「山崎と海亀」がヤバイ♪、修二と彰は2人で1つ~『野ブタ。をプロデュース』最終回(再放送)
パチパチパチ! 新型コロナの影響で突然始まった、2020年・春の野ブタ再放送も、全て終了。最後は本放送だと時間延長だったから、その分、再放送でのカットはかなり多かったけど、まあ心の記憶で補おう。あと、このブログと♪ 宣伝か!
「最終話まで終えて?」、どうですかって感じで、オンライン会話する2人。彰(山下智久)が最後、野ブタは今ごろ子どもがいるとか言ったのに、修二(亀梨和也)は巧みにスルー♪
もう堀北真希は引退したママだから、一般市民に気を使ったってことか。戸田恵梨香と一緒に働いてるっていうのは、フジテレビの人気ドラマだから、日テレだと話題にできないし(笑)
☆ ☆ ☆
さて、一言つぶやきみたいな感想記事から始まった、15年前の『野ブタ。をプロデュース』のブログ記事。回が進むにつれて、本気で書くようになって、最終回は完全な長編レビュー。さっき文字数をカウントしてみたら、6400字も書いてた♪ 長っ!
誰かのために、自分のために 野ブタ最終回
まだSNSやスマホが普及する前で、ドラマのブログ記事が多数あったけど、普通は1000字程度のごく軽い感想とまとめの時代。アクセスは結構入ったけど、さて、最後までマジメに読んでくれた人が1割いたかどうか (^^ゞ
それでも私は、クリスマスの時期なのに、頭が野ブタだらけになってたから、お遊び記事まで数日後に追加。今、読み返すと、意外とコネタの情報量が豊かだったりする♪ 2300字。
野ブタ最終回(突っ込みヴァージョン)
☆ ☆ ☆
さらにクリスマス当日、原作小説の記事までアップ。5500字の長編レビュー。そして正月明けには、ドラマ全編と原作を再考する、11000字のレビューをアップした。確か、正月は実家の壊れかけたPCでずっと打ち込んでた。母親に文句言われつつ♪
リアルな人間との向き合い方 野ブタ原作
生きる場所を求めて~野ブタ再考
で、さっき4本すべて読み返したんだけど、15年前の最終回の後、合計25000字(!)も書いてるから、流石にもう書くことに困ってしまうのだ (^^ゞ ドラマの構成、3人それぞれの考察、台詞、原作との関連、既にさんざん書いてしまった。
残るものと言うと、書き忘れ、書きもらしとか、些細な訂正を除けば、やっぱり映像の感想・分析くらいか。それでも軽く1本分の記事にはなるから、その路線で書くことにしよう。「補遺」とか呼ばれる文章だ。補足であって、蛇足のつもりはない♪ 昔の記事とかぶらないようにするだけでも時間がかかってるのだ (^^ゞ
☆ ☆ ☆
重要さとは無関係に、ドラマの流れの順番で補足する(大体♪)。違うわ! そうそう。大事な見せ所の一つ、修二&野ブタの雪の告白シーンがまさかのカットになってたんだ。当然、ツイッターは不満の合唱。すぐ気付いた人はかなり少なかったみたいだけど (^^ゞ
では、15年前の記事に書いた台詞を僅かに修正して、再掲載。画像付き♪ 豆腐店の2階で、彰は元々カットされてる(笑)。後ろには「Merry ☆ Christmas」と書かれた窓の裏側(左右反転、岩本仁志の渋い演出)。左下には小さくて可愛い雪だるま。BGMは『きよしこの夜』(歌詞抜き)。
俺さぁ 何か 今まで人を好きになるっていうのが イマイチちょっとよく分かんなかったんだけどさぁ 何か 野ブタのおかげで 分かった気がする
何か 一緒に物を食べて楽しかったりとか 同じ景色を見て あぁ この景色一生忘れねぇんだろうなぁって思ったりとか 何か 死ぬほど笑ったりさぁ 時には心配とかもしちゃったりして あと もっと一緒にいたいなぁ~って 思ったりさぁ 何か人を好きになるって そうゆうささやかな事だったんだなぁ~って
この先 もし俺が誰かを好きになる度に 野ブタのこと 思い出すと思う 何か全部 野ブタが教えてくれたんだなぁって 思い出すと思う 小谷 ありがとな・・・
私の方こそ ありがとう・・としか言えないのが悔しい 今思ってること 全部伝わればいいのに どれだけ感謝してるか ちゃんと伝わればいいのに
分かってるよ うん 何か 俺も同じだし ちゃんと 何か まり子にも伝えなきゃなぁって
普通、この2ショットで、まりこ・・じゃなくて、まり子の話は出さないはずなのに、あえて入れたのが脚本家・木皿泉のこだわりか。この後、まり子と野ブタが仲良くなる設定だからなのだ。それは裏返して言うと、修二と彰が同時にいなくなるから。
☆ ☆ ☆
