パズル「絵むすび」34、解き方とコツ、考え方(難易度4、ニコリ作、朝日新聞be、2025年5月24日)

線で、同じ絵を結ぶだけ。子どもから大人まで、楽しみながら、頭のトレーニングができるパズル「絵むすび」「おむすび」に似せたカワイイ言葉なので、「絵結び」や「絵つなぎ」ではなく、「絵むすび」です。

         

このブログではこれまで、33本の記事を書きました(ホントは他にも少しあります)。どれも朝日新聞に出てた問題で、 今回が34本目の記事です。

  

   

     ☆     ☆     ☆

6本は小学生向けです。新しい順に、絵むすびの解き方29(2023年8月26日)。解(と)き方16(20年7月4日)。解き方15(20年3月21日)。解き方13(18年5月19日)。解き方12(17年5月2日)。解き方11(16年5月21日)

    

最初からの10本と、17回前の1本は、大人向けです。第14回(19年4月21日)10回9回8回7回6回5回4回3回2回第1回(2012年10月13日)

   

そして第33回(25年1月26日)、第32回(24年11月9日)、31回(24年9月14日)、30回(23年10月21日)、 28回(23年6月10日)、27回(23年4月9日)、26回(23年2月11日)、25回(22年11月26日)、24回(22年10月1日)、23回(22年7月16日)、22回(22年5月21日)、 21回(22年3月19日)、20回(22年1月22日)、19回(21年11月6日)、18回(21年4月24日)、17回(20年12月19日)は、大人でも子どもでも読みやすいように書いてます。

  

今回も、大人でも子供でも読みやすいように書いてます。

   

17回と18回の内容は、それほどカンタンではありませんでした。手で線を引かずに、頭の中だけで絵むすびを解く方法の話なので。私はいつも、絵むすびは、何も書かずに解いて脳トレしてます。もちろん、頭の中のイメージはボヤけるので、ちょっとモヤモヤします♪

    

   

     ☆   ☆   ☆

それではこれから、34本目の記事を書くことにします。考え方、コツ、攻略法みたいなもののまとめ。今回は難易度☆☆☆☆(星4つ)で、少し難しい問題ということになってますが、私は難易度3~3.5くらいの問題だと思います。線の曲がり方がそれほどクネクネしてないからです(これもヒント♪)。

    

朝から入ってるアクセスの数もそれほど多くはないので、自分ですぐ解けた人が多いのだろうと思います。何となく最近、問題が簡単になってるというか、問題そのもののレベルよりも難易度を高めに書いてるような気がします。

   

今はもう、新聞に載った日(2025年5月25日)の翌日の1時(深夜)なので、もう販売のジャマにはならないでしょう。

   

250525e

   

でも、このサイトでは、なるべくネタバレを避けるため、ゆっくり少しずつ解説してます。特に最後の正答は、新聞で発表されるまで書きません。問題の図も、元のものは見えないくらい縮小して引用するだけで、後は自分で作ってます。著作権への配慮、気づかいです。

   

今回の絵は、すべて「ぐ」で始まる名前のイラストですが、かなり分かりにくいですね。絵むすびの問題よりも難しいかも(笑)。グミ、グラス、グローブ、グリーンピース、グッピー、ぐう。私はグミとグリーピースがなかなか分からなくて、さくらんぼとサヤエンドウだと思ってました (^^ゞ

    

この記事の手描きの絵では、6つのイラストはそれぞれ、グミグラグロ、グリグッピ、ぐう、と色分けして書きます。モニターによっては、薄い色がちょっと見づらいかも知れません。

      

250525a

   

   

    ☆   ☆   ☆

まず、大きく離れた絵を2組、大まかにむすびましょう。特に、角(かど)や端にあるものがわかりやすいですね。しかも、線を普通にむすぶとクロス(交差)するような2組。

   

今回の問題では、まず、グラスとグローブに注目してみましょう。

    

250525b

    

もし、右上の角からのびるグラスの線が、右下の上を大回りすると、グローブを結ぶ線がかならず、グミの線のジャマをしてしまいます。

   

だから、グラスの線は、右下の角は通りません。

    

   

     ☆   ☆   ☆

では、グラスの線が、右下のグローブの少し上を通るとすると、どうでしょうか? 下図のような場合です。 

    

250525c

   

この場合、グローブの線は左下の上を大回りすることになります。すると、グッピーの線が引けなくなってしまいます。

  

だから、グラスの線は、下図のような感じになってるはずです。つまり、グローブの2つの絵の間を通るけど、グッピーの線のジャマをしないように引くのです。あまり左側を通ると、グミの線のジャマになるので、左右方向の真ん中あたりを通すのです。

        

250525d

   

いつものように、まずここで記事を止めておきます。次の更新、アップデートは、今日(日曜)の夜、22時くらいの予定です。ではまた。。

    

        

     ☆   ☆   ☆

はい。22時になったので、少し先に進みます。

    

250525f

    

グラスの線が、グリーンピースの2つの絵の間を通ると、グローブの線かグリーンピースの線が結べなくなってしまいます。というのも、左下の角を通るしかないのですが、そこは1本の線しか通れないからです。

   

だから、グラスの線は、グリーンピースの絵の右側を通るはず。すると、グッピーの線は右下を大回りして、上図のような感じになります。

   

    

    ☆   ☆   ☆

ここまで来るともう、後はカンタンだし、アクセス数も少なくなってるので、次の更新はもう正解発表の後にしましょう。

  

なお、今週も少なめ、計12500字で終了。ではまた来週。。☆彡

    

    

    ☆   ☆   ☆

はい。正解が発表されたので、最後まで書きます。

   

250601x

   

グローブの線は、上図のように、左下を大きく回ることになります。

    

250601y

   

すると、上図のように、グミの線は少し右側を回って結ばれるはず。他の線をジャマしないためです。

   

250601z

   

後はもうカンタン♪ 完成しました。☆印のマス目を通るのはグミの線だから、正解は4番です。ではまた。。☆彡

        

    (計 2229字)

   (追記154字 ; 合計2383字)

| | | コメント (0)

小学生の習い事と受験勉強でしぶとく人気の算盤(そろばん)、令和ではタブレットと可愛いアプリで

(25日)WALK 5km,55分,7300歩

   

今日はネタが無い (^^ゞ って言うか、あるんだけど、仕事関連で書けない事とか、細かすぎて伝わらない事ばっかだから、無理やり探し出して来た。3ヶ月前の新聞記事♪ アクセスは稼げないけど、私自身が個人的に興味あること。そろばん♪

    

そろばんの話は今まで何度か書いてる。小学校の卒業後は、ほぼほぼゼロになってしまったけど、小学生の時は得意だったし、今でも暗算の能力だけなら、2割くらい(?)残ってる。算数・数学が得意なのは、算盤と関係あるのも間違いない。かなりの計算は、暗算ですぐ解けるから。パズルを頭の中だけで解けるのも、そろばんの暗算で脳内イメージ力を鍛えたおかげ。

     

そして何より、先生が若くて美人だったのだ ♡ 近所のキレイなお姉さん。私が小学校5年の時に(?)結婚して、そろばん塾をやめてしまったから、私は冴えないおじさん(失礼♪)の塾に移籍。一気にやる気が失せた(笑)

  

あの素敵なお姉さんのままだったら、中学に入っても続けてたかも。そして、やがて・・・とか、色々と妄想してしまう♪ 「テン君・・」(笑)。アブナイ人か!

