藤井聡太の敗因、悪手2七歩や敗着4五銀より、落胆ガックシポーズを師匠に禁止されたことか♪~2023(第81期)名人戦・第3局
勝ちまくりの藤井聡太・六冠王も、たまには負けることがある。「負けました」と投了する少し前の、落胆ポーズは有名で、ガックシ・・と大きくうなだれる少年っぽい可愛さ、あどけなさで、また女性ファンを獲得してたはず(個人の推測・・笑)。私は一般男性の藤井ファンだけど、あれはあれで面白くて好きだった。
ところが、昨日(23年5月14日)のabemaライブ動画を流し見してると、あからさまな落胆ポーズが無くて、最後まで背筋や姿勢がキリッとしたままだった。キリッ♪ (`・ω・´) 観客の私が代わりに、ガックシ_| ̄|○
解説者の話によると、藤井の師匠の杉本昌隆八段が注意したんじゃないか?、とのこと(単なる推測)。まあ、人気・実力ともに棋界のトップに君臨してるし、既に20歳の成人だから、いつまでも子どもっぽい仕草を見せるのはどうかと思うのはごもっとも。
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しかし、あれは逆に、対戦相手を油断させる側面や効果もあったんじゃないかな? AIの形勢判断よりも藤井のガックシの方が正確(笑)とかいう話もあったくらいだから、相手は優勢を確信できたはず。すると人間だから、どうしても緩んでしまって、逆転の可能性が生じる。
今回の名人戦・第3局の終盤だと、渡辺名人は勝勢になった後、決め手の3三角を打つまでに1時間半も大長考してた。その手は最初から分かってたそうだけど、念入りに確かめたのは、藤井竜王のガックシが出なかったからだと思う♪ 直前の藤井の4五銀はすぐ指してたし、念には念を入れたくなるのは自然なこと。
そもそも、これまで藤井とは3勝18敗で、負けまくってたのだ。とにかくこれで、4勝18敗。名人戦は1勝2敗となった。では、ごく簡単に第3局を振り返ってみよう。
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序盤の注目点は、後手・藤井の10手目、4四歩。角道を止めて、角換わりの戦型を避けたのは、藤井を苦手とする渡辺がわりと善戦して来た戦型だからか? abemaの解説では、むしろ渡辺が4四歩を誘ったとか話してた。朝日新聞デジタルの棋譜ページより。
先手の渡辺が8八玉と、後手・藤井の角道に玉を動かしたのを見て、藤井は38手目、6五歩と開戦。同歩、4五歩で、先手の封じ手は予想通り、2四歩。2日目の朝、藤井は直ちに同歩と応じた。もちろん、その前にお約束のルーティン、「初手・お茶」♪
やや藤井有利だったAI形勢判断が、一気に渡辺有利に変わったのは、後手・藤井の66手目・2七歩から。それほど悪い手には見えないけど、歩の損が意外と響くようで、単に7六歩とかの方が良かったらしい。ABEMA動画より。
ただ、それはしばらく後まで読んだ上でのこと。おそらく藤井は、相手玉の詰みと自玉の詰みを読み間違えたんだと思う。渡辺の玉は意外とギリギリ詰まないのに対して、藤井の玉は簡単に詰んでしまう。この時点で人間が読み切るのは、変化が多過ぎて、ほぼ不可能。
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その後、お互いに飛車を成り込む攻め合いになって、後手・藤井が76手目にすぐ指したのは、桂馬を取る4五銀。ここでも多分、藤井の読みに誤解があったんだと思う。7九銀から、即詰みだと思ったのかも。実際は、同玉、6七桂、6九玉で詰まない。ちなみに、もし5九歩が無け「れば」簡単な詰みだったけど、勝負事に「たら・れば」は厳禁。
先手の渡辺は、4五銀に対して93分の長考の末、最善手・3三角と指した。ほぼ満員、1500人近くも入った大盤解説会場では、歓声が上がったらしい。というより、むしろ藤井ファンの悲鳴や溜息の方が多かったはず♪
4五銀ではなく、5六角の詰めよなら、不利とはいえ、まだ戦えた。後手玉に即詰みはないから、先手もいずれ5八金とかで受けに回る必要がある。先手の4五桂がいなくなれば、後手は3五歩で、角を先手の龍に当ててけん制することも可能だった。
最後は即詰みで、藤井が「負けました」。投了図は接戦に見えなくて、あまりキレイではないから、他の手順の形作りの方が良かったかも。まあ、藤井は最後まで、形作りではなく、本気で逆転を目指してたわけか。投了図は、名人戦・棋譜速報のtwitterより。
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なお、アベマのAI形勢判断の推移グラフは上図の通り。いつものように、水匠・最新版も、ほぼ同じグラフになってた。
既に39歳、村田智穂・女流二段のキャピキャピ感が可愛かったな・・とか思いつつ、今日はあっさりこの辺で。。☆彡
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