藤井聡太・七冠、永世棋聖に続いて永世王位の座を獲得、自由で変幻自在な指し回しで永世二冠~2024王位戦・第5局

「自由自在」とかいうと、小学校の参考書のシリーズを思い出す♪ 私は買ったことないけど、分厚い本がズラッと並ぶ様子は地元の小さな本屋でさえ目立ってて、たまにチラ見くらいはしてた。

   

似た言葉だと、私がお世話になった先輩が好んでたのは、「臨機応変、変幻自在」。臨機応変は将棋だとちょっと変だから、記事タイトルには「自由で変幻自在」と書いてみた。

    

この対局、藤井聡太・王位(七冠)の差し回しは序盤から終盤まで光り輝いてたと思う。必ずしもAI評価値的な最善手ではないけど、人間的には斬新で面白いと感じるし、序盤から終盤まで安定した差し回しだった。

    

いつも思うけど、abema動画とかのAI評価値を見ずに観戦すれば、遥かに興味深い内容だと思う。おそらくプロ棋士でも、終局近くまで、形勢判断にあまり自信を持てなかったはず。最後の最後、相手玉が詰むこと、自玉が詰まないことまで正確に読んで、初めて一手勝ちだと分かるのだ。一手の差であって、評価値ほどのハッキリした差があったわけではない。

    

    

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2024年8月27日~28日、兵庫県神戸市の有馬温泉「中の坊瑞苑」で行われた、第65期・王位戦・第5局。上図は公式の棋譜サイトより1枚だけ縮小引用。先手・藤井の21手目、3八飛まで。自玉の囲いを後回しにして、左側の壁銀の悪形も気にせず、素早い攻撃態勢。

   

ここまで、藤井王位の3勝1敗にはなってるけど、内容的にはむしろ渡辺明・九段の善戦が目立ってた。2人の全対局の勝敗は、渡辺から見て、5勝23敗。勝率はわずか1割8分。ほんの数年前まで将棋界のトップに君臨してた渡辺にとって、さすがに特別な気合が入るはず。

     

対局は藤井が先手番で、戦型は相掛かりでも角代わりでもなく、先手・藤井の矢倉の手前vs後手・渡辺の雁木といった感じ。といっても、そんな型にハマった分類にはあまり意味がない。この後、序盤から(ほとんど)前例のない戦いになる。特に藤井は、ノーガードの打ち合いに持ち込む感じで、大胆不敵。

   

   

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角交換から、渡辺が6四角と打ったのに対して、藤井の31手目は攻め合いの4四銀。abemaのAI評価値(期待勝率)はまだほぼ互角で、少し藤井が良い程度。この後、渡辺が3三歩と我慢。藤井も3七歩と我慢。

        

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落ち着いたかと思った途端、渡辺が鋭く踏み込んで来た。36手目、8六銀。アマチュアみたいな露骨な攻めだけど、迫力も威力もある。藤井は8八銀と受けて、7七銀成には同玉!

    

相当な実力と読みがないと、なかなか指せない危ない手だ。もし同銀なら、また8六銀と打たれて、千日手になってしまう可能性もあった。もし、差し直しになると、藤井は少し不利な後手番になってしまうから、回避したと。もちろん、同玉の方が、観戦するファンにとっても刺激的♪

    

      

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その後も、藤井は自玉の薄さや危なさを顧みず、攻撃的に指し続ける。上のアベマ動画の画面は、後手・渡辺の72手目、4三銀の局面。AIの最善手は、同飛成で、同金に3二角という直線的な攻撃。私もすぐ、そう指すと思う。

   

ところが藤井は、同飛成、同金の後、6四歩と打つ。渡辺は5二銀で、後手陣が堅くなってしまった。藤井がリードしてた評価値は、一気にほぼ互角に逆戻り。

   

局後の藤井の感想だと、6四歩とは限定してなかったけど、この辺りでちょっと誤算もあったらしい。ただ、局後の渡辺の感想だと、この6四歩は厳しく感じたようだった。渡辺の感覚は、AIとは違うことが多い気がする。

   

      

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藤井は3二角ではなく、9六角と打つ。前から書いてるように、藤井は、「遠見の角」に好手=巧手が多い。この角の場合、攻撃は8五歩で止められてしまうけど、相手の飛車先も止まるし、自陣の受けに効く。実際、最終盤で、この角が7八や6九の守りに効くことになった。

   

藤井の7四銀の攻めに対して、渡辺は攻め合いで2八飛と打ち込む(上図、後手80手目)。この局面ではもう、AI評価値は藤井が有利に戻ってた。この飛車はこの後、取られてしまうから、むしろ3八飛と打つ方が良かったような気もするけど、それだと4八角のような受けでも困るのかも。そこで2八飛成なら、渡辺の1手損に近くなってしまうから。

   

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渡辺は自陣で飛車と銀を交換して、5七銀と打ち込む。藤井は3九角の両取り(85手目)。アマチュアの対局だと、この角打ちは受けの悪手で、一方的に押し切られてしまうかも。

    

しかし、代わりに3一飛、4一金、2一飛成の平凡な攻めだと、形勢は逆転してしまう。藤井は、最後の詰みの辺りまで読み切った上で、一旦、受けに回ってるのだ。この後、また攻めに転じれば、際どく一手勝ちになると確信。渡辺も局後、3九角でもう負けだと認めてた。と言っても、実際にはまだ投了しない。

   

   

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藤井の97手目、7四桂を見て、渡辺が投了。終局図は公式ブログより縮小引用。もし渡辺が7八金寄なら、6二銀成から即詰みで、難しくはないけど手数はちょっと長い。

  

実は、その即詰みの手順の中で、8五角という手も出て来る。藤井が20手前に9六角と打った時、そこまで読んでたのかも。受けだけでなく、潜在的に攻めにもなってたのだ。後手の8五歩ですぐ止められても。

   

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なお、アベマの評価値の推移グラフは上図の通り。大まかに見れば、キレイな右上がりの「藤井曲線」。これで永世棋聖に続いて永世王位の称号の資格も獲得。最年少の永世二冠に輝いた。

   

また一つ、歴史的な快挙を達成。どうも、おめでとう! それでは今日はこの辺で。。☆彡

    

     (計 2288字)

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策士・渡辺明九段、詰みを逃して藤井聡太七冠に大逆転負け、敗着は4二龍 〜 2024王位戦・第1局(千日手指し直し)

これが人間の将棋。。 AIより遥かに遅くて不正確な能力だから、最後に時間が無くなった状況だと大失敗してしまう。トップクラスの棋士でさえ。

 