    

    

     ☆   ☆   ☆

で、私の思い入れが強いから、朝日新聞・朝刊(2025年1月25日)の記事もよく覚えてた。朝日新聞デジタルにも掲載。

   

250426a

   

まなVIVA  そろばん 令和の受験でも注目」、「小学生 文化系習い事4位

   

この文化系で4位というデータにまず驚いたのだ。私の今の感覚だと、文化系で10位とか。試しに、元のベネッセと東京大のデータ記事を見ると、確かに2015年~2023年の調査で4位になってた。

   

250426b

   

徐々に減ってるけど、2023年でまだ6.9%だから、クラス30人中の2人とか。そんなに、そろばん塾が生き残ってるの?・・と思ったら、こちらもしぶとく残ってるらしい。

  

1986年には13000教室だったのが、2021年には5200件。塾は6割減ってるけど、4割も生き残ってるのは凄いと思う。スマホ、タブレット、PC・・、コンピューター全盛で、AIが急発達してる時代に、昭和以前の人力計算機の算盤とは。。

    

 

     ☆   ☆   ☆

他の注目のポイントは、そろばんアプリ。単なる電卓アプリなら色んな端末にもともと入ってるし(ほとんど使わない)、ネット上でオンラインで使うフラッシュ暗算のWebアプリなら、かなり前に記事に書いた。

   

でも、そろばんアプリはインストールしてなかったから、早速App Storeで検索して、一番人気のアプリを導入。ただ、一番人気を選んだのは失敗だった。要するに、一番簡単ということだから (^^ゞ

   

250426c

   

そろばん入門 -足し算引き算-。年齢、4歳以上♪ 本当にゼロからスタート出来る、いいアプリだと思う。使い方の説明がわかりやすく書かれてるし、ウェブ上の説明も別にある。ただ、私は一応、全珠連(全国珠算教育連盟)の有段者だから、小学校で辞めたとはいえ、さすがに簡単すぎた。

   

同じ作者(Hirokazu Komatsu 氏)でも、もっとハイレベルのアプリを選べば良かったのだ。設定で、玉の色を変えれるアプリもあるらしい。しかも、色は自分の好みで微調整して作成できる。今夜はもう寝るから、後で本当に試してみるつもり。

       

250426d

   

   

       ☆   ☆   ☆ 

で、私がとりあえずどこまで進んだかと言うと、Lesson5の最初まで。繰り上がり、繰り下がりのある計算。

    

ここまで150問くらい、全て正解だけど、1つでも間違えるとかなり逆戻りしてしまうから、ちょっと緊張してしまった (^^ゞ タブレット(iPad Pro)で画面上の玉を指で動かす時、ちょっと指が引っかかる感じもあるから、「回答する」ボタンを押す前に暗算で確認(笑)。そろばんと指使いの立場は?!

     

250426e

   

ちなみに、新聞記事に載ってたアプリは「そろタッチ」だけど、こちらは有料契約しないと使えないらしいから、インストールしてない。というか、そもそも教室向けらしい。

   

指で触ると玉の色が変わるのがポイントの1つか。女子の方が人気らしいから、可愛い色は大切。そろばんと言うより、イメージ暗算の練習なわけね。・・とか言いつつ、懐かしの鉛筆uniに目が留まってたりする(笑)。古っ! まだ健在なのか。三菱鉛筆は、三菱グループではないとの事♪ ヘェ~~~。。 公式Youtube動画より。

    

250426f

   

実は、ソロバンをやってるヒマがあったら、歌声アプリ(!)をマスターしたいんだけど、こちらはまだ使い方がほんのちょっと分かっただけ。でも、自分で短い譜面を作って、アプリの女の子に歌わせる所までは行ったから、ブレイクスルー!(遅っ・・)。

  

こうなると、近い将来、ボーカロイドの初音ミクにハマりそう。18年遅れか (^^ゞ 目指せ、米津玄師♪ 算盤の話から逸れまくってて、いいね♪

    

   

     ☆   ☆   ☆

なお、小市民アスリートの方は、昨日はウォーキング5kmのみ。走ろうと思えば走れたけど、あえて体力を翌日(今日、土曜日)に回した。これから月末まで、残り5日間で厳しいノルマをこなさないといけないから、大変なのだ。

     

連休は飛び石だし、そのおかげで昨日の金曜日はブログのアクセス数が激減したし(笑)。それでは、今日はこの辺で。。☆彡

   

     (計 2128字)

| | | コメント (0)

トランプ相互関税の税率の数式、経済的にも意味はあるけど数値1つ(分母の係数 φ)の代入ミス、英語原文と数学的解説

今は日本時間で2025年4月9日になったばかり。まもなく、米国の「相互関税」が実行に移される。関税率の高さに世界が動揺する中、その率を導く計算式が無意味というような批判が広がってる。

   

それに対して私は、計算式に一応の意味はあるし、それなりに筋が通ってると思ってたので、先ほどChatGPT4oと議論。その通りといった感じの結論になった。おまけに、その意味とか理由は、米通商代表部がそれなりの長さで説明してるのだ。

    

しかし、式に代入する数値が間違ってるという指摘は、昨日、日経新聞で読んで初めて知った。正しい数値を代入すると、多くの相互関税率が大幅に下がってしまうから、トランプ政権はミスとかエラーを認めないと思われる。そもそも、関税率を大幅に上げたいという結論が最初からあるわけで、式や理屈は後知恵とか補足に過ぎない。

    

さらにいうなら、どうせその関税率がそのまま長く続くわけではないと思われる。今後、米国と各国との交渉で、細かい修正や妥協が進むはず。

  

とはいえ、せっかく元の計算理論も批判も英文で理解したので、簡単にまとめて解説してみよう。

   

  

     ☆   ☆   ☆

ではまず、政権側の米通商代表部(USTR)の説明から。その名もずばり、「Reciprocal Tariff Calculations」(相互関税の計算)。

   

250409a

   

まず、(ほとんど)誰も指摘してない事から書いとこう。もともと、今までの経済理論がおかしいというのが前提に書かれてるのだ。いつまで経っても、米国の貿易赤字が消えない。だから、新しい実効的な考えや行動が必要だという流れ。

   

250409b

      

式の左辺 τ i が、ある国 i に対する上乗せの関税率。i とは日本とか中国とか。xi は、米国からある国 i への輸出額m i は、ある国 i からの輸入額。すると、式の分子の x i -m i は、多くの場合マイナスになって、貿易赤字額を示す

       

   

     ☆   ☆   ☆

では、上の分数の式をゆっくり導いてみよう。基本的に、そのマイナス分(貿易赤字額)を、i国に対する関税の収入増と合わせて、ゼロにしてしまおうと考えるのだ。赤字を関税でチャラにしたいと。

     

 x i -m i +(関税の収入増)=0

∴ x i -m i =-(関税の収入増)

      =-(関税率の増加×新たな輸入額)

  

∴ (関税率の増加)=(x i -m i)/(- 新たな輸入額)

          =(x i -m i)/(元の輸入額 m i ×マイナスの係数)

   

ここで、マイナスの係数(パラメーター)というのは、関税率を上げると、輸入額は減るだろうから。さらに、そのマイナスの係数は、2つの係数(プラスとマイナス)の掛け算に分解できる。

