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東京五輪2020男子マラソンの感想&6位・大迫傑と連覇・キプチョゲのラップタイム

眠い。。 土曜の女子マラソンが6時スタート、日曜の男子マラソンが7時スタート。続けて見るだけでも眠いから、選手がレース後に寝るのは当然。

     

「現役選手としてのラストレースにします」と宣言してた大迫傑も、閉会式の時は爆睡してたらしい♪ 五輪公式ツイッターが温かく返信してた。

      

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「閉会式前に力尽きて爆睡」ってことは、本当は参加したかったってことか。現役最後(?)の記念に。まあ、複数のインタビューとか、色々あっただろうし、寝た方が、いいね♪

    

元アイドルの可愛い奥さん、あゆみさんの姿はテレビに映らなかったけど、ホテルにいるのかな。娘さんと一緒に。

  

テレビ電話で本人から「もう今回で終わりにするから」と明るく言われた時、「3年後さぁ! 私パリでいっぱいお買い物したかったのになぁ」と返したらしい。「すごいバカなフリして寂しい気持ちを精一杯伝えました」。デイリーより

  

  

     ☆     ☆     ☆

一方、不本意な結果に終わった中村匠吾のツイートに対しては、東京五輪公式twitterは「ゆっくり休んでください」と返信してた。「色々な葛藤」。出場選手はみんな、それが大変だったはず。1年延期だけでも厳しいし。

  

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熱中症の重い症状だったと伝えられてる服部勇馬も、「目標には遠く及びませんでしたが、自身と向き合い、最後まで逃げずに走る事ができました」とツイートしてた。もう大丈夫ってことかね。

            

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たとえ棄権してても、「逃げ」にはならないどころか正しい判断だと私は思う。ただ、逃げだと思う人、走り切る方が正しいと思う人も大勢いるから、日本代表選手は難しい。

     

今大会は、選手への悪質な誹謗・中傷が話題になってるけど、彼らは多分、グッと我慢するタイプだと思う。あまり酷くないことを祈ろう。

   

私も市民ランナーの端くれだけど、同じ気象条件で同じコースで同じ距離を走っても、真夏だと脱水症状でフラフラになることがある。2年前の暑い代表選考会MGCで1位と2位だった中村と服部が、今回は不出来だったのは、不思議ではない。

   

そもそもトップ・アスリートは一般に、自分の体調の悪さをあまり語らないもの。言い訳にしたくはないだろうし。単なる底辺アスリートの私なら、いくらでも言い訳を書いてる(笑)

   

   

     ☆     ☆     ☆

では、女子マラソンの時と同様、公式リザルト(結果)から。次回の五輪開催地がパリだから、フランス語版で。

   

英語のRank(順位)は、仏語だとRang。英語のName(名前)は、仏語だとNom。似てるけどちょっと違うから、むしろ間違えやすかったりする。

      

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別格の王者キプチョゲ(ケニア)。2位と1分20秒差の2時間08分38秒も立派だけど、走る姿が圧倒的に風格があった。最初から最後まで、フォームも表情も安定。それでいて、30km過ぎには単独スパートで余裕の逃げ切り。あれなら、いつも楽しいはず。

  

大迫の2時間10分41秒という記録も、気象条件を考えると十分な好タイム。ちなみにスタート時のテレビのレポートでは、気温26度、湿度80%。風もあって、あまり暑く感じないという話も出てた。

  

気象庁の札幌の実測データだと、ゴールの少し前の9時でも気温26.9度、湿度73%、風速6.7m。10時でも、気温27.2度で、あまり変化してない。公式wbgt(暑さ指数)も24~27だから、「警戒」の範囲であって、厳重警戒ではない。

    

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女子マラソンよりはマシな条件なのに、全体では106人出場で30人が途中棄権。3割近い選手がDNF(Did Not Finish、フィニッシュせず)で、女子より大幅に悪化。理由は何かね? 男子の方が、序盤から速いペースだったからか。

  

  

     ☆     ☆     ☆

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62位の中村の2時間22分23秒も、そんなに悪いタイムではない気がするけど、最初の数kmでもうテレビに映らなくなったのは淋しかった。

        

男子はNHKの放送で、前日の女子の日テレよりは日本選手が映ってたけど、基本は国際映像だから、先頭あたりの映像が大部分。後ろの方はほとんど映らない。世界が見るんだから、改善すべきだと思う。

   

「深部体温40度以上」に達してたとされる73位の服部のタイムは、女子の8位の一山麻緒とほとんど同じ。ある意味、意外と速い。終盤は完全にフラフラ状態だったけど、前半はトップ集団にいたから貯金が溜まってた。

  

服部より遅い3人も、市民レベルから考えると十分な高速。日本のテレビには映らなかったけど、現地では温かい拍手で迎えられたと思う。棄権と2時間44分の完走とでは、大違いだ。

   

   

      ☆     ☆     ☆

続いて、公式記録のスプリット(通過タイム)から、5kmラップ(区間タイム)を計算。スマホやタブレットで閲覧すると表示が崩れるかも知れないから、画像も添付。最後の「5km換算」とは、2.195kmのタイムを単純に5kmに直したもの(5/2.2 倍)。

      