今回は特に、始めの対局が千日手指し直しになってしまったこともあって、両者ともに少ない持ち時間で再戦。最後は両者とも1分将棋に追い込まれて、ストップウオッチで秒を読まれてた。

   

将棋ファンなら、去年の秋の王座戦・第4局を思い出したはず。永瀬拓也九段が圧倒的に優勢な終盤で、間違えてしまって逆転負け。藤井聡太・八冠が誕生する直前、まだ対局中の永瀬が頭の髪をかきむしって失着を悔しがる様子が印象的だった。

  

ただ、どちらかというと、今回の渡辺明九段の方が難しい状況だったと思う。AIは一瞬で即詰みを読み切って、渡辺の勝ちの確率を99%と判断してたけど、23手詰だったから、59秒で読み切るのは難しい。藤井の直前のトップ棋士だった渡辺でさえ、5手目で間違えた。

      

   

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上のabema動画の映像キャプチャーが、決定的な場面。先手の渡辺の119手目。

  

この直前に、4二銀不成、同金、6一龍、4一銀と正しく進んでた。ただ、上図で4一同龍と正しく指すのはちょっと難しい。むしろ、渡辺が指した3ニ銀の方が指しやすい。ただし、AIの評価値はすぐ逆転。31%vs69%で藤井の優勢に変わった。

   

同玉、3三金、同金、6ニ龍、4ニ金、3三歩成、同玉と進んで、下図。評価値は揺れ動いてたけど、ほぼ互角くらいだった。

   

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ここで普通に3四歩と打てば、まだまだ戦いは続いてた。ところが、渡辺はここで龍を切ってしまう。4二龍。これで評価値は、10%vs90%くらいで藤井の勝勢になった。

    

頼みの綱の龍を切ってしまったから、もう最後の詰みまで持って行くしかないけど、後手の6九馬が守りにもよく効いてる。その状況はあらかじめ避けることも出来たけど、渡辺はそれにも気付かなかった。終局後の感想を聞くと、あの辺りはどうもよく分かってなかったらしい。

  

藤井の方は、自分の負けに気づいてたような感じで、勝った後も負けたような暗い表情のままだった。

   

   

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投了図は、公式ブログより。後手の藤井の136手目、1三玉を見て、渡辺が投了。落胆の様子を素直に表してた。勝負事に、「たら・れば」は禁物だけど、もし藤井の馬が効いてなければ、投了図から1四金で詰みだった。

  

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なお、80手で千日手になった対局の最後は、下図の通り(持ち駒は両者とも無し)。後手番の渡辺が、先手の藤井の攻撃を上手く抑え込んでた。AIは、先手の8五桂の攻めを推奨してたけど、それは人間的にはやりにくいはず。先に桂馬を損して、おまけに8六歩で桂馬を取り返す時、自玉のそばに隙を作ることになるから。

    

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ちなみに今回の解説の聞き手は、若い女流棋士2人。内山あや・女流初段と加藤結李愛・女流初段。特に内山はキャピキャピ感があって、女子高生みたいにコロコロ笑うから、コメント欄には「可愛い」といった声が並んでた♪ どこでもいそうな普通の可愛い子だけど、どこでも人気者のはず。もちろん、将棋の解説にも単なる雑談にもしっかり対応してた。

    

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今週は、長大な自転車レース記事も含めて、計15107字で終了。ではまた来週。。☆彡

    

    (計 1361字)

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藤井七冠、21歳で「もう永世」棋聖、次は永世王位に挑戦!&気温25.5度リハビリジョグ

(2日) JOG 7km,38分01秒,平均心拍 129

消費エネルギー 286kcal(脂肪 77kcal)

    

瀬戸朝香って名前を久々に聞いたけど、名前の由来は瀬戸内海じゃなくて瀬戸市なわけね。私の故郷じゃなくて、藤井聡太・七冠の故郷と同じ。スポーツ報知のカメラマンの名字も、たまたま(?)瀬戸♪

  

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この棋王就位式の写真だと、瀬戸朝香ってこんな顔だっけ?、香里奈じゃないの?♪とか感じたけど、他の写真を見ると本人っぽく見えた。いつの間にか、美魔女系になってる。・・っていうか、藤井の髪型にちょっと違和感(笑)

   

そう言えば、Yahoo!を見てると、『冬ソナ』のチェ・ジウ来日なんてニュースも話題になってた。彼女は、美魔女っていうより、まだ可愛さがちょっと残ってるね。ドラマの日曜劇場『ブラックペアン2』の宣伝ってことらしい。

  

ドラマは前季、かなり見たから、今季はパスしよう。有村架純だけチラッと見ちゃうかも♪

    

     

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そうゆう芸能記事じゃなかったね。将棋の偉業の話。一昨日、3連勝で棋聖位を防衛した藤井七冠は、5期連続となったから、永世棋聖の資格を獲得した☆ ちなみに、条件は「通算」5期だから、永世タイトル8つの中ではわりと楽な方。

   

就任は遥か先の引退後が普通らしいけど、まだ21歳11ヶ月なのに永世タイトル。もちろん、過去最年少で、また一つ偉業を達成した。叡王位は失ったけど♪ コラッ!

   

いや、余計な一言じゃなくて、重要なことなのだ。「永世八冠」はいつ、なんて遠大な話も出てるから、タイトル戦は勝ちまくりじゃないといけない。

    

永世棋聖の次に獲得できそうなのが、永世王位。もうすぐ始まる王位戦で防衛すれば永世で、しかも相手は相性がいい渡辺明九段。その渡辺は、Xで藤井の名前を出さずに、「もう永世、、、」と溜息をついてた♪

   

当然これは、潜在的に、もう永世王位になってしまうかも・・っていう自虐も入ってるはず。最初に藤井にタイトル(棋聖位)を獲られたのも、渡辺だから。

    

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しかし、こうして見ると、羽生善治・九段の「永世七冠」というのは凄い偉業☆ 2017年だから僅か7年前で、当時47歳。長年にわたる圧倒的な活躍ということ。まだ53歳で、将棋連盟会長の激務の中、棋力も気力も保ってるから、藤井との天才同士のタイトル戰にも期待しよう。

   

   

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一方、単なる小市民アスリートの方は、きつい自転車ヒルクライム・レースを終えた2日後、リハビリで軽く7kmジョグをこなして来た。

   

