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信じたいから信じる、本当の友達を~『野ブタ。をプロデュース』第8話(再放送の前♪)

 誰にも信じてもらえなくていい

 ただ こいつらにだけは

 信じてもらいたい

 今も この先も ずっと・・・

       (脚本 木皿泉)

   

  

今週の再放送も感動した・・って、無かっただろ!♪ いやぁ、全く知らなかった (^^ゞ 最近、ほとんど野ブタしかテレビ見てなかったし、新聞やネットのテレビ欄もほとんどチェックせず。

  

当然、今日・・じゃなくて昨日(30日・土曜)は第8話だと思ってたから、5分前にテレビをつけたら、まだ歌番組をやってる。長いなと思って、夕刊のテレビ欄を見たら、歌番組に再放送が組み込まれてるらしい。「ドラマ 亀と山P プロデュース」と書いてる(笑)

    

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珍しいなと思って、ツイッター検索をかけたら、悲鳴つぶやきがあふれてた。

    

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「先週最終回だったっけ?」♪ 「野ブタ見ようとしたら松田聖子さんだった」(笑)。なかなか、いいね。

   

私ならもう一ひねりして、「野ブタ見ようとしたら、スクールメイツだった」とつぶやくけど(爆)。マニアか! 後ろで踊ってる女の子のグループね。バックダンサーとは微妙に違う存在。無名なまま、地味な衣装で一生懸命踊ってる姿と笑顔に萌えるのだ♪ オタクか!

         

で、「日テレだから、ザ・バーズです」とかいうツッコミを釣り上げて、「バーズはもう無いけど、スクールメイツなら今でも健在かも」と返信するとか(笑)。細かっ! 少なくとも2016年までは一応、名前と活動が残ってたらしい。オリコンの記事を参照。 

   

   

    ☆     ☆     ☆

とにかく、今さらブログのスケジュールは変更しにくいから、このまま第8話レビューを書いてしまおう。14年半ぶりに。

   

昔、私が書いたレビューは、ドラマの物語を超えて根本的に考えたもので、今読み返しても、当時としては頑張ってると思う。

  

   信じること、本当の事~野ブタ第8話

レビュータイトルのひらがなと漢字の使い分けにもこだわりがある。「信じること」という書き方は、「信じる事柄」という意味と、「信じるということ」という意味を掛け合わせてるのだ。

   

   

    ☆     ☆     ☆

その記事、小さめの掲示板でちょっとだけ話題になったようで、そこから1人、名無しで書き込んで来た。「あなた考えすぎだと思う」。

  

私が考え「すぎ」かどうかはともかく、普通考えない所まで考えてるのは確か。要するに、普通はみんな、何となく、どこかに「本当の事」があると思ってる。それはまだ、全ては分かってないけど、賢い人は結構知ってて、知識として本やネットにも書いてある。自分ももっと「本当の事」を学びたい、とか。

   

しかし、「本当の事」とされてる事を、なぜ本当と考えるのか。ほとんどの人は知らないはず。それはむしろ、「私が本当だろうと思う事」、信じる事なのだ。

  

例えば、学校の教科書や先生を信じるとか、新聞やテレビのニュースとか。あるいは、あの大人気ユーチューバーが言ってるから正しいはず、と思うとか。自分が直接、見たとか。

     

実際には、教科書でさえ、書いてることは少し変化するし、ニュースにも誤報がある。そもそも、本当の事を言い表す言葉自体の意味さえ、時々変わってるし、世界を認識する人間も刻々と変化し続けてる。目の前で今、自分が見た事(直接の知覚)でさえ、必ずしも信じられない。それを示してくれるのが、手品やマジックなのだ。

    

そうした状況の中で、自分にとっての「本当の事」とは結局、自分が「信じる事」、「疑わない事」だ。その意味で、「信じること」が、「本当の事」の支え。信じることが、本当の事を創り出すのだ。

  

そもそも、人間の気持ちがどうなのか、完全な正解などあり得ない。人は自分自身の気持ちでさえよく分からないし、気持ちに反する行動もするから。

   

「彼は私を愛してる」というのは、「彼は私を愛してる」と私は信じてる、「彼は私を愛してる」と私は信じたい、ということ。言い換えると、「彼は私を愛してる」と信じることを、私が愛してるのだ。彼が好きだから。。

   

   

     ☆     ☆     ☆

そういった一般的で抽象的な話は、ちょっと違う言い回しで15年前にもう書いてるし、基本的に私の考えは変わってない。「私が信じることで、私にとっての本当の事が生じる」と、私が信じ続けてるのは本当だ♪ 分かりにくっ!

