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放送作家・鈴木おさむの実録(?)「小説『20160118』」、SMAPのいちばん長い日~『文藝春秋』2023年1月号

『文芸春秋』2023年1月(新年特大号)に、興味深い「小説」が掲載されてる。

  

 SMAPのいちばん長い日 (目次の表記)

   小説「20160118」 (本文のタイトル)

   

目次の副題は、「“公開謝罪番組”担当作家が2016年1月18日を小説に」。本文の副題(タイトルの前文)は、「SMAPのいちばん長い日 ── “公開謝罪番組”担当の放送作家が描く崩壊と再生

   

   

     ☆     ☆     ☆

小説の形を取ってるが、明らかにほぼ(全て)実録、ノンフィクションだろう。その「裏返しの証拠」に、普通のスポーツ新聞などは一斉に無視してる。そもそも、これほど繊細な件について、人気作家が人気雑誌で単なる作り話(フィクション)に出来るはずはない。

  

公開の時期も、狙いすましたようなタイミングになってる。ジャニー喜多川が2019年の夏に死去。姉のメリー喜多川も21年の夏に死去。先日は、アイドル出身の幹部になってた滝沢秀明が退社。人気グループ、キンプリも5日中の3人が退所を発表(来年5月の予定)。

  

その他にもここ数年、ジャニーズに限らず、タレントの大きな動きが相次いでる。その大きな転機、キッカケになったのが、2016年1月18日だろう。その点は、小説の冒頭にも書かれてた。

   

   

     ☆     ☆     ☆

ちなみに当ブログは、別に芸能系でもファンサイトでもないが、SMAP解散の直接的な関連記事だけでも5本書いてる。

   

 「SMAP解散・分裂」協議報道、簡単なまとめと感想 (16年1月13日)

 SMAP解散報道直後、キムタクのラジオ『ワッツ』の感想&18kmラン (同 1月16日)

 生放送入り『スマスマ』、5人の言葉と感想&小雨18km走 (1月19日)

 遂に決定、SMAP解散の感想&また多摩川 (8月14日)

 『SMAP×SMAP』(スマスマ)最終回、スタッフとFAXのお花畑でさよなら・・「じゃないよな」♪ (12月27日)

    

他にも、ドラマレビュー、テレビ・ラジオ記事なども含めれば、100本以上の記事を書いて来た。長いレビューが多いので、字数は合計で30万字以上。本にすると2冊分にはなる。ファンでもアンチでもなく、一般男性ブロガーだが、単なる部外者や門外漢でもない。

    

試しに今、6年近く前に書いた「2016年1月18日」直後の記事を読み返すと、やはり結果的に正しく解釈してた。つまり、あの謝罪会見は色んな意味で、解散の否定になってないことを指摘してある。

   

ちなみに、かなりのメディアは、解散否定とか解散回避といった論調で報道してた。その多くは、今回の中心スタッフによる暴露小説みたいなものに関してもスルーしてる。これが日本の芸能界の実状だ。理由は簡単。ジャニーズ事務所の創業家に関わることだから。もっと絞ると、後継者(現・社長)である藤島ジュリー景子(メリーの娘)に関わることだから。

   

    

      ☆     ☆     ☆

さて、文芸春秋の発売日は2022年12月9日だから、既に11日間が経過。小説のあらすじやネタバレの類は、既にネットに拡散してるだろう。

   

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amazonのkindle(電子書籍)版では、なぜか「社会学」のカテゴリーで、ベストセラー1位にランクされてた。紙の雑誌の方は、文芸総合雑誌カテゴリーで1位にランク。

 

冒頭近くと核心部と結末近くについては、文春オンラインの紹介記事にも引用されてる。まず、『SMAP×SMAP』(スマスマ)に突然、緊急生放送が入ることになって、当日の未明にスタッフ達が慌てる様子。そして、放送の本当の直前、メンバーの1人の楽屋で、「言ってほしい言葉」を伝えた件。

  

さらに、僅か数分の生放送の直後の思い。「僕はテレビ番組を作る人間として。あの時。終わったのだと思う。死んだのだ。」

    

   

     ☆     ☆     ☆

20ページの短編「小説」は、かなり抑制された内容になってる。まず、SMAPの5人の名前の代わりに、愛称が使われてるし、ポイントになる箇所では、愛称さえ書かれてない。特定の誰かを非難するような内容や攻撃的な言葉使いもない。