後遺症が一番ひどいのは、普段ほとんど鍛えてない腕・肩・首だけど、太腿ももちろんまだ疲れてる。最初の3kmくらいは激重の走りだったけど、その辺りから急に脚が動き出してペースアップ。終盤は1km5分を切る所まで上げることが出来た。蒸し暑い悪条件も考えると、まずまず順調な回復♪

   

トータルでは1km5分26秒ペース。気温25.5度、湿度88%、風速1.5m。新・心拍計は正常に作動。心拍グラフが非常にキレイな右上がり曲線になった。典型的なビルドアップ(加速走)。

     

たまたま電車内で見た、金(ゴールド)の価格チャートと似てるかも♪ 仮想通貨(暗号資産)の時代になっても、金は安定的に上がり続けるのかね?・・とか思いつつ、それでは今日もあっさりこの辺で。。☆彡

   

   

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往路(1.2km) 7分48秒 106 115

LAP 1(2.2) 12分39秒 121 134

  2   10分19秒 144 153

復路(1.4) 7分15秒 146 156

計 7km 38分01秒 129(76%) 156(92%) 

    

      (計 1471字)

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八冠独占254日で七冠に陥落、藤井聡太を再び泣かせた男、伊藤匠21歳が新叡王、敗着は6四桂~2024叡王戦・最終第5局

個人的に眠くて時間も無くて、将棋のブログ記事なんて書いてる場合じゃないんだけど、藤井聡太・八冠の誕生まではかなり書き続けてたから、八冠の終わりにも一言だけ書いとこう。

    

今年度は伊藤匠七段との叡王戦で連敗するとか、どうも藤井八冠の調子が微妙になってたけど、名人戦は余裕で防衛、棋聖戦も連勝だから、何とかなるんじゃないかと思ってた。

  

そもそも実は、伊藤の今年度は藤井以上に不調だったのだ。ここまでの勝率は5割を切ってて、特に最近は負けが多くなってた。過去のトータルの対戦成績でも、藤井が圧倒的。

  

というわけで、今日の夕方まではあっさり勝って防衛かな・・と期待してたのに、終盤になって変調。最後は一瞬のチャンスも逃して、AIの候補手5つにも入ってない緩い悪手を指してしまった。6四桂が敗着。まあ、その前に時間を使い果たして1分将棋になってたから仕方ないか。

   

藤井の長考には結構、良くない手が多いと思う。特に今回みたいに、苦悶する表情を見せてる時には。途中で独り言のボヤキみたいなものまで聞こえたほど。考えてるというより、後悔で動揺してるようにも見えた。。

   

   

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さて、2024年・第9期・叡王戦。最終第5局は、非常に長くて丁寧な振り駒(笑)の結果、藤井叡王が先手番。これだけでも、もう防衛かと思ったほど。藤井は後手番でも強いけど、先手番の勝率が特に高いので有名。

   

先に評価値の推移グラフを載せとこう。abema動画のもので、終盤に入った頃までは藤井が有利だったけど、互角に引き戻されて、最後はチャンスに悪手を指してしまったから、グラフが上から下へと大きくブレてる。

     

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この時、私は道を歩いてる途中で、立ち止まって最後までライブ動画を観戦。周囲の人に変な目で見られたかも (^^ゞ お互いに1分将棋に入ったし、奇跡の再逆転を期待してたけど、伊藤もやっぱり強いね。終盤だけなら、藤井より安定してた。

   

    

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戦型は、お馴染みの角代わりで、先手の藤井は変則的な穴熊。後手番の伊藤は右玉。かなり早い時点で、前例は無くなってたらしい。上図は、先手・藤井の77手目、6六銀直。タダで銀を捨てて猛攻につなげる奇抜な攻守。日本将棋連盟の公式棋譜サイトより。

   

同歩、6五桂、6四玉、5三桂左成・・・。ちょっと薄い攻めだけど、先手玉は穴熊で安全だし、藤井八冠なら鋭い攻めを続けそうな局面。ところが、下の105手目の局面から変調してしまう。後手の伊藤が、7六歩で反撃して来た場面。

    

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先手は3四金、4二玉、4三歩で、普通に「王手」の「追う手」で迫れば良かった。相手玉を下段に落とせば、7一飛と打って、7六飛成で自陣の守備も堅くなる。ところが、藤井は6六銀と逃げてしまった。

   

藤井がその後もしばらく3四金と指さなかったのは、ちょっと重いし、金を守り駒としてキープしたかったからか。下手すると、3三歩で金を取られるハメにもなる。

   

          

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そして、上図が敗着の局面。先手・藤井の131手目。ここまで少し不利だったけど、まだまだ均衡を保ってた。そして、5五桂の王手から普通に攻めて行けば、少し有利になってたのだ。

     

ところが、藤井の131手目は、6四桂。その後、ようやく打った3四金との連携でも、相手玉には今ひとつ届かない。

  

最後は視聴者と大盤解説会場へのサービスのつもりだったのか、詰みそうにない形でしばらく藤井が連続王手を続けて、156手で投了。屋外で立ち止まって見てた私も、ようやく歩き始めることができた♪ ちなみに私は真面目な大人なので、歩きスマホはほとんどしない。

   

   

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上の投了図は、中継ブログより。個人的には、この図がちょっと淋しい。いかにも先手の藤井が、届くはずのない攻めを無理やり続けたような形だから。5筋、6筋、7筋に歩を打てないから、攻め駒が足りてない。絶対王者の風格が感じられないのだ。

   

というわけで、天才・藤井聡太の八冠独占は、「254日天下」で終了。

   

2023年10月11日から2024年6月20日までだから、両端の日付けも入れると、数式計算は次の通り。

  

 (31-10)+30+31+31+29+31+30+31+20=254日

    

  

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まあ、9ヶ月近くもよく全冠をキープしたな・・と感心するべきか。伊藤は小学校時代の有名なエピソードに続いて、再び「藤井聡太を泣かせた男」になった。1回目は覚えてないとか、どうでもいいとか語ってたけど、2回目は一生の宝物になったはず。

   

ともあれ、激闘に拍手! そして、初タイトル奪取となった伊藤匠・新叡王、おめでとう☆ 実際に泣いたというか、感無量の涙を見せたのは、伊藤の方だったらしい。それでは今日はこの辺で。。☆彡

    

    (計 1950字)

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将棋の天才・藤井聡太八冠が子どもの頃に勉強!、算数(四則 +-×÷)の「賢くなるパズル」の解き方、考え方(『徹子の部屋』)

テレビ朝日の『徹子(てつこ)の部屋』という、50年近くも続いてるテレビ番組に、将棋の藤井聡太・八冠が出ました。その中で、彼が幼稚園(ようちえん)から小学校入学くらいまでやってたらしい、算数のパズルが紹介されました。2024年2月23日のSP(スペシャル)版です。