    

関税率を上げた時の輸入価格の上昇率(プラスの係数 φ)と、輸入価格の上昇率が上がった時の輸入額の上昇率(実際は下がるだろうからマイナスの係数 ε)

   

ちなみにその2つは、日経の記事の書き方だと、「関税を課した場合の輸入価格の変動を表す数字」と、「輸入価格に対する輸入需要の弾性値」。

     

∴ (関税率の増加)Δ τ i =(x i -m i)/ε φ mi

   

250409c

    

ちなみに、英文の ε の値4は間違いのはず。正しくは、-4。マイナスという前提で設定してるので。分子は、赤字だからマイナス。分母は、左端の ε だけがマイナス。左辺の関税率の増加は、もちろんプラス。

     

250409h

    

   

このように、数式の構成は別に意味が分からないわけではない。ただ、どうして関税だけで一気に貿易赤字を解消しようとするのかとか、為替の変動はどうなのかとか、様々な要素を無視してるのは事実。

   

まあでも、それは経済学でよくあることでもあるし、もっと広く、経験科学の本質的な欠点の1つでもある。色々と面倒な要素を抜きにする「仮定」のもとで考えないと、話が進まない。だから、経済、気象・天候、宇宙、心理とか、大きなもの、複雑なものを扱う時には、その仮定が崩れて、上手く行かないことも多い。

    

    

     ☆   ☆   ☆

一方、その式を仮に認めたとしても、数値の代入ミスが致命的な失敗だと指摘してるのが米国の研究所AEIの主張。

   

間違った数値を使ってるせいで、本来の関税率の4倍になってしまってるという指摘。「・・・It's Also Based on an Error」。その数式はまた、誤りを元にしている。

       

250409d

   

250409e

   

250409f

    

250409g

   

  

式の分母のパラメーター φ は、関税率を上げた時の「輸入価格」の上昇率だったはず。これは、実際には1に近い0.945らしい。

  

他の学術論文にそう書かれてるとのことだけど、有料の会員記事だから、私は確認してない。AIも直接的には読んでないけど、間接的に確認できるとか書いてた。

    

トランプ政権の計算では、その1に近い正しい値が、関税率を上げた時の「小売価格」の上昇率0.25とされてるから、右辺の分母が4分の1になって、左辺の関税率が4倍になってしまってる。正しくは、日本も含めて多くの国が、一律の低い税率10%になるらしい。

    

それらの数値の違いは、常識的に考えてもわりと納得しやすい。関税率が上がると、輸入価格もその分に近く上がる。しかし消費者相手の小売価格にはそのまま反映されずに、かなり少なめの価格上昇に抑えられる。消費者はシビアだし、小売同士の価格競争もあるから。

   

  

     ☆   ☆   ☆

というわけで、おそらく間違いだろうけど、トランプ政権が誤りを認めて撤回することはなさそう。これだけ世界を揺さぶった後で、今さら間違ってましたとは言えないし、そもそも計算とか根拠とかあまり関係ないのだ。

  

要するに、まず高い関税を示して、相手の国との交渉を有利に運ぼうとするディール(取引)の武器に過ぎないから。それでは今日はこの辺で。。☆彡

   

     (計 2197字)

| | | コメント (0)

高速で高度な推論を行う最新AI、ChatGPT o3-mini にパズル「絵むすび」(朝日be、ニコリ作)を解かせると、少し出来る程度

異常な物価高と円安が続く中、毎月20ドル(約3000円)のサブスク料金を払い続けてるから、一ヶ月に数回くらいはChatGPTと対話するのがノルマになってる♪

   

ChatGPT4の凄さが話題になった時にすぐ契約して、既に丸2年。最初はいろんな話をしてみたけど、AI(人工知能)としては不思議なことに、理数系の能力の不足が目立ってた。人文社会系の話題にはいくらでも高速で喋り続けるのに、簡単な計算をあっさり間違えてしまう。

    

この2年間で、理数系の能力もかなり上がったと言われてるけど、私は当初の失敗続きの印象が残ってて、試す気にならなかった。ようやく今日、図形的な論理パズル「絵むすび」で試してみたので、簡単に結果をまとめとこう。

   

先に一言で書くと、昔は100点満点で5点くらいしか取れなくて論外だったけど、今は30点~40点くらいか。

    

まだまだ不合格だけど、レベルアップはしてるし、一部の人間には既に勝ってると思う。最後まで解けない問題でも、それなりに鋭い説明を示して来たのだ。

    

    

     ☆   ☆   ☆

さて、有料契約のChatGPT Plusを使う時、デフォルト(初期設定)ではGPT-4oの画面になる。このモデルが、「ほとんどの質問に最適です」とされてるのだ。

    

最近は会話の文章も一段と人間的になってて、これであと擬人化されたCG映像のヴァージョンが出れば、本当に友達・恋人・先生みたいな感じになるはず。

  

それはともかく、まず、このモデル4oに絵むすびの例題を説明させてみた。朝日新聞・土曜朝刊の別刷beに掲載されてる、ニコリ作のもの。画像認識が苦手なAIにとって分かりやすくするために、余計なものを私が手作業で消してある。

   

250325a

  

同じ絵柄の2つをそれぞれ線で結んで、マス目の全体が埋まるようにする。各線は、交差したり分岐したりしてはいけないし、1つのマス目を通る線は1本だけ。

   

人間にとっては恐ろしく簡単な例題で、一目で分かる。しかし、AIモデルの4oは、いまだにこの4×4=16マスの画像が読み取れないようで、3×3マスの問題とか説明して来た。

   

   

     ☆   ☆   ☆

当然、全体の説明も答も大間違いだったけど、3種の絵柄(赤いハート、青いクローバー、緑のダイヤ)の大まかな位置なら分かるようだ。左上とか、右下とか。

    

とりあえず、このモデルはあきらめて、別のAIなら何を勧めるのか聞いてみると、驚いたことに他社(Google)のAIとか勧めて来た (^^ゞ

  

多分、質問の意図が伝わらなかったんだと思って、ChatGPTの別のモデルだとどうなのかと尋ねても、なかなか私が欲しい答が出なかったけど、かなり無理やり誘導すると、モデルo3-miniなら期待できるかもといった感じで答えて来た。

   

   

     ☆   ☆   ☆

というわけで、普通のモデル4oから、理数系モデルo3-miniへと変更。「高度な推論を高速に実現」という説明が表示された。

  

250325b

    

このo3-miniに、先ほどと同じ例題の画像を見せると、ちょっとだけマシな説明を示して来たけど、まだ4×4マスの格子だという点が認識できてない。

   

そこで、画像認識をあきらめて、言葉で問題を説明してみた。例えば、上から2行目、左から3列目のマス目なら、(2,3)と書く。

     

全体は、4×4マスの格子。ハートが、(1, 1), (2, 3)。クローバーが、(1, 3), (3, 2)。ダイヤが、(1, 4), (4, 4)です。

    

すると、分かりにくい書き方だけど、答の線の引き方を正しく説明して来た。たぶん、AIの推論のプロセスをそのまま表示してるんだろうと思う。1本のつながった線を、1マス分ごとに細かく分割して考えてるのだ。アナログではなく、デジタルな思考の良くない例。

   

250325c

   

