渡辺名人の細い攻めを丁寧に受け切って、藤井六冠が短手数で圧勝、敗因は8六角か~2023(第81期)名人戦・第4局
4日遅れになってしまったけど、藤井聡太名人・七冠の誕生が近づいて来たし、2023年(第81期)名人戦・第4局をまとめて、感想を書いとこう。対局日は、5月21日、22日。会場は福岡県飯塚市、麻生大浦荘。

序盤は、後手の渡辺明名人が角道を止めて、雁木囲いを選択。朝日新聞デジタルのライブ中継より。10年以上前だと、雁木は中央に銀を2枚並べてたけど、最近の雁木は中央の銀を省いて1枚だけにしてることが多い。
先手の3五歩からの攻めを軽く受け流しつつ、後手は端歩と桂馬をからめて強く反撃。銀が参加してないし、居玉のままになってるのが弱点で、特に居玉の玉型はこの後、7三角の王手飛車の筋に悩まされることになった。
後手の36手目、9五香に対して、先手の藤井は取ってもよかったけど、より安全確実な9六歩を選択。同香、同香、9五歩なら、9三角成で先手良し。

初日は、後手の38手目、8八歩で終了。まだ形勢はそれほど離れてない。abemaのAI評価値だと、57%vs43%だから、藤井がやや有利。
☆ ☆ ☆
藤井の封じ手は、予想通り、最善手の7七桂。2日目はそこから再開して、桂交換の後、後手の再度の6五桂に対して、先手は手堅く8八銀。
ここは代わりに9五香と取る手もあって、その場合、7七桂成なら同玉、8六角、7八玉。8七銀や8九歩成で危ないけど、ギリギリ大丈夫らしい。

後手の渡辺としては、先手の6八玉という位置をとがめようとしたんだろうけど、8六角に7八玉と寄って、意外と大丈夫。端攻めは受けられてるし、右銀はずっと遊んでるし。
この後手44手目の8六角で、形勢は一気に藤井の優勢になった。敗着、敗因となった悪手。代わりに、9六香、同香、8六飛なら、まだ後手は戦えたようだ。端攻めも飛車も活かせる。
☆ ☆ ☆

8筋でお互い、歩を叩き合った後、先手の藤井は55手目でじっと9五歩で香車を獲得。途中、後手が歩を取る8三同飛は、1時間54分の大長考。敗勢を自分で認めるための時間だったかも。

7五で角交換になった後、後手は王手飛車を避ける必要がある。4二玉と指したけど、6二銀とかの方が良かったか。先手は61手目でじっと7四歩と伸ばして、後手5三角(4五歩の狙い)には、先手6六角。後手の飛車を抑え込みつつ、遠く右にある香車を狙う。朝日新聞のYouTubeより。

後手の4五歩から、角と飛車の交換になったけど、先手の69手目、7五角打の王手が厳しい。この角は、8六や5七の地点での受けにも効いてる。名人戦棋譜速報 twitter より。
7三歩成もあるから、形勢は大差。時間もまだ早かったし、あと10手くらい進んでも良かったけど、渡辺名人はあっさり投了。終了時刻は16時45分。これで藤井の3勝1敗となった。トータルの対戦成績は、藤井の19勝4敗。勝率は約8割。
☆ ☆ ☆
投了が早かったから、abema動画では見逃してしまった。元・奨励会員アユムの将棋実況だと、AI評価値の推移グラフは下の通り。一方的な右上がりで、いわゆる「藤井曲線」の典型。

藤井六冠の次は、5月28日の叡王戦・第4局。藤井ファンとしては、ここで勝って6冠を確保して欲しい所。名人位の奪取はもう当確だと思ってる。それでは今日はこの辺で。。☆彡
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