     

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7×7マスの表に、1~7の数字を入れます。縦・横の列には、同じ数字がだぶらないようにします。つまり、それぞれの列で、1、2、3、4、5、6、7を1回ずつ使うというルール。その点では、人気パズル「数独」を小さくしたような感じですが、いろんな計算があるので、このパズルの方が難しいと思います。

   

合計で49マスですが、太い黒線で小さめのブロックに区切られてます。上の問題では20コのブロックがあって、それぞれのブロックの左上には黒い小さな数字が書かれてます。

  

それぞれのブロックのマス目の数を、足し算・引き算・掛け算・割り算のどれかで計算して、ブロックの左上の数字になるようにします。この4つの計算方法は、まとめて「四則」(4つの規則)と呼びます。

     

2マスのブロックに「3 6」と書かれてる時、6÷3で2だと考えることもできます。2マスのブロックの上に1、下に4がある時なら、4÷1で4だと考えてもよいのです。つまり左右や上下は気にしません。

  

あと、3マスのブロックでは、足し算か掛け算のどちらかを使います。この宮本算数教室のパズルは小学生に人気があるようで、藤井八冠も下のような本で楽しんでたのでしょう。宮本哲也『賢(かしこ)くなるパズル』、学研。amazon(アマゾン)より。

   

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では、藤井八冠が解いてた問題を、ゆっくり解いてみましょう。適当に数を入れてみるのではなく、筋道を立てて論理的に解くと、「賢くなる」でしょう♪

    

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パズルだけでなく、何かを考える時には、順番が大切。この問題なら、右上の50と書かれた3マスがすぐ分かります。5×5×2で、2つの5は同じ列に書けないから、上のようになります。

  

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その下側、42と書かれた3マスは、もう2が使えないので、7×6×1しかありません。ただし、7と6と1の書き順は分からないので、とりあえず小さな字で「7×6×1」と書いておきます。

    

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すると、右上の18と書かれたブロックは、「左6×右3」になります。「3 6」だと、右端の縦の列で6が重複(じゅうふく)してしまうからです。重複とは、ダブることです。

  

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これで、右下はもう4しか残ってません。すると、右下の56と書かれた3マスの左側は、「7×2」になります。どちらが左でどちらが右なのかは、まだ分からないから、小文字で書いてます。

  

    

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そのすぐ左側、4と書かれた2マスのブロックは、もう4とは書けないので、「5-1」のはず。

     

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そのまた左側、2と書かれた2マスは、もう「6÷3」しかありません。

     

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その少し上、13と書かれた縦の2マスは、「7+6」。

  

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だから、左下が6、その右が3と決まります。右が6だと、縦の列で6がだぶってしまうからです。

  

   

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さらに、6÷3の右上、15と書かれた2マスは、5×3で決定です。3が左だと、またダブってしまうので。

    

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すると、右下あたりで30と書かれた3マスのブロックは、5×3×2で決まりです。左側や上側の数字を見て、決めます。

    

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そうすると、右下の「2×7」も決まります。そのまた右の4と掛ければ、56になります。

  

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あと、左端の6と書かれた3マスも、3+2+1で決定です。足し算の代わりに掛け算で3×2×1としても、同じく6になります。

  

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その上、28と書かれた2マスは、7×4です。もし7が右だと、その下の「7+6」とだぶってしまうので。

   

   

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そのまた上、5と書かれた2マスは、4+1。右側や下側の数字を見れば、分かります。

     

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左上の70と書かれた3マスは、5×2×7になります。

  

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すると、一番上の横の列には、もう4と1しか残ってません。21は、4からは作れないので、72と書かれた3マスの上が4。その右が1。それらの下側に小さく、「3×6」、「3×7」と書いておきます。

  

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これで、下側の28と書かれた2マスが、7×4だと分かります。上側の数字を見て、決めるのです。

  

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その2つ上、3と書かれた2マスは、2÷6(左右は気にせずに割り算)。6だけ、先に決まります。その縦の列(右から3番目の列)ではもう、6しか残ってないからです。6を使って3にするには、6÷2しかありません。6-3だと、左側の3とだぶってしまいます。

      

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これで、左側の13と書かれた2マスも分かりました。上が7、下が6です。

   

   

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後はもうカンタンだし、みなさんにおまかせしましょう♪ 最後の答は、最初のテレビの画像に書かれてます。ちょっと読みづらいけど、5歳か6歳の藤井八冠、すばらしく賢いですね。すべて合ってる大正解!

   

なお、今週は計15376字で終了。また来週。。☆彡

    

      (計 2043字)

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藤井聡太八冠、タイトル戦で20連覇の新記録!、2024王将戦は振り飛車党の菅井竜也八段に4連勝で圧勝

八冠と比べると扱いが小さいのは分かるけど、世間的にはほとんど興味を持たれてないらしい。でも、将棋ファンなら、これがどのくらい凄い記録なのか、よく分かるはず。特に、理数系のマニアなら♪

    

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上は毎日新聞HPの動画より。明るい色の着物が、若き大天才によく似合う♪ 昭和の大名人・大山康晴の記録(19連覇、1963~66年)を突破、歴代1位のタイトル戦20連覇(2020~24年)。しかもタイトル戦で負けたことがない(個々の対局の負けなら少しあり)。

   

タイトル戦、1回あたりの平均勝率が9割(!)だったとしても、20回連続で勝つ確率(0.9の20乗)は1割ちょっとしかない。それがたまたま起きたと考えることも可能だけど、むしろ9割を超える勝率だと考える方が自然だろう。

   

ちなみに、タイトル戦1回あたりの勝率が9割5分(!)なら、20連勝の確率は3分の1だから、わりとフツーに起きることになる。ただ逆に、その9割5分という勝率があり得ないほど凄い。

     

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終局後まもなく放送されたNHKニュース7でも、一応、報じられてたけど、小さい扱いであっという間に終了。まあ、戦争、震災、日銀の緩和政策ほぼ維持とか、大きなニュースが色々あったから、仕方ないことか。不要不急、世界的にも東アジア的にも通じない話題。一部の日本人の趣味にすぎないと。。

   

   

     ☆   ☆   ☆

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さて、2024年の王将戦・第4局。上図は先手の藤井の7手目で、公式棋譜サイトより。藤井王将がいきなり角交換したというか、菅井八段の挑発に乗る形になって、いきなりお互いに馬を作ることになった。

    

