1~7の数字を並べた整数A、Bの和が9723になるのは何通りか(高校・場合の数)~開成中2023年入試、算数・問題5の解き方

今年(令和5年)も、開成中学の入学試験が終了。算数の問題だと、最後の問題5が面白そうに見えましたが、解いてみると、ここ最近の面白問題の中では最も簡単だと感じました。元々、例年のような難問ではない上に、親切で分かりやすい誘導がついてます。解き方を教えてくれてるのです。

      

ただ、それは私が高校数学を知ってる大人だからかも知れません。問題文の中で丁寧に解き方が説明されてますが、それは高校1年の数学の「場合の数」と呼ばれる所で本格的に扱われる話で、高校1年生にとっては教科書の章末問題くらいのレベルです。

   

しかし、それを優秀な小学生がどう感じるのかはよく分かりません。確かに、もし自分が小学6年生の時なら、かなり難しく感じるでしょう。そもそも問題文も長いし、時間も短いので。

   

   

     ☆     ☆     ☆

それでは、問題5の(1)から、解法や考え方を解説して行きます。問題文はいつものように、四谷大塚HPから引用させて頂きます。

   

[5] 1、2、3、4、5、6、7 の7種類の数字のみを並べてつくられる整数 A、B を考えます。例えば、5、73、1422 は整数 A、B としてふさわしいですが、8、939、4016 は 8、9、0 の数字をふくむので整数 A、B としてふさわしくありません。

 整数 A、B の和で新たな数をつくることを考えます。例えば、A + B = 20 になる A、B の組は、次の表のように 10通り考えられます。

   

230204a

  

次の空らんア~キにあてはまる数をそれぞれ答えなさい。

      

(1) A + B = 96 になる A、B の組について考えます。A、Bの一の位の数字は、その和が6になるので、次の表のように5通り考えられます。

 

230204b

    

このうち、Aの一の位の数字が 5、B の一の位の数字が1であるものを調べると、A、B の十の位の数字は,その和が9になるので、次の表のように6通り考えられます。

   

230204c

   

このことから、A + B=96 になる A、B の組のうち、Aの一の位の数字が5、Bの一の位の数字が1であるものは、6通りあることがわかります。

これを参考にして考えると、A + B=96 になるA、Bの組は [ア] 通りあることがわかります。

    

  

(解答) 同じように考えると、「A の一の位の数字が 4、Bの一の位の数字が2であるもの」も6通り。「Aの一の位の数字が 5、B の一の位の数字が1であるもの」も、「Aの一の位の数字が 5、B の一の位の数字が1であるもの」も、「Aの一の位の数字が 5、B の一の位の数字が1」であるものも、それぞれ6通り。

よって、全部で、6×5=30(通り) ・・・アの答

   

   

     ☆     ☆     ☆

(2) A + B=971 になるA、Bの組について考えます。

971=960 + 11 に着目して考えると、A、Bの一の位の数字は、その和が11になるので、次の表のように4通り考えられます。

  

230204d

     

また、(1) の結果を参考にして考えると、A + B = 971 になる A、B の組のうち、A の一の位の数字が7、B の一の位の数字が4であるものは、[イ] 通りあることがわかります。
これを参考にして考えると、A + B = 971 になる A、B の組は [ウ] 通りあることがわかります。

   

  

(解答) A、Bの十の位と百の位だけで考えると、A+B=960となる組合せは(1)より30通り。

よって、A の一の位の数字が7、B の一の位の数字が4であるものは、30通り。 ・・・イの答

   

一の位の数字の組は4通りあって、どれも同様なので、

A、Bの組の全部は、30×4=120(通り) ・・・ウの答

   

   

    ☆     ☆     ☆

(3) A + B = 972 になる A、B の組について考えます。

A、B の一の位の数字は、その和が12と2のどちらかになるので、次の表のように4通り考えられます。

   

230204e

      

● A + B = 972 になる A、B の組のうち、A の一の位の数字が 7、B の一の位の数字が5であるものは、[エ] 通りあります。

● A + B = 972 になる A、B の組のうち、 A の一の位の数字が 1、Bの一の位の数字が1であるものは、[オ] 通りあります。

これらを参考にして考えると、A + B = 972 になる A、B の組は [力] 通りあることがわかります。

   

  

(解答) A の一の位の数字が 7、B の一の位の数字が5であるものは、十の位と百の位だけで考えるとA+B=960だから、(1)(2)より、30通り。 ・・・エの答

同じく、A の一の位の数字が 6、B の一の位の数字が6であるものも、30通り。A の一の位の数字が 5、B の一の位の数字が7であるものも、30通り。

  

次に、 A の一の位の数字が 1、Bの一の位の数字が1であるものについて考える。十の位と百の位だけで考えると、A+B=97。(見方を変えると、970。)

よって、十の位だけの和なら7だから、A+Bの十の位は、6+1、5+2、4+3、3+4、2+5、1+6の6通り。

また、百の位だけの和なら9だから、A+Bの百の位は、7+2、6+3、5+4、4+5、3+6、2+7の6通り。

したがって、A の一の位の数字が 1、Bの一の位の数字が1であるものは、6×6=36(通り) ・・・オの答

  

以上より、A + B = 972 になる A、B の組は全部で、30×3+36=126(通り) ・・・カの答

 

      

     ☆     ☆     ☆

(4) A + B = 9723 になる A, B の組は [キ] 通りあります。

    

(解答) まず、A+Bの一の位は、7+6、6+7、2+1、1+2の4通りある。

A+Bの一の位が7+6か6+7の場合、十の位以上だけで見ると、A+B=971。

よって(2)より、それぞれ120通りある。

  

次に、A+Bの一の位が2+1か1+2の場合、十の位以上だけで見ると、A+B=972。

よって(3)より、それぞれ126通りある。

  

以上より、A+B=9723になるA、Bの組は、

 (120×2)+(126×2)=492(通り) ・・・キの答

   

   

     ☆     ☆     ☆

この問題には、何か隠された意味とか背景があるような気もしますが、今のところ分かりません。サイコロの目(1~6)に、7を加えてヒネっただけかも知れません。1~6だけだと、最後の7+6とか6+7という話が使えないので、もっと簡単になってしまいます。

    

ちなみに高校ではよく、A、Bを作る数字に0を入れた問題が出ます。その場合、左端(先頭)の数だけは0が使えないから、ちょっと面倒になります。左端だけ別扱いにするわけです。この問題の最後の(4)なら、左端の千の位だけは数え方をちょっと変えるということです。

   

ともあれ、受験生やご家族、学習塾などの皆さん、どうもお疲れさまでした。それでは今日はこの辺で。。☆彡

    

     

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      (計 2930字)

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桜(ソメイヨシノ)の開花予想と、気温の時間積分(1次関数、2次関数)~2023年共通テスト数学ⅡB・第2問〔2〕

今年(2023年、令和5年)の共通テストの数学(ⅠA、ⅡB)は、かなり簡単になってるので、受験生としてはラクだったろうけど、半ば理数系のブロガーとしては物足りない感じもある。

   

とはいえ、面白い題材を使って工夫された問題ではあるし、恒例行事として、数学ⅡBの記事も1本書いとこう。桜(ソメイヨシノ)の開花予想を、積分で求めるという話だ。

   

高校数学の積分など使わなくても、小学校の算数でも十分通じると思う。例えば、毎日の最高気温を足し算して行くだけでも、それなりの近似式は求められるはず。それをヒネって高校数学ⅡBを使う形にしたのが、この問題なのだ。

   

問題はまた、河合塾HPから頂いた。既に、国語、数学ⅠA、情報関係基礎の記事はアップ済み。

   

   

     ☆     ☆     ☆

ではまず、第2問〔2〕(1)から。

  

230129a

   

解答

(定積分)=〔(1/10)x²+3x〕(0≦x≦30)

     =90+90

     =180 ・・・タチツの答

   