言葉による出題も、昔やってみた事だけど、前は失敗してた。今回の推論に特化したモデルは、見事に成功。ただし、人間なら一瞬で分かることを推論するのに、1分もかかってた。考えの内容や方法が違うにせよ、これだと高速とは言えない。

    

   

     ☆   ☆   ☆

ではいよいよ、本題。2025年3月22日(土曜)朝日新聞で出題された絵むすびの問題が解けるか? 難易度は☆3つとされてるけど、私は☆2.5個くらいの簡単な問題だと思う。

   

著作権に配慮すると共に、AIにとっての分かりやすさを考えて、絵柄の代わりにアルファベットA~Fを使って描き直した。元の問題の絵柄だと、ラッパ、ラブレター、らっきょう、ラグビーボール、ランタン(ランプ)、ランドセル

   

250325d

    

9×9マスの格子で、アルファベットのA~Fをつなぐ問題を、言葉で出しますね。・・・Aが、(1, 4), (6, 5)。Bが、(1, 9), (2, 2)。Cが、(2, 6), (9, 6)。Dが、(3, 8), (9, 9)。Eが、(6, 8), (8, 8)。Fが、(7, 3), (8, 9)です。」

    

こう出題すると、AIは5分以上(!)も考えて、大まかな答えを示して来た。

  

Aの経路  上左から内側を大きく回るルート ・・・

 の経路  右上端から左上中央への大回りルート ・・・

 の経路  中央部を縦断するルート ・・・

 の経路  右上から右下へカーブするルート ・・・

 の経路  比較的短い直線または軽い曲線のルート ・・・

 の経路  中央下部の残り空間を蛇行するルート ・・・ 」

       

ここで「・・・」と省略した部分には、もっと細かい説明が付いてる。最後のFがちょっと怪しいけど、大体なら合ってると言っていい。100点満点で、30~40点くらい。

    

    

     ☆   ☆   ☆

だから、本当はキレイに解けてるのかと思ったら、そうではないらしい。私が何度も、もっと具体的に詳しくルートを書くように指示しても、どうしても書けないし、無理して書くと間違った回答になってしまう。おまけに、また時間がかかる。

   

というわけで、あきらめて元の普通のモデル4oに戻って、同じように例題を言葉で出してみた。すると、惜しい回答を書いて来たから、ヒントを与えると、今度は正しく回答して来た。o3-miniには劣るけど、やはりそこそこの推論能力も持ってるらしい。

   

ここまでのAIとのやり取りで、既にかなりの時間を使ってしまってるから、もう終了した。

  

   

     ☆   ☆   ☆

最後に、元の問題のヒント。要するに、ラブレター(上図のB)の線が上側で横に伸びてて、ラッパ(上図のA)の線が左上から左下へと大回り。あと、左側あたりで余ったマス目を、らっきょうとランドセルの線でうめればいい。

    

考え方としては、まずラッパの線とラブレターの線の関係に注目するか、ラッパの線とらっきょうの線の関係に注目するか。今まで、絵むすび記事で何十回も説明して来た通りのやり方・コツで、簡単に解くことができる。

   

それでは、今日はそろそろこの辺で。。☆彡

   

     (計 2756字)

| | | コメント (0)

4×9=36マスの格子を、8つの長方形(1~8マス)に区切る方法~開成中2025年入試、算数・問題2の解き方

2週間遅れになりましたが、今年も最難関・開成中学校の入試の算数を見てみましょう。小学6年生に対する試験として良い問題だと思ったのは、第2問。分かりやすい設定で、開成中の受験生なら誰でも半分くらいの点数は取れて、しかも時間をかけて努力すれば少し点数が上がると思われるからです。

    

ただし、最後の(3)の理論的に完全な解説はかなり難しいというか、面倒でしょう(この記事の最後で大まかに説明します)。もちろん、そんな事までは試験で問われていませんが、有名な塾の先生たちがどうやって「正解」を出したのか、興味深いところです。

     

コンピューターを使って、すべての場合の区切り方を調べたのかも知れません。あるいは、少し条件をつけて。例えば、一番上の1行目にタテ1×ヨコ7の長方形、2行目にタテ1×ヨコ5の長方形を置くとか。変化が多いので、人間が行うと、うっかり何かを見落としてしまう可能性が十分あります。

  

なお、問題は、四谷大塚HPから引用させて頂きました。

    

    

    ☆   ☆   ☆

[2] 同じ間隔でタテ4行×ヨコ9列の目盛りがかかれた板があります。

この板を目盛りにそって8つの長方形に区切ります。長方形は、ふくまれるマス目の個数が1,2,3,4,5,6,7,8のものが1つずつあるようにします。なお、例えば、4マスの長方形のタテ×ヨコは、 1x4,2x2,4×1のいずれでもかまいません。

このとき、行ごとに長方形が何種類あるかを数え、上からx行目にy種類あるとき、xとyの積を計算します。そして、その値を1行目から4行目まで加えた数をポイントとします。

例えば、次の(図1)の区切り方のポイントは28です。

   

250215a

    

(1) 次の(図2)、(図3)の区切り方のポイントをそれぞれ答えなさい。

  

250215c

   

250215b

   

(解答) 

図2のポイント)

=1×3+2×3+3×2+4×2

23 ・・・答

  

図3のポイント)

=1×2+2×3+3×5+4×3

35 ・・・答

   

  

     ☆   ☆   ☆

(2) ポイントが20、30となる区切り方をそれぞれ1つずつ答えなさい。

   

(解答の例)

ポイントが20の区切り方)

250215e

 (1×2+2×2+3×2+4×2=20)

    

ポイントが30の区切り方)

250215f

(1×4+2×3+3×4+4×2=30)

   

   

    ☆   ☆   ☆

(考え方、発展) 横方向の種類が多いとポイントが増えるので、大まかに見ると、長方形はなるべく縦型に使う方がポイントが増えます。逆に言うと、ポイントを少なくするには、長方形を横型に使えばいいことになります。

  

だから、ポイント20の区切り方は簡単に分かるでしょう。ちなみに、図1、図2、図3のポイントがそれぞれ28、23、35だから、ポイント20というのはかなり少ない方だろうと推測できます。

  

ところで、最小値が20であることの証明なら簡単に出来ます。中学以降なら、不等式を使って処理するところですが、小学校ではあまりやらないようなので、等号つきの不等号(≧、≦)などは使わずに証明します。

     

(証明) 各行は9マスで、長方形は1~8マスなので、行ごとの最小の種類は2種類。

そして実際、解答例のように、すべての行に2種類の長方形だけを置くことができる。

よって、最小のポイント数は、1×2+2×2+3×2+4×2=20 (証明、終わり)

   

  

一方、ポイントを30にするには、20の時の式に似た形で、

1×3+2×3+3×3+4×3=30

とする考え方もあります。

  

ただ私は、図1のポイントが28だから、それを少し変更して、ポイントが少しだけ上がるようにしました。

    

この問題は、受験としては、理屈や数式でスパッと解く問題ではありません。だから解答欄には、下書き用のマス目がたくさん書かれていました(18コ)。「試行」錯誤するのも、「思考」力です。

     

250215d

  

素早く解いた生徒には、書かずに頭の中だけで解いた人もいたでしょう。遥かに複雑な将棋や囲碁でさえ、頭の中だけで出来る小学生もいるので。

    

   

     ☆   ☆   ☆

(3) ポイントがなるべく大きい区切り方を1つ答えなさい。また、そのポイントを答えなさい。(ポイントが大きい答ほど、高い得点を与えます。)

