パラリンピック自転車タイムトライアル金メダル(最年長)、杉浦佳子選手の事故レースと直前の佐渡トライアスロン記録(野口佳子)
東京2020パラリンピック(開催は2021年)。オリンピックの序盤と違って、ここまではメダル数だと微妙な位置になってる。特にパラだと、参加すること自体にも意義が大きいけど、メダルの意義が大きいのも現実。
21年8月31日までのメダル数ランキングだと、日本は15位。金5個、銀6個、銅11個という数字だけ見ると、かなりの数だと感じるけど、パラはクラス分けが非常に細かくてメダルの総数も多いから、他の国々と比べると微妙な状況。
そんな中で大きく扱われたのが、31日の自転車・女子個人ロード・タイムトライアル(運動機能障害C1~3)。杉浦佳子(けいこ)選手が50歳で、日本最年長・金メダリストに輝いたのだ。
右半身の麻痺を支える杖で、金メダルの重みが増してる。朝日新聞デジタルより縮小引用、川村直子撮影。つい3ヶ月前にも「全く歩けなくなった」そうで、病院で痛み止め注射を打ったとの事。
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直後のインタビュー映像を見ると、非常に明るく元気なキャラ♪ 最年長記録はまだ自分で更新できると強気で語りつつ、ちょっとだけ恥ずかしそうにもしてた。
NHKデイリーハイライトでも、「おちゃめ」な人柄が大好評。それでいて、大好きな登り坂では必死にダンシング(立ちこぎ)。障害で(?)、呼吸も忘れそうになるらしい。半ばジョークで、半ば普通のことかも。
「脳に障害があるので、実年齢もすぐ忘れるのが強み」なんてきわどい冗談も、自分で飛ばしてるらしい♪ テレビのコメンテーターの言葉なら大炎上するはず。自虐系のギャグで笑い転げることが多い印象。
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映像を見ると、小柄な体型にも感じたけど、身長156cmは日本人女性として少し低い程度で、ほぼ普通か。ちなみに平均身長は約158cm。
体重は、朝日新聞だと40kg「台」とだけ書いてるけど、ネット検索すると47kgとか48kgとか。これは流石に5kg(1割)くらい軽い。平均体重は53kgくらいだから。
ちなみに一般男性で小市民アスリートの端くれの私が今測ると、58kgだった(蛇足・・笑)。いや、体重は気を使うのだ。
特にランニングは、体重が重くなると走りも重くなるし、足首や膝の負担も増えるから。とか言いつつ、ウエストの方が気になる(外見的に♪)。
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レースのコースは、静岡県・富士スピードウェイ。パラ公式サイトのマップより。本来の約4.6kmを複雑にして延長、8km×2周=16km。
私はここは走ったことないけど、周回コースとしてはわりと起伏(高低差)があるらしい。コースの高低差は約35mで、最大の上り勾配は8.88%。この点はレース用の延長コースでもほぼ同じだと思う
まあ、伊豆・修善寺のサイクルスポーツセンター(CSC)よりは楽だ。修善寺の5kmコースは高低差100m、最大勾配12%くらいで、今より遥かに自転車に気合が入ってた時の私が走ってもキツかった。普通の観光客だと、周回途中で休憩することになる♪
路面はタイヤが吸い付く感じで、ミュー(摩擦係数)が大きい。下りのヘアピンカーブでも安心感がある。その点は富士でもたぶん同様だろう。本来は、超高速の自動車レースで使う会場だから。
☆ ☆ ☆
杉浦選手の2016年4月の事故は修善寺とされてるから、サイクルスポーツセンターなのかも。レース記録を探してみたけど、発見できなかった・・・と書いた後にもうしばらく探したら出て来た。私も持久系マニアックブロガーなもんで♪
第41回チャレンジサイクルロードレース大会。4月3日。やはり開催地は修善寺CSC。距離9kmだから、ほぼ2周か。
このカテゴリーで37人がスタート。その内、「Did Not Finish = 1」。1人だけゴールできなかった。
