊べ」~『野ブタ』第1話(再放送)
どんな服着てても笑える、好きな服ならもっと~『野ブタ』第2話(再放送)
真夜中に手をつなぐモグラ達、はかない奇跡の光~『野ブタ』第3話(再放送)
不意打ちのように訪れる、本当の心~『野ブタ』第4話(再放送)
「花の街」、七色の谷を越えて、リボンのキャッチボール~『野ブタ』第5話(再放送)
好きなものをあきらめて、自分という舟を好きになりたい・・~『野ブタ』第7話(再放送)
信じたいから信じる、本当の友達を~『野ブタ。をプロデュース』第8話(再放送の前♪)
闇夜に浮かぶ蒼い月、はるか遠い場所~『野ブタ。をプロデュース』第9話(再放送)
「山崎と海亀」がヤバイ♪、修二と彰は2人で1つ~『野ブタ』最終回(再放送)
(計 4437字)
(追記159字 ; 合計4596字)
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