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棋王位奪取で最年少六冠!、乗り鉄の藤井聡太20歳「たどり来て いまだ山麓 静岡駅」♪~棋王戦・第4局(2023年)

昭和の将棋界の中でも飛び抜けて個性的な名人、升田幸三は、数々の名言を残してる。その一つは、

 「たどり来て 未(いま)だ山麓

     

五七調の綺麗で謙虚な言葉のようにも見えるが、実は自宅の駒箱の蓋には、この後に署名も付けてたらしい。「大名人 升田幸三」(笑)

    

茶目っ気というより、どちらかというと署名の方が本音だったのでは?、と思ってしまう。大名人というオチを用意する単なる枕詞が、たどり来て未だ山麓。

        

そう。これが一癖も二癖もある昭和という時代。頂点に立つ棋士が、あやしい(怪しい=妖しい)雰囲気も醸し出してるのが魅力なのだ。機械的・AI的ではなく、あくまで人間的な魅力。

    

    

     ☆     ☆     ☆

これに対して、令和の天才棋士・藤井聡太は、まだ名人の手前とはいえ、既に六冠達成。しかも最年少20歳で、他にNHK杯まで獲得。おそらくこれで、2022年度の全成績は52勝11敗。勝率0.825は1位キープと思われる。

    

鉄道に実際に乗るのが好きな「乗り鉄」としても有名だから、昨夜の六冠達成後の記者会見で、新幹線の名古屋から東京までだと今どの辺なのか?、たずねられた。応答は、静岡(笑)

   

藤井自身が「たどり来て いまだ山麓 静岡駅」・・と言ったわけではないので、念のため。私が、昭和の奇才・升田と、令和の天才・藤井を重ねただけ♪ たまたま静岡は、富士山の山麓でもある。

   

もし藤井が「いまだ静岡」と語ってたら、静岡の人が(誤解して)不満かも。下図はJR駅レンタカーより。ある意味、かなり進んでるけど、まだ例の比喩「森林限界」の手前か。

   

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     ☆     ☆     ☆

一応、朝日新聞デジタルから正確に引用しとこう。ただ、元の生の言葉をかなり編集してあるので念のため。生の声は、公開されてる動画で確認可能。かなり迷って「長考」しながら、笑いも交えて答えてた♪

     

(記者) 初タイトル挑戦時を地元の名古屋駅として、新幹線で東京駅に向かっているとしたら今はどのあたりを通過中?

(藤井) (約1分間考え)初挑戦した時からタイトルを増やすことはできているんですけど、内容的には大変なところが多いので、あまり近づいている感覚はそれほどないので、どのくらい・・・・・・えーと、じゃあ静岡くらいということでお願いします(笑)

   

実際の質問では、途中で記者が「のぞみでも、こだまでも」と付け足してた。大部分の人は、東海道新幹線だと速いのぞみに乗るから、静岡駅には止まらない♪ 鉄道ファンの藤井だけに、そこまで考慮して長考になったのかも。うっかり、「のぞみだと止まらないのですが、静岡」とか答えてしまうと、静岡ではプチ炎上してたはず(笑)

   

  

     ☆     ☆     ☆

静岡(六冠)にたどり着くことになった、2023年(令和5年)の第48期・棋王戦・第4局(3月19日)。コナミグループ杯・五番勝負。ここまで藤井が渡辺明棋王に対して、2勝1敗でリードしてた。

   

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序盤の戦型は、よくある角換わり腰掛け銀(模様)で、上図の32手目までは先手・後手が同型(日本将棋連盟・公式棋譜サイトより)。この後、先手の渡辺が45手目に4五桂と跳ねて攻撃開始。

   

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上図の先手63手目、8三桂打ちが、渡辺の用意して来た新手。この辺りまでは研究済みのようだ。abema動画のAI形勢判断は、まだほぼ互角。渡辺47vs藤井53。

   

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上は75手目、5四同香までの局面。後手の藤井が有利で、AIの最善手は4七銀という強気の反撃になってた。同金に3八角で、飛車と金の両取りという読み。

   

しかし藤井は、じっくり考えた後、5二歩と守って自重。これでまた形勢判断は互角に戻ったけど、六冠がかかった重要な実戦だから、5二歩の方が人間的に自然だと思う。

     

    

     ☆     ☆     ☆

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上図は先手115手目、4五桂打ちの局面。これは悪手で、一気に藤井優勢の形勢判断に変わった。AIが示してた最善手は、6六桂の反撃で、これで後手が一気に勝ちになる。次に6七桂成と攻め込むと、飛車と角が急所に働いて来る。

  

ところがここでも藤井は、5一飛と自重して、また形勢判断は互角に戻ってしまった。藤井は残り時間4分しか無かったけど、終盤は特に強い棋士。やっぱり、保守的に負けない手を選んだということか。

   

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しかし渡辺も、先に1分将棋に追い込まれてしまって、最善手はなかなか指せない。上図は後手・藤井の126手目、7五桂打ちの局面。これでほぼ終了。この桂馬は、渡辺が3三桂成で与えたもので、その辺りから急激に後手優勢になって行った。

     

3一銀、1二玉、7五歩、7六銀、6七歩、6八金にて、132手で渡辺が投了。最後、先手は受けがないし、攻めもない。下図は投了図。棋王戦中継ブログより

   

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      ☆     ☆     ☆

なお、全体の形勢判断の推移グラフは、下の通り。abemaと水匠最新版、ほぼ同じ動きになってる。水匠は、Youtube「元奨励会員アユムの将棋実況」より。名局かどうかはともかく、最後までほぼ互角の接戦、大熱戦だった。

     

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この後は、藤井が叡王戦で防衛して、名人位も奪取することを期待しよう。目指せ、七冠! 惜しみない拍手と応援を送りつつ、それでは今日はこの辺で。。☆彡

    

       (計 2100字)

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