「落車の発生により救急車両侵入のため、下記レースのニュートラル(追い越し禁止、中断)をかけた」。
A-Fクラスの野口佳子は、LAP数ゼロでDNFだから、1周目ですぐ落車事故、途中棄権。直ちに救急搬送されたようだ。
とはいえ、レース全体は最後の表彰式まで実施。要するに、事故もレースの想定内。危険が伴う厳しい世界だから、私も自転車はあまり他人に勧めない。普通のケガも日常茶飯事なので、明らかにランニングやジョギング、ウォーキングの方が安全で手軽だ。
☆ ☆ ☆
公式リザルト(結果)を見ると、杉浦選手は16kmで25分55秒76。平均速度37.02km/h。クネクネと曲がってアップダウンのあるコースを1人で走ってこのスピード。ものすごく速い☆ しかも、50歳の女性障がい者。
時々使ってるカシオの計算サイトで平均速度(=時速)を計算してみると、タイムは1555.76秒。1時間は3600秒だから、
16×3600/1555.76=37.02・・・
確かに公式サイトは合ってた(当たり前♪)。
☆ ☆ ☆
オリンピックと違うのは、「競技クラス」と「係数(%)」。杉浦選手は比較的軽いC3だから、係数100%で、走った時間がそのまま順位につながる。
それに対して、4位の中国の選手や15位の日本の藤井美穂選手は、やや重いC2。係数が96.410%だから、実際に走った時間(リアルタイム・フィニッシュ)に0.9641をかけて順位付け。重いC1なら、0.9243。
この辺りの非常に細かい話がやっぱり分かりにくい。クラス分けの基準は一応、公開されてるけど、素人が読んでもピンと来ないし、選手を見ただけでは判別不可能だ。大会直前にクラスが変更されてしまったなんて話も、先日あった。
ところで、どうして年齢はクラス分けや係数に入らないのかね? マスターズに行けということか、あるいは、それを言いだすと、キリが無くなるからか。
オリンピックだって、身長・体重・年齢によって有利・不利があるし、国や個人の経済状況も大きいはず。とりあえず今回は、軽い指摘に留めとこう。
☆ ☆ ☆
最後に、杉浦選手の事故前のトライアスロン記録について。パラ自転車競技を始めて僅か5年とか4年とか言われても、実はその前から健常者としてトップ・アスリートの1人だったのだ。
20代でマラソン完走。38歳でトライアスロンの大会に出始めたそうで、2013年から2015年まで有名な佐渡国際トライアスロンの記録を探すと、すぐ見つかった。離婚する前ということなのか、当時は野口佳子の名義。東京都。
国際Aタイプ。スイム(水泳:S)3.8km、バイク(自転車:B)190km、ラン(R)42.2km。
2015年の成績 トータル12時間09分10秒。総合116位、女子3位。
S 1時間17分56秒、 B 6時間18分28秒、 R 4時間32分46秒
2014年の成績 トータル12時間45分46秒。総合149位、女子4位。
S 1時間17分54秒、 B 6時間35分00秒、 R 4時間52分52秒
2013年の成績 悪天候で水泳は中止。トータル12時間39分50秒。総合459位、女子38位。
B 6時間40分50秒、 R 5時間59分00秒
☆ ☆ ☆
上の佐渡の記録を見ると、急激に実力が上がり続けてたことが分かる。特に最後のラン(フルマラソン)の記録の伸びが凄い。
ちなみに佐渡というと、16年間6000本以上あるウチの記事の中でも断トツでアクセス数を稼いでて、よく覚えてる。
日テレの人気テレビ番組『行列のできる法律相談所』のメンバーが挑戦して、詳しく放映。すぐ調べて記事をアップしたら、検索サイトの最上位にランクされて、怖いほどのアクセスが来襲。2ケタ、3ケタ違う数。暴言は1つしか入らなかったから助かった♪
長くなって来たから、この辺りで終わりにしよう。とにかく、金メダルおめでとう! 本命とされる次のロードレース(9月3日)も頑張って♪ ではまた。。☆彡
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