   

(解答の例)

250215h

(1×3+2×4+3×5+4×5=46ポイント)

   

  

(考え方、発展) 横に長い7マスと5マスの長方形は、それぞれ1行目と2行目に置けばいいでしょう。左右にズラすことも出来るので、それだけでも変化が増えます。

   

なるべく長方形を縦長に使うということでは、例えば8マスの長方形と6マスの長方形を下のように置くのは筋が通った考えで、区切り方もすっきりキレイです。

  

250215g

   

ただ、これだと、1×2+2×3+3×4+4×5=40ポイント。これで何点もらえるのか分かりませんが、半分くらいはもらえるのかも知れません。

    

欠点があるのはハッキリ分かります。4マス、3マス、2マスの長方形を、縦長に使えてないからです。そこで、上図の右端の8マスの長方形を横向きにして左下に置いて、代わりに4マス、3マス、2マスの長方形を縦長に置き直したのが、正解の例の図なのです。 

   

ちなみに、1行あたりの長方形の種類の最大値は6(例えば、1×1+2×1+3×1+4×1+2×3+4×2)なので、下図のように、4行目を6種類にすることは、試す価値があります。ただ、残念ながら、7マスの長方形が置けなくなってしまいます。

   

250215i

   

とはいえ、上図のような事を試すと、1~4、6、8マスの長方形すべてを縦長に使うことはできないことが分かります。4マスと8マスの両方を縦長に使うだけでも不可能(7マスの長方形が置けなくなる)。では、どれを諦めて、どうするのか。時間内で素早く実験することになります。

   

  

     ☆   ☆   ☆

最後に、ポイントの最大値について。上のように考えると、どうも1行あたり6種類というのは無理そうなので、1行あたり5種類が最大だろうと考えられます。しかも、下図(正解の別の例)のように、5種類の行はおそらく2つの行が限度。

   

250215j

   

さらに、1行目は7マスの長方形を置くと、最大で3種類。2行目は5マスの長方形を置くと、最大で4種類(3、4行目を5種類にしたいから)。

  

よって、ポイントは最大でも

1×3+2×4+3×5+4×5=46(以下)

   

そして実際、この46に出来るから、ポイントの最大値は46。

   

まだ説明不足ですが、こんな感じでもう少し頑張れば、きっちりした証明になりそうです。とりあえず、今日はそろそろこの辺で。。☆彡

    

      (計 2617字)

| | | コメント (0)

パズル「ナンスケ」の解き方、考え方14~難易度3、ニコリ作、朝日新聞be、2025年2月8日

朝日新聞・土曜の別刷(べつずり)beで、昨日(2025年2月8日)また、「ナンスケ」というパズルが出ました。制作(せいさく)はニコリです。

   

難易度(なんいど)は3(星3コ)だからフツーのレベルです。でも、苦戦(くせん)してる人が多いようで、このサイトにかなりのアクセスが入ってました。そこで、半年ぶりの記事で説明してみましょう。

    

ナンスケ(ナンバースケルトン)とは、数を並べて作った骨組(ほねぐ)という意味。クロスワード・パズルの言葉の代わりに、数を入れるのですが、解くためのヒントは、入れる数の候補(こうほ)のみ。最初は、やり方が分からなくて考え込むでしょう。

   

   

   ☆   ☆   ☆

このサイトでは今まで13回、解き方や考え方、コツ、攻略(こうりゃく)方法みたいなものを解説(かいせつ)しています。

   

19年5月11日の問題の記事(難易度2)、6月29日(難易度2)、9月7日(難易度3)、10月26日(難易度4)、20年4月4日(難易度4)、7月18日(難易度3、小学生向けの記事)、11月15日(難易度4)

   

21年5月15日(難易度3)、10月15日(難易度3)、23年2月25日(難易度4)、4月22日(例題をAIに解かせようとした記事)。24年3月16日(難易度3)、24年7月13日(難易度4)

   

すべて、リンクを付けてるので、クリックとかタップで参考(さんこう)にしてください。

      

  

   ☆    ☆    ☆    

今回は、下図の問題。著作権(ちょさくけん)に配慮(はいりょ)して、私が描(か)き直してます。真ん中のマス目を中心とした、「点対称」(てんたいしょう)の図形。180度回転すると元通りになる、キレイな形です。

   

250209a

  

左下あたりに、二重の枠のマス目が2つあります。それらに入る数の和(足し算)が、懸賞応募(けんしょうおうぼ)用の答。

   

マス目に入れるのは、次の19コの数。小さい順に並(なら)んでて、2、4、5、7が目立ちます。今回、6ケタの数はありません。

   

(3ケタ)202,475,504

   

(4ケタ)2025,2245,2524,4444,

     4742,5259,5425,5554,

     7774,9552

    

(5ケタ)24000,24452,25522,

     42225,55544,77744

   

   

    ☆     ☆     ☆

どこから書けばいいのでしょうか? まず、各ケタごとに、何か共通することをさがしてみます。ところが今回は、どのケタの数にも、ほとんど共通点が見つかりません

   

だから最初のポイントは、3ケタの数と5ケタの数のつながりに目を向けること。3ケタの数は少なくて、3個だけだから、考えやすいですね。真ん中の数字は、0か7のどちらかになってます。

   

0か7で終わる5ケタの数は、24000だけ。また、0か7で始まる5ケタ数は、77744だけ。よって、次のように書き込みます。この時、単なる想像で余計(よけい)なことは書かないように。ハッキリわかることだけ書くのです。

   

250209b

   

次に、真ん中が7の3ケタの数は、475のみ。4で終わる5ケタは、55544。5で終わる5ケタは、42225。だから、右上あたりは次のように書けます。

  

250209c

    

いつものように、なるべくネタバレにならないよう、少しずつ更新(こうしん)して行きます。次の更新、アップデートは、今日(9日)の夜です。ではまた。

    

   

     ☆   ☆   ☆

はい。夜になったので、少し進みましょう。まず、左上あたりの横の4ケタ。2番目が0だから、2025です。

  

250209x

   

また、右下あたりの横の4ケタを見ると、3番目が7だから、7774です。

   

250209y

   

もう、かなり分かりやすくなってますが、明日(月曜)の夜、もう少し書き足します。次は、右下あたりの縦(タテ)の4ケタを考えるのがいいでしょう。なお、今週は計13777字で終了。ではまた。

     

   

    ☆   ☆   ☆

はい。月曜の夜になったので、もう少しだけ先に進みましょう。

   

250210x

   

2番目が7の4ケタは、4742しか残っていません。だから、右下あたりのタテの4ケタは、4742です。

  

すると、右下の横の4ケタが分かるので、左上の横の4ケタも決まります。人間にとっては、考える順番、書く順番が大切。AIとかコンピューターなら、計算が速くて正しくて疲(つか)れないから、手あたり次第(しだい)にすべて試(ため)せばいいのです。

  

もう後は簡単だから、正解発表の後に書くことにします。ではまた。

   

(☆今わざと途中(とちゅう)で止めてます。)

   

    (計 1586字)

(追記232字 ; 合計1818字)

| | | コメント (0)