これ、私も少年時代に、似た将棋を何度も指してる。相手が弱ければ、じわじわと追い詰めれるけど、相手が強いとなかなか上手くいかない。馬の使い方とか、その後の攻め方が難しいのだ。

       

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上図は先手の39手目、5六銀の局面。菅井の四間飛車に対して、藤井が右四間飛車(少年時代の私の得意戦法)をぶつけて、飛車交換に持ち込んだ。といっても、お互いに馬の守備力が強いし、陣形も低いから、すぐには飛車を打ち込めない。というか、下手に打ち込むと捕獲されてしまう。

   

   

     ☆   ☆   ☆

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藤井がやや有利のまま進んで、最初にちょっと大きく形勢が離れたのが、上の局面。後手の菅井の56手目、3六馬。2六にいた馬を1つズラして銀に当てた手だけど、藤井は1六飛車と応じて、2六飛、同飛、同馬と進行。すると結局、菅井の1手損ということになる。

  

普通の感覚だと、ちょっとしたミスくらいに感じるけど、AIの評価値はハッキリ藤井有利に傾いてた。実際、この僅かな隙を突いて、藤井は3三歩から攻撃開始。飛車を打ち込んで、竜を自陣に引き付ける。ジワジワと差を広げて、ゆるやかな右上がりの「藤井曲線」を形成。

     

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藤井の優勢がハッキリしたのは、上の菅井の100手目、6五歩。自陣の香車を見捨てて、勝負の彩(あや)を求める妖しげな手だけど、そこは藤井の馬も効いてるし、菅井の馬が6四に出ると、藤井の竜が2四に出れる。

  

とはいえ、まだまだ勝ち切るのは大変な局面だけど、菅井はまたあっさり投了した。ジワジワと襲い掛かる藤井の圧力に耐えきれなかったか。

   

下の投了図(先手121手目、2二龍)からでも、アマチュア同士なら十分、逆転があり得るはず。後手にも、6六桂とか4八飛とか、楽しみがある。先手が1手、間違えるだけで、一気に危ない形に追い込まれるはず。abema動画の評価値(期待勝率)は最後、先手93%vs後手7%。まだ大逆転の望みは残されてたし、藤井も今まで何度もこの辺りから大逆転して来た。

     

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     ☆   ☆   ☆

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藤井の勝ちが決まった後、画面がしばらく静止画になったのには苦笑♪ 要するに、PPVでお金払って見て欲しいということ。まあ、一部のマニア向けの将棋番組なのにすべて無料だった今までの方が異常だったのかも。CMもほとんどついてなくて、アベマ自身の穴埋めCMが目立ってたのだ。

       

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なお、アベマの評価値の推移グラフは上図の通り。これを見るとやっぱり、中盤の何気ない3六馬が敗着・敗因だったか。相手が普通の棋士なら大した傷にはならなかったはずだけど、「人間AI」の藤井だと見逃してくれない。

  

さて、無敵の藤井八冠を最初に止めるのは誰か? 確率統計学的には、流石にそろそろ何かタイトルを奪取されても不思議はないと思う。1局ごとの勝率なら、8割5分程度。負けることも珍しくはないのだから。

    

ともあれ、タイトル戦、驚異の20連覇おめでとう! それでは今日はこの辺で。。☆彡

   

      (計 1882字)

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藤井聡太8冠、初の持将棋で引き分け、後手の伊藤匠七段の研究にハマったか(24棋王戦・第1局)&雪の前に4日連続ラン

(4日) RUN 11 km,54分36秒,平均心拍 136

消費エネルギー 444 kcal(脂肪 114 kcal)

   

まだウチの辺りでは湿雪が降り続いてる。明日の朝が嫌だな。車のタイヤの跡を歩くために、歩行者同士がバトルすることになる。心優しい私はすぐ譲るから、靴やソックスどころか、パンツ(ズボン)まで濡れるかも。

        

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もちろん(?)、ビジネスシューズも防水なんだけど、そう言えば防水ソックスって聞かないね(笑)。衣類のクリーニングで防水加工ならあるし、防水スプレーもあるけど。足用の小型カイロっていうのは、まだ使ったことがない。

  

上の写真だと、まだ7cmくらいの積雪だから、みんな普通に歩いてる感じか。どうせ降るんなら、サラッと乾いた雪にして欲しい♪ これだと、春の越後湯沢あたりのスキー場みたいなベタ雪に見える(笑)。バブル期のマンションはもう朽ち果ててるのかと思ったら、意外としぶとく生き残ってるらしいって話は、またいずれ。

  

経済のバブルとスキーのバブルが時期的に一致したのはどうしてなのかね? 経済主導で、スキーバブルが作り出されたってことかな。今後の研究課題としとこう♪ ちなみにその話は、ドラマ&漫画『正直不動産』とも繋がってるのだ。

    

  

    ☆   ☆   ☆

さて、藤井聡太が怒涛の勢いで八冠を取って以来、私の将棋熱もかなり冷めてるけど、気にはしてるし、ちょっとは見てる。先日、NHKのEテレで初めて大盤解説をやってた時も最初だけ拝見。まるで目の前にスタッフが掲げてるカンペを読んでるみたいな、お堅い話しぶりが笑えた♪ あれなら代わりに「AI聡太」がやっても大丈夫(笑)

     

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棋王戦は完全に忘れてたけど、第1局の「持将棋」引き分けのニュースはネットですぐ見たから、直ちにabemaで終了間際の無料動画だけ拝見。いや、見たことなかったもんで。

  

上は公式棋譜サイトの終局図。先手・藤井が123手目、8三玉と指した局面。少し伊藤匠七段が考えた後、何かボソボソっと藤井に話しかけて、藤井もすぐ了承してた。「持将棋ですかね?」とか話しかけたらしい。温厚な藤井だと、「いいえ、まだ指します」とは返答できないと♪ 予想通りだから記録係と立会人も無反応。合意できない時は「入玉宣言法」という裏技もあり。

    

上の局面からはもう、お互いどうしようもない。大駒は1枚5点、他の駒は1点。合計で、お互いに24点を確保してる。日本将棋連盟・対局規定、第6条。特に、点数の少ない伊藤はしばらく前からきっちり計算してたはず。

  

藤井は大駒2枚、小駒19枚で、29点。伊藤は大駒2枚、小駒15枚で25点。この後、伊藤が1六の歩を取っても、持将棋の成立には影響なし。28点と26点になるだけ。

    