      

さらに、自分の中立的で微妙な立ち位置、ポジションについても明かされてる。「タクヤ」とは、タメ口で話す長い付き合い。

    

一方、メリー喜多川に追放される形となったマネージャー(名前は書かれてないが明らかに飯島三智)には、本当にお世話になったらしい。ただ、ジャニーズ事務所との直接的なつながりは薄いみたいで、だからこそ、今回の小説を発表できたのだろう。

    

生放送で5人が語った台詞や構成は、当日のかなり直前になって、大幅に変更されたようだ。そんな変更が可能な力を持つのはただ1人、メリー喜多川しかいない。変更の最大のポイントは、メンバーの誰か(タクヤ以外)に「言って欲しい言葉」があるという点。

  

それを言わせるメンバーまでは指示されなかったようで、スタッフは、「時間が迫っている中、彼の優しさに甘えるしかない」と判断した。「これを頼まれることが彼にとってどれだけ辛いことかわかっているのに」。

   

「彼はその言葉をじっと見つめた」。そして、「その目を僕らに向けた。 そして言った。 『わかった』 と、一言だけ」。

 

   

     ☆     ☆     ☆

生放送の映像を見ると、優しい彼(ツヨシ)は、5番目に言葉を発してる。タクヤ、ゴロウチャン、シンゴ、リーダーに続く位置。

  

「皆さんの言葉で気付いた事も沢山ありました。本当に感謝してます。今回、ジャニーさんに謝る機会を木村君が作ってくれて、今、僕らはここに立ててます。5人でここに集まれたことを安心してます。」

    

小説を読んだ後、改めて謝罪会見の録画を見直すと、ツヨシが「今回・・」と言う直前、2秒ほど言葉に詰まってることに気付く。そして、「立ててます」と言い終わるまで、目線は伏せたまま。カメラを見てないのだ。

    

当時はそこまで気付かなかったが、あの何気ない仕草は、その言葉が直前に指示されたばかりのものだから、そして、自分の言葉ではないからだろう。まさか、台詞が書かれたカンペが床に置いてあったとも思えない。

   

   

      ☆     ☆     ☆

画面での立ち位置は、リーダー、ツヨシ、タクヤ、ゴロウチャン、シンゴとなってた。ツヨシが「立ててます」と語った直後から、カメラは5人全員を写してる。ツヨシがもう一言話す間、すぐ右横(5人の中央)のタクヤの表情は複雑で、目元も口も微妙な動きを見せてた。

     

おそらく、ツヨシが指示された一言は、タクヤにもあらかじめ伝えられてたはず。少なくとも、「木村君が作ってくれて」という10文字のフレーズには当然、かなり違和感があったと思うが、彼にもその言葉を変えることはできない。事務所のトップからの強い命令だから。

     

ツヨシの後、再びタクヤが話す。

   

「最後に、これから、自分たちは何があっても前を見て、ただ前を見て進みたいと思っていますので、皆さんよろしくお願いいたします。」

  

5人揃って、深々とお辞儀して終了。そしてこれが、SMAP終わりの始まりとなったが、それぞれが前を見て進んでるのは確かだ。それぞれにとっての前を見て。。

  

   

     ☆     ☆     ☆

小説の最後には、明るい話や希望みたいなことも織り交ぜてある。スマスマの最終回の撮影直後、5人はスタッフ1人1人と記念写真を取って、その時だけは和やかな雰囲気だったらしい。

    

そして、最後の『世界で一つだけの花』を歌った時の、リーダーの手に希望を見出す。5本の指を折って開いた仕草は、未来にまた花開く可能性を示してるのではないか。

   

そのためにも、リーダーには元気になってもらう必要がある。急ぐ必要はないから、「のんびり」と。

  

長くなって来たので、そろそろ終わりにしよう。ではまた。。☆彡

    

    

   

P.S. 2023年10月12日、鈴木おさむが引退を発表。24年3月末で、放送作家と脚本家を辞めるそうで、春以降のジャニーズ性加害騒動と合わせて、あらためてこのSMAP解散小説が話題になってる。

    

   (追記96字 ; 合計3192字)

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