(不定積分)=(1/300)x³-(1/12)x²+x+C 

         ・・・テトナ、ニヌ、ネの答

   

感想 極端に簡単なウォーミングアップ問題だけで、15点中の6点を与えてる。これだけで4割だから、既に前年の平均点みたいな割合。前年の問題が難し過ぎたとして、かなり批判・反省があったということか。

   

  

    ☆     ☆     ☆

次の(2)からが本題。まず(ⅰ)

     

230129b

    

230129c

    

230129d

    

230129e

    

230129f

    

解答

 S(t)=〔(1/10)x²+3x〕(0≦x≦t)

     =(1/10)t²+3t

     =400

∴ t²+30t-4000=0

∴ (t+80)(t-50)=0

xは0以上だから、tも0以上。よって、t=50 。

したがって、開花日時は50日後。選択肢の4が、ノの答

  

感想 問題文の日本語が不十分。出題者は、tはx日後のxを表す値(パラメーター)だから理解できるだろう、という考えなのだろう。しかし、「開花がt日後とすると、S(t)=400である」などとする方が明確。

  

  

     ☆     ☆     ☆

続いて、最後の(ⅱ)

   

230129g

    

230129h2

    

230129i

   

解答

 x≧30でf(x)は増加するので、

 (30≦x≦40でのf(x)の定積分)

    (40≦x≦50でのf(x)の定積分)

よって、ハの答は、選択肢の0

  

(1)より、(0≦x≦30での定積分)=180

また、問題文より、(30≦x≦40での定積分)=115

さらに、(40≦x≦50での定積分)>115

   

∴ (0≦x≦50での定積分)

    >180+115+115=410

∴ (0≦x≦50での定積分)>400

    

一方、(0≦x≦40での定積分)

     =180+115=295

∴ (0≦x≦40での定積分)<400

   

したがって開花日時は、40日後より後、かつ50日後より前

結局、ヒの答は、選択肢の4

   

   

    ☆     ☆     ☆

感想 簡単すぎるのはともかく、積分の不等式を考えさせるのは実用的で良い発想。現実の世界では、近似も含めて、不等式の方が遥かに重要なのに、高校までの算数と数学はほとんど等式を扱ってる。そもそも、定積分の定義にも不等式がひそかに入ってるので、もっと不等式の問題が増えていいと思う。もちろん、平均点の低下には何か対策を施すとして。

      

というわけで、今年の共通テスト記事もこれで一段落ついた。なお、今週は久々にやや少なめ、計13663字で終了(暫定)。また来週。。☆彡

    

      (計 1346字)

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パズル「推理」、小学生向け7、カンタンな解き方、表の書き方(難易度5、ニコリ作、朝日be、23年1月28日)

このブログでは今まで、パズル「推理」(すいり)について、12本の記事(きじ)を書(か)いてます。

  

大人(おとな)向(む)け、4本(1本目2本目3本目4本目)。

小学生向け、6本(1本目2本目3本目4本目5本目6本目)。

全員(ぜんいん)向け、1本

アインシュタイン式・論理脳(ろんりのう)ドリル、1本

  

今日(きょう)は小学生向けで、与えられた表(ひょう)を使って解(と)いてみましょう。問題(もんだい)はいつものように、朝日新聞(あさひしんぶん)別刷(べつずり)beのもの(2023年1月28日)です。

   

ニコリ作で、難易度(なんいど)は星5つ。わたしは星4つくらいだと思いますが、算数の計算と理屈(りくつ)が多くて、ちょっと難(むずか)しいかも知(し)れません。

   

論理的な解き方やコツ、攻略法(こうりゃくほう)の簡単(かんたん)な解説(かいせつ)。小学3年生なら大丈夫(だいじょうぶ)だと思います。もちろん、大人でも読(よ)めます。

  

  

   ☆   ☆   ☆

今回は、5人が踊(おど)りの練習(れんしゅう)をする問題。種類(しゅるい)と時間(じかん)を考えます。種類も時間も、同じ人はいません。みんな、種類が違(ちが)うし、時間も違います。

   

230128a

      

最近は、小学校でも中学校でもダンスを習(なら)うようになったし、TikTok(ティックトック)の動画(どうが)もあるし、踊りの人気が上がってます。

       

5人はこう言ってました。カンタンな言い方に直(なお)します。遠藤(えんどう)くんは男にも女にも見えますが、男性として扱(あつか)います。最近の社会(しゃかい)に合(あ)わせて、いつもそうした人を1人だけ入れてるようです。

     

 大地(だいち)くん  俺(おれ)は社交(しゃこう)ダンスの人より40分、長く練習した

 秋田(あきた)さん  私はバレエの人と20分の差(さ)

 永井(ながい)さん  私はジャズダンス。60分ではない。  

 千野(ちの)さん  私はヒップホップの人の3倍

 遠藤くん  踊りって、いいね

 

遠藤くんは、話の中身(なかみ)も他の人と違いますね。パズルを解くのには役(やく)に立ちませんが、自分の感情(かんじょう)に素直(すなお)です。

  

  

   ☆   ☆   ☆

では、少しずつ表に〇(まる)、×(バツ)をつけて行きましょう。まず、永井さんの話(はなし)から、下のように書けます。〇(マル)だけでなく、×(バツ)も付(つ)けましょう。×が大切(たいせつ)なのです。

    

230128b2

    

次(つぎ)に、千野さんは、ヒップホップの人の3倍です。だから、千野さんが120分でヒップホップの人が40分か、千野さんが180分でヒップホップの人が60分です。

   

ということは、千野さんは40分や60分や80分ではありません。また、ヒップホップの人は、80分や120分や180分ではありません。

  

だから、下のように×(バツ)を書きます。

   

230128c2

    

     

     ☆     ☆     ☆

次は、大地くん。社交ダンスの人より40分、長い。だから、大地くんが80分で社交ダンスが40分か、大地くんが120分で社交ダンスが80分です。

  

ということは、大地くんは、40分や60分や180分ではありません。また、社交ダンスは、60分や120分や180分ではありません。

  

だから、下のように×が増(ふ)えます。

   

230128d2

       

さらに、秋田さんは、バレエの人と20分差。だから、秋田さんが40分でバレエが60分か、秋田さんが60分でバレエが40分か、秋田さんが60分でバレエが80分か、秋田さんが80分でバレエが60分。

   

ということは、秋田さんは120分や180分ではないし、バレエも120分や180分ではありません。

  

だから、また、下のようにバツを付けます。

   

230128e2

   

   

    ☆     ☆     ☆

ここから、少し頭(あたま)を使(つか)います。まず、もし千野さんが120分でヒップホップが40分だとしてみたら、どうなるでしょう。マス目の左上に、小さく〇や×をつけてみましょう。

  

230128f2

  

上の表から、大地くんは80分になります。ということは、社交ダンスは40分。ところが、表の左下を見ると、社交ダンスは80分のはず。

  

だから、おかしいですね。もし千野さんが120分だと、おかしいことになります。だから、千野さんは180分なのです。すると、表は下のようになります。

   

230128g

   

今日はここまでにしておきましょう。あまりネタバレにならないように、いつも少しずつ書いてます。次の更新(こうしん)、アップデートは、明日(日曜)の夜(よる)にします。ではまた。

   

   

     ☆     ☆     ☆

では、日曜の夜になったので、少しだけ先に進(すす)みます。

   

永井さんのジャズダンスは180分ではないので、下のように、表の左下あたりに×を加(くわ)えます。すると、180分なのは日本舞踊(にほんぶよう)だと分かります。

   

230129j

   

すると、すぐにもう少し、〇や×を書けますね。後はもうカンタン。明日(月曜)の夜、もう少しだけ先に進みます。ではまた。

   

  

    ☆     ☆     ☆

はい。月曜の夜になったので、もう少しだけ進みます。日本舞踊が180分だと分かったので、日本舞踊は40分、60分、80分、120分ではありません。それらの場所に×をつけると、120分なのはジャズダンスだと分かるので、〇をつけます。