かけ算の九九の表で、長方形で囲まれた数を足して315になる場合~灘中学校2025年入試、算数1・問題6の解き方

今日は久しぶりに、関西の超難関、灘中学校の算数の入試問題を解説してみます。1日目の算数の時間は、年によって、50分の時と60分の時があるようですが、今年(2025年)はどうも60分だったようです(ネットの能開センターの情報)。

  

いずれにせよ、短い時間で難問を12問も解くのは大変なこと。全体はこんな感じでした。四谷大塚HPで公開されてるので、縮小して引用します。たぶん大学生でも、1問も解けない人がかなりいるでしょう。学校のサイトによると、受験者の平均点は60.7点。合格者の平均点は72.7点。最高は100点! みんな、素晴らしく賢い小学生ですね。

  

250207e

   

この中で私の目に留まったのは、6番。かけ算の基本、九九の表。難しくて面白くて珍しい問題なので、これを説明します。

    

    

      ☆   ☆   ☆

250207a

   

250207b

    

上図の太線の長方形を見ると、すべての数の和は、確かに315になってます。

 42+48+49+56+56+64=315

   

長方形が全部で2025個あるという点は、後で説明します。高校の数学の基本問題なのです。

   

その2025個の長方形の中で、数の和が315であるものがいくつあるか? 一つ一つ数える時間は無いし、多すぎてほとんど無理。だから、何か上手い計算方法があるはず。

  

それを見つけるために、和が315になる他の長方形を少し探してみるのは良いことです。

   

   

     ☆   ☆   ☆

250207c

    

例えば、上の赤・青・緑の長方形は、数の和が315になります。ただ、それぞれの長方形の中身の数はバラバラに違ってるので、単純な足し算で調べていくのは無理。そこで、この表がそもそも掛け算の九九だということに注目します。かけ算が使えるのではないか、と。

       

250207d

   

上図を見てください。例えば、問題で与えられた太線の長方形の場合、数の和は、

 (6+7+8)×(7+8)=21×15=315

と計算できます。

  

その理由を式で示すと、次のように書けます。分配法則を二重に使って、まとめ直すのです。

 42+48+49+56+56+64

=6×(7+8)+7×(7+8)+8×(7+8)

(6+7+8)×(7+8)

    

実際の試験場ではこんな理由など気にせず、答だけ素早く出すことになります。

   

   

    ☆   ☆   ☆

というわけで、長方形を探す代わりに、上のようなかけ算で315になるものを探せばよいのです。

  

ただし、1+2+3+4+5+6+7+8+9=45だから、45以下の数しか使えません。

  

ところで、 315=3×3×5×7

  

この式を参考にしながら、左側の数が小さいかけ算を書き並べると、次の通り。

 

 7×45, 9×35, 15×21

  

左右の数の中身(連続する数の和)まで考えると、以下の14通りになります。

  

 7×(1+2+3+4+5+6+7+8+9),

 (3+4)×(1+2+・・・+9)

   

 9×(5+6+7+8+9),

 9×(2+3+4+5+6+7+8)

 (4+5)×(4+6+7+8+9),

 (4+5)×(2+3+・・・8)

 (2+3+4)×(4+6+7+8+9),

 (2+3+4)×(2+3+・・・8)

 

 (7+8)×(6+7+8),

 (7+8)×(1+2+3+4+5+6)

 (4+5+6)×(6+7+8),

 (4+5+6)×(1+2+3+4+5+6)

 (1+2+3+4+5)×(6+7+8), 

 (1+2+3+4+5)×(1+2+3+4+5+6)

   

どれも、かけ合わせる左右の数は違うので、左右の入れ替えも考えて、

 14×2=28(通り)

  

したがって、求める長方形の数は、28個 ・・・答

   

   

 

     ☆   ☆   ☆

最後に、すべての長方形が2025個であることの説明もしましょう。

 

高校の数学では、10C2 × 10C2 という式(Cは「組合せ」の記号)でスパッと解きますが、ここでは小学生でも分かる解き方を使います。

  

九九の表は、縦線10本と横線10本で出来てます。そして長方形は、縦線2本と横線2本で決まります

 

まず、縦線2本の選び方を考えます。

  

2本の内、左側の縦線が、表の左端の時、右側の縦線の選び方は残りの9通り。

次に、左側の縦線が、表の左端から2本目の時、右側の縦線の選び方は残りの8通り。

同じように考えていけば、縦線2本の選び方は、

 9+8+7+6+5+4+3+2+1=45(通り)

  

また、横線2本の選び方も同じく、45通り。

  

よって、縦線2本と横線2本の選び方は、45×45=2025(通り)

  

というわけで、今日はそろそろこの辺で。。☆彡

   

    (計 1812字)

| | | コメント (2)

動画配信のおすすめ作品など、商業サイトでお薦めを決める方法と計算回数~2025年共通テスト・旧情報関係基礎・第2問

新しい必修科目「情報 I 」が共通テストで実施された2025年(令和7年)、今さら「旧」情報関係基礎の問題解説を書いても読者は僅かだと思う。しかし、内容的に面白いし、歴史的遺産でもあるから、今年もあえて扱うことにしよう。

   

今年の第2問は、ネットでお馴染みの、おすすめ(お薦め、お勧め)。元々はリアルな店頭で、担当者がお客さんに直接おすすめしていたものだけど、今ではプログラム(アルゴリズム)に従って機械的に端末に表示される。

   

私は当初、アマゾンとかのおすすめが凄く嫌で、サイトを使うのを避けてたほど。余計なお世話というか、気持ち悪いというか(失礼)。今でも好きではないけど、あちこちのサイトで表示されてしまうし、役に立つこともしばしばあるから、受け入れるようになった。

  

   

     ☆   ☆   ☆

個人的には、おすすめの中で一番当たってるのは、instagram(インスタグラム)だと思ってる。私の好きそうなアカウントを次々に自動で表示して来るのだ。だからこそ逆に、インスタはあまり見ないようにしてる♪ おすすめが当たり過ぎて、つい見過ぎてしまうから。

   

その次に当たるのは、Yahoo!のトップページ。これは、おすすめというより、パーソナライズ(個人化)の機能で、勝手に次々と私の好きそうな記事タイトルを並べて来る。

  

ただ、似た内容の記事を示す平凡な選び方だから、別に気にならない。自分でも選べる記事なのだ。ところがインスタの場合、自分では発見しにくいアカウントをおすすめして来るから、逆に警戒することになる。面白すぎて。。♪

  

    

      ☆   ☆   ☆

では、本題に入ろう。問題は例によって、河合塾HPを通じて、大学入試センターからお借りした。いつもの事ながら、問題文が長過ぎると思うけど、もう最後(近く)だから、お疲れさまですとねぎらっておこう。作成の担当者らは本当に疲れるはず。

   

250204a

   

250204b

   

250204c

    

  

問1(a) 解答

表1で、BとCの両方を視聴した会員数を数えると、

10+15+10=35(人)

∴ (B→Cに関する割合P

=(35/100)×100=35(%) ・・・アイの答

   

また、CとAの両方を視聴した会員数は、

10+25+15=50(人)

∴ (→Aに関する割合P

=(50/100)×100=50(%) ・・・ウエの答

   

  

     ☆   ☆   ☆

250204d

   

問1(b) 解答

割合Pが上位1/3の大きさであるルール4個は、

A→C、C→A(共に50%)、B→C、C→B(共に35%)。

よって、Cだけを視聴した会員には、

AとBを薦めることになる。 ・・・オの答

  

