桜(ソメイヨシノ)の開花予想と、気温の時間積分(1次関数、2次関数)~2023年共通テスト数学ⅡB・第2問〔2〕
今年(2023年、令和5年)の共通テストの数学(ⅠA、ⅡB)は、かなり簡単になってるので、受験生としてはラクだったろうけど、半ば理数系のブロガーとしては物足りない感じもある。
とはいえ、面白い題材を使って工夫された問題ではあるし、恒例行事として、数学ⅡBの記事も1本書いとこう。桜(ソメイヨシノ)の開花予想を、積分で求めるという話だ。
高校数学の積分など使わなくても、小学校の算数でも十分通じると思う。例えば、毎日の最高気温を足し算して行くだけでも、それなりの近似式は求められるはず。それをヒネって高校数学ⅡBを使う形にしたのが、この問題なのだ。
問題はまた、河合塾HPから頂いた。既に、国語、数学ⅠA、情報関係基礎の記事はアップ済み。
☆ ☆ ☆
ではまず、第2問〔2〕の(1)から。

解答
(定積分)=〔(1/10)x²+3x〕(0≦x≦30)
=90+90
=180 ・・・タチツの答
(不定積分)=(1/300)x³-(1/12)x²+5x+C
・・・テトナ、ニヌ、ネの答
感想 極端に簡単なウォーミングアップ問題だけで、15点中の6点を与えてる。これだけで4割だから、既に前年の平均点みたいな割合。前年の問題が難し過ぎたとして、かなり批判・反省があったということか。
☆ ☆ ☆
次の(2)からが本題。まず(ⅰ)。





解答
S(t)=〔(1/10)x²+3x〕(0≦x≦t)
=(1/10)t²+3t
=400
∴ t²+30t-4000=0
∴ (t+80)(t-50)=0
xは0以上だから、tも0以上。よって、t=50 。
したがって、開花日時は50日後。選択肢の4が、ノの答。
感想 問題文の日本語が不十分。出題者は、tはx日後のxを表す値(パラメーター)だから理解できるだろう、という考えなのだろう。しかし、「開花がt日後とすると、S(t)=400である」などとする方が明確。
☆ ☆ ☆
続いて、最後の(ⅱ)。



解答
x≧30でf(x)は増加するので、
(30≦x≦40でのf(x)の定積分)
<(40≦x≦50でのf(x)の定積分)
よって、ハの答は、選択肢の0。
(1)より、(0≦x≦30での定積分)=180
また、問題文より、(30≦x≦40での定積分)=115
さらに、(40≦x≦50での定積分)>115
∴ (0≦x≦50での定積分)
>180+115+115=410
∴ (0≦x≦50での定積分)>400
一方、(0≦x≦40での定積分)
=180+115=295
∴ (0≦x≦40での定積分)<400
したがって開花日時は、40日後より後、かつ50日後より前。
結局、ヒの答は、選択肢の4。
☆ ☆ ☆
感想 簡単すぎるのはともかく、積分の不等式を考えさせるのは実用的で良い発想。現実の世界では、近似も含めて、不等式の方が遥かに重要なのに、高校までの算数と数学はほとんど等式を扱ってる。そもそも、定積分の定義にも不等式がひそかに入ってるので、もっと不等式の問題が増えていいと思う。もちろん、平均点の低下には何か対策を施すとして。
というわけで、今年の共通テスト記事もこれで一段落ついた。なお、今週は久々にやや少なめ、計13663字で終了(暫定)。また来週。。☆彡
(計 1346字)
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