      5km   10km  15km   20km    25km   30km   35km   40km  42.195km(5km換算

キプチョゲ 15:19 15:34 15:11 15:43 15:37 15:07 14:28 14:56  6:43 (15:16)

大迫傑   15:22 15:32 15:11 15:43 15:37 15:08 15:17 15:40  7:11 (16:19)

  

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30kmから35kmまでの勝負の分かれ目で、2人のラップは49秒の大差。300m弱だから、長い直線でもほとんど見えない距離。

  

大迫はゴール後のインタビューで、2位集団との差が縮まらないから安全策に切り替えたというような話もしてた。上のラップの終盤にも、それが表れてる。下手に頑張って脚が痙攣したら、6位入賞も消えるから、彼らしい冷静な判断。MGCでは、ゴール直前に逆転負けしたし。

  

ちなみに、中村は5km16分ペースから18分ペースまで落ちたような流れ。服部は中間点まで先頭集団だから15分ペースで、そこから最後、26分(!)ペースまで落ちてる。1km5分超。それでも市民レベルだと結構速いのは、流石の実力。

   

   

     ☆     ☆     ☆

続いて、テレビ映像の静止画キャプチャーを使った感想を簡単に。大迫中心で。

  

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上はスタート直前のウォーミング・アップ。片足ずつ、リズミカルに上げ下げしてた。既にマスクは外してる。JAPANと書かれた公式ウェアは、帽子からハーフパンツまでアシックス製。ちなみに奥さんはアシックス社員だったと言われてる。

  

解説は元・日本記録保持者の高岡寿成。「たら・れば」の話だけど、もし高岡が今のナイキの厚底シューズ(ズームエックス・ヴェイパーフライ・ネクスト%2)を履いてたら、大迫の今の日本記録より1分は速かったと思う。19年前の2時間06分16秒は素晴らしいタイム。

   

ただ、彼は長距離からマラソンへの転向が遅かったし、勝負にはあまり強くなかったから、マラソンでは五輪に出場できなかった。

  

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スタート直前には、注目選手として、大迫やキプチョゲが紹介された。

  

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大迫はど真ん中からスタート。大集団で密だから、靴を踏まれたりしないように気を遣う所。

    

高岡も指摘してたけど、大迫は序盤から身体のブレがちょっと大きかったように感じた。まあ、それが必ずしもマイナスではないのは、女子のトップ2人(ケニア)を見ても分かるから、微妙ではある。キプチョゲはブレが少ない。

  

  

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上は28.2km地点で、まだ大迫は先頭集団の一番後ろにつけてた。

  

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30km過ぎにキプチョゲがスパート。上は30.6km地点で、右端(一番後ろ)に大迫が離されてる。

  

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沿道での応援・観戦は自粛と叫ばれても、やっぱり「がんばれ ニッポン」の赤白の横断幕や日の丸は、いいね♪ 大迫はこの時点で8番手で、すぐ後ろに2人いた。入賞争い。一山も言ってたけど、9位よりは8位の方がいい。

  

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前の2人を抜いて、この時点で6位。さらに前の2位集団はハッキリ見える位置だから、面白くなった。

   

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日の丸の目印の下、ドリンクと交換用の帽子を手渡す給水所の女性スタッフも必死に手を伸ばす。大迫は両手でがっちり受け取ってた。何度も交換してた帽子は、冷やしてるのかね? 普通に乾いてるだけなら、汗や水で濡れてる帽子のままの方が気化熱を奪ってくれそうだけど。

     

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実況アナは、「今、15秒差。詰まってきた!」。解説の高岡も、「チャンスありますね」。

   

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細かいツッコミを入れると、上図のタイム差の表示は間違い♪ 先頭のキプチョゲと、追走する2位集団(CHASE1)の差は0:50(50秒差)で正しいけど、集団と大迫の差は1:06ではない。正しくは、0:16。16秒差だ。先頭のキプチョゲとの差が1分06秒。

  

  

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そして、キプチョゲがゴールテープを切った後、大迫が最後の直線でガッツポーズ。手を振って笑顔まで見せてた。

  

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フィニッシュ地点でのポーズは無し。すぐコースを振り返って、かぶり直した帽子を脱いでたから、コースに対して挨拶したのかも。自分の現役生活の長い道のりに対しても。

  

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「現役最後のレースということになりました」とインタビュアーに問われて、「これからも今日以外でも しっかり真っ直ぐに」。自分の公式サイトとインスタグラムでも、「真っ直ぐ」という言葉を2回繰り返してた。「100点満点」とも。そして、涙、涙。。

   

  

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中村は普通にキレイにゴール。服部はゴール直前に止まりかけた後、ゴール後はすぐ両手をついて倒れ込んで、スタッフに囲まれて車椅子へ。さすがに手厚いサポート体制。

  

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なお、2位のナゲーエ(オランダ)がゴール直前、3位のアブディ(ベルギー)に対して、来い、来いといった感じで右手を振ってたのは、怒ってるようにも見えたけど、実は共にソマリア難民で親しい友人だから。年齢も同じ32歳ということで、納得。いいね♪

  

ともあれ、選手、スタッフその他、大勢の関係者の皆さん、どうもお疲れさま。大迫の引退撤回に期待しつつ、ではまた。。☆彡

    

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