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     ☆   ☆   ☆

画面の上側には、少し前から、お互いの点数計算の値(「持将棋カウンター」)が表示されてたけど、普通の評価値(期待勝率)もちゃんと計算してるようで、予想される指し手の評価も細かく表示されてたし、形勢の推移グラフは右に伸び続けてた。ただ、藤井が少しリードしてるだけで、ほぼ水平になってる。

   

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この持将棋、どうも後手の伊藤の研究範囲だったようで、100手近くまで(!)ほとんど時間を使ってなかった。不利な後手番で、角換わり腰掛け銀の戦型を引き分けで済ませる戦略。伊藤ほどではないけど、藤井も非常に少ない考慮時間だったから、かなりの所までは研究済みで、過去の実戦例も頭に入ってたんだと思う。2人とも、恐るべき研究力&記憶力☆

  

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あぁっ、入力が大量に消えた! トラックパッドは、横に二本指でスワイプすると入力が消えちゃうのか! おまけになぜか保存になって、500字くらい消えてしまった。ガックシ。。 マックOS!、超ムカつくわ。。

    

気を取り直して、超~余計なお世話の設定をオフにして。。 あぁ、マジで激怒した。。 上図は藤井の69手目。9六同玉の局面。もう藤井は入玉を意識してたはず。少なくとも、もうちょっと後には、伊藤も持将棋を考えてたらしい。

   

もう、入力が消えてやる気を失くしたから止めよう (^^ゞ とにかく、第2局は2月24日、震災の余波が心配される金沢市にて。将棋と関係なく、強い余震のないことを祈ろう。首都圏も明日は我が身。。

   

   

     ☆   ☆   ☆

一方、単なる小市民アスリートの方は、雪の予報が出てたこともあって、一昨日も11kmだけ走って来た。月初めのハーフ

から4日連続、そこそこのペースの走りだから、太腿の前側がかなり疲れてたけど、裏側と足首を使って何とかごまかせた。

  

トータルでは1km4分58秒ペース。意地でも4分台を死守! 気温6度、湿度80%、風速1m。厚着してたから、湿度の高さのせいで暑く感じた。新・心拍計はほぼ正常に作動したけど、異常値だけ補正。湿度と疲れのせいか、心拍はやや高め。    

         

フーッ・・スワイプで入力が消えたのは別として、将棋の記事はやっぱり時間がかかり過ぎだね (^^ゞ そのわりにアクセスは少ないから効率が悪いよな・・とかボヤキつつ、ではまた。。☆彡

  

      

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往路(2.4km) 13分17秒 119 143

LAP 1(2.2) 10分51秒 132 139

 2    10分21秒 141 147

 3    10分01秒 147 154

復路(2.1) 10分07秒 142 149

計 11km 54分36秒 136(80%) 154(91%) 

    

      (計 2188字)

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藤井聡太「十冠」ならず!、2023銀河戦は53歳の丸山忠久・九段が最年長優勝☆&年賀状と仕事に追われる年末・・

元々、最近の週末は自宅で仕事してることが多いんだけど、今週末はそれに加えて年賀状の手書きもあるし、仕事納めの準備もある。日曜の深夜番組『明石家サンタ』の準備もある(年末恒例の義務♪)。

     

とても将棋の動画なんて見てられない状況なんだけど、やっぱり軽く見てしまった (^^ゞ 2023年の年末、ブログの記事タイトルに「藤井聡太『十冠』誕生!」とか書きたかったのだ♪

   

しかし、さすがの藤井「九冠」(八冠+JT杯)といえども、持ち時間の短いテレビ早指し棋戦で勝ち続けるのは難しかったか。あてが外れたけど、ちょっと見てしまったから、ごく簡単に記事にしとこう。

 

ちなみに、局後のインタビューでは、53歳、最年長優勝の丸山忠久・九段が、今期は先手番に恵まれたと話してたのが印象的だった。正直で、いいね♪ 特に、最後の相手となった藤井八冠は、先手番だとほとんど勝ってる最強棋士だし。

   

   

     ☆   ☆   ☆

2023年の第31期・銀河戦、決勝戦。主催は囲碁・将棋チャンネル。録画の放送だから、実際の対局日はたぶん1ヶ月くらい前なんだろうけど、報道は厳しくコントロールされてるようで、どっちが勝ったのかは事前に分からなかった。

  

まあ、X(旧 twitter)とか掲示板とかまではチェックしてないけど、みんな、口が堅い♪ それなりの人数がいるはずのスタッフも含めて。

   

・・・と、ここまで書いた所で、たまたまネットで見たけど、実は丸山の優勝は一部でバレてたらしい (^^ゞ 私はXとかYouTubeとかほとんど見ないし、将棋系も含めて情報系の個人サイトもたまに見るだけだから、全く知らなかった。もし知ってれば、動画は見なかったと思う。良し悪しはともかく。

       

丸山九段が1000勝を達成したというニュースが12月の上旬に普通に流れてたけど、この計算が合わなかったようだ (^^ゞ 本来なら998勝のはずなのに、1000勝ということは、未放映の棋戦で2勝をプラスしたことになる。その候補は、消去法で、銀河戦の準決勝と決勝しかなかったらしい。

    

まあ、その程度の話なら、情報もれとか漏洩とか騒ぐほどのことでもない。わざわざ1000勝の報道をしばらく延期するのも変な話。まあ、テレビ録画の棋戦というものが、ネット時代に合わなくなってるのかも。。

    

  

     ☆   ☆   ☆

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さて、対局内容。序盤の大まかな戦型は予想通り、角換わり。ただ、そこからの変化が多くて、今回は先手の丸山九段がちょっと古風な銀矢倉、後手の藤井八冠は時々採用してる右玉。

   

局後の感想で、藤井がすぐ口にしたのが、上の局面のミス。先手の51手目で2四歩と突かれて、同銀と取ったのが失敗で、その後もミスが続いてしまったとか話してた。早指しだから仕方ないけど、確かにわりと大きめのミスがいくつもあったと思う。AIの評価値(期待勝率)が多く下がることが続いてた。

  

2四の銀は、後で3三に戻ることになった。結果的には2手損。歩を1枚取ったくらいでは割に合わないやり取りだった。

  

ちなみに、なぜかこの棋戦は手数が表示されてないから、ブロガーとしては記事を書きにくい (^^ゞ 最初から最後までずっと動画を見て欲しいという意味かね?