☆注意: 文字通りの意味で「Cだけを視聴した会員」というのは存在しないので、問題文の書き方が紛らわしい。「Cを視聴した会員には、もし視聴していなければAとBを薦める」と書くべきだけど、いずれにせよ日本語表現が難しい。)

  

    

     ☆   ☆   ☆

250204e

   

250204f

    

250204g

    

   

問2(a) 解答 

割合Q=

{(作品xとyの両方を視聴した会員数)/(作品xを視聴した会員数)}×100

  ・・・の答は

   

(b) 解答

(Bを視聴した会員数)=10+10+15+10+5=50(人)

(BとCを視聴した会員数)=10+15+10=35(人)

∴ (B→Cに関する割合Q)

=(35/50)×100=70(%) ・・・クケの答

    

ルールセット2は、

A→C(約83%)、C→A(約67%)、

B→C(約70%)、D→C(約63%)。

 

よって、ルールセット1と2の両方に含まれるルールは、

A→C、C→A、B→Cの個 ・・・コの答

  

少なくとも一方に含まれるルールは、A→C、C→A、

B→C、C→B、D→Cの5個 ・・・サの答

     

   

    ☆   ☆   ☆ 

250204h

    

250204i

   

250204j

   

  

問3 解答

ルールの候補は、9P2=9×8=72(個) ・・・シスの答

   

xとyを入れ替えても割合Pは同じだから、

半分の36個を計算すればよい ・・・セソの答

   

割合Pと割合Qの計算式は、

分子が同じで、分母は割合Q ≦ 割合P。

∴ 割合P 割合Q ・・・タの答は1

  

(割合Pが50%以上のルールの個数)Mが、

(ルールセット1のルールの個数)N以上なら、

割合Qの計算をしなくても全て50%以上だから、

Qの計算の必要回数は、 ・・・チの答は0

   

また、NがMより大きい時は、Mに含まれない

ルールだけでQの計算をすることになるから、

Qの計算の必要回数は、N-M ・・・ツの答は6

   

☆注意: 話の設定がかなり複雑になっているので、「表2と同様な表」という表現は曖昧。ただ、問題の全体や選択肢を考えて、おそらくこう言いたいのだろうと推測することが重要になる。

    

というわけで、今日はそろそろこの辺で。。☆彡

    

     (計 1870字)

| | | コメント (0)

パズル「絵むすび」33、解き方とコツ、考え方(難易度4、ニコリ作、朝日新聞be、2025年1月25日)

線で、同じ絵を結ぶだけ。子どもから大人まで、楽しみながら、頭のトレーニングができるパズル「絵むすび」「おむすび」に似せたカワイイ言葉なので、「絵結び」や「絵つなぎ」ではなく、「絵むすび」です。

         

このブログではこれまで、32本の記事を書きました(ホントは他にも少しあります)。どれも朝日新聞に出てた問題で、 今回が33本目の記事です。

  

   

     ☆     ☆     ☆

6本は小学生向けです。新しい順に、絵むすびの解き方29(2023年8月26日)。解(と)き方16(20年7月4日)。解き方15(20年3月21日)。解き方13(18年5月19日)。解き方12(17年5月2日)。解き方11(16年5月21日)

    

最初からの10本と、17回前の1本は、大人向けです。第14回(19年4月21日)10回9回8回7回6回5回4回3回2回第1回(2012年10月13日)

   

そして第32回(24年11月9日)、第31回(24年9月14日)、第30回(23年10月21日)、 28回(23年6月10日)、27回(23年4月9日)、26回(23年2月11日)、25回(22年11月26日)、24回(22年10月1日)、23回(22年7月16日)、22回(22年5月21日)、 21回(22年3月19日)、20回(22年1月22日)、19回(21年11月6日)、18回(21年4月24日)、17回(20年12月19日)は、大人でも子どもでも読みやすいように書いてます。

  

今回も、大人でも子供でも読みやすいように書いてます。

   

17回と18回の内容は、それほどカンタンではありませんでした。手で線を引かずに、頭の中だけで絵むすびを解く方法の話なので。私はいつも、絵むすびは、何も書かずに解いて脳トレしてます。もちろん、頭の中のイメージはボヤけるので、ちょっとモヤモヤします♪

     

それではこれから、33本目の記事を書くことにします。考え方、コツ、攻略法みたいなもののまとめ。今回は難易度☆☆☆☆(星4つ)で、少し難しい問題ということになってますが、私は難易度3くらいの普通の問題だと思います。朝から入ってるアクセスの数もそれほど多くはないので、自分ですぐ解けた人が多いのだろうと思います。

   

250126a

  

   

     ☆     ☆     ☆

今はもう、新聞に載った日(2025年1月25日)の翌日の1時(深夜)なので、もう販売のジャマにはならないでしょう。

   

ただし、ウチでは、なるべくネタバレを避けるため、ゆっくり少しずつ解説してます。特に最後の正答は、新聞で発表されるまで書きません。問題の図も、元のものは見えないくらい縮小して引用するだけで、後は自分で作ってます。著作権への配慮、気づかいです。

   

今回の絵は、すべて「の」で始まる名前のイラストです。のし(熨斗、お祝いの飾り)、のれん(暖簾)、ノコギリ、のり巻き(海苔巻き寿司)、ノート、ノースリーブ(?)。ノースリーブは自信がないし、普通あのデザインだとタンクトップかランニング(シャツ)と呼ぶと思いますが、ノースリーブということにしときましょう♪

    

この記事の手描きの絵では、6つのイラストはそれぞれ、のしのれノコ、のり、ノートノーと色分けして書きます。あれ?、この記事の文章だと、ノコの薄い灰色が表示できてないかも知れません。普通の黒に見えますね。図だと分かるでしょう。ちなみに、ノートは濃い灰色にしてます。

      

250126b

   

   

    ☆   ☆   ☆

まず、大きく離れた絵を2組、大まかにむすびましょう。特に、角(かど)や端にあるものがわかりやすいですね。しかも、線を普通にむすぶとクロス(交差)するような2組。

   

今回の問題は、右下に3つの絵が固まってるのがポイントです。ここではまず、ノースリーブとノートに注目してみましょう。

    

250126x3

    

もし、右下から上にのびるノースリーブの線が、上側のノコギリの絵の右上を大回りすると、右端でのり巻きの絵がむすべなくなってしまいます。右の「のり」が、黄色い線でとじこめられてますね。

   

だから、ノースリーブの線は、ノコギリの絵2つ(上と下)の間を横に通るようになってるはずです。

    

   

     ☆   ☆   ☆

では、ノースリーブの線が、ノートの絵2つ(左と右)の間を通るとすると、どうでしょうか? 下の方で、みじかくむすぶということです。

    

250126y

   

上図だと、右下のノートとノコギリからのびる線が、左で行き止まりになってしまいます。左下の出口が1マスしか無いから、2本の線は引けないのです。

    

だから、ノースリーブの線は、ノートの絵2つの上側でむすぶことになります。すると、右下のノコギリからのびる線の引き方も、かなり分かるでしょう。

   

ネタバレをなるべく少なくするため、いつものように少しずつ記事を更新(こうしん)して行きます。次の更新は、今日(日曜)の夜にします。ではまた。

   

   

     ☆   ☆   ☆

はい。日曜の夜になったので、少し先に進みましょう。

   

250126e

    

