唐田えりか写真エッセイ「mirror」第2回・猫~『日本カメラ』21年2月号
(☆21年4月27日追記: 唐田えりかのエッセイ最終回を別記事でレビュー。
「唐ちゃんの綴る言葉が私は好きだよ」、写真も♪~唐田えりか「mirror」5(最終回)・海の幸(『日本カメラ』21年5月) )
☆ ☆ ☆
注目の若手女優、唐田えりかの写真エッセイ、「mirror」。ミラー=鏡。先月の第1回は見事だったので、すぐブログに感想記事を書いた。
今回は書くつもりはなかったけど、予想以上に良かったから、また書いてみよう。雑誌『日本カメラ』で連載中。21年2月号(1月20日・発売)。下は公式サイトの目次より。
ちなみに、当サイトの初回の記事は次の通り。
フィルムカメラで自分の心と向き合う~唐田えりか写真エッセイ「mirror」第1回・夕焼け(雑誌『日本カメラ』連載)
☆ ☆ ☆
ここ10年くらいか、猫が大人気で、可愛い写真がネット上に溢れ返ってる中、今回の彼女の写真は独特のセンスがある。一瞬、猫には見えなかったほど。
そう言えば、前回の「夕焼け」と題する写真も、夕焼けという感じはしなかった。第一印象はむしろ、台風とか嵐のようなイメージの写真。あるいは、火事の赤い炎が雲に反映してる感じ。ポエム的なエッセイを読んで、ようやく夕焼けだと納得できたほど。
今回は、猫が真上を向いてる様子を、横から写してる珍しい構図。おまけに、耳が強調されてないし、身体の下側が隠れてるし、上側だけ明るくて下側は暗めになってたから、被写体が何なのか分からなかったのだ。
カメラは、Olympus Pen(オリンパス・ペン)F。ウィキペディアを見ると、63年5月発売だから、半世紀以上も前のカメラで、ネットでは15000円ほどの値段が付いてた。
交換レンズは標準的な物で、F Zuiko(ズイコー) auto-s 38mm F1.8。フィルムはコダック・ポートラ400。
☆ ☆ ☆
さて、その猫は要するに、目に焦点が当たってる。明るい光の方を向いてて、目も明るい。
ハッキリ書いてないが、捨て猫を拾って来たのか、家に来た時はボロボロだったそうで、お互いが愛し合うまでに努力が必要だったらしい。目に光は無く、翳りがあって濁ってた。
普通、恋愛で苦労するのは付き合うことであって、愛するだけなら努力は要らない。逆に言うと、努力が必要な愛というのは、もともと特殊な障害があったということだ。
この猫の場合、捨てられて孤独で飢えてたのか、あるいは虐待されてたのか。
もちろん、これはmirror(ミラー)に映った唐田えりか自身の姿。彼女の恋愛の相手も、そもそも愛してはいけない相手、愛されてもいけない相手だから、普通の何倍もの努力が必要だったはず。
過去形になったのかどうかは、まだ不明。ただ、ボロボロだった去年の前半と比べると、少し元気になってる。周囲からの虐待、バッシングもかなり収まって来た。そもそも、世間が叩く相手は、次々に新しく登場し続けてる。。
☆ ☆ ☆
濁ってた猫の目にも、今では光が輝いてて、周囲まで明るく照らしてるらしい。半分だけ小さく見えてる、彼女自身の写真の目にも、光を感じる。そう言えば、猫系の目だ♪
でも、腕枕で眠る猫を見てると、怖さも感じるらしい。あまりにちっぽけで、か弱い存在。
実は私も、唐田えりかの写真エッセイを見てると、才能に感心すると共に、怖さも感じる。まだ危なっかしくて、目が離せないのだ。
再び女優として眩(まばゆ)い光を浴びる前に、すぐにでもまた消えてしまいそうだから、来月号も目が離せない。とりあえず、陰ながらちゃんと見てるよと、遠くから伝えとこう。直接、伝わらないとしても。少なくとも、多少の読者に共感を広げるくらいの事なら可能なのだ。
夕焼け、猫という流れは、自然、動物という展開。そうなると、次は人間で、やがて彼女自身の姿かな・・とか思いつつ、今日はそろそろこの辺で。。☆彡
cf.「mirror」第3回・東京行き~『日本カメラ』3月号
木片や枝葉を一つずつ見つめ、細い山道を孤独に~唐田えりか「mirror」4・共生(『日本カメラ』4月)
(計 1501字)
(追記182字 ; 合計1683字)
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