   

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上図は先手の67手目、5四銀。アマチュアの将棋でありがちな打ち込みにも見える。アマなら先手優勢だろうけど、AIの判定はまだ互角くらいになってた。まあ、後手には金銀の交換を続けて千日手に持ち込む手段もあるし、先手陣も手がつけば崩れるのは早い。

    

   

     ☆   ☆   ☆

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上は、藤井の敗着の直前。先手が83手目に7七銀と下がって受けた局面で、後手は8五桂と跳んで追撃すればまだ互角だった。7七の銀が逃げれば、7六桂。逃げなくても、先手陣はかなり弱くなる。

    

ところが、藤井が指したのは、3つの候補手に入ってない、7五歩。これは逆に、後手陣の大きなキズになってしまった。その辺りには、先手の3七の角のにらみが利いてる(or効いてる)し、後手玉のすぐそばだから、致命的な失敗。その後は一気に敗勢に追い込まれて、粘りを見せることも出来ずに投了。99手。

   

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表彰式では、丸山九段はトレーニングについて聞かれて、恥ずかしそうに笑い続けてた。いつの間にか(?)イメージが変わって、顔も丸くなってるし、身体はムキムキのマッチョになってる。筋トレが趣味なのか。最近、中高年男性に人気だね。というか、聞き手の藤田綾・女流二段が結構、色気がある♪ 36歳、子持ちの人妻か。

   

とにかく、53歳という年齢で、渡辺明・九段、永瀬拓矢・九段、藤井八冠を相次いで撃破したのは凄い! 丸山・新銀河、おめでとう!

   

   

      ☆   ☆   ☆

といった感想を21時までにサラッと書き上げてアップしようと思ってたら、もう23時が迫ってる (^^ゞ 将棋の記事というのは意外なほど時間を取られてしまう。今夜はまだまだ、やる事がてんこ盛り! 仕方ない。またコーヒーのカフェインで眠気を飛ばしてと。

    

気温も冬らしい低さになってるけど、室温はまだ16度あるし、0時までは暖房を使いたくない♪ 厚着で耐え忍ぶとしようか。手先の冷え性は、使い捨てカイロでごまかしてと。手先というか、最近やたらと指先が冷えてしまう。通勤用に手袋買おうかな・・とか思ってしまうほど。

   

よし、ブログは切り上げて、仕事で頑張ろう! それではまた明日。。☆彡

   

      (計 2190字)

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藤井聡太「九冠」誕生!、早指し戦でも中終盤の力強さと構想力が圧倒的☆~2023将棋日本シリーズJT杯・決勝戦

本当に凄い! 子ども大会の参加者数が♪ そっちか! トッププロのJT杯・決勝戦と同時に同じ場所(東京ビッグサイト)で開催された、テーブルマーク子ども大会。何と、約1700人も参加したらしい。それは運営サイドも大変だと思う。藤井聡太・八冠も、昔は東海大会に出たとの事。

   

東アジア的には囲碁の方が人気でメジャーなのに、日本国内だと圧倒的に将棋。まあ、昔からいろんな理由があると思うけど、天才・藤井聡太のマンガかアニメみたいな大活躍の影響も大きいのは間違いない。藤井と大谷翔平の2人の存在は飛び抜けてる。

   

私の少年時代(小学校~高校)だと、どこの大会に行っても参加者は数十人だった。といっても、32人いればトーナメントでも5回戦になる。数十人の大会でも十分、楽しめたけど、巨大イベントの凄まじいお祭り騒ぎを見てると、心底、羨ましいなと思う。子ども時代に戻って参加したいほど(笑)

    

   

     ☆   ☆   ☆

前置きはこのくらいにして、それでは11月19日に開催されたJT杯・決勝戦を簡単に振り返ってみよう。藤井聡太・JT杯覇者vs糸谷哲郎・八段。お世辞抜きで、最後までハラハラさせる面白い熱戦だった。

   

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上図は日本将棋連盟のアプリの無料棋譜より、1枚だけ部分的に引用。振り駒で藤井が先手番。後手の糸谷は、序盤からいきなり、普通の角換わりの戦型を拒否する趣向を見せた。

    

自分からは角を交換せず、3三角と上がったから、藤井は11手目、自分から3三同角成で角交換。手損だけど、相手の形を乱す作戦。もちろん、糸谷としては狙い通りの変則的な展開に持ち込めたことになる。初めて見たけど、なかなか有望な変化だと思った。この最強の藤井八冠との対局でさえ、中盤まではほぼ互角の形勢。

       

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上はabema動画のLIVE中継より。藤井は、オーソドックスというか古典的な構えから45手目、4五歩と仕掛ける。糸谷は5二銀左で、当たりをかわす。

  

藤井が右の銀を上がると、自陣に角打ちの隙が生じるから、桂馬と飛車だけの薄い攻め。持ち駒に角があるけど、私ならまだ怖くて仕掛けられない。5八金より、4八金の形にした方が攻めやすいようにも見える。5筋に飛車を回る展開も可能。

   

    

     ☆   ☆   ☆

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糸谷は、下段飛車を機敏に動かすことで、藤井の攻めに対応しつつ、隙を見て反撃。藤井の61手目、8七金は、非常に現代的でAI的な手。金は上部には強い(両脇も守れる)けど、銀と違って右下に効かないから、右側から飛車で攻められるのが怖い。実際にはこの後、藤井の右側の金が左に寄って行って、「金冠」みたいな囲いが出来ることになる。

   

前から指摘してるけど、藤井は角の使い方が独特で巧み。上の4六角というのも、逆に相手からの攻撃目標になりそうで、なかなか打ちづらい手のはず。実際、後でうっかり(?)取られてしまった♪

   

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藤井は2筋から5筋まで全面的に仕掛けて行ったけど、上の糸谷の82手目、4五飛を見落としてたらしい。角金交換はともかく、相手の飛車に成り込まれて、自分の飛車は左に追いやられることになった。

      

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上図は先手・藤井の93手目、6八金の局面。4六桂に対して逃げつつ、玉に近づけた手だけど、先手陣はすぐに潰されそうにも見えてしまう。糸谷も、4五角とかの攻めを考えたらしくて、感想戦で話題になってた。

   

藤井ももちろん、超早指し戦の秒読みの中でも読んでた。ギリギリで何とかなるらしい。4五角、5七金打、6七角成、同金寄、5八銀の攻めに対して、放置して4五桂か8五桂の反撃。6九銀成は詰めよではないようで、さらに手抜きして4三成銀とかで一手勝ちか。8五桂の方が、より厳しそう。

  

    

