2018年3月25日放映のNHKスペシャル『人体』第7集(最終回)、
「“健康長寿” 究極の挑戦」。
まずは今回のシリーズのテーマに沿って、ネットワーク経由でスタッフ
にメッセージを伝達しとこう。記事のリンクが間違ってる♪ 日本全国
で表示できなかった人が数千人くらいいるかも。

上図は、公式サイトの第7集トップページの下部。最初のリンクを
クリックすると、いきなりエラーで挫けそうになる♪ 図の左下に表示
されてるように、リンクのURL(アドレス)の先頭は
「http://https// ・・・」。入力ミスは明らか。
正しいアドレスは、「https:// ・・・」。
放送から4日経過したから、もはや伝わらないかも。まあでも、NHK
はネットで動画を公募してるくらいだから、ミスの指摘もエゴサーチ
で収集すべきだろう。「NHK 人体 間違い」とか検索して♪
ちなみに過去6回の当サイトの記事は以下の通り。プロローグの
記事だけ無し。
腎臓、赤血球・血圧・寿命の肝「腎」かなめ~『人体』第1集
身体の大半を占める脂肪&筋肉、
命を守るメッセージ物質伝達~『人体』第2集
骨(オステオ)が出す若返り物質~第3集
腸の免疫コントロールと腸内フローラ(細菌)~第4集
ひらめきの鍵、ボーッとしてる時の脳
(デフォルト・モード・ネットワーク)~第5集
母と子のネットワーク、生命誕生~第6集
☆ ☆ ☆
さて最終回は、初回(プロローグ)のゲスト・石原さとみが再登場。
スタッフがファンってことか♪ いや、石原と樹木希林の組合せ
は面白かった。あのやり取りは放送作家の台本に書けないはず。
樹木は25年ほど前の『人体』第2シリーズ「脳と心」にも出演。CG
と組み合わせる映像の撮影で待たされたのは覚えてるけど、内容
は全然覚えてないとのこと♪ 山中教授も苦笑。当然、今回の第4
シリーズにも跳ね返るコメントで、編集でカットしなかったのがエライ♪
それにしても石原の服装はいつも地味だね。事務所の方針なのか、
75歳の樹木と区別がつかない♪ 久保田祐佳アナの方が華やかだ。
31歳の石原の両親は、タモリと同い年とのことだから、72歳?!
ってことは、72-31=41歳だから、高齢出産だったのか。

番組の最初は、健康長寿、ピンピンコロリを目指して、山中伸弥
教授とタモリがベンチプレスでバーベルを上げる姿からスタート。
これ、実はカメラを90度傾けてる錯視映像で、実際の2人は垂直
の壁に背を当てて、偽の軽いバーベルを前に突き出してただけだ。
まあ、タモリは120kgとか言ってたけど♪
健康長寿のためには、適度な運動も必要だし、日本人の死因1位
と2位の研究も必要だ。ガンと心臓病(=心疾患)。番組ではガン
が中心で、樹木は「全身がん」と元気に闘ってることで有名。石原の
母も、卵巣がんの手術をしたらしい。
☆ ☆ ☆
今回、ガンのポイントとされたのは「エクソソーム」(exosome)。
語源的には「外の・もの」(エクソ・ソーム)で、細胞から外に放出
される小胞だ。ガン細胞だけの物じゃなく、身体全体で100兆個
とか言われてる。実際に数えることは出来ないけど♪

上図で、あちこちに小さく光る点がエクソソームで、拡大すると下図。
1万分の1mmだから、1000万分の1メートル。つまり、100nm
(ナノメートル)くらいだ(細かい・・♪)。いや、ネット検索すると、ナノ
が単位のサイトが普通だったから、換算したわけ。

さらにCGで中身を見ると、色んなメッセージが詰まってる。表面は
ピンクの突起が付いてるのが特徴で、スタジオには大量の模型が
登場。それぞれに一つだけメッセージが書かれてたのは誤解を招く
かも。

がん細胞のエクソソームは、例えば免疫細胞にメッセージを発して、
攻撃を止めさせるらしい。下図で、右側の紫色ががん細胞。左側
の緑色が、攻撃を止めて離れる免疫細胞。マウスの形に見えるのは
気のせいか♪

