『頭脳王2021』、光速の半分で未来に移動(相対性理論)&ストレンジ・オセロ第1局の棋譜全体(京大・上木vsコンピューター)
(☆追記: さらに3本目の記事も新たにアップした。
ストレンジ・オセロ、先手必勝ゲームの証明と戦略(7通りの場合分け) )
☆ ☆ ☆
毎年恒例、日テレ『頭脳王2021』。昨日の記事では、純金ピラミッドと金剛力士像の計算式を解説した。既に大量のアクセスを頂いてる。
『頭脳王2021』、純金のピラミッドの金額&シロナガスクジラを持ち上げる金剛力士像の身長、計算式と解説
今回のテレビ番組では、編集でカットしたのか、計算・論理系の問題が少なめになってたので、残りはもう光速移動とオセロしかない。
ところがオセロは難しくて、簡単には分析・考察記事を書けないから、とりあえず「京大の首席」上木がコンピューターに負けた試合の棋譜全体を再現してみた。
これだけでもかなり大変で、映像を細かくスローで見た後、しばらく考え込むことになった。実はテレビ映像は、省略してるだけじゃなくて、順番を一部変更してたのだ。おそらく、終盤に上木が「パス」に追い込まれてしまった場面を映したくなかったんだろう。
テレビ的には、上木が手を動かしてコマをひっくり返す映像が欲しいはずだし、パスだと大差がついたような印象を与えてしまう。番組的には当然、コンピューターに対して優秀な人間が健闘する姿を映したい。負けたにせよ、「善戦」ということにしたいのだ。
とにかく、サラッと2つの話をまとめて解説しよう。
☆ ☆ ☆
光の速さの半分のスピードで1時間移動するとどれだけ未来に行くことができる?
非常に有名なアインシュタインの特殊相対性理論の応用で、解説の類は世界中にあふれ返ってる。頭脳王では、ちゃんと式を与えてくれてたから、後は簡単な計算をするだけ。
未来に行くと言うより、宇宙船の中の時計が遅れるらしい。高速での実験みたいなものは多数報告されてるけど、実際に自分の身体でタイムスリップとかタイムトラベルを感じ取った人はいないはず♪
実感できるタイムマシンとか時間旅行は、まだまだフィクションやファンタジーの世界の話だ。実感できない時間旅行なら、既に無数に経験しまくってるはず。別に移動などしなくても、遠くのものの見え姿は、そもそもわずかに昔の様子なのだ。光が届くまで、わずかに時間がかかるから。。
☆ ☆ ☆
上の式に従って計算。光速をcとし、外の観測者にとっての時間Tを1時間とすると、
(移動者が感じる固有時間)
=1×√(1-{(c/2)²/c²}))
=√(3/4)
=√3/2
≒1.732/2
=0.866(時間)
=51.96(分)
≒51分58秒
1時間-51分58秒=8分2秒 ・・・答
簡単なので、河野、成瀬、上木、3人とも正解だった。
☆ ☆ ☆
続いて、新登場の頭脳ゲーム、「ストレンジ・オセロ」。盤面は6×6で、最初から周りに黒と白のコマが置かれてる。先手はコンピューターで、プログラム技術協力は株式会社AVILEN。AI・機械学習の企業らしい。
初手、コンピューターがB-1。
2手目、上木がC-1。
3手目、コンピューターがD-1。
4手目、上木がA-4。おそらく、これが敗着。負けを決めた悪手で、この後はもう先手のコンピューターの勝ちになる。ここで、普通の対局映像は終了して、細切れの編集映像が短く入った後、いつの間にか最後のコンピューターの手になってた。
私はオンタイムで放送を見ながら、「何で最後が先手のコンピューターなの?」と思ってた。最初に空いてるマス目は12コで偶数だから、普通なら最後は、後手が打つはず。ところが最後が先手のコンピューターになってたから、少なくとも1回、後手の上木がパスに追い込まれてるはず。
で、映像を細かくスローで見直して考えた結果、おそらく次のような展開だったはずだ。単なる想像ではなく、根拠のある推測(説明は長いので省略)。録画してる方は、スローや静止画像でじっくり見比べて頂きたい。普通に見ただけではまず分からない。ちなみに当サイトでは、過去の頭脳王の頭脳ゲームでも似たような再現を行ってる。
☆ ☆ ☆
ここからしばらくは、私が合成で作った再現図なので、念のため。テレビ映像そのものではない。5手目、コンピューターはC-4に打ったはず。
6手目、上木はD-3に打つしかない。
7手目、コンピューターはD-4に打ったはず。
8手目、上木はA-1しか打てない。
☆ ☆ ☆
9手目、コンピューターはA-2。本当は、D-2に打つ方がベターで圧勝できるけど、テレビの演出上、わざと手を緩めたのかも。
10手目、上木がA-3に打った様子はテレビに少し映ってた。
11手目、コンピューターがD-2に打った様子も、わずかに映されてた。この次に、上木はパスになってしまうが、テレビ映像ではまるでA-1に打ったように見せてたのだ。わざと順番を変えて。
最後、12手目に先手のコンピューターがB-4に打って、勝利。23枚vs13枚。
☆ ☆ ☆
序盤にさかのぼって考え直すと、上木の4手目はA-1が最善手だと予想する。ただ、A-3かも知れないし、そもそも2手目のC-1が良くなかったのかも。
いずれまた、別記事に書きたいとは思うけど、一般性のない特殊な設定のゲームだから、解説記事の需要が少なそう♪
なお、今週は計13702字で終了。ではまた来週。。☆彡
P.S. 人力の手作業で、必要な全ての場合分けを完了。先手必勝を証明できた。明日(23日)、新たな記事をアップする予定(既にアップ済み、この記事冒頭のリンク参照)。
(計 2123字)
(追記144字 ; 合計2267字)
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コメント
こんばんは。
噂ですが、あのオセロは先手必勝らしいです。
投稿: 内川三郎 | 2021年2月21日 (日) 20時06分
> 内川三郎 さん
こんばんは。情報コメントどうもです。
人力で先手必勝を証明できた気がするので、
確認した後、記事にする予定です。☆彡
投稿: テンメイ | 2021年2月22日 (月) 19時32分