パラリンピック閉会式 ~ What a Wonderful 東京2020 World♪、なんと素晴らしい世界☆
丸1週間遅れになったけど、二度とない機会だろうから、東京2020パラリンピック閉会式の感想記事を書いとこう。NHK総合テレビの画像をお借りした、全体的なまとめ記事。
ライブ放送の時間帯は2021年9月5日、20時~22時10分。正確には19時58分~22時08分。後続番組(?)が20分あったのかも知れないけど、見てない。多分いずれ開催年を間違える人が増えて来るだろうから、今の内にハッキリ書いとこう♪
東京2020という名前の五輪&パラリンピックは、コロナ禍と呼ばれる世界的な感染症爆発によって、2021年に延期。名前はなぜか2020のままだった。まあ、ニーゼロ・ニーゼロだと発音しやすくて覚えやすいのは確か。
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パラの閉会式は、時間短縮のため(?)、開始前から選手が国立競技場に入場して待ってた。制作・演出チームは直前(当日?)の発表で、小橋賢児その他、30名弱。早めに発表、過去の不祥事発覚で大混乱に陥った五輪の教訓を活かした形。
全体のテーマは「ハーモニアス・カコフォニー」(harmonious Cacophony)で、「調和のとれた不協和音」というのが公式の意味。さらに意訳した日本語が、「違い輝く世界」ということか。
ただ、カコフォニーという言葉で考えると、ネガティブな感じを強く受けてしまう。案外、女性アイドルグループ・欅坂46の4年前のヒット曲『不協和音』の影響もあったのかも。紅白歌合戦でも2回歌ってる代表曲。
ただ、その曲の歌詞は題名の通り、周りと合わない、合わせない「不協和」を強調してるけど、パラリンピックは閉会式も開会式も調和や統一を強調。むしろ東京五輪の方が、不協和=カコフォニーを強調してた。
パラのテーマは、英語なら「ハーモニー・オブ・カコフォニー」とかの方が合ってる。不協和音の調和。これなら、調和=ハーモニーが中心になる。
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多数のスタッフが、30から1までカウントダウンする映像の後、華やかなオープニング・ショーの開始。若者(特に10代)を全面的に押し出した、テクノ系のダンス・ミュージックを演奏。CGやプロジェクション・マッピング映像も含めて、カッコ良かった。
上で大きく映しだされてるのは、頭部だけCGのバーチャル美少女、imma(イマ)。実況が無かったということは、台本にも書かれてなかったのかも。結構な人気者みたいで、終わった後は「疲れた」とコメント♪ 「中の人」が疲れたと。
嵐の櫻井翔は、結構、細かいコメントを口にしてた。ここでは「こうした群舞の動きは人と人の距離を正確に保つのが」難しいと♪ なるほど。上部のカメラやテレビで見てるわけではないから。立ち位置も固定されてないし。
最後は短めの花火で決めて、最初の盛り上げは終了。五輪の花火も全体的に短めだったし、予算の制約が大きいのかも。コロナ禍と1年延期で、当初の予定を大幅に超える巨額な開催費になったはず。いまだに詳細は不明。
仮に2兆円の赤字として、50年に1回のイベントだから、1年あたりで考えれば400億円ほど。毎年の国家予算100兆円や東京都の予算7兆円から考えると、それほど多くもないし、国際公約でもあるから、許容範囲だろう。
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そして、秋篠宮さまとIPC(国際パラリンピック委員会)のアンドリュー・パーソンズ会長が両側からご登場。
国旗の入場の際、バイオリニンスト・高嶋ちさ子の曲が流れたけど、本人はその時、家でポテチを食べてたらしい(笑)。曲名が『Bright Future』(輝かしい未来)だから、「タイトル採用だろうな」と自虐的にコメント♪
君が代を歌ったのは、多様なメンバーから成る「こどもの城合唱団」。白い場所に白い衣装で円形に並んだのなら、真ん中に赤い丸を映して、日の丸と重ねれば良かった。