      

だから、今回はなるべく新しい切り口や、新しい話を書くことにしよう。

   

まず、昔まったく書いてないのは例えば、演出家(監督)が違うということ。メインの演出家、岩本仁志ではないのでは?、と私はすぐ気付いた。調べてみると、第8話の北川敬一は演出した作品も少なくて、最近はかなり違う世界で頑張ってるらしい。

  

  

    ☆     ☆     ☆

北川の演出の特徴は、一言でまとめると、分かりやすさだろう。例えば冒頭。夜の公園で思わず抱擁してしまった恥ずかしさで、野ブタ(堀北真希)が修二(亀梨和也)からダッシュで逃げ出すシーン。

    

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まるで五輪女子100m決勝みたいなスピードになってた♪ 左上の修二から、右下の野ブタまで、コースが綺麗に空いてるのも笑える。当時ドローンはまだないだろうし、クレーンにしては高過ぎるから、屋上から撮影したのかな。

  

プロデュース再開記念のくす玉が落ちるシーン、蒼井かすみ(柊瑠美)の色んなシーン、手品、ひも結び、つぼ、おまもりのブタ。どれも、凄くハッキリした映像だったから、マニアック・ブロガーとしてはちょっと手持ち無沙汰も感じるのだ。

  

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冒頭の交番の前、デルフィーヌ(忌野)が出張販売か配達に来た雑誌の表紙もしっかり映されてた。『月刊ローリング人生』2005年12月、第99号。特集「回り続けるとバターになる」♪ ちびくろサンボのパンケーキか!

   

コラム「転落するも良し」。う~ん、落ちるだけ落ちたら後は上がるだけ・・でもなかったりする。底なしとか、落ちて終わりとか。野ブタの原作小説も、落ちたまま、さらに落ちかけて終了みたいな雰囲気。それを、もっと希望が持てる土曜ドラマ・バージョンにしたのがドラマ版・野ブタなのだ。

  

前回、修二に冷たい仕打ちを受けた、まりこ・・じゃなくて、まり子の淋しい姿も、ストレートに映してた。修二の分の青い弁当やイスまで、はっきりと。修二が隠れてるらしい、流し台の下も映ってる(笑)。彰のボケか! バカ野郎! by ビートたけし・・じゃなくて物真似の松村♪(アサ芸の説

       

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     ☆     ☆     ☆

元に戻って、昔のレビューで書いてない単語は、「吸血鬼」。当時はこれ、単なる変な具体例だと思ってたんだろうけど、それはちょっと読みが浅かった。キャサリン(夏木マリ)の台詞を振り返ってみよう。

   

「地球上に一人でも信じる人がいれば吸血鬼はいるような気がする。ウフフフ♪ 本当だから信じるんじゃなくて、信じるから本当になるっていうの、分かる? 誰も信じなくなったその日、吸血鬼は本当にこの世から消えてしまうんじゃないかしら」

   

この後半部分を解釈すると、「あなたまで信じないと、吸血鬼は本当に消えちゃうわよ」とアドバイスしてるんだろう。吸血鬼とは、みんなが信じてない悪役。つまり、その時の修二のこと。「あなたまで信じないと、桐谷修二はこの世から消えちゃうわよ」と励ましてるのだ。

  

その後の、「本当のことなんて誰もわかんないの。だったら、信じたい方を選ぶしかないでしょ」という言葉は、昔のレビューで既に扱ってるし、そのままで正しいと思うから省略。ここでは、昔は分からなかった映像の構成を確認しとこう。

  

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赤い毛玉があるのは、どっち? それは、前の画面で修二が左側にいるから、つまり、キャサリンの右手の側にいるから、右手を信じるのだ。多分、キャサリンはこっそり両手に持ってたはず♪ 「信じるから本当になる」ということを伝えるために、必ず当たるようにしてたのだ。タネも仕掛けもございます♪

  

   

