APU(立命館アジア太平洋大学、別府市)の番組2つの比較、NHK『多国籍学生寮の72日間』はドキュメント72時間よりリアル
多様性というものには色々あるけど、最近、一番身近に感じてるのは、周りに外国人が急増してること。本当に多くなったし、やっぱり日本人とは色々と違うから、数字以上に多く感じてしまう。
職場にも増えて来たから、どうしても気を使うことになるし、近所のコンビニの店員も外国人だらけで多国籍。片言の日本語しか喋れない人も多いし、頻繁に人が替わるから、その日本語をこちらが聞き取れないこともある。聞き直すのを避けるために、あらかじめ自分からセルフレジを使うことも増えた。
とはいえ、まだまだ外国人は増えそうだから、想像もしてなかったこの環境に適応するしかない。というわけで、普段から英語のテレビや動画を流し見してるし、多国籍関連の情報には敏感になってる。
ちなみに、このブログはほとんど日本語で書いてるけど、最近はなぜか海外からのアクセスがちょっと増えてるのだ。ブラウザの自動翻訳の機能がフツーになったからかな?
世界が注目する、あのガザ地区からもアクセスが入ってて驚いた。パレスチナとイスラエルの話はほとんど書いてないけど、どの記事がお目当てだったのかね。備蓄米やトレーニング日誌ではないと思うから、長嶋の訃報かな。。
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で、たまたま目に留まったのが、多国籍学生寮を紹介するNHKの番組。最初、『ドキュメント72時間』かと思ってたけど、似て非なる『ドキュメント20min.』だった。しかも、この20min(20分)のロケ番組で、72日間の様子を紹介 (^^ゞ 分かりにくっ!
『20min.』という番組は、72日間の様子。『72時間』という番組は、72時間の様子なのだ。分かりやすい説明で、いいね・・と言ってくれる人は、いないね♪
この2つの番組が、同じ対象を、それぞれ別のやり方で扱うという企画。この企画そのものも多様性を表してるけど、対象は遥かに多様。94(!)の国と地域から集まってる多国籍学生寮。それで寮を運営できてるだけでも凄い。
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大分県別府市の高台にある、立命館アジア太平洋大学、APU(Asia Pacific University)。県と市も関わってるようで、外国風の立派な建物が多数、広大なキャンパスにそびえてる。公式サイトのキャンパス写真から縮小引用。
採算が取れてるのか心配になったけど、2000年から続いてるし、定員割れも無し。6000人超の学生数で、ほぼ半分が外国からの「国際学生」。世界111(!)の国・地域から。教員200人の半分近くも外国籍。
ウィキペディアを確認すると、日本語以外に、8ヶ国語のウィキで記事が作られてた。中国、韓国、モンゴル、ロシア、インドネシア、ドイツ、英米(英語)、スペイン。東南アジアや南アジアは、インドネシアだけか。大学の公式サイトは、日本語と英語のみ。
小市民はどうしても採算が気になるから、学費(授業料+入学金)を調べると、4年間の総額で600万円。文系の私立大学の平均の約2倍。
なるほど。番組2つ見て、かなり高そうだなとは思ってたのだ。まあ、米国の大学よりは遥かに安いんだろうけど、アジアと比べるとかなりの高額じゃないかな。まあ、各種の奨学金の類もあるけど、基本的には富裕層の子息が集まってるんだろうと想像。おそらく寄付金の要請もありそうだけど、実情は不明。
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私が先に見たのは『20min.』(72日間)の方で、たまたま見かけただけだから、最初は適当に聞き流してた。ところが、妙に重い空気を感じたから、次第に引き込まれてしまったのだ。
大丈夫なの?・・って感じ。いや、主人公の日本人女子学生ハナさんとか、登場する女子学生がちょっと可愛かったから♪ あれはやっぱりテレビ向けに選んでるのかね?
