長くて難解な中終盤、藤井棋聖がジワジワと差を広げて連勝~棋聖戦(2021年)第2局
そうそう。産経新聞HPの記事タイトルを見て、大きくうなずいた。「ヒューリック杯棋聖戦 大熱戦の第2局、藤井棋聖が難解将棋を振り切る」。
最近の将棋や囲碁は、1手ごとにAIが正解や評価値、形成判断を示すから、まるで途中からは一方的に藤井聡太棋聖が優勢だったようにも見えてしまう。でも、私はabema動画で終盤を見ながら、ずっと難しいなと思ってた。
アマチュアなら、かなり後の方まで、十分に逆転可能だったはず。今回は、天才・藤井といえども、素晴らしい1手というのは特に見当たらず。ただ、80点以上の手をずっと指し続けて、ジワジワと差を広げた感じだ。本当に、地力で強い。。
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さて、私が見始めたのは遅くて、晩の19時ちょっと前。朝からずっと、仕事に追われて完全に忘れてたから、途中も全く見てない。
まずは、将棋の内容よりも遥かに話題になってる(笑)、将棋メシ。藤井棋聖の昼食は、ホテルの握りずし。美味しそうだけど、ちょっと少なめに見えるね。まだ十代なのに、足りるの?♪ ちょっと痩せたようにも見えるけど。
それに対して、最近絶好調の三十代の星、渡辺明・三冠は、淡路島ぬーどると牛丼。牛丼の牛肉が凄いボリューム♪ 普通の客が注文しても、こんなに牛肉が入ってるのかね?(笑)。コラコラ!
淡路島は私も一度、旅行で出かけて、印象はいい。北淡震災記念公園だったか、大地震の体験コーナーで突き指して痛かったけど(笑)
で、最初に動画で見たのは、105手の局面だったけど、たまたま帰宅後に16倍速の動画再生をやってたから、急所まで遡ろう。
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ほぼ互角だった将棋に差がついたのが、上の86手目の局面。お互いに筋違い角を打ってて、渡辺はほぼ矢倉囲いなのに、藤井は居玉のまま。ほとんど前例がないような珍しい戦いになってる。
後手の渡辺が、5五銀と打って6七角と下がらせたあと、6六銀と普通に指せば良かったのに、渡辺は6四歩と指してしまった。本人のブログでも、ここを敗因みたいなポイントとして挙げてた。
藤井は5五金から、9四歩と端攻めして、角と香車の交換に成功。とはいえ、玉形は後手の方がいいし、まだまだこれからの戦い。
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私がリアルタイムで見始めたのは、上の105手目。藤井が3三歩と打った局面。5七歩、同玉の後、藤井の歩の連打で後手の金銀が吊り上げられてるのが、下の112手の局面。
これ、67%vs33%で先手・藤井が優勢になってるけど、私が先手なら、あんまし自信を持てない。自陣の角がビミョーなお荷物だし、後手の飛車の動きにも神経を使う。
私はこの辺り、帰宅途中の駅で立ち止まって、ずっとiPadを見てた♪ 既に2人とも持ち時間がほとんど無かったから、動きが速いはずだし、電車の中だと途中で電波が途絶える可能性もあるから。
楽天モバイルの電波はまだ不安定なのだ。まあ、ほぼ無料で使ってるから、あんまし文句は言えないけど♪
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上図は146手目。後手が5七歩成としたところ。この直前の、先手・藤井の2五歩は、私には緩くて重い悪手に見えたし、AIの評価もあまり良くなかった。
同玉の後、私なら5六金が怖い。後手の飛車が5二に回って来れるから。ただ、AIも渡辺も5六銀を選んでた。
安心できたのは、上の163手目。後手の6二飛に対して、6七歩と低く受けた局面。相手に金を渡すと即詰みだけど、実際は、4八成銀、同飛で、先手はちょっと安全になったし、銀も手に入れて、持ち駒は金2枚と銀。
そうなるともう、3一銀の攻めが厳しいから、先手勝ち。映像は、渡辺の無念そうな表情をとらえる。渡辺はかなり、顔に感情や形勢が出るタイプだから、動画サービスとしては美味しいキャラのはず。見た目も特徴的だし♪ 奥さんが書くマンガも面白くて可愛い(笑)
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上の171手目、先手・藤井の2二金をしばらく見て、渡辺は投了。ようやく私も、途中の駅を離れて、次の電車に乗れた♪ この後は、ちょっと変化が色々あって面倒だけど、たぶん即詰みだと思う。たとえ詰まなくても、玉を吊り上げた後の3五銀で、4六香を取れば勝ちのはず。
ちなみに、投了直前のAIの読み筋は、3三玉、4二銀不成、2二玉、3一銀打、3二玉、2二金、4三玉、5三馬、3四玉、3五馬、4三玉、となってた。この変化なら、その後は4六飛で香車を取れば詰む。同金でも、5二玉と逃げても。
というわけで、藤井聡太二冠は棋聖戦の防衛に大きく近づいた。それより問題は、もう負けられないB級1組・順位戦と、苦手とする豊島将之・竜王との王位・防衛戦だろう。対戦成績は、藤井の1勝6敗。
天才といえども、相性ってものはやっぱりあるね。渡辺には大きく勝ち越してるのに(7勝1敗)。ともあれ、今日はそろそろこの辺で。。☆彡
(計 1975字)
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