では、ドラマの流れに沿って、15年前のレビュー4本に追記していこう。まず、転校の話をなかなか切り出せない修二の、内心のつぶやき。
これ以上 仲良くなるのは嫌だ もうすぐ別れてしまうのに 仲良くなったって 悲しいだけだ
これ、ほとんど恋人へのつぶやき♪ 第1話の冒頭、ヒラヒラまとわりつく彰を苦手扱いしてた修二とは思えない。
そんな切ない状況、現実にはなかなかないけど・・と書こうとしたけど、むしろ、あるあるだった。そう。人はみんな、やがて別れてしまうんだった。長くても数十年。フツーは数年程度の関係か。ネットの付き合いだとさらに短いし、突然、相手が消えたりする。
元気すぎるM子さん(笑)とか、最近(?)ツイッターまで消してるから心配してるよ。ほんのちょっとだけ♪ まあ、絶対しぶとく生きてるとは思うけどネ。
私の好きな百人一首の一つを思い出す。「これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂(あふさか)の関」。逢う坂。自転車ヒルクライムとか(笑)。1回だけ、あの京都・滋賀あたりの峠を自転車で走って、田舎まで帰省したんだった。懐かしい。。
☆ ☆ ☆
次はマニアックな視点。これは当時、気づいてなかったと思う。野ブタ(堀北真希)が、ランチタイム放送の『小谷突撃飯』で人気者になったから、サインの練習してるわけネ♪ って言うか、今サインを作ってるわけか。道理で読み取れないし、全部ビミョーに違ってるはずだわ。これは、あんまし「自分のため」にならない、「他人のため」の努力か。
続いて、彰の家で、修二が転校のことを告白。飛び出した野ブタを追いかけた彰が、(多分)あの公園で発見。後ろから、あすなろ抱きしたいのを我慢して、単にマフラーをかけてあげるシーン。
これ、頭の中に、野ブタが修二をあすなろ抱きしたシーンがあったから、抱き締めることが出来なかったんだと思う。この時、修二は一人で、臭いツボの中を探って、彰が隠してた写真を発見。すぐ見つかったということは、彰は本当は見つけてたのに、知らんぷりしたってことだろう♪ 野ブタに「彰!」と命令されたから、探すフリをしただけだったと(笑)
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さらに、何か修二に記念になるものをプレゼントするってことで、修二と彰のジョークを真に受けたノブタが、巫女さん姿で「野ブタ。パワー、注入!」。市民ランナーとしては、巫女さんの衣装と草履でダッシュしたのは凄いなと感心♪ そこか! この直前、川沿いを2人が自転車押しながら歩く姿も、絵葉書みたいに美しかったね。
で、下が、雪の告白シーンの後につながる、修二の最後の登校シーン。まり子「どこ行くの?」。修二「海」。このやり取り、実は最後の転校先の伏線、フラッグになってた。どこに転校するの?、海の近く、ということだ。
ちなみに修二のお母さん・ノブタン=伸子(深浦加奈子)が登場したのは、最後の顔見せ以外に、修二がまり子の心に残るプレゼントを思いつくキッカケだろう。ウィキペディアによると、深浦は当時、ガンと闘病中だったそうだから、撮影できる機会も限られてたのかも。
ここでも、黒板の海の絵を意味ありげに1カット映してて、やっぱり転校先を示す映像になってる。丸い実が2つ、仲良く並んでるのが、チェリー・ボーイズ♪ ヤシの実だろ! 4つじゃないの? コラコラ!
学校で最後に見たのは まり子とノブタが 楽しそうにしている風景だった それは なんだかとても とても幸せな気持ちにしてくれた
小豆(あずき)で波の音を出すやり方をまり子に説明する野ブタを見ながら、修二がモノローグ(内心の告白)。ドラマだけ見てれば、心地よく胸に響く言葉だ。
ところが原作小説を読むと、完全に真逆。マリ子(原作はカタカナ)と野ブタ(原作は男)が仲良くしてるのを見た時、修二はショックを受けてしまうのだ。
☆ ☆ ☆
そして一瞬、スローみたいな映像で映る、「バイバイセコー」。自転車(バイシクル)でバイバイするシーン。美しい。その
次の、十字型が印象的な橋はたぶん、小名木川クローバー橋。Google Earthの3D画像と比べてみた。
さらに、お別れの日には、木皿泉お得意のダジャレも登場。垂れ幕の漢字を間違えて、「胴谷(どうたに)修二」と書いてるのに気づいた直後、「どうすんのよ」♪ これは15年前には気付いてないと思う。
その後、タクシーで先に行く父と弟を見送って、HEART(ハート)引っ越しセンターのトラックに乗った修二。川沿いで、3年B組のみんなが集まる(笑)。金八先生か!