    ☆     ☆     ☆

キャサリンはその後、野ブタに、紐を結ぶ手品も伝授。教室から孤独に帰りかけた修二を、野ブタが呼び止めて、彰(山下智久)も参加。野ブタはそれぞれに紐を渡して、結んで輪を作らせる。教室はシーンと静まり返る。

        

信じれば、どんな事も解決できる。一緒に信じてください。野ブタ。パワー、注入」「注入

  

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野ブタと彰の声に合わせて、3人が信じると、本当に3つの輪がつながった。真ん中の野ブタの輪(暗い青)を中心にして、彰の赤い輪と、修二の黄色い輪が連結。

    

  

    ☆     ☆     ☆

映像のカットの途中で、スタッフが紐を入れ替えたのだ♪ コラコラ! そうじゃなくて、3人が一体になることを信じたから、紐が本当に一つになったと。

  

ちなみに昔書いた、ボロメアンの結び目というのは、こんなもの。三つの輪から一つの輪を外すだけで、すべてバラバラになる。赤は青の上。青は黄色の上。黄色は赤の上。ジャンケンのグー・チョキ・パーみたいな三者関係の輪環形。数式なら、(x-y)(y-z)(z-x)みたいなものだ(分かりにくっ・・♪)。

        

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もちろん修二が感激したのは、紐がつながった結果自体よりも、野ブタの温かい心遣い。そして彰の、「一緒に帰ろうだっちゃ♪」という一言。ゴーヨク堂が言ってた通り、最悪の日が、最高の日になった。

      

ただ、修二の修二らしさは、嬉しさよりも、取り残された蒼井を気遣うところ。彼が振り返ったのは、勝ち誇るためじゃなく、かなり危ない状況の蒼井を心配してたのだ。

  

蒼井にとっては、最高の日が、最悪の日へと転落。ここで、彼女も普通の人間だと、自分が信じてあげないと、クラスメートの女子が本当に吸血女みたいな存在になってしまうから。。

   

    

     ☆     ☆     ☆

最後に、信じれば本当になるけど、信じたくないものをウソにするにはどうするか? 蒼井に渡されてしまった、野ブタ修二抱擁写真をどう処分するか。

      

おいちゃん(高橋克実)によると、平山豆腐店に代々伝わるのは、ぬかみその壺に封印して長期保存する方法♪ これ、袋に密閉してないから、臭くて近寄ることさえできず。

       

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で、無理やり自分のトラウマ(心の傷)に蓋をしたから、やがて抑えきれなくなった記憶で、彰は心を病んでしまうと♪ コラコラ!

   

そうじゃなくて、何十年も経てば笑って見れるのだ。そう信じれば、それが本当になる。今の所は(笑)。ブタの御守りも、信じたら本当に効き目あったし。英語の言葉は、「Little pigs bring good luck」(リトル・ピッグズ・ブリング・グッド・ラック)、子ブタちゃん達が幸運をもたらす。信じる者は救われる。ただし、ちょっと注意して、自己責任で。

       

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今週は、アドリブみたいなワニのコネタで、思わず素の笑顔を見せた、美少女の画像で終了。来週はもうレビューしないので、念のため♪ 今週も大幅制限オーバー、17341字で終了。また来週。。☆彡

  

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cf. 哲学者ニーチェ「神は死んだ。人間は仲間と創造のゲームで遊べ」~『野ブタ』第1話(再放送)

 どんな服着てても笑える、好きな服ならもっと~『野ブタ』第2話(再放送)

 真夜中に手をつなぐモグラ達、はかない奇跡の光~『野ブタ』第3話(再放送)

 不意打ちのように訪れる、本当の心~『野ブタ』第4話(再放送)

 「花の街」、七色の谷を越えて、リボンのキャッチボール~『野ブタ』第5話(再放送)

 ちゃんとした人間になっても、道端の十円玉のままで~『野ブタ』第6話(再放送)

 好きなものをあきらめて、自分という舟を好きになりたい・・~『野ブタ』第7話(再放送)

 闇夜に浮かぶ蒼い月、はるか遠い場所~『野ブタ。をプロデュース』第9話(再放送)

 「山崎と海亀」がヤバイ♪、修二と彰は2人で1つ~『野ブタ』最終回(再放送)

   

     (計 4480字)

  (追記148字 ; 合計4628字)

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