   

230130k

  

応募用(おうぼよう)の答はもう出ました。後は、土曜の正解発表の後に書き足(た)します。ではまた。

   

   

    ☆     ☆     ☆

はい。1週間後の土曜日になりました。正解が発表されたので、最後までカンタンに書きましょう。

    

230204f

   

まず、ジャズダンスの永井が120分だと分かったので、表の右上に〇と×を付けます。

   

230204g

    

すると、大地が80分だと分かりました。表の右上に、さらに〇と×を付けます。

    

230204h

 

大地が80分だから、社交ダンスは40分。これで、表の左下のエリアは完成です。

   

230204i

   

表の左下から、80分はバレエだと分かるので、大地はバレエ。表の左上に〇×を付けます。

   

230204j

    

秋田はバレエと20分差だから、60分。ということは、表の左下で60分の所を見ると、秋田はヒップホップだと分かります。最後に残った社交ダンスと40分が、遠藤。

   

これですべて完成しました。ではまた。。☆彡

       

    (計 2012字)

 (追記469字 ; 合計2481字)

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トランプの4種の絵柄(ハート・スペード・クラブ・ダイヤ)を並べた暗号と解読方法~2023年共通テスト・情報関係基礎・第2問

今年(2023年)の共通テスト・情報関係基礎も、第2問が凝った出題になってるが、去年(回文)ほど奇妙な問題ではないし、トランプの絵柄だから親しみも持てる。ストーリーも受験生向けに、(テレビ)ゲームを意識して創られてた。

    

ただ、相変わらず問題文が長いので、試験場で60分で高得点を狙うのはなかなか大変だと思う。読むだけでも面倒で、じっくり論理的に考える余裕はあまりない。

    

いずれ新必修科目『情報Ⅰ』に完全移行すると、こういった謎解きパズルみたいな問題は消えてしまうのかも。今のうちに、ブログ記事を書いとこう。ちなみに、去年の記事は下の通り。今年の国語と数学でも、既に記事をアップしてある。

  

 普通の文字列を回文の連結へと分解する方法と、回文ファンの「幸いさ」~22年共通テスト情報関係基礎第2問

   

なお、日本人にとって「ソリティア」というと、PCに入ってる Microsoft のおまけゲームが有名。試しに探してみると、Windows 10 にも入ってた。後でプレイしてみたい。

  

230126k

    

ソリティア(solitaire)というのは元々フランス語(発音はソリテール)で、名詞の場合、1人きりの人とか1人遊び用のゲームを指す言葉。だからソリティアには、多数または無数の種類が存在する。この問題自体も、ソリティアの特殊な例なのだ。

   

 

     ☆     ☆     ☆

では、第2問(必答問題)の問1から。問題は、河合塾の特設サイトからお借りした。情報関係基礎には独自の「分析」も平均点予想も掲載されてないのが残念だが、受験者数も読者も非常に少ないからだろう。

   

♡(ハート)、 ♠(スペード)、♣(クラブ)、♢(ダイヤ)、4つの文字を、スペードとハートの2文字だけに変換する暗号の話で、なまじ文字数が少なくてそれほど変化しないので、逆に間違えやすいかも知れない。

   

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230126c

    

平文(元の通信文)が ♡♣♢♣ (ハート・クラブ・ダイヤ・クラブ)なら、暗号文は、♡ ♠♠♡ ♠♠♠ ♠♠♡ だから、アの答は、選択肢の。ここでは分かりやすさのため、暗号文にスペース(空白)を入れて区切ってある。

     

また、暗号文が ♠♡ ♡ ♠♡ なら、もとの平文は、♠ ♡ ♠ 。イの答は、選択肢の

さらに、暗号文が ♠♠♠ ♠♠♡ ♠♡ ♠♡ ♡ なら、平文は、♢ ♣ ♠ ♠ ♡ 。ウの答は、

   

この変換ルールだと、♠ ♠ ♠ ♠ という4文字の暗号文にはならないから、エの答は、

最後が ♡♠で終わる文にもならないから、オの答は、

    

最後がスペードの暗号になるのはダイヤのみで、その場合、スペードは3つ連続する。ただし、それは問1のみ。次からルールが少し変更されるので、最後が ♡♠ になることもある。

   

  

     ☆     ☆     ☆

ウォーミングアップで少し慣れた所で、問2暗号化のエラーとその対策方法、復元(修正)について。

  

230126d

   

230126e

    

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暗号文が ♡ ♡ ♠♠♡ なら、♡の数が奇数(3コ)なので、最後のおまけとして♠を加える。カの答は、

暗号文が ♡♡♠♬♠♡♡ なら、最後がハートだから、ハートの数はおまけを除いて偶数のはず。よって、♬は♡。キの答は、

  

♡が偶数なら、おまけは♡1コ。♡が奇数なら、おまけは♡0コ。よって、どんな暗号文でも、「♡の数が奇数の文」になる。クの答は、

  

その性質を使うと、1文字だけ♬になった暗号文で、「ハートの数が偶数の文」なら、♬は♡だったはず。ケの答は、

    

♠♡♠♠♬♬♡♠ という暗号文の場合、最後がスペードだから、ハートの数は奇数のはず。よって、♬2コの内、片方だけが♡だから、♬♬は ♡♠ か ♠♡ 。よって、コとサの答は、1と2。順番はどちらでも可。

   

    

    ☆     ☆     ☆

最後の問3は、第三者による暗号の解読。暗号にとっては死活問題の、安全性、セキュリティの話。

    

230126g

    

230126h

   

230126i

    

230126j

    

もし、平文の ♡ が、暗号では ♠ 1文字なら、情報2より、他の文字の暗号は「♠からは始まらない」。シの答は、

文頭が ♠ の暗号文の割合は、表3の右側4つの値を足して、10+20+20+10=60%。スの答は、

文頭が ♠♠ の暗号文の割合は、表3の右端2つの値を足して、20+10=30%。セの答は、

   

さらに、平文の ♡ が暗号で ♡ 1文字の場合。♠の暗号の文字列zは、情報2より♡では始まらないから、♠ から始まるはず。ソの答は、

文頭がスペードの平文の割合は30%だから、表3で ♠ から始まる箇所を見ると、zは ♠♡(♠♡♡10%+♠♡♠20%)か、♠♠(♠♠♡20%+♠♠♠10%)。タの答は、

 

最後に、王子が予想した暗号化の方法Bでは、♡ を ♡ 、♠ を ♠♠ にするから、♣ は、♠♡ で始まって20%の割合。つまり、♣ は ♠♡♠ 。よって、チの答

♢ は、♠♡ で始まって10%の割合だから、♠♡♡ 。よって、ツの答

   

   

    ☆     ☆     ☆

以上、解き方も含めて解答を書いて気付いたのは、4種の絵柄のマークを入力するのが面倒だということ。試験場で手書きでマークを描くのも時間がかかる

 

絵柄の代わりに、ハ、ス、ク、ダと書く方が速いだろうが、それだと問題と合わないし、トランプの感じも出ない。そういった意味でも、見た目より手間がかかると思う。

 

とはいえ、去年の奇問よりは遥かに分かりやすい。それでは今日はこの辺で。。☆彡

    

     (計 2136字)

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バスケットボールのシュートの軌道(リングへの放物線)、高身長プロ選手と普通女子~23年共通テスト数学ⅠA・第2問〔2〕

2023年1月15日(日曜)に実施された大学入学共通テストの数学ⅠAは易しくて、去年より大幅に平均点が上がるらしい。

    

河合塾の予想では、前年の平均38点から19点も上がって、今年は57点。5割増しの大きな変化だから、出題者サイドもレベル設定に苦労してるようだ。来年はまた少し難しくなるのかも。

   

  