その中でも、私の一番のお気に入りは、名前が出なかった子。キンパ(韓国風の海苔巻き)について一言喋ってたから、韓国人留学生か、あるいは在日韓国人4世とかかも。
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話を戻すと、番組の冒頭では、春の新寮生向けの企画、ビルディングイベントが楽しげに映される。「build」は関係を築くという意味か。この映し方は『72時間』のノリというか、NHKによくある無難で明るい万人向けパターン。
ところが、この番組はそこから、裏方スタッフ達の苦労を描いて行くのだ。2年生(以上)の学生寮スタッフ、RA(Resident Assistant、寮生サポート)。
新しくRAになったハナさんが中心になって、イベントの準備を進めようとするんだけど、なかなか上手く進まない。男性の先輩RA(日本人)に相談したり、女性の先輩RAライサさん(『72時間』のバングラデシュの子か)にビシビシ言われたり♪ 先輩的には、もっと伝えて欲しい。ハナさん的には、もっと聞いて欲しい。。
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ちょっと東南アジア系の顔に見えるこの上級生。一応、気は使ってたらしいけど、日本人の女性であのタイプはほとんど見かけない♪ というか、私の周囲では全く見たことがない、強気でダイレクトなキャラ。
特に今どきの日本人の若者なら、もうちょっと柔らかく接するはずだから、やっぱり多様性なのだ。優しいサイマさんの方は、イスラム的服装が目立つけど、わりと日本的。
で、何とかイベントは楽しげに開催できたけど、夜の反省会では厳しい感想・意見が続いて、打ち上げも無し。
それで終わると、あまりに暗い番組になるから、最後はしばらく後のお食事会の話を入れてたけど、私の心にはドヨーンとした空気感が残った♪
いや、それでいいのだ。超多国籍の若者同士、そんなに全て上手く行くはずはないし、上手く行く必要もない。すれ違いや衝突の経験自体が、この大学の存在意義・存在理由だろう。もちろん、それを通じて、卒業・就職後の人脈作りも出来るはず。
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時間が無くなったから、もう『72時間』の方は省略♪ 手づかみでカレーみたいな料理を食べてたから、手はその後どうするのか調べたら、やっぱり洗うらしい。
食事の前にも洗うという話だから、服・髪・顔とかを手で触らなければ問題なしか。食器はもともと汚れてるし、箸・スプーン・フォークの類を洗う必要もないし。そう言えば、日本でも、おにぎりやサンドイッチ、お菓子は手で食べてる。
他には、お風呂で海外の男子たちが前を隠してないのが意外だった。日本に来る前から知ってたのかね? あるいはテレビ向けの演出とか。女子のお風呂の中は映ってない。多様性的、男女平等的にどうよ?って感じかも♪
ゴミの分別、料理の臭い、他文化に合わせる、リスペクトするのは難しい。。
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最後に、Google Earthで上空からの眺めも見ておこう。
なるほど。海が見える高台をゴルフ場みたいに切り開いたと。環境保護的にどうなのか知らないけど、地盤的には安全そうな場所に見える。
別府は、私も一度だけ、わざわざ神戸から深夜フェリーに乗って行った。瀬戸内海の日の出がキレイで、甲板の海風も爽やかだった♪
キャンパスの右(北東)が学生寮ということかな。APUの寮だから、APハウス(1~5)。これだけ見ると、英国とかの寮にも見える。道路もわざわざ作ったと。
ちなみに、学部生向けの寮費は基本的に月額39000円(または41000円)+共益費3000円+水光熱費6000円。なぜか、大学院生向けはもうちょっと安くなってた(細かっ・・♪)。
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実は私も、中学進学の時、寮に入る話があったのだ。ブログはもちろん、人に話したことはほとんど無い。無意識のうちに避けて来た思い出なのかも。
自宅からの通学はできないその中学Sは、学費と寮費、寄付金が高額だったこともあって、結局は行かなかった。別に入りたかったわけじゃないから、悔しくはなかったけど、私立学校で寮に入るとお金がかかるんだな・・とは思ったし、母親がその後、申し訳なさそうにその時の話を口にすることが時々あったのだ。逆にこっちが申し訳ない気がしてしまうほど。
まあ、その種の「テンメイ回想録」シリーズ記事については、またいずれ♪ その時、Sに進学した、わりと裕福だった友達Nのこととか思い出しつつ、それでは今日はこの辺で。。☆彡
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