他にも、卵巣がんが腹膜に転移する時には、まずエクソソームが
腹膜表面の防衛用の突起に向けて、あなたの役目はもう終わりだと
メッセージを伝える。すると突起が消えて、腹膜に大きな穴が出現。
そこからガン細胞が入り込むとのこと。フェイクニュースに騙される
ようなものか♪
☆ ☆ ☆
この恐怖のエクソソームを逆用する研究を発表してるのが、国立
がん研究センターの落谷孝広・分野長。エクソソームに抗体で目印
をつけて、免疫細胞に攻撃させるアイデアだ。下図で小さい黄色が
目印で、白く巨大なのは、免疫細胞(マクロファージ)がエクソソーム
を食べる様子。蚊取り線香のブタさんに似た形♪

ガンの目印の1つであるCD9マーカーを認識するのが、下のアンチ
CD9抗体。「OSMO BIO」と書いてるから、コスモバイオ社
で購入した物だろう。価格は1個(100μL)85000円
だから、研究費用も大変かも。

この治療法の効果はマウスだと劇的で、がん細胞は90%も減少。

画面下に出てた論文も発見した。去年発表だから、ホントに最新
の研究だ(珍しく♪)。いや、何度か書いたように、このシリーズの
内容は意外と古い話が多いもんで。
Disruption of Circulating Extracellular Vesicles
as a Novel Therapeutic Strategy against
Cancer Metastasis
がん転移に対する斬新な治療戦略としての、
細胞外で循環する小胞の破壊

☆ ☆ ☆
他にも、米国の最新研究として、光免疫療法が紹介された。その
ままの名前で、光と免疫を使う治療法。
がん細胞に特徴的なタンパク質は、ある意味、「私はガンです」
というメッセージ。これを認識する物質(加工された抗体)をがん
細胞に結合させて、光(近赤外線)を当てると、がん細胞が崩壊。
さらに続いて、免疫細胞ががん細胞を攻撃するらしい。
ただ、日本人研究者・小林久隆らが開発したから日本で特別扱い
されてるけど、世界的にはまだあまり大きな扱いになってない。英語
で検索をかけたり、論文の被引用数を見たり、ウィキペディアの項目
がある国・言語の数を見れば分かるのだ。今後に期待しよう。
遥かに身近で手軽なのは、病気の予防・治療としてのランニングの
研究。ランナーとしては直ちに検索して、論文を発見した。やり過ぎ
は逆効果だから、質や量のセルフ・コントロールが微妙ではある。

☆ ☆ ☆
最後に、樹木希林の鋭い感性と発言について。心筋梗塞の治療
として、心臓にごく僅かだけある再生のメッセージ物質を増殖して、
心臓の細胞を作り直す研究が紹介された時のこと。下図の右側で
赤い部分が増えてるのがその証拠らしい。

この時、石原は凄い!を連発。へぇ~とまで感心してた。すると
樹木が柔らかく異論を主張。
石原さんは性格いい。素直に感動するけど、私はやっぱり、そこにも
ガンが出来るんじゃないかと思ってしまう・・。これを聞いて山中教授
も頷いて、副作用の問題の重要性を強調。
樹木が、性格的に疑ってしまうと自嘲気味に話すと、山中は研究者
にピッタリだと絶賛してた。石原は逆に、好感度タレントにピッタリ♪
私は素直で従順だから、石原タイプのはず(笑)。
☆ ☆ ☆
樹木はその前にも、非常に深い発言をしてた。がんは何が目的
なのか、目的も無しにただ増えるだけなのかと、タモリ&山中が
話してる時、私たち人間みたいだとツッコミを入れてたのだ♪
欲しい、欲しい。欲望のままに、物を増やし、人間を増やした結果、
地球環境の対策に追われることになる。私がゲストなら、
「地球にとっては、人間がガン細胞」
とかズバリ発言して、編集でカットされるかも♪ それ以降、出演
依頼も無くなるとか(笑)。
そこへ行くと、マニアック・ブログでつぶやくだけなら常に可能♪
まあ、ノーギャラで時間がかかるだけだから、私にとってはブログ
がガン細胞かも(笑)。治療はかなり難しくて、13年間も続いてる
のであった。
なるべく被害を減らすためにも、今日はそろそろこの辺で♪☆彡
P.S. 昨日(3月28日)、山中教授はiPS細胞研究所CiRAの
HPで、自らも「処分を受けました」と発表。処分内容は不明。

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