     ☆     ☆     ☆

そんな中でも、あくまで高校3年生くらいの若者が興味を持てそうな問題作りが意識されてる。今回、扱う数学ⅠAの問題は、バスケットボールのシュートの軌道。背が高くて腕も長くてジャンプ力もある(?)プロと、わりと普通の女子の比較。わりと普通といっても、この女の子もかなり背が高い選手だろう。

     

バスケットボールやバレーボールは、明らかに身長が高い方が有利で、トップ選手は極端に背が高いことが多い。野球もしばしばその傾向があるから、私はサッカーや卓球の方が公平なスポーツだと思う。あるいは、体重別の格闘技とか。

     

もちろん、そんな事は問題を解くのに関係ないので、さっそく問題と解答、解説に移ろう。問題文は長いが、面倒な数式変形や計算の結果は教えてくれてるので、かなり親切な問題だと思う。平均点を上げるための工夫や努力が見られる。

    

ちなみに、私は受験生ではないブロガーなので、家で気楽にやってるが、記事を書く前に、何も書かずに暗算で解いてる。今回なら、最後の小数とルートの計算まで。朝日新聞のパズルを解く時もなるべく頭の中だけで解く。詰将棋みたいなもので、頭の体操。脳トレ。慣れると、頭で解く方が速いことも多い。

     

ただし、先日、記事にした漢字抜け熟語(難易度5)は難し過ぎたので、解く時に文字を書いてしまったし、ネット検索も何度もかけてしまった。さすがに、59コの漢字と63コの熟語が相手だと、脳内メモリーが不足する。

     

    

      ☆     ☆     ☆

問題文は、河合塾(産経)のHPから借用した。

    

230117a

   

230117b

   

230117c

   

  

第2問 〔2〕   

(1)(解答)

 y軸方向に-3、平行移動した放物線を考えると、点(0,0)、(4,0)を通るので、

 y=ax(x-4)=ax²-4ax

  

よって、C₁の式は、上の放物線をy軸方向に+3、平行移動して、

 y=ax²-ax+ ・・・キ、クの答   

∴ y=a(x-2)²-a+ ・・・ケ、コの答

    

(感想) 軽いウォーミングアップだが、平行移動せずに解くと、少しパワーと時間をロスするかも。キ、クの答と、ケ、コの答が全く同じなのも、試験場では不安になるはず。

  

C₂の式は、y=px²+qx+3とおいて、点(4,3)の座標を代入すると、q=-4p+1/4と求められる。

∴ C₂: y=px²-(4p-1/4)x+3

  

a=-2、p=-1とすると、グラフは下の通り。関数グラフソフト「GRAPES」使用。C₂の頂点の方が僅かに右にあるのが確認できる。

    

230117j

   

  

     ☆     ☆     ☆

230117d

  

230117e

  

(2)(解答)

C₁の平方完成した式より、「プロ選手の『ボールが最も高くなるときの地上の位置』」は、2。Mのx座標4との距離は2。

C₂の平方完成した式より、「花子さんの『ボールが最も高くなるときの地上の位置』」は、2-(1/8p)。これはリングの左側のはずなので、Mのx座標4との距離は、2+(1/8p)。

C₂の2次の係数pは負の数だから、2+1/8p < 2

よって、「花子さんの『ボールが最も高くなるときの地上の位置』の方が、つねにMのx座標に近い」。サの答は、選択肢の

   

(感想) 計算しても簡単だが、計算しなくても2つの放物線のグラフを大まかに(頭の中で)書くだけでわかる。特に、花子さんのシュートの軌道が低い場合をイメージすると、最高点がリングに近いことが分かりやすい。計算で解く場合、pがマイナスの値だということを忘れてしまうと間違える。

  

なお、「花子さんの『ボールが最も高くなるときの地上の位置』」2-(1/8p)は、pがマイナスのまま0に近づくと、無限に大きくなる。これは、ボールがリングの下から上に通る場合なので、ゴールやシュートとは認められない。また、それが可能なのかどうかも微妙になる。ボールの上側がリングの下側に当たりそうなので。

     

    

     ☆     ☆     ☆

230117f

   

230117g

    

230117h

  

230117i

    

(3)(解答)

再び、y軸方向に-3、平行移動した放物線で考える。

y=ax(x-4)が、点(3.8、(√3)/15)を通るので、

(√3)/15=-0.76a

∴ a=-(√3)/(15×0.76)

   =-(√3)/11.4

   =-()/57 ・・・シスセソの答

  

(1)のC₁の式(平方完成)より、シュートの高さは、-4a+3。

上のaの値を代入して、 

20√3/57+3≒3.6

  

よって、シュートの高さは、プロ選手が約3.6、花子さんが約3.4。

したがって、プロ選手の方がボール約1個分(直径0.2)、高さの値が大きい

タの答は、選択肢のチの答は、選択肢の

     

   

(感想) ADの長さくらいは受験生に求めさせたくなる所だが、そこで間違えるとその後も全滅するから、平均点が大幅に下がってしまう。それを避けるために、丁寧な誘導やヒントが付けられてる。ただ、√3の値は、1.732だけで十分のはず。近似値1.73でも問題は解ける。

     

数学好き、理屈好きにとっては、線分DMが円と接するという考えが引っかかる。それは、わりと考えやすい十分条件であって、必要十分条件を求めるには、放物線が円と接して、しかも常に放物線の方が上にあるための条件を計算することになる。その場合、この問題設定よりは、放物線の軌道が僅かに低くなる。

  

ただ、計算が面倒だし、実はセンターや共通テストの数学記事はアクセスがかなり少ないので、これ以上は止めとこう。国語の方が遥かにアクセスが多いし、情報の記事も数学よりはアクセスが多いのだ。数学の解答や解説は誰でも書きやすいし、予備校や塾と似たものになるからだろうと想像。

  

それに対して、情報の記事は珍しいし、国語は内容的に全く独自のものを書くことが可能。ともあれ、今日のところはこの辺で。。☆彡

  

      (計 2456字)

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Excel(表計算ソフト)を用いたシミュレーションの具体例、乱数による円周率の近似値計算~高校『情報Ⅰ』

手軽に理数系の記事を1本書こうとしたら、かなり手間取ってしまった。しかし、コンピューターを用いたシミュレーションというものの初体験にはなったから、簡単にまとめとこう。

  

ネットで普通に検索しても、かなりの知識や環境を前提とした敷居の高い記事ばかりがヒットする。ここでは、表計算ソフトならごく簡単に使ってるけど、シミュレーションも乱数の関数も全く経験がない・・という条件で、高校1年生や初心者向けに書いてみる。

   

そもそも、なぜこんな事を思いついたかというと、朝日新聞・朝刊(23年1月10日)の人気シリーズ記事「花まる先生」で、高校の新必修科目『情報Ⅰ』の授業が紹介されてたから。4領域の1つ「コンピュータとプログラム」の中の「モデル化とシミュレーション」の単元。

   

そこでは、数学や物理の世界で有名な「ランダムウォーク」(でたらめ歩き)が扱われてて、表計算ソフト「エクセル」を用いたことになってるが、具体的にどう使うのかは書かれてない。私の手元にある東京書籍の教科書でも、ランダムウォークという言葉は載ってるけど、具体的なシミュレーションのやり方までは書いてない。

   

そこで、丁寧な説明を探すと、修道大学のpdfファイルを発見。有難く読ませて頂いたが、それでも全く初めての私が1人でやってみると、何度もつまづいてしまった。ちなみに私が使用した端末は、Windows10のPC。エクセルのヴァージョンは、サプスクリプションのMicrosoft365のものだから、最新に近いと思う。

  

   

     ☆     ☆     ☆

では、円周率π(パイ)の近似値を、シミュレーションで求めてみよう。有名な実験らしくて、似た説明はネット上に多数ある。

   

1辺の長さ1の正方形の頂点から、半径1の四分円(中心角90度の扇形)を書くと、

 (四分円の面積)=1×1×π×1/4=π/4

 (正方形の面積)=1

  