     ☆   ☆   ☆ 

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実戦だと、糸谷は竜を自陣に引いて銀を手に入れた後、角2枚と銀で攻め込む。上図は後手110手目、4八角成。後手が好調にも見えるけど、abamaのAIはこの辺りで藤井の優勢を示してた。4六金で桂馬を手に入れた後、先手の3三銀が厳しい。次の4五桂の両取りが厳しい狙いだから、糸谷は龍を逃げたけど、先手は5九飛で銀を手駒に補充。

   

その後も、後手に入玉のチャンスを与えなかった。その辺りでもまた、藤井の角の使い方が上手かったのだ。1三角から3一角成、6四馬、5五馬という大がかりな展開。

     

といっても、AIの評価値(期待勝率)の数字が無ければ、最後まで接戦に見えたはず。アマチュアの対局なら、後手が勝ってた可能性が高い。強引に攻め切るにせよ、入玉にせよ。

   

   

     ☆   ☆   ☆

最後は、入玉の望みを断たれた糸谷があっさり投了。下は投了図で、先手149手目、4六金まで。以下は、どこに逃げても2六桂で先手の勝ち。2五香とか3六馬の筋があるから、後手玉は受けが効かない。 

     

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というわけで、なぜかメディアはあまり書いてないけど、藤井聡太・九冠が誕生! まあ、タイトル戦の八冠に配慮してるわけか。参加12人、優勝賞金500万円程度だと、タイトルと同等の勲章ではない「一般棋戦」だと。

    

私としては、こうなったらもう「十冠」狙って欲しい♪ 次は朝日杯とか。なお、アベマの評価値の推移グラフは下図の通り。それでは今日はこの辺で。。☆彡

    

     (計 1892字)

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藤井聡太・八冠が竜王位を防衛、実際に選んだ37手詰と最短21手詰、お菓子のふじいの塩バター大福♪~2023竜王戦・第4局

今日はまた新しいチャレンジをしてみよう♪ 新型iMacと一緒に買ったmagic keyboardを使って、新型iPad Proで入力してみる。普段のケース付属のキーボードより使いやすいはず。

  

・・と、ここまで入力しただけで、正解だったと確信♪ かなり上なのだ。性能も、値段も(笑)。ただし、OSはiPad OSだし、システムはココログだから、キーボードで全て上手くいくわけでもない。

    

  

    ☆   ☆   ☆

さて、数十年に1人レベルの将棋の天才・藤井聡太が8冠を達成して以来、将棋の記事は減らすことにしたけど、見るだけなら一応見てるし、気にはなってる。来週のJT杯決勝での「9冠」達成も注目だけど、その前に棋界の最高権威とされる竜王戦の防衛が必要。

    

今年の竜王戦はおそらく、藤井が余裕で防衛すると見てたけど、やはり結果的に楽勝となった。4勝0敗北のストレート。正直、同年代で年下の伊藤匠・七段が気の毒になるほどだった。今回の第4局も、初日の封じ手辺りでは伊藤が少し有利だったけど、終盤で逆転するだろうと思ってた。

   

プロ棋士になる前の少年時代から詰将棋で圧倒的な実力を見せつけてた藤井の終盤力は、今回も光ってた。最短・最善の詰みではないにせよ、危なげのない方法での37手詰☆ しかも、それほど簡単な手順でもない。私は他に知らないし、歴代の対局でもかなり超手数の詰みだと思う。特に、タイトル戦ではトップの長さじゃないかな?

    

まあ、そんな事より、「お菓子のふじい」が提供したおやつ、「塩バター大福」の方が気になる人もいるだろうけど(笑)。カワイイね。公式サイトでは、藤井という名前を使わず、棋士とだけ書いて宣伝してた。

    

4個で税込1040円という値段はいいとして、冷凍食品だと送料が高い。本州だとクロネコで1760円 (^^ゞ 格安のメール便じゃダメなのか(笑)。全国の藤井マダムにとっては、送料も価格も何ともないかも♪

    

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さて、abema動画のキャプチャー画像がちょっとボヤけてるけど、上が先手・藤井の113手目、7二金の局面。ここでAIは20手詰と表示してるから、7二金も合わせると、21手詰ということ。

  

その直前に、伊藤は守るべきだったかも知れないけど、もう半ば以上、諦めモードだったんだと思う。しばらく前から、形勢判断の評価値(予測勝率、期待勝率)は大差になってた。 

    

7二同玉、6一角、7三玉、8三角成、同玉と進んで、下の局面。金と角を与えたので、もう藤井は詰ますしかない。あまり考えてはないけど、流石にちょっと慎重な表情を見せてて、解説の深浦九段が笑いながら動揺してた♪ といっても、今はAIが詰みだと教えてくれるから、安心感はある。

  

  

     ☆   ☆   ☆

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上で、AIの推奨は、8四香。以下、7二玉、7三歩、同玉、8五桂、6四玉、5六桂以下で詰む。先手陣の下段の金と桂馬がよく効いてるのだ。後は簡単なので、お試しあれ。しばらく前に藤井が受けで打った5九桂は、最後の攻撃まで考えてたのかも。

        

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実際には、藤井は8四香ではなく、8四銀と打った。6四の地点から右に逃げられるのを嫌ったんだと思うけど、ひょっとすると、面白い将棋、魅せる将棋もちょっと意識してたのかも。

    

強さや読みではAIに完敗してしまう現在、人間の将棋界にとっては、面白さや魅力が非常に重要になってる。将棋の内容以外、例えばルックスやトーク、おやつも含めて♪

    

    

      ☆   ☆   ☆

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8四同玉、7六桂、7三玉、8五桂、7二玉、7三歩、8一玉、8三香、8二歩、6一飛まで、129手で伊藤七段が投了。割とファンに分かりやすい所まで指し続けてから投げたということか。

  

といっても、この後もちょっと考えさせる。AIは7一角の合駒を推奨。以下、7二歩成、同玉、8四桂、8一玉、8二香成、同玉、8三歩、8一玉、7一飛成、同玉、8二角、8一玉、9一角成、同玉、9三香、8一玉、9二香成、7一玉、8二歩成まで。7二金から数えて、37手詰☆

  

下図は途中、8三歩の局面。取れば6三飛成。持ち駒を使い果たして桂馬2枚も上手く効いてる、完全に詰将棋みたいな手順。   

   

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一方、7一飛に9二玉と逃げるのなら、8二香成、同玉、7二歩成、同玉、8四桂、8二玉、8三歩、同玉、6三飛成、8二玉、7ニ龍で、早詰み。何気に、藤井が持ち時間を残してたのも上手かった。圧倒的な実力。素直に拍手!

   

なお、今週は計14066字で終了。また来週。。☆彡

     

      (計 1846字)

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