ハイハイ、2年B組だから、まり子(A組)はいないけど、土手から右下に降りた所には蒼井カスミが来て、修二も目線を送ってた。豆粒みたいに小さいけど、バンドー(水田芙美子)の頭の上にちゃんと映ってる(細かっ・・)。野ブタが迎えに行ったから、飛んで火にいる夏ノブタ、またイジメに来たと♪
当時、ウエスタンブーツが流行ってたのかね。この半年後には、まり子が『ギャルサー』で履いて、ハイキックを飛ばしてた気がする♪
☆ ☆ ☆
そして最後。海のそばの県立「網五」(アミゴ)高等学校へ転校。これ、多分、伊豆の「網代」(あじろ)を意識してると思う。2文字目の漢字を変えると、「網四」、アミヨンだから♪
主題歌『青春アミーゴ』の「amigo」はもちろんスペイン語で、意味は「友達」。男性単数形。だから、修二にとっての彰、彰にとっての修二を指す言葉。最後に2人が一緒になることは、横山先生(岡田義徳)の「2が一番強いゲームもある。自分が勝てる所で勝負すればいい」とかいう話でも、ほのめかされてた。
で、15年前は笑って突っ込むだけだった、彰の謎のフレーズ、「山崎と海亀がヤバイ!」(笑)。「山」下と「亀」梨がヤバイ、という意味が入ってるのはいいとして、それだけだとわざわざ最後に出す意味がない。
山崎の「崎」は、突き出した部分を表してるから、「亀」みたいなもの。私は1回だけ、亀梨のラジオを聞いたことがあるけど、自分で名前を下ネタに使ってた♪ そう言えばキムタクだって、ラジオだとフツーに下ネタを喋ってる。
おまけに、海亀の親子みたいに背中に重なる映像まであった。イラストはフリー素材集「いらすとや」さんから借用。そうすると、「山崎と海亀がヤバイ」って台詞の意味は、彰と修二がラブラブだって意味じゃないかな♪ 実際、このドラマはある意味、「野ブタが、修二と彰をプロデュース」と言ってもいいような内容だった。
実は、原作小説で、山、崎、亀みたいな場面が印象的に挿入されてるのだ。性的なものを避けてる修二が、マリ子の太腿やルーズソックスを履いた足に欲情して、「下が膨らむ」。そうした事まで考慮すると、「山崎と海亀」は仲良し男子コンビ、バディのヤバさを表してると解釈しとこう。野ブタも「2人で1つ」を認めてたし♪
☆ ☆ ☆
まあ、確率的にはいずれ2人とも、男友達とは別に、女の子と恋愛するだろうと思う。その少し前の、親し過ぎてBL的なアミーゴ関係を表すのが、「山崎と海亀がヤバイ」。そう言えば私も、思春期までは、男友達とヤバイくらい仲が良かったのだ(笑)。小学校のKとか、中学のEとか、今頃どうしてるのかね。。
最後のビーチのシーンは、既に15年前に指摘しといた通り、フジの人気名作ドラマ『Beachboys』(ビーチボーイズ)へのオマージュ(敬意を込めた模倣)だと思う。私も再放送で見て絶賛したドラマで、音楽のサントラ盤は今でもよくテレビで使われてる。つい数日前も、NHKで2曲くらい流してた。私は2枚とも、数百回くらい聞いてるはず。
もう、これだけ書けば十分でしょ。全体の中で、最終回が一番笑えたと思う。コネタのギャグ、満載だったけど、それはもう14年半前にほとんど書いちゃってるから、今回はパス。というわけで、時間も来たことだし、これにて終了。また5400字超も書いちゃったから、15年前と合わせて3万字超♪
『きよし この夜』ってホント、泣ける曲だな・・とか思いつつ、ではまた。。☆彡
cf. 哲学者ニーチェ「神は死んだ。人間は仲間と創造のゲームで遊べ」~『野ブタ』第1話(再放送)
どんな服着てても笑える、好きな服ならもっと~『野ブタ』第2話(再放送)
真夜中に手をつなぐモグラ達、はかない奇跡の光~『野ブタ』第3話(再放送)
不意打ちのように訪れる、本当の心~『野ブタ』第4話(再放送)
「花の街」、七色の谷を越えて、リボンのキャッチボール~『野ブタ』第5話(再放送)
ちゃんとした人間になっても、道端の十円玉のままで~『野ブタ』第6話(再放送)
好きなものをあきらめて、自分という舟を好きになりたい・・~『野ブタ』第7話(再放送)
信じたいから信じる、本当の友達を~『野ブタ』第8話(再放送の前♪)
闇夜に浮かぶ蒼い月、はるか遠い場所~『野ブタ。をプロデュース』第9話(再放送)
(計 5394字)
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