一方、その正方形の中にランダム(でたらめ)に多数の点を打つと、

 (四分円の中の点の個数)/(正方形の中の点の個数)

≒(四分円の面積)/(正方形の面積)

=π/4

    

∴ 円周率 π ≒ 4×(四分円の中の点の個数)/(正方形の中の点の個数)

  

230113a

    

というわけで、1辺の長さ1の正方形の中に、でたらめに多数の点を打つシミュレーションを行えば、円周率パイの近似値が求められる。こうした方法は、モンテカルロ法と呼ばれてて、私はAI関連の知識として一応、知ってた。

  

単純ででたらめな実験を多数(無数)行うのは、人間にはほぼ不可能。コンピューターやAIの独壇場となる。将棋や囲碁の形勢判断を示す評価値の計算も、基本的にはそうした無数の対局実験に基づく。

   

   

     ☆     ☆     ☆

230113bc

   

まず、エクセルで新しい空白の表を立ち上げて、左上(A1のセル、つまりマス目)から左に、個数、x、y、「円内なら1」と入力。

    

最後の文は、正確には、「4分円の内側なら1、それ以外なら0」で、最後にこの1をすべて足し算すれば、4分円内の点の個数になる。ちなみに、円周上の点は入らないが、どうせほとんど円周上にはならないから、計算には影響ない。

   

230113cc

  

A2のセルには、個数として 1 (半角数字)を入力。個数というより、多数の点につけた番号のこと。1番、2番、・・・。

  

xの下、B2のセルには、=RAND() と半角で入力。この数式だけで、なぜか0~1の間のでたらめな数が計算される。RAND は、英単語のrandom(でたらめ)より。私は初めて使ったけど、基本的な数式の1つらしい。

  

ちなみに、でたらめといっても、何かプログラムによって計算されてるわけだから、出て来る数は「疑似乱数」と呼ばれてる。これについては、いずれ、別記事で考えてみたい。

   

yの下、C2のセルにも、同じ数式(みたいな英字と記号)を入力。これで、そのxの値とyの値を座標に持つ正方形内の点(x,y)が1つ決まることになる。

   

230113d

  

「円内なら1」の下、D2のセルには、 =IF(B2*B2+C2*C2<1,1,0) と入力。

  

これは、「もしB2×B2+C2×C2<1なら、1。そうでなければ、0」を表す省略形の命令。高校数学なら、x²+y²<1という不等式に対応。左下の原点との距離の2乗が1未満ということ。

   

   

     ☆     ☆     ☆

230113ec

   

実際に入力して、エンターキーを押すと、上のようになった。xとyの値はたまたま小さいので、正方形の左下の頂点に近い点(x,y)。つまり、4分円の内側の点。よって、Dの列には自動的に 1 が出力される。

  

個数1の所の横のセル4つ(第2行目)を選択して、下側にドラッグで引っ張ると、自動的に2個目、3個目・・・の値も現れる。

  

230113f

 

個人的には、4つのセルの選択と引っ張る操作に何度も失敗してしまったが、何とかなった。普通に四角の角からポインター(矢印)を引っ張ろうとすると、途中で切れたり、左端の 1 という数字のコピーになったりしたのだ。あと、何か入力してエンターする度に、でたらめな数が勝手に変化するので戸惑った。

   

   

     ☆     ☆     ☆

続いて、点100個(第2行~第101行)のデータをまとめて、円周率πの近似値を計算する。

  

230113g

  

分かりやすさのために、Eの列は空けて、F、G、Hの列を利用。それぞれ、点の総数、円内の点の数、πの近似値と入力。

  

230113h

    

「点の総数」の下、F2のセルには、100 と入力。「円内の点の数」の下、G2のセルには、 =SUM(D2:D101) と入力。D2のセルからD101のセルまでにある、全ての 1 の和を求めることで、個数を求められる。

   

そして、「πの近似値」の下、H2のセルには、 =4*(G2/F2) という式を入力。要するに、4×(G2/F2)、つまり、4×(円内の点の数)/(点の総数)。

  

230113i

  

私が実際に試すと、最初のπの近似値は2.92と出た。3.141592・・と比べると、ちょっと小さい。2回目は確か、3.2くらいだった。これを何回も繰り返すのと、個数を1000個、10000個と増やすのと、どちらが正確な近似値になるのかは今のところ不明。いずれにせよ、確率統計的な話であって、厳密なπの計算ではない。

   

あと、元のファイルには、f9キーを押せば繰り返せると書かれてたが、私の場合には出来なかった。その代わり、何か適当なセルに入力してエンターしたり、削除したりすると、勝手に全ての数字が変化した。

   

   

     ☆     ☆     ☆

なお、円周率の計算は上ですべて完了してるが、聞き手や読み手へのプレゼンテーション的には、シミュレーションのグラフがあった方が分かりやすい。

     

xとyのデータをグラフ(散布図)にする一方、4分円のグラフは別に書いて、どちらかをコピーしてもう一方にペーストすると、下のようになった(私が作った図)。

  

230113j

    

円周の式は、y=√1-x²。xの値は、0から1まで、0.01刻みくらいに細かく取る。グラフの書き方やオートフィル(自動入力)の設定などは、元のファイルや別の情報を参照した。ここではもう、省略しよう。

    

230113k

   

新しい話に対応するのは疲れるが、面白いし、達成感もある。今日のところはこの辺で。。☆彡

   

      (計 2865字)

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デジタル画像の可逆圧縮、「ランレングス(連長)圧縮」の簡単な具体例と説明、圧縮率の計算~高校『情報Ⅰ』

2022年度から全面的にスタートした高校の新必修科目、『情報Ⅰ』。先日アップした、音声のデジタル化の記事に続いて、今日は画像の可逆圧縮について書いてみよう。

  

綺麗なカラー画像(24ビット、約1678万色など)というものは、そのままデジタル表現するとデータ量が多くなってしまう。だから普通は、「圧縮」することになる。

  

ネット上で綺麗な写真などによく使われてるのが、JPEG圧縮。かなりデータ量を減らせるし、圧縮率90%くらいなら見た目も元の画像データとほとんど変わらない。しかし、JPEG圧縮画像から元の画像に戻すことはできない。非可逆圧縮(不可逆圧縮)だから。

   

  

     ☆     ☆     ☆

それに対して、元に戻せる可逆圧縮もあって、その1つがランレングス圧縮。これは、同じ色が連続してる時に、その色と連続の長さとで表す方法。「ランレングス」を直訳すると、「連続の長さ」になるから、例えば日本語では「連長圧縮」とも呼ばれてる。

    

最大手の東京書籍の教科書を見ると、わりと大きめ(16ピクセル×16ピクセル)のリンゴの画像でかなり短く説明してたが、データ量の変化まで完全に理解・計算できる高校生は少ないと思う。

    

見方を変えると、そこまで新カリキュラムは要求してないのかも知れない。だから、短い説明に留めてるとか。ただ、大人の私自身は面白かったので、もっと簡単な例でやや詳しく解説してみよう。

  

個人的には、ランレングス圧縮の画像を人間が手作業で作るのは大変だということが実感できただけでも意味はある。むしろ、元のオリジナル画像の方が、遥かに簡単に作れたのだ。あと、「ロジック」(論理)と呼ばれてるお絵描きパズルと似てることに気付いた。試しに後で、パズルの方もやってみるかも知れない。

    

   

      ☆     ☆     ☆

まず、極端に簡単な例から始めよう。

   

221213a

  

上図は、横1列、6マスの画像で、後で見るリンゴの画像の下の段の左側だけ取り出したもの。マス目は、ピクセル(画素)と呼ばれる。左の2ピクセルが白、その右の4ピクセルが赤になってるから、ランレングス圧縮では、白2赤4のように表現する。図にすると、次の通り。黒い斜線部は、何も記録されてない部分で、教科書では「データ消滅分」と書かれてた。