ノースリーブの線と、ノコギリの線は、上図のようになってるはずです。ここで、マス目が余ってはいけないというルールを考えると、ノートの線図の下側にピッタリ張り付いてるはずです。

    

250126f

    

すると、さらにノースリーブの線も、図の下側に張り付いて、余ったマス目が無くなるはず。

   

その後はもう簡単ですが、明日(月曜)の夜、また少し先に進むつもりです。なお、今週は計14134字で終了。また来週。。☆彡

  

   

     ☆   ☆   ☆

はい。月曜の深夜になったので、また少し先に進みましょう。

  

250127e

  

ノートの灰色の線と、ノースリーブの黄色の線の間に、空白のマス目ができないようにします。つまり上図のように、ノースリーブの線を下側にピッタリくっつける形にするのです。

    

一方、下からのびるノコギリの線は、左上の角を大回りするはずです。そうしないと、左上あたりのマス目が空いてしまうからです。左上ののれんの線をクネクネさせてマス目をうめるのはダメ。絵むすびの線に、そんな無意味なクネクネはないのです。

    

というわけで、もうかなり正解に近づいてるので、最後は正解発表の後にしましょう。ではまた。

   

   

       ☆   ☆   ☆

はい。昨日、正解が発表されたので、最後まで行きます。

  

250202a

   

あわてて線を引くのではなく、分かる範囲(はんい)で少しずつ線を伸ばしていきます。左上から考えるとカンタンでしょう。

    

250202b

   

250202c2

 

というわけで、応募の答は3番(のし)でした。ではまた。。☆彡

    

     (計 2227字)

(追記364字 ; 合計2591字)

| | | コメント (0)

くじ引き3回の参加料と景品代の期待値、金額設定の妥当性 ~ 2025年共通テスト・数学 Ⅰ A・第4問

小・中・高の学校教育のカリキュラムは、本当によく変わる。時代に合わせた必然的な改革なら分かるけど、その時々の担当者たちの主観で変更されてるように感じることもある。

   

特に、数学の細かい変更は、生徒と学校を混乱させるデメリットに対して、メリットが少ない気がしてしまう。まあ、学習参考書の世界では、改訂版を作って新たに売ることができるから、内心は喜んでるのかも。古本やお下がり、図書館の本などでは通じにくくなるから。

     

今回の記事で、確率の「期待値」の問題を選んだのは、これが新課程で復活した内容との事だから。久々の登場ということで、あえて簡単な問題にしたという部分もあると思う。新登場の情報 I が簡単だったのと同様か。

  

河合塾の情報によると、2024年の数学 I Aの平均点は51点で、2025年の予想平均点は54点。プラス3点の変動が見込まれてる。

   

  

     ☆   ☆   ☆

ちなみに、くじ引きを作って確実に儲けたいのなら、「当たりの存在しないくじ」を作って売るとかいう考えも一応ある。実際、中国で小学生が発案して、一部では評価されたとかいうニュースが去年(2024年)、地味に話題になってた。

   

倫理的・ルール的・慣習的な問題は別としても、私はほとんど評価しない。トラブルに巻き込まれるリスクの期待値(損害×確率)が大きいから。ハズレ続きだと分かれば、購入者の一部が感情的にも激怒する可能性は十分ある。

   

数量化して事の良し悪しを考察する際には、お金だけでなく、リスクや時間の問題を加味する必要がある。あと、賭け事の世界では、適度に儲けることが重要なのだ。パチンコ、パチスロ、競馬・競輪、宝くじ、どれも基本的にはそうなってる。

    

なお、問題はいつものように、河合塾HPを通じて、大学入試センターから縮小引用させて頂いた。

   

   

     ☆   ☆   ☆

250122a2

   

250122b2

   

    

数学 I ,数学A 第4問(1) 解答

   

(1回目に当たる確率)=3/16。 (2回目に当たる確率)=1/8。 重複はないので、

1回目または2回目に当たる確率)=3/16+1/8=5/16 ・・・ アイウの答

    

∴ (1回目、2回目ともに当たらない確率)=1-(5/16)=11/16 ・・・ エオカキの答

   

1回も当たりが出ない確率

=1-(1回目または2回目または3回目に当たる確率

=1-{(5/16)+(1/16)}

=1-(3/8

5/8 ・・・ クケの答

  

  

     ☆   ☆   ☆

250122c2

  

250122d2

  

  

(2) 解答

   

(負担金額Xの期待値)=0×(5/8)+1200×(3/8)

       =450 ・・・ コサシの答

  

X円の期待値450円は、参加料の500円

未満である。 ・・・ スの答は0

   

よって、(儲けが出そうだから)参加料の設定は

妥当である。 ・・・ セの答は0

   

    

     ☆   ☆   ☆

250122e2

    

250122f2

   

  

(3)(i) 解答

  

(参加料Yの期待値

=170×(1回目に当たる確率)+340×(2回目に当たる確率)+510×(1回目、2回目ともに当たらない確率)

=170×(3/16)+340×(1/8)+510×(11/16)

=6800/16

425 ・・・ ソタチの答

   

  

     ☆   ☆   ☆

250122g2

  

250122h2
  

  

(3)(ii) 解答

  

(2)の(i)で求めた負担金額X円の期待値450円は、

支払い方法2(a=170)の参加料Y円の期待値425円

以上である。 ・・・ ツの答は1

       

よって主催者は、(損しそうだから)設定が

妥当ではないと判断する。 ・・・ テの答は1

     

a=170とは限らない、一般的な場合だと、

参加料Yの期待値

=a×(3/16)+2a×(1/8)+3a×(11/16)

=40a/16

5a/2

   

妥当であると判断するのは、

負担金額Xの期待値が、参加料Yの期待値未満の時。

 ∴ 450<(5a/2)

 ∴ a>180 ・・・ トナニの答

     

   

     ☆   ☆   ☆

この問題は、それぞれの確率そのものをほとんど最初から与えてるので、かなり簡単な部類に入る。

      

もう少し細かい感想も加えると、期待値を求めるための表まで2枚とも問題側で掲載するのは、サービスのし過ぎだろう。実際、期待値を求められない生徒は、そもそも表が書けない場合がよくあるのだ。

  

せめて、掲載は最初の1枚だけにするとか。あるいは、「前と同じような表を書いて考えると」などと、文章で説明するだけに留めるとか。

     

   

     ☆   ☆   ☆

AIが急速に発展、実用化しつつある現在、人間の知性に求められてるものは、例えば、自分でキレイな表、カワイイ表、分かりやすい表を書ける能力とか、表など書かなくても頭の中だけで直ちに計算結果を出せる能力だろう。大まかな近似値計算でもいい。人間の感覚でざっくり省略して考えるとか。

    

AIの回答は極端に速いけど、その前に問題の正確な入力が必要になる。画像で入力するだけでも時間はかかるし、画像だけだとAIが間違える確率がかなり高い。

   

入力の時間や精度も含めて、人間の方が素早く正確に暗算できるなら、人間知性にも意味はある。特に、問題が複雑な時には、入力ミスもあるし、AIの誤解、誤答も十分あり得る。それに勝てば、人間の論理的思考力の意味・意義はあるのだ。

     

たとえそれが、たかが数年とか10年程度の優位性であっても。それでは今日はこの辺で。。☆彡

   

     (計 2077字)

| | | コメント (0)

より以前の記事一覧