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続いて、再び「WE THE 15」(われわれ15%の障がい者たち)のキャンペーン動画が流れた後、各国の入場行進。
といっても、選手は既に入場してるから、代わりに国旗を持った旗手たちが入場。中央まで来ると、横になったスカイツリーに円形の鏡を貼り付けてた。輝かしい自分を映すと共に、光を周囲に放つ趣向。実際には、輝く感じには映ってなかった♪
というか、上空から見ると、競技場の内部全体が輝いてて綺麗。色と形が、イギリス国旗に見えるけど♪
秋篠宮は、眞子さまのご結婚問題で疲れてると思うけど、積極的にIPC会長や菅首相に話しかけてるように見えた。女性2人(小池百合子・都知事&橋本聖子・組織委会長)もお話中。
国旗の入場の後は、多様性(diversity)が溢れる街、ダイバー・シティー(diver-city)を作り上げる明るいショー。五輪のマスコット・ミライトワ(左)と、パラのマスコット・ソメイティ(右)もようやく登場。これまでは冷遇されてヒマそうだった♪
上の画像でも分かる通り、パラの閉会式は中央で小さめにまとめ上げてる。だから、視聴者にも分かりやすいけど、もし観客が入ってたら、ちょっと淋しいパフォーマンスに見えたかも。
ダイバー・シティーの象徴、小型スカイツリーを垂直に立てるためにみんなで綱引きして、一度は失敗。櫻井翔が「次は成功ですかね」とコメント。実際、選手たちの精神的な協力(応援)を得て、成功した。
多様性の街が完成して、花火で祝福。
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その後は、落ち着いた展開に。まず、「アイムポッシブル・アワード」(「私はできる」賞)の発表。なぜか千葉県の2つの団体が受賞。都道府県の選択には、多様性が足りなかったかも♪ 世界への授賞は、しっかり目配りされてたように見えた。
この後、一瞬だけ上の妙な映像が出て、実況の2人(阿部渉アナ、和久田麻由子アナ)も櫻井もスルー♪ これは国際映像の、各国スタッフ向けの情報かな? 左側に、大きい順で数字と英語が書かれてて、どうも解像度チェックに使うらしい。
Panasonic Broadcast。パナソニックが関わる放送の宣伝になったのか、それとも、失敗でマイナスか♪ 5つの円と数字の意味は不明。
スタッフの代表に、選手と同じブーケ(花束)を渡す時、盲導犬が大あくびしたのが笑えた♪ 民放なら、芸人がツッコミを入れたかも知れないけど、お堅い国営放送では無理か。「犬は退屈そうですね」とか(笑)。そう言えば、犬のご褒美は渡してない。
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真面目なプログラムの後は、また、華やかなショー。閉会式のテーマと同じく、「ハーモニアス・カコフォニー」(調和のとれた不協和音)がショーのタイトル。
といっても、冒頭に書いた通り、色んな意味で「不協和音」より「調和」が中心になってた。小さな円形の場所に、まとまった街が構成されて、ダンスや振り付けも十分、コントロールされてる。
それでももちろん、NHKの放送では、多様性、それぞれ違う個性が表れてますねと強調。実は、そうした一般受けしやすいキレイな建前こそ、「不協和音」とは程遠いものだけど、だからこそ美しい幻想が必要不可欠なのかも。
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そして、いよいよ終盤。五輪と同じく、次の2024年の開催地・パリへと引き継ぐセレモニー。小池百合子は独特のデザインのドレスに着替えてる。インド仏教の僧侶の衣をオシャレにした感じ。
話はズレるけど、メインステージ上の案内係を務めてた長身の女性スタッフ(上の画像の右端)はなかなか美人に見えた♪ 英語ペラペラのプロフェッショナルだろう。名前は不明。
ルーブル美術館でのフランス国歌とか、統一されたダンスの後は、パリの会場の映像。五輪の時と似てるけど、五輪の方が賑やかで華やかだった。ノリの違いは、集まった人達の違いか。デモ飛行も無し。
大型スクリーンに映ってるポーンさんはALS患者のミュージシャンで、目の動きだけで作曲するらしい。フランス語で「grace a mes yeux ・・」(私の両目のおかげで・・)とも入力してた。