   

221213b2

   

では、データ量はどう変化したのか、計算してみよう。色は、後でリンゴ全体を見る時に4色使うので、1ピクセルあたり2ビット(2×2)の情報量と考える。例えば、白は00、赤は01、グレーは10、黄色は11。2ケタの2進数で表せる。

    

元の画像は6ピクセルだから、(元のデータ量)=2×6=12ビット。

  

一方、圧縮後は、色が2ビットで同じ。連続の数は、最大で6ピクセル(1~6)だから、それぞれ3ビット(2×2×2)。上の例だと、2ピクセルは、010。4ピクセルは、100。3ケタの2進数で表せる。

  

だから、(圧縮後のデータ量)=(2+3)+(2+3)=(2+3)×2=10ビット。

∴(圧縮率)=10/12≒83%。

   

あまり圧縮されてないが、それほど色が連続してないし、可逆圧縮だから仕方ない。

   

ちなみに、数学的にはまぎらわしい言い方だが、「圧縮率の%の数字が大きい」ことを、「圧縮率が低い」と言うらしい。つまり、あまり圧縮されてないという意味。逆に、「圧縮率の%の数字が小さい」ことを、「圧縮率が高い」と言う。かなり圧縮されてるという意味。

   

だから教科書にも、「一般に可逆圧縮より非可逆圧縮のほうが圧縮率が高い」と書いてた。私は一読して間違ってると思ってしまったが、「高い」=「小さい」と読みかえるのなら正しい。例えば、ランレングス圧縮よりJPEG圧縮のほうが圧縮率が高い。

   

   

     ☆     ☆     ☆

続いて、64ピクセル(8×8)で描いたリンゴのデジタル画像。ちなみに、グレーはヘタの部分、黄色は光沢がある場所を表してる。

   

221213c

   

上図をランレングス圧縮すると、下図のように表せる。色と数の組合せは全部で28セットになる。横のピクセル数は10まで増えてしまうが、問題ないはず。教科書の図では増えてないが、それは同じ色の連続数が多い図にしてあるから。

            

221213d

   

では、データ量の計算。(元のデータ量)=2×64=128ビット。

   

(圧縮後のデータ量)=(2+3)×28=140ビット。

  

色の連続が少ないので、圧縮後の方がデータ量が増えてしまってる。

 (圧縮率)=140/128≒109パーセント

  

理論的には最初から予想できてたが、すぐに実例と出会うとは思わなかった。試しにGoogleで、「ランレングス圧縮 データ 増える」を検索してみると、その欠点を指摘する記事が色々とヒットした。

  

日本語ウィキペディアの「連長圧縮」の項目にも、欠点が指摘されて、その解決方法の説明も書かれてた(PackBits法など)。ここでは扱わない。

   

   

      ☆     ☆     ☆

最後に、意外と圧縮される例も示しとこう。4色で16ピクセル(4×4)の格子状の画像。

   

221213e2

  

ランレングス圧縮では、下の図のように表せる。

  

221213f2

   

これなら、かなり圧縮されてるように見える。圧縮後の計算では、横が4ピクセルだから、連続の数が3ビットではなく2ビットになることに注意。1ピクセルなら00、2ピクセルなら01、3ピクセルなら10、4ピクセルなら11と表せる。結局、色で2ビット、連続の数でも2ビット使う。色と数の組合せ(2+2ビット)が、計4セット。

      

(元のデータ量)=2×16=32ビット

(圧縮後のデータ量)=(2+2)×4=16ビット

(圧縮率)=16/32=50%

    

   

     ☆     ☆     ☆

以上から、単純なランレングス圧縮は、色の連続が多い単純な画像の時だけ上手く行くことが分かる。

  

あらためて、教科書の図が大きめに作られてた理由が理解できた。要するに、色の連続を増やして、本当に圧縮されるように配慮した図を掲載してるのだ。確かに、1つだけ例を挙げるのなら、成功例を挙げる方が教育的だろう。一般的な高校生にとっては。

   

それでは今日はこの辺で。。☆彡

    

       (計 2442字)

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アナログの音のデジタル化(標本化=サンプリング、量子化、符号化)~高校『情報Ⅰ』(新必修科目)

前から気になってたが、高校の新しい必修科目『情報Ⅰ』の授業内容が分かって来たので、とりあえず簡単な記事を1本書いとこう。これを機に、記事のカテゴリーに「情報」を新設したので、今後は関連記事が増える予定。

  

ちなみに先日、共通テストの試作問題の記事ならアップしておいた。参考までに。

  

 データの正誤のパリティチェックと16進法、論理回路と真理値表

  ~2025年(令和7年度)共通テスト試作問題・情報Ⅰ

   

  

     ☆     ☆     ☆

さて、文科省の新学習指導要領に基づく情報Ⅰのカリキュラムは、一言でまとめるなら、広く浅い内容になってる。

  

ただ、浅いといっても新しい科目なので、生徒はもちろん、大人の多くもよく知らないと思われる話が多数入ってる。現役の高校1年生がどう感じるのかは分からないが、半ば理数系の大人の私にとっては、全体的にとても興味深い内容だ。

   

例えば、文字情報や画像の扱いについては、今までも何本か記事を書いてるし、ある程度の知識やイメージは持ってる。しかし、音声の具体的な処理方法についてはほとんど理解してなかった。アナログの音をデジタル化するとか、0、1の2つの数字で表すといった話なら何となく分かるが、理論(の初歩)は最近はじめて知ったこと。

    

自分の復習も兼ねて、自作の図と共にまとめ直してみよう。参考にしたのは、最大手・東京書籍の教科書『情報Ⅰ』。2章・情報デザイン、17節・音のデジタル表現。数学で昔からある2進法の話と、文字コードの話の次に置かれてる。

    

   

     ☆     ☆     ☆

221210a

  

今、上のようなアナログ波形の音があったとしよう。横軸は時間(右向きが正)。縦軸は音の大きさでもいいはずだが、ここではカリキュラムに従って、電圧としとこう。普通の空気振動としての音を、マイクで機械に入力して、電気信号の波に変えた所から考える。

   

221210b

   

適度な時間間隔で、飛び飛びの電圧の値を獲得する(赤い縦線の長さ)。この作業が「標本化」(サンプリング)。時間間隔が標本化周期で、上図では1マス分の横の長さで表されてる。

    

221210c

   

標本の電圧(赤い縦線の長さ)に最も近い整数値(ここでは0以上7以下)を求める。これを「量子化」と呼ぶ。例えば、3.7なら4にして、7.2なら7にする。

  

上図では左から、1 4 5 7 5 2 2 5 4。これらは3ケタ(=3ビット)の2進数に直せるので、「量子化ビット数」は3

   

ちなみに、たまたま2.5とかの中途半端な値になった時は、2とするか3とするか、あらかじめ決めておけばよい。ただ、完全に真ん中の数になることは確率的にほとんど無いはず。

       

最後に、それらの数字を3ビット(=3ケタ)の2進数で表す。これが「符号化」で、結局こうなる。

 001 100 101 111 101 010 010 101 100

   

   

     ☆     ☆     ☆

続いて、計算問題を解いてみよう。音楽CDの1分(=60秒)あたりのデータ量を求めてみる。

  

1秒間に44100回のサンプリングで、それぞれ16ビットの数値で表す。さらに、左右2つのチャンネルで録音すると考えて、

       

(1分あたりのデータ量)

=16×2×44100×60 bit(ビット) 

=84672000 bit

=10584000 B(バイト)

≒ 10000 KB(キロバイト)

≒ 10 MB(メガバイト)

     

ちなみに、性格には1KB=1024B、1MB=1024KBだが、1024だと単位変換の計算が面倒だから、1000で済ませることは珍しくない。テストでは、1024で割り切れる値を出題するか、近似値計算にするか、変換不要にするか、どれかだろう。

     

