AIロボットに対する人間の虐待実験映像!、放送倫理的・心情的に許されるのか?~NHK『!?』(びっくりはてな)
今日もほとんど時間が無い中、やっぱりこの指摘はハッキリしとこう。おそらく、制作スタッフにとっても想定内の指摘のはず。放送前に議論もあったかも知れない。
NHKの新・情報バラエティ「!?」(びっくりはてな)。「何だ、この暴力的映像は!、こんな放送が許されるのか?」ということで、まさに「!?」というタイトルに相応しい内容だった。

全体的に見ると、それなりに面白いし、吉岡里帆がいい感じにフツーの感性や柔らかさをプラスしてくれてた。私と異なる考え方も出てたけど、とりあえずスルーしとこう。
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有名なカリフォルニア大学バークレー校の人工知能研究(BAIR:Berkeley AI Research)。四つ足のAIロボットに、身体的・物理的な体験から学習させる実験。
歩くとプラス1で、転倒するとマイナス1。番組では説明が無かったけど、おそらく点数を増やすようにプログラミングされてるんだと思う。
1時間ほど、ひっくり返ってもがく体験を続けた後、ロボットは何とか起き上がって歩けるようになった。それを、実験者の男性が脚で蹴飛ばしたり、棒で突き飛ばしたりするのだ。笑顔を見せながら、繰り返し。
たまたま先日、某政治家の失言と笑顔が話題になったのを、直ちに思い出した。政治家に対しては極端に厳しいのに、科学研究者に対してはかなり甘い。ダブル・スタンダード(二重基準)。



大学院・博士課程のPh.D学生、アレハンドロ・エスコントレラ(Alejandro Escontrela)。もちろん、悪気のない若手の理系研究者の日常なんだろうとは思う。文化や歴史、慣習の違いもある。名前から想像すると、民族的な違いもあるのかも知れない。
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ただ、日本の一般人の私から見ると、あり得ないやり方だった。4年前、北海道のばんえい競馬で、騎手が馬の顔を蹴って炎上した騒動を思い出す。実験にせよ、放送映像にせよ、いくらでも他のやり方はあったはず。
もっと普通にロボットを転倒させる(身を屈めて両手でそっと押す)とか、何か注意書きのテロップを入れるとか。番組ディレクターは仁木島健一・佐藤雅俊。制作統括は白川裕之。
私がびっくりして、はてなを思い浮かべたのは、以前、知人の家にソニーのアイボがいたことだけでなく、いずれ近い将来、人間とAI・ロボットの立場が大幅に変わるだろうから。

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逆転とまでは行かなくても、総体的に見て、同等に近い立場になるのは時間の問題だろう。すると、逆にAIロボットが人間を蹴飛ばして転がして実験する姿が思い浮かぶのだ。
その様子を撮影・再生して、またAIロボットが学習するとか、互いに談笑するとか。その時、彼らが自分たちの行為に疑問を感じてくれるかどうかは分からない。
それに対して、人間の私は、同じ人間が行なって放送した内容に疑問を抱いて、公表できる。これは、番組内で盛んに強調された「予測」的な知能などとは関係ない。別次元の人間的な心のあり方なのだ。
AI関連の倫理では、もっぱら、人間中心の議論が行われてる。今回の番組でも、タイトルは「AIは人間を超えるか?」。完全に、人間中心の上から目線の姿勢になってる。山中伸弥教授もその他の学者も、その点への疑問は全く示してなかった。
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そんな中で唯一、タモリだけが、もう負けてるという話をして、自虐的に笑いを取ってた。
そう。かなりの部分で、既にAIやロボットは人間を超えてる。その現実の謙虚な自覚があれば、若者がキャップをかぶって笑いながらスニーカーでAIを蹴飛ばす映像を繰り返し流すことはなかっただろう。足先をアップにしてまで。
時間が無いので、今日は早くもこの辺で。。☆彡
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