櫻井翔が、「今、パリは午後2時38分ですね」と話すと、阿部アナが「櫻井さん、スマホで調べてくださいました」と応答。櫻井は、「裏側を言わないでください!」(笑)
慶応大学の経済学部なら、計算もできるはずだけどね。日本が午後9時38分なら、サマータイムの時差7時間を引くだけ。サマータイムを忘れたとしても、(普通の)時差8時間というのはわりと普通の知識。
エッフェル塔に旗を掲げるCGも、五輪の時とそっくりだけど、大きな違いは塔の左の手前の脚。そこだけブレードの義足になってる。それなら、右の手前は脚ナシでも良かったかも。
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そして、いよいよクライマックス。既に3本のポールの右端には、フランス国旗がなびいてる。
橋本会長の挨拶。ブーケは、東日本大震災の被災地で育てられた花から作られました。選手村では、被災地の食材を使った和食を楽しんでいただきました」。
だから、一部の国の一部の選手がどうとかいう報道も目にした。何度か書いてるけど、私は震災直後から、東北の牛乳をわざわざ選んで買って飲んでる。値段も、いまだに安いし。
福島のスキー場もわざわざ選んで行ったほど。3月中旬だから、溶けた雪を無理やり凍らせてアイスバーンになってたけど♪
IPC会長は、割れた器をつなぎ合わせて、つなぎ目をわざと隠さない、「金継ぎ」という日本の伝統工芸手法に言及。障がい者の義手や義足もそのまま受け入れようと。
ちなみにこの会長自身は健常者で、しかもまだ44歳の若さ。2018年からはIOC(国際オリンピック委員会)の委員にも選ばれてる。詳細情報は不明で、ちょっと不思議な人物だ。
最後はゆったり落ち着いた名曲、「what a wonderful world」。多様性だけではなく、成長や変化についても賛美してる歌詞。スクリーンだけでなく、観客席にも歌詞が流れてた。
黒人のルイ・アームストロングの歌で有名だけど、white and black のような直接的な表現は避けて、子どもでも分かるやさしい言葉で語ってる。レインボー(虹)という言葉も使用。
日本語のウィキペディアは、ベトナム戦争を嘆いて書いた曲だと説明してるけど、出典が無いし、遥かに詳しい英語版ウィキペディアにそうした記述は無い。英語版ウィキだと、多様な人種の共生・融和を意識してたというような話が書かれてる。
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曲が終わった直後、いつの間にか、聖火が消え始めてた。この聖火台の特殊な形もすっかり見慣れたけど、これでお別れ。火が消えて、花びらが閉じて、単なる球体に戻った。
軽く花火が打ち上げられた後、会場には、SEE YOU IN PARIS 2024。パリでお会いしましょう。PARISの直前に、例のダイバー・シティが挟まってる。多様性の街、パリで再会しましょうという意味か。
お台場のアディダス風ナイキ・・じゃなくて、スリー・アギトスのオブジェともお別れ♪ デザイン的に、東京湾のレインボーブリッジと合ってた。
東京タワーもライトアップ。ARIGATO(ありがとう)。
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電光掲示板にも、ARIGATO。64年・東京五輪の「SAYONARA」と同じ字体だと、今回の五輪の閉会式で説明されてた。
大勢のスタッフはこの後、みんなで記念写真を撮影。一部の人達がマスクを取ってたとか、もともと開催に反対してたメディアがまた批判してるけど、選手の表彰式でもマスクを取っていい時間があったはず。スタッフの記念撮影とは、表彰式なのだ。
まあ、メディアも意見も多様だと。そして現実には、多様性はなかなか調和しないどころか、分断・対立するからこそ、美しい理念が幻想的に愛されることになる。
とにかく、東京2020の関係者の皆さん、途中で離れた人も含めて、どうもお疲れさま。ありがとう。それでは国立競技場から、この辺で。。☆彡
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