とにかく、50分あたりだと約500MBだから、確かにCD1枚分の容量に近くなる。なるほどと納得。といっても、実際にはまだここからデータを圧縮するのかも知れない。

   

   

     ☆     ☆     ☆

最後に、サンプリングの周期について。つまり、どのくらいの時間間隔で電圧を獲得するか。

   

221210d

   

上図の青丸のように、音の波と同じ周期(横2マス分の時間)で電圧を取ると、青丸が横に並ぶだけで、上下の波にならない。ちなみに曲線は、英語版ウィキペディアのsin(サイン)曲線。すなわち、高校数学や物理の正弦波。

     

221210e

  

そこで、上図のように、元の音の波の半分の周期(横1マス分の時間)で電圧を取ると、青丸だけで上下の動きを再現できる。ただし、最善のタイミングで取る必要がある。

   

221210f

   

慣れてないと分かりにくい話なので、上図では周期を矢印で示した。赤い矢印の長さが、元の周期。青い矢印の長さが、サンプリングの周期。

  

   

     ☆     ☆     ☆

元の波の周期は一定とは限らないので、元の最小の周期の半分以下でサンプリングする必要がある。さらに、最善のタイミングで取るのはほとんど不可能だから、半分「未満」にすべきはず。要するに、なるべく細かく電圧をサンプリングするということ。

   

アナログ信号をデジタル信号へと変換する時、元の最小周期の半分未満の周期でサンプリングする必要がある。

  

ところで、周波数は周期の逆数。つまり、「周波数=1/周期」だから、周期が半分未満なら、周波数は2倍超。

  

というわけで、「標本化定理」(サンプリング定理)が導かれる。

  

アナログ信号をデジタル信号へと変換する時、元の最小周期の半分未満の周期でサンプリングする必要がある」。

  

大まかに言えば、なるべくきめ細かくサンプリングしないと元の音が再現できないということ。これだけで既にかなりの時間を取られてしまったので、今日のところはこの辺で。。☆彡

    

      (計 2225字)

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サッカーW杯「三笘の1ミリ」ゴール、VAR動画(毎秒50コマ)や写真では、ボールのミリ単位の判定は数学的に不可能では?

誤解を避けるため、最初に書いとこう。私は日本で生まれ育った日本人で、日本代表の決勝トーナメント進出を否定したいわけではないし、スペインやドイツを擁護したいわけではない。そもそも、今さら決定が変わるはずもない。

      

ただ、半ば理数系のマニアック・ブロガーとして、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)システムの技術的な欠点らしきものに昨日ようやく気付いたから、記事にしてみるだけだ。簡単に結論だけまとめると、

    

 決定的場面でサッカーボールを撮影・判定するには、ビデオカメラの性能が低過ぎるのでは?

    

という主張だ。撮影技術の素人による、素朴な疑問と言ってもいい。これは日本vsスペインとか、カタールW杯だけでなく、サッカーで使われるVAR全体と関わる話だ。この3日間ほど、ネットで大量の関連記事を読んだが、どこにもそうした主張は見当たらなかった。

  

ちなみに、静止画(普通の写真)でボールが僅かに線に触れてるものが多数、出回ってるが、ラインを出たかどうかの判定にはほとんど意味がないその写真を撮った瞬間のことしか分からないから。その撮影の前後でラインから出てるかも知れないのだ。

  

仮に、写したのが蹴った瞬間だとしても、直ちにボールの動きが反転するとは限らない。ボールは凹むし、キックは下から救い上げる形だから、ボールが足に乗っかる動きもあるはず。もし分解(連続)写真なら、以下に書く動画の話と同様になる。  

   

      

     ☆     ☆     ☆

さて、私は金曜(日本時間12月2日)の朝、フジテレビのライブ中継を見た直後、ゴールラインから出たかどうかはボール全体で判断するらしいことを初めて知った。朝日新聞その他、どのメディアも同じ説明だから、その点はとりあえず問わないことにしよう。英語の公式ルールまでは調べてないが、FIFA(国際サッカー連盟)の主張でもそれは重視されてない。

   

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その時は納得したのだが、昨日(12月4日)の朝、FIFA(国際サッカー連盟)のtwitterの説明動画を見て、動画の粗さが気になったのだ。世界的な騒動を納得させたいのなら、可能な限り滑らかでキレイな動画を使うはずだが、コマ送りのようなスロー映像が中心になってた。

     

このコマとコマの間(100分の1秒レベルの時間)に、ボールがゴールラインを超えてるかも知れない。初めて気づいたから、さっそくボールの速度とカメラの性能を調べて、計算してみた。

    

   

      ☆     ☆     ☆

まず、日本vsスペイン戦の後半、堂安がゴールエリアの少し外側から出した斜めのパス(センタリング)における、サッカーボールの速度。ここでは、ゴールラインと垂直な方向・距離だけ考えればよい。

       

今、録画を見直すと、2秒で7mほど進んでる。繰り返すが、これはゴールラインと垂直な方向のスピードであって、単なる移動速度ならその3倍か4倍くらいだろう。

     

単純に割り算すると、秒速3.5m。ただ、ボールの速度は徐々に落ちるから、ゴールライン辺りでは秒速1mだったと仮定する。三笘の足がギリギリ追いついたのだから、実際は秒速0.5mくらいまで落ちてたかも知れないが、以下の議論にとってあまり関係ない。

   

   

      ☆     ☆     ☆

次に、ビデオカメラが撮影する、1秒あたりのフレーム数(fps)。つまり、1秒、何コマなのか。

   

普通は昔から数十fpsくらいで、テレビや映画も同様。高性能なら数百fpsらしい。私が10月に購入した新型iPad Pro12.9インチの場合、最高で60fpsになってる(いわゆる解像度は4K画像)。

    

VARのカメラなら当然、数百fpsくらいの高性能だろうと思ったら、1秒50コマと書いてたのだ。日経新聞HPの記事、「W杯で活躍 ソニーの『目』」。副題に「ミリ差逃さず」と書き添えてるが、それは写したコマの中でのことだろう。実際、コマとコマの間の動きの計算は、その記事に書かれてない。

    

1秒に50コマで、その間に(ラインに垂直に)ボールが1m=100cm進むのなら、隣り合うコマの間に2cm動くことになる。単純計算だと、20mmの誤差。ただし、すべてのコマでラインから出てないのなら、一度出た後にキックで逆戻りしたと考えると、10mmくらいの誤差が考えられる。

   

ちなみに、三笘が切り返しでキックした直後の映像を見ると、ラインの内側に向かう垂直のスピードはかなり遅いから、10mmというよりは15mmくらいの誤差だろう。10mmでも15mmでも、かなりの誤差である点は変わらない。

    

   

      ☆     ☆     ☆

ネット検索すると、結果の最上段に、人間の目も30fpsくらいで見てると書かれてる(キャノン)。ただ、特に遠くの風景に対する「解像度」(視覚風景の細かさ)は低いだろうから、人間(主審、副審など)の目よりはVARの方がマシという見方なら可能だろう。

      

ただ、今現在ある映像や写真がほとんど証拠にならないのでは?、という疑問は残るのだ。ボールに内蔵されたチップ(センサー)を考慮したとしても同様。そもそも、チップの磁場がどうとかいう話は、まったく話題になってない。もっぱら、映像と写真が議論されてる。

      

なお、同じ論法というか、もっと根本的な問題として、FIFAその他が作ったCGアニメは「証拠」にはならない。というのも、元の事実や映像と、そのCGとの関係が分からないから。単に、見かけ上、視聴者の多くを分かりやすく頷かせるだけのことなのだ。この点は、FIFAのツイッターCGに対しても、直ちに海外で指摘されたようで、もっともな批判だろう。作り物のCGと元の試合は別物だ。

      

最後に、複数のビデオカメラのコマの写し方をズラせば、全体として数百fpsの映像を合成することは一応、可能。しかし、そんな細かい高度な話は見聞きしてないい。

   

とはいえ、私も専門の技術者ではない素人だから、とりあえずは問いかけてるだけなのだ。

 VARのビデオカメラの性能は低過ぎて、ボールのミリ単位の判定はできないのでは?

