小室圭さんの英語優勝論文「ウェブサイトの法令順守問題と起業家への影響」(NY州弁護士会・ビジネス法ジャーナル)、まとめと感想
「Compliance Problems in Website Accessibility and Implications for Entrepreneurs」。ウェブサイトの利用しやすさに関わる法令順守問題と、起業家たちへの影響。
今、日本で話題の英語論文のタイトルだ。Accessibility(アクセシビリティ)という英単語は訳しにくくて、おそらく2つの意味が含まれてる。1つは、起業家・経営者にとっての使いやすさという意味。当事者にとって、あるいは、周囲の競合者たちにとって。もう1つは、消費者、特に障がい者にとっての使いやすさ。
それらを併せて、上では「利用しやすさ」と訳しておいた。法的用語の翻訳の慣習があるのかも知れないけど、それは専門家に任せよう。
ちなみに当サイトでは、今春、例の長大な日本語の釈明論文についても記事をアップしてある。
小室圭さん発表、A4版・28ページ(4万字)の長い釈明論文の感想~誠実で優秀だけど、堅すぎて不器用かも
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とにかく、眞子さまとの婚姻届の提出日とされる21年10月26日に、お相手の小室圭さんが表彰されるようだ。
ニューヨーク州・弁護士会(NYSBA:New York State Bar Association)・ビジネス法セクションの年間の学生論文コンテスト(コンペティション)で優勝。フォーダム大学の卒業生、Kei Komuro(ケイ・コムロ)がウィナー(勝者)。第1位。しかも全て英語で書いた法律論文だ。賞金2000ドル。日本円で約23万円。
公式サイトより縮小引用させて頂いた。日本の非営利の個人サイトなので、米国の法令遵守についてはお手柔らかに♪ ここはビジネスや起業家の場ではない。 “ I am a amateur Japanese blogger, and this is a non-profit hobby site. ”
正直、タイミング的にも出来過ぎの感はあるが、問題はその論文の中身、内容だ。私は直ちに英語で検索して、アナウンスと雑誌を発見した。雑誌は丸ごと全て、pdfファイルで無料公開されてる。
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上が論文を掲載してる雑誌。弁護士会の全体の雑誌ではなく、ビジネス法の部会の紀要みたいなものか。『NY Business Law Journal』(ニューヨーク・ビジネス法ジャーナル)、2021(Vol.25)。25周年記念というのも、よく出来た話。
21年3月の出版のようだが、小室さんの論文の末尾にある注の年月を見ると、おそらく執筆は2020年の春ごろ。投稿は春~夏くらいだろう。だから2020年の優勝者という扱いになってる。
上の目次からもほぼ分かるように、29ページから34ページの前半まで、5ページ半の長さ。本文4ページ半、注1ページ。全体の外観はこんな感じだ。もちろん、全文引用など無理だから、わざと読めないように縮小してある。
ちなみに、途中の網がけの大きい活字の部分は、単なる編集者による強調で、この論文の一部の引用。重要な箇所というより、デザイン的なものだろう。
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上が論文の冒頭。英語的にも論理的にも、非常に分かりやすい文章で、Google翻訳でも十分、意味は分かる。まさに、アクセシビリティが高い論文だ。英語が読める人なら誰でも読めるようなレベル。日本だと、高校1年の英語の授業くらいか。と言っても、それは読む場合の話であって、書くのは遥かにハイレベル。模範的な英作文はお見事。
私は英語原文で直接読んだけど、ほとんどスラスラ進めた。一部、分かりにくい箇所もあったが、そんな時には必ず直後に具体例を用いた解説が付いてるので、すぐにハッキリと分かるのだ。内容的にはおそらく、小学校の授業でも使えると思う。
全体の構成はこうなってる。
序文(前置き) 近年のビジネス状況、論文全体の構成、論じ方の特徴の説明など
第1章 トレードマーク(商標)の法令順守 サイト名や製品名などの問題について
第2章 プライバシーの法令順守 顧客情報の取り扱いと情報公開、説明と同意など
第3章 障がい者関連の法令順守 障がい者も公平に扱うための法や配慮
結論 最新の法のチェックの重要性、法律の専門家の有用性
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論じ方の特徴は、地方のコーヒーショップ「フォーダム・コーヒー」のオーナーであるジョンを主人公にして、具体的に話してること。
例えば、最初にウェブサイト名を付ける時、「スター・バグズ・コーヒー」(笑)は当然、不可だし、単なる人名に近い「ジョンズ・コーヒー」も使うべきではないらしい。注は付けてるけど、理由は不明。法的な規制や慣習だろうか。
一方、製品名に「Samurai(さむらい:侍)」と付けるのはOKらしい。と言うより、明らかにこれは審査員のウケを狙ったものだろう。このネーミングを見ると、実はあの帰国時のヘアースタイルも、ポニーテールというより、米国で日本人らしさをアピールする侍のちょんまげだったのかも。
ウェブを作成する時には、ユーザーの端末がPC・スマホ・タブレットのどれであってもいいようにする必要もあるし、個人情報を集める際には、ユーザー自身が、サイトに与える情報を選択できるようにしなければならない。
これは特に海外のサイトが細かく行ってることで、日本人の私にとっては正直、外国語で書かれた内容を細かくチェックするのもアクセプト(承諾)するのも面倒だが、欧米では法的にも必須の配慮らしい。
障がい者に対しての配慮は、やはり米国でも微妙で複雑な問題のようで、そこだけは細かい話が書かれてた。ただ、最近は無料のアプリでもかなり優秀になってる。文字の読み上げ機能を使えば、視覚障碍者もサイトを使えるし、音声情報を字幕にする機能を使えば、耳の不自由な人でも対応できるだろう。
後は、どの程度わかりやすい内容にするか。日本でも、公的な場を中心に、わかりやすい日本語を目指す動きが一応あるが、まだまだ進んではいない。
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小室さんの論文は、内容だけ見ると、かなり普通ではある。専門家の目新しい議論でも深い議論でもないし、評論家の独自の意見でもない。面白い文章でもなくて、法律や事例を除くと、平凡な内容と言えなくもない。
ただ、日本人の若い学生(または卒業生、あるいは元・在籍生)が英語でこれだけのものを論理的に明快にまとめるというのは、かなりの実力だと認めるべきだろう。どの程度、外部のネイティブその他の手助けがあったのかは別として。
一般人扱いになるとはいえ、今後のお二人のご活躍にも引き続きに注目したい。あくまで、静かに。それでは今日はこの辺で。。☆彡
(計 2728字)
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