コロナ下の金融緩和バブル、ドル建て日経平均株価はバブル期超え、史上最高値を更新
このバブルはもう、しばらくは止まりそうにない。もっと泡が大きく膨らんで、一瞬ではじけ飛ぶまでは♪ そして後には、失われた40年が続くとか。。
日本も含めて、世界中がコロナ禍に苦しむ中、金融緩和その他による「コロナ・バブル」は膨らみ続けてる。実体のないマーケットの欲望が、強烈な勢いで膨らみ続けてるのだ。
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経済的な普通の基礎的データ(企業利益、失業率、個人所得、国の財政、etc)だけ見てると、すぐにもはじけ飛ぶ異常なバブルに見えてしまうが、相場の動きを知ってる人間なら、これはしばらく止まらないと見るはず。
日経平均のチャート(グラフ)が完全に右上がりの動きになってるし、米国ドルに換算すると、30年前のバブルを突破したからだ。普通に日本円で考えても、もうしばらく過去最高値を目指すと見るのが、マーケットの常識というか多数派だろう。たかが今の時価の4割増しに過ぎない。
目先の波乱はともかく、今後数年くらいの中・長期スパンで考えると。2度目の緊急事態宣言など、ものともしない勢いだ。去年の春には多数派だった弱気派は、すっかり影を潜めてしまった。下がると見たために大損した投資主体も少なくないはず。
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「日本の株式市場は海外投資家が中心となってるし、彼らは米国ドル・ベースで見てるから、ドル建てで株価を見なければいけない」。時々、専門家の類がそんな事を語ってる。
実際は、「nikkei 225 dollar」や「nikkei 225 usd」で英語情報を検索しても、かなり乏しい結果になってしまう。ということは、海外投資家の多くも普通に日本円で見てるのかも知れない(まだ不確定)。
まあでも、世界の基軸通貨を用いたドル建てで見るのは一理ある考えではある。そこで、日経平均株価のドル建ての長期チャートを探すと、信頼できるサイトが少ない中、ファイナンシャル・スターのHP情報が見つかった。
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上のように、1980年代から1989年末にかけてバブルを形成して、「失われた20年」が続いた後、リーマンショック後の世界的な金融緩和を背景に、流れが反転。特にここ1年弱のコロナバブルでとうとう、80年代バブルの価格を僅かに抜いてしまった。
89年12月29日の終値(おわりね、取引の最後の価格)が、38915円。これを、当時のドル円の為替レートである1ドル144円で割ると、270.3ドルとなる。この値が昨日(20年1月13日)、抜かれたのだ。
ちなみに、ザラ場(取引中の価格)の最高値なら38957円で、ドル建てでももう少し高くなると思う。ただ、その瞬間の正確な為替レートはまだ発見できてない。どちらも秒単位で変化するから、正確なデータの報告が(ほとんど)無いのだ。
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上は経済中心の通信社ロイターの記事の見出し。「ドル建て日経平均株価、1989年の史上最高値を更新」。
ロイターの細かい計算だと、ファイナンシャル・スターと僅かに違って、89年の大引け(取引ラスト)の終値は270.82ドル。それに対して、昨日(1月13日)の円建て価格は28456円59銭。これはドル建てで270.828ドルらしい。
多分、ロイターの方が正確だと思うけど、要するに、ドル建てで30年前のバブル期の史上最高値を超えたという事実は変わらない。
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ちなみに、米国Yahoo!のfinanceページで、nikkei225の長期チャート(月足、つまり月単位)を見ても、通貨(currency)は日本円(JPY)になってる。
上はハイテク銘柄が多いと説明されることが多い、米国NASDAQ(ナスダック)総合指数。すさまじい上がり方になってて、流石にこれはもう怖い。DOW(ダウ)平均も同様。むしろチャートだけ見ると、日経平均の方が期待できると思う。企業の中身はともかく。
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ナスダックの暴騰を見ると、上図の暗号資産(仮想通貨)ビットコインの暴騰は大した事ない。メディアや国は暴落のリスクを語りたがるけど、それは2017年~18年の時もそうだった。
実際は、その山の頂点からさらに2倍近い高さまで反騰してるのだ。もう、ここから「億り人」(おくりびと)は難しいだろうけど、買いたい人や組織・機関はいくらでもいると思う。普通にみれば、長期的にはまだかなり上がる余地のあるグラフだ。1000万円くらいは楽勝に見える。
もちろん、暗号資産の場合は、株よりもマネーゲーム性が遥かに高いし、国家による規制も絡むから、超ハイリスク・ハイリターン。一般人にはたかが数万円~100万円程度の投資・投機が限界だろう。いきなりゼロになる可能性も覚悟の上で。馬券やパチンコ・パチスロに似た感じのお遊び感覚か。
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一方、まさかのコロナバブルで、一部の金融商品は逆に値段が下がることになる。普通の人が買うものなら、例えば、日経平均が3万円にはならないことを前提にしてる投資信託とか。
これは、3万円にタッチしてしまうと一気に下落して、元本割れになるかも。といっても、ビットコインや個別株みたいな下がり方にはならない。そもそも、そういった商品は富裕層の高齢者が顧客だから、元本割れしても実生活にはあまり影響ない。
それにしても、人間の欲望は無限だなと、あらためて思うのであった。非現実的で幻想的だからこそ、その妖しさは陶酔を呼ぶ。美しいまでに。
単なるマニアックな小市民としては、冷めた目で世界のマーケットを傍観しつつ、それでは今日はこの辺で。。☆彡
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