・・と。それでは今日はこの辺で。。☆彡

    

       (計 2471字)

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パズル「絵むすび」25、解き方、考え方(難易度4、ニコリ作、朝日be、22年11月26日)

線で、同じ絵を結ぶだけ。子どもから大人まで、楽しみながら頭のトレーニングができるパズル「絵むすび」。「おむすび」に似せた可愛い言葉なので、「絵結び」ではなく「絵むすび」です。

     

このブログではこれまで、24本の記事を書きました(本当は他にも少しあります)。どれも朝日新聞に出てた問題で、 今回が25本目の記事です。

  

   

     ☆     ☆     ☆

5本は小学生向けです。新しい順に、絵むすびの解き方16(20年7月4日)。解き方15(20年3月21日)。解き方13(18年5月19日)。解き方12(17年5月2日)。解き方11(16年5月21日)

     

最初からの10本と、7回前の1本は、大人向けです。第1回2回3回4回5回6回7回8回9回10回14回(19年4月21日)

   

そして、第17回(20年12月19日)、18回(21年4月24日)、19回(21年11月6日)、20回(22年1月22日)、21回(22年3月19日)、22回(22年5月21日)、23回(22年7月16日)、24回(22年10月1日)は、大人でも子どもでも読みやすいように書いてます。今回も、そんな書き方です。

     

17回と18回は、内容的にはそれほどカンタンではありませんでした。手で線を引かずに、頭の中だけで絵むすびを解く方法の話なので。私はいつも、絵むすびと「推理」は何も書かずに解いて、脳トレしてます。詰め将棋みたいな感じ。もちろん、頭の中のイメージはボヤけてるので、ちょっとモヤモヤしますけどね♪

         

それではこれから、25本目の記事を書くことにします。考え方、コツ、攻略(こうりゃく)法みたいなもののまとめ。今回は難易度(なんいど)☆☆☆☆(星4つ)となってて、かなりのアクセスが入ってます。

   

    

     ☆     ☆     ☆

今は、新聞に載った当日(2022年11月26日)の21時近く。もう、新聞の販売のジャマにはならないでしょう。

   

ただし、ウチでは、なるべくネタバレを避けるため、ゆっくり少しずつ解説してます。特に最後の答は、新聞で発表されるまで書きません。元の問題の図も、かなり小さくして1回、引用するだけ。後は、自分で図を作ってます。著作権への配慮、気づかいです。

   

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今回の絵は、すべて「お」で始まる名前のイラストです。おにぎり、落ち葉、斧(おの)、鬼(おに)、オタマジャクシ、オクラ。

  

この記事の絵では、それぞれ、おに、落ちオタオクと書きます。

   

       

     ☆     ☆     ☆

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まず、大きく離(はな)れた絵を2組、大まかにむすびましょう。特に、角(かど、すみ)や端(はし)にあるものがわかりやすいですね。

   

今回なら、おにぎりとオクラを見るか、それとも、おにぎりと落ち葉を見るか。どちらにせよ、おにぎりの2つの絵は、片方が角にあって、もう1つは大きく斜(なな)めに離(はな)れてるので、ポイントになります。

   

ここでは、おにぎりとオクラに注目(ちゅうもく)してみます。緑のオクラを結ぶ線は、おにぎり2つの間を通るでしょうか? それとも、下側を通るでしょうか?

       

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     ☆     ☆     ☆

おにぎり2コの間を通るか、下を通るか、2通りしかありません。上図の緑の点線、2本です。細(こま)かい通り方は、まだ気にせず、ザックリ考えます。

    

どちらか片方は、わりと簡単(かんたん)に、ダメだと分かります。すると、残ったもう片方の点線が、オクラの線の正しい引き方になります。そうすると、斧(おの)の線もほぼ分かるのです。これもヒントです。

         

それではいつものように、とりあえずここで中断(ちゅうだん)しましょう。次の更新(こうしん)、アップデートは、明日(日曜)の午後にします。ではまた。。

   

      

     ☆     ☆     ☆

はい。日曜の午後5時になったので、最初(さいしょ)の更新です。オクラの線から斧(おの)の線が分かるということは、オクラの線は下側の斧の辺(あた)りを通るということでしょう。つまり、オクラの線を上側に引いて、おにぎり2つの間を通すと、ダメなのです。

    

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例えば、オクラの線を上図のように引くと、オタマジャクシや斧がそれぞれ1コだけ、緑の点線の下側に閉(と)じこめられてしまって、線を引けなくなってしまいます。

  

右下で斧の左を通しても、オタマジャクシが引けません。緑の点線をもう少し右上まで広げて、右上の斧を囲(かこ)い込んでも、今度は落ち葉の線が引けなくなります。

  

だから、オクラの線は下側を通るはず。ただし、下のように曲がった線は正解になりません。無意味に左下のマス目を埋(う)めてるからです。

    

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というわけで、オクラの線と斧の線が下図のように決まります。

    

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この後、斧の線はどう引けばいいでしょうか? 次の更新明日(月曜)の夜にします。ではまた。

    

       

     ☆     ☆     ☆

はい。月曜の夜になりました。問題が新聞に出るのは土曜の朝だから、もう2日半も経(た)ってます。普通、アクセスは大幅(おおはば)に減るのですが、今回は珍(めずら)しく、まだかなりアクセスが入ってます。

     

ウチの記事をアップしたのは、普段より早めだったので、それだけ苦戦(くせん)してる人が多いのでしょう。もう少しだけ書いて、残りは土曜日にします。

   

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斧(おの)の線をどう引くか、という話でした。つまり、左下から右上の斧まで、線をどう引くか。この場合(ばあい)、それと大きく交差(こうさ)、クロスする落ち葉の線をイメージすると分かりやすいでしょう。

      

上図のように、斧の線を落ち葉2つの間に通すと、おにぎりの線が右上の端あたりを通り抜(ぬ)けるはずだから、落ち葉の線は引けなくなってまいます。逆(ぎゃく)に言うと、落ち葉の線を先に引くなら、おにぎりの線が引けなくなってしまうのです。

       

ということは、斧の線は落ち葉2つの間を通らないということ。これでもう、大まかな引き方は分かるはず。するといよいよ、おにぎりの線もほぼ分かるでしょう。ただし、落ち葉の線のジャマをしないように。

    

あとはもう、細(こま)かい線の引き方を工夫(くふう)するだけ。最後の更新は、土曜の正解発表の後にします。ではまた。

    

     

       ☆     ☆     ☆

はい。次の土曜になりました。朝日新聞で正解が発表されたので、最後まで書きます。

  

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斧(おの)の線は、落ち葉のジャマをしないように、左上の角を大回りするしかありません。すると、落ち葉の線は、斧やおにぎりの線をジャマしないよう、左下を回って下側でつなぐことになります。

  

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左下のおにぎりからの線は、鬼2つの間を通ってジャマしないよう、上側にのびるはず。すると鬼の線は、短く縦(タテ)にむすぶことになります。もう、あとはすぐ分かるでしょう。

  

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はい。完成しました! たまたま今日、ネットで、子どもが書いた消しゴムのおはなしが話題になってます。消しゴムは間違(まちが)った言葉だけ消すから、間違った言葉だけ覚えてしまうという面白い発想。そのおはなし自体も、わざと間違いだらけの文字で書かれてます。上手(うま)いアイデアですね☆

    

ただ、人間が絵むすびを解く時には、できれば頭の中だけでイメージする方が速くてキレイです。消しゴムも楽(ラク)だから喜(よろこ)んでくれるでしょう♪ ではまた。。☆彡

     

      (計 1939字)

  (追記974字 ; 合計2913字)

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