フィルムカメラで自分の心と向き合う~唐田えりか写真エッセイ「mirror」第1回・夕焼け(雑誌『日本カメラ』連載)
(☆21年4月27日追記: 唐田えりかのエッセイ最終回を別記事でレビュー。
「唐ちゃんの綴る言葉が私は好きだよ」、写真も♪~唐田えりか「mirror」5(最終回)・海の幸(『日本カメラ』21年5月) )
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2020年1月下旬以降、たまに思い出したように近況記事が出るけど、どこで何をしてるのか分からなかった若手女優、唐田えりか。
私が久々に写真を見たのは、20年10月5日にNEWSポストセブンが配信した記事だった。今、久々にチェックしたら、「2020年・私服話題部門1位」に輝いてる。
無理やり作ったような部門はともかく、やっぱり唐田えりかの様子を知りたい人は結構いるのだ。少なくとも、その2割くらいは、わりと好意的な人だと思う。
まだ23歳の若さで、容姿はもちろん、文芸的な才能にも恵まれてる。大丈夫。暗闇の中にも光は差し込んでるから、歩いて行ける。明るい方向だけ見て、ゆっくり進んで行けばいい。
・・・いきなり詩人になってるけど、これ、唐田のエッセイのラストなのだ。引用ではないけど、そんな感じの文章で終わってた。全体的に、エッセイというよりは、詩に近い言葉。
私は、「すごい空」の写真と文章を何度も見直しながら、ウルウルと涙ぐんでしまった。。
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さて、月刊雑誌『日本カメラ』のフォトエッセイで活動再開とかいうネットのニュースを見たから、今日(20年12月21日)、仕事帰りに書店でチェック。
最初の報道は、事務所flamme(フラーム)の公式インスタグラムかな? 「日本カメラ1月号 本日発売です! 唐田えりかの新連載始まりました」。
私は直ちに、アマゾンのキンドル読み放題にないかなと思って探したけど、流石にちょっと甘かったか♪ 雑誌の公式サイトを見ると、目次だけなら見れた。
この扱いの小ささと地味さは、配慮として意図的に控えめにしてるのか、それとも、元々そのくらいの扱いの記事なのか。まあ、まだ新人女優だし、あまり期待しないようにしとこう。そう思って、書店に立ち寄ったのだ。
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たまに写真コンテストの報道なら目を通すこともあるけど、カメラの雑誌を読むことはほとんど無い。大昔に数回見ただけかも。どこの棚にあるのかも分からなくて、しばらく探した後、ホビー関連のエリアで発見。
『日本カメラ』21年1月号は、棚じゃなくて、取りやすい下側の台に平積みになってた。おまけに、2つの本屋で見たけど、どちらも残り少ない状態。12月19日発売で、片方の店は残り2冊。もう片方の店は残り1冊。
雑誌がさっぱり売れなくなってる今、これだけ売れてるのは、唐田えりかファンの購入もちょっとは関係してると思う(多分♪)。実際、この唐田のエッセイのニュースはかなりあちこちで流れてるのだ。
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肝心の内容は、もともと短いエッセイだし、営業妨害したくないから、直接的な引用はなるべくしない。
記事はカラー1ページで、上側に彼女が撮影した夕焼けの写真。正直、パッと見た時は「何、これ?」とスルーして、すぐ文章に向かってしまった。
明らかに、あまり綺麗じゃない夕焼け写真なのだ。というより、どす黒い雲がまだら模様になってる暗い夕焼けで、逆に希少価値があるかも。
オリンパス・PEN EE-2という、50年くらい前のフィルムカメラで撮影。アマゾンの中古で7000円ほどだけど、ウィキペディアを見ると、知る人ぞ知るカメラの1つみたいな感じで書かれてた。
カメラ名の横に、「ロモグラフィー カラーネガティブ100」と書かれてるのを見ても、暗号としか思えなかったけど、私は結構、暗号好きだったりする。直ちに検索すると、その世界ではわりとメジャーなブランドと商品名みたいだ。
スマホなら無料ですぐ写せる時代に、ちょっと高いフィルムを使って、わざわざ(自分で?)現像。かなりマニアックで、いいね。
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写真の下側が、ポエムっぽいエッセイになってて、第1回は「夕焼け」。正直、そう言われて初めて、「これ、夕焼けなの?」と思うほど。
ずっと撮影してなかったけど、カメラは一応持ってたようで、車の中から「すごい空」を見た瞬間、久々に撮影したらしい。そして現像すると、「すごく自分」。残酷なほど。
そう。撮影からしばらく後に現像された、どす黒い夕焼けは、空という鏡に映った自分自身。自分の心なのだ。自分でも気づいてなかったような自分が、空の向こう側から自分を見てる。空から見られていると同時に、空を見ている自分。
20世紀半ばのサルトル以降、フランス哲学などで語られて続けてる「まなざし」(眼差し)の理論を思い出すような、唐田のことば。ひょっとすると、休養中にその種の書物も読んでるのかも。あるいは仕事の中でそうした話に触れる機会があったのか。
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写す時は瞬間的に夢中で撮っただけで、特に何も考えてない。それからしばらく時間をおいて、写真として対面すると、そこには自分がいた。
なるほど。写真というのは、無意識のうちに自分自身を写して、それを「後になって」解釈するための装置なのか。同じフランスのラカン派精神分析と時間論を思い出す所だ。
難しい理屈はさておき、唐田えりかの素朴で深い言葉と写真に、思わず目が潤んでしまったのは事実。いいね。今後の連載の中で、どんな写真と言葉が続くのか、楽しみになって来た。
ページの最後、左下には、小さく本人の近況写真。思い切ったショートカットにして、カメラで顔の右半分は隠れてる。あるいは、隠してるのかも。空に見られるのはいいけど、他人に見られるのはまだしばらく微妙な所だろう。
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なお、唐田は2019年12月号まで、別の連載(「時を詠む」)を持ってたらしい。その最終回は、19年11月20日発売だから、例の話は無関係のはず。本当は20年1月から新連載の予定だったのが、1年遅れになったのかも。
彼女は今後も消えないと思う。今回の写真エッセイだけでも、私の心の中では永遠に消えないはず。それでは、今日はこの辺で。。☆彡
cf. 唐田えりか写真エッセイ「mirror」第2回・猫~『日本カメラ』21年2月号
「mirror」第3回・東京行き~3月号
木片や枝葉を一つずつ見つめ、細い山道を孤独に~唐田えりか「mirror」4・共生(4月)
(計 2387字)
